No.708989

熾天使外伝・運命の獅子 番外編・獅子なる守護者

一発ネタのつもりだったのに書いてしまった…orz

2014-08-15 22:09:38 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1553   閲覧ユーザー数:1404

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獅子なる守護者 其ノ弐

 

「初めまして、桜ちゃん。僕はウルティムス・マクダウェルって言うんだ。ウルって呼んでね」

「ウル…?初めまし、て」

 

ウルは目線を桜に合わせて手を差し出し、桜はその握手に応じて手を差し出す

ウルが手を掴んで目を閉じていると、桜が突然話しかけてきた

 

「ウル…は、」

「うん?何だい」

「サーヴァント…なんでしょ?」

「…そうだよ、僕はサーヴァント。クラスは『守護者(ガーディアン)』だよ」

「そう…なんだ。…うぅ!?」

 

突然、桜が自分の体を抱いて苦しみだす

驚いたウルは桜の手を離し、桜の苦しむ声を聞いて、蟲の使い魔を操作していた雁夜も近寄ってくる

 

「どうしたんだウル!」

「分かりません!突然苦しみだして…!?」

 

そこでウルは異様な気配を、桜の体の中から察知する

それは蟲蔵で、召喚直後に感じた醜悪な気配と似ていた

 

「…あの化け物の蟲か…!?」

「爺の!?っくそ、臓硯め、死んでからも尚…!」

 

臓硯の制御下を離れた蟲たちは、臓硯からの魔力の供給が途絶え、生きながらえようとしていた

その方法は宿主である桜の血肉を喰らうというもの

だからこそ桜は今、全身を喰いちぎられるという痛みに襲われているのだ

 

「どうにか、どうにかできないかウル!」

「方法はあります!でも、それには危険が伴って…!」

「それでも良い!桜ちゃんを助けてくれ!」

「…分かりました!」

 

そういうとウルは魔力を纏い戦闘用の衣服を装備する

そして腰の刀を携え、桜に向かって構える

勿論雁夜は慌てて止めに入ろうとするが、遅かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―神鳴流奥義、『斬魔剣弐の太刀 一閃』ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

既にウルは刀を振り切った姿勢で、桜の背後に立っていた

刀をチン、と音を立てて鞘に納めると、桜は糸の切れた人形のように倒れこむ

倒れこむ桜を雁夜が抱き起こして、ウルに叫ぶ

 

「桜ちゃんッ!!ウル、お前一体何を!」

「落ち着いてくださいマスター。桜ちゃんをよく見てください」

 

促された雁夜は腕の中の桜に目を向ける

顔色こそ悪い物の、穏やかな顔で眠っているようだ

その桜に治癒魔法を施しながらウルが説明する

 

「今の技は神鳴流という流派の奥義です。その効果は、人を傷つけずに魔だけを滅するという物。だから桜ちゃんには傷がついてないんです」

「そ…そうなのか…。良かった、それにしてもウル、お前もやる前に説明を…」

「あのままだと十数秒で手遅れに成ってましたよ。あの蟲、中々に食欲旺盛だったみたいです」

 

治癒魔法の光に包まれ、桜の顔が少しずつ穏やかになっていく

光が収まったとき、桜は穏やかな顔でぐっすり眠り込んでいた

 

「…そうだマスター、先ほど使い魔を放ってましたよね。どこにですか?」

「ん、ああ。遠坂邸とアインツベルンの城かな。その二つと間桐をあわせて御三家、そこからは毎回聖杯戦争のマスターが選出されるからな…」

 

憎き宿敵『遠坂時臣』の顔を思い浮かべ、雁夜はギリッと歯軋りをする

その雁夜にウルは疑問を呈する

 

「アインツベルン!?…いや、今は置いておきます。…と、言うことはこの屋敷にも他の参加者の使い魔が放たれている…と言う事ですよね?」

「ああ、そうだろうな」

「…成程…。…まあそれは追々対策していきましょう。それよりマスター、使い魔を使役するということは魔力が必要ですよね?正直、辛く無いですか?」

「…そう、だな。辛いことは辛い。でも耐えられなくも無いからな」

「………マスター、とりあえず使い魔は僕が放ちます。暫くは休んでてください」

「そう言う訳にも行かないだろ。マスターとして何か出来ることをやらないと」

「今はその時ではありません。マスターが蟲に食い殺されると、僕も現界出来なくなるんです。その時、誰が桜ちゃんを守るんですか」

 

そう、今は曲がりなりにも間桐の当主だった臓硯はいないのだ

間桐の家を守るのは雁夜かその兄、鶴野しかいない

しかし鶴野は魔術の才能は並以下、その息子である慎二には魔力回路そのものが無い

つまり桜は全くの無防備となってしまうのだ

最悪の場合、聖杯戦争の参加者に殺されてしまう可能性もないとは言い切れない

 

「…そうだな、すまなかった。じゃあ使い魔を放ってくれるか、ウル」

「分かりました。ちょっと待ってくださいね」

 

そういうとウルは懐から指輪を取り出し、ベルトに当てる

何をしているのか、と雁夜は疑問に思ったが、次の瞬間―

 

《ファルコン、ナウ。グリフォン、ナウ》

「おぅわ、ベルトが喋った!?」

「あ、そういえば言ってませんでしたね。これが僕の宝具の一つ『氷魔術師ノ帯(ウォーロックドライバー)』です。便利ですよ」

 

驚く雁夜の目の前で魔方陣からプラモデルの型枠のような物が出現

自動で枠から切り取られ変形

淡い青色の隼を模した使い魔『アズールファルコン』と紺色の架空生物グリフォンを模した使い魔『ネイヴィーグリフォン』が起動した

 

「へぇー…これが異世界の魔術…魔法なのか」

「そうですね。他にも色々な体系の魔法がありますよ。僕自身も色々使えますから。さてファル君にグリちゃん、君達にはこれから言うところを監視してもらいたいんだ。大丈夫かな?」

 

キュー!クエー!と鳴きながら了承の意を示す二体

それぞれが飛び立って監視役を請け負って行った

 

「さて…とりあえず視覚共有の魔法もかけたし、遠坂邸のほうを見てみましょうか。…ヴィシュ・タル・リ・シュタル・ヴァンゲイト…」

 

ウルが一度目を閉じて呪文を唱え、目を開く

そうすると遠坂邸に向かっているアズールファルコンの視界が見えた

空を猛スピードで飛んで、遠坂邸へと向かっている

なんと数秒で遠坂邸へと着いてしまった

そのままウルは遠坂邸を見張る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見張り始めて数十分

そろそろ気を張るのも疲れてきた頃だ

雁夜は桜をベッドに運び、彼女を寝かしつけている

そろそろ自分も監視をファル君に任せて切り上げようか…とウルが考えた瞬間、動きがあった

遠坂邸へと向かう黒い影を、ファルコンの目が捉えたのだ

その黒い影は邸宅を囲む結界をすり抜けながら疾走する

そして家全体を囲う、すり抜けようが無い結界の要石にたどり着き、それを手でどけようとした瞬間だった

 

 

 

 

ズギュン、という音とともに何かが飛来し、黒い影―アサシンのサーヴァントの手を要石に縫い付ける

アサシンは戸惑った様子で、自身の手に刺さった槍らしき武具が飛来した方向を見上げると―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地を這う虫ケラ風情が誰の許しを得て面を上げる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

其処にはまた、別のサーヴァントが堂々とした佇まいで居た

月をバックにし、黄金の鎧とその真紅の目が輝きを放っている

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴様は(オレ)を見るに能わぬ。虫ケラは虫らしく地だけを眺めながら死ね」

 

 

 

 

 

 

 

金色のサーヴァント―恐らくアーチャーの背後にある空間が波打つと、其処から無数の武具が顔を覗かせる

その全ての切っ先がアサシンに向けられ、射出された

アサシンは何の抵抗も出来ず、何の行動すら出来ずに―この戦争から脱落した

 

 

 

 

 

「…アサシンが脱落?………いや、余りにも事が上手く運びすぎてましたね…。何故あの金色の…アーチャーですね、あれは。『彼女』の『クラスカード』にもあの姿はありました。それにアサシンも…あのカードと同じ宝具を持っているとすると、間違いなくアサシンはまだ生きている…。だとしたらあの茶番の意味は何でしょう…?…まさか遠坂とアサシンのマスターが…いや、早計過ぎますね」

 

ここでウルはファルコンとの視覚共有を解き、思考を巡らせる

 

「…なんにしても、これで表舞台ではアサシンは出て来れない。ならこれは好機ですね。マスター!」

「…何だ?何か動きがあったのか、ウル」

「ええ、アサシンが脱落したと思われます(・・・・・)。遠坂の邸宅を見張っていたのが僕達だけだとは思えません。だとするならば、これまでアサシンの襲撃を恐れていた他のサーヴァントたちが一斉に動き出すはず。―行きましょう、マスター」

「…そうか、分かった。じゃあまず、この家に結界を張ってくれないか。俺達がいない間に襲撃されて桜ちゃんに何かあったら…」

「分かってます。一際強固な結界を張っていきますよ」

「よし、なら出陣だ。―時臣め、目に物を見せてやるぜ…!!」

 

拳を握った雁夜の目には、暗い復讐の炎が燃え盛っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばウル、お前を召喚したのに俺に魔力の負担が殆ど無いんだが、どう言う事だ?」

「あ、僕の宝具に『使用者に魔力を供給する』物があるので、それで殆ど賄ってます。その宝具を起動させる為の魔力は貰いましたけど」

「破格の宝具じゃないか。これ監督役に文句言われたりしないだろうな…?」

 

やってしまった…一発ネタのつもりだったのに…息抜きとして書いたのに…

 

 

 

まあ良いか!ちょうど書きたかったし!(開き直り)


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