No.708529

恋姫学園物語 22

morikyouさん

一刀と恋姫たちが現代の学校で繰り広げる物語。
笑いといちゃこらと(視聴者と私の)嫉妬からできています!


今年も誕生日投稿が出来てよかった・・・。

2014-08-14 00:00:01 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4234   閲覧ユーザー数:3469

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この作品は、作者の妄想があふれ出して固まったという不純な動機から生まれています。

原作?なにそれおいしいの?なんてレベルは超越しております。

主人公もげろなんてしょっちゅうです。

それでも良いという方はどうぞお進みくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々と考えながら日は過ぎて、約束の土曜日。

前日の桂花からのメールによると参加者が存外多くてびっくり。

やっぱり女の子なんだね・・・。

 

「よし、こんなものでいいかな?」

 

ちなみに今は朝の6時。

普段なら走ってるんだけど、今は道場の掃除中だったりする。

 

「月ちゃんもありがとう。こんな朝早くから」

「いえ、いつも通り飲み物の準備をしていたらたまたま雑巾を絞っていた一刀さんをみかけただけですから・・・」

 

実は外で雑巾を絞っていたら、月ちゃんが手伝うと言ってくれて、最初は断ったんだけどどちらも引かなかったから厚意に甘えてしまった。

まあ、月ちゃんもジャージ着て来てたからそのつもりだったんだろうね。

 

「こんなこと聞くとあれだけど、月ちゃんはなんで今日参加したの?」

「その、日ごろ全く運動してませんし切欠になればと思って」

 

月ちゃんは顔を赤くしながらそう言った。

 

「分かった。なら家でもできるような簡単なストレッチから教えようかな」

「ありがとうございます」

 

ニコッと嬉しそうに笑ってお礼を言われたよ。

 

「そういえば、一刀さんは朝ごはんは食べたのですか?」

「いや、この後妹たちが起きてからかな?」

「でしたら、私も手伝いますよ。ウチはもうみんなの分は作っておいてあるので」

「それは助かるかな。月ちゃんの料理はおいしいからね」

「そ、そんなことないですよ」

 

照れたように頬に手を当てる月ちゃんと一緒にオレ達は家へと戻っていった。

 

 

 

雛里 Side

 

ふといい匂いがして私は目が覚めました。

 

「・・・・・・」

 

私はぼーっとしたまま匂いにつられて部屋を出て階段を降りていき、匂いのもとへ歩いて行きました。

どうやら台所の方からのようです。

そのままリビングに入り、台所を見ると。

 

「手際良く出来て助かるよ」

「いえ、一刀さんについていくのでやっとですから」

「いやいや。月ちゃんの作り方も勉強になるから」

「へぅ、そうですか?」

 

お兄ちゃんとお隣の月さんが一緒に料理をしていました。

でも、この時の私はぼーっとしていたのもあってか月さんがすごく・・・。

 

「おはようございます、お兄ちゃん。お母さんもおはようございます」

 

母親のように思えました。

私は特に違和感も覚えず、お母さんと言って抱きつきました。

 

「へ、へぅ!?」

「雛里!?おはようはいいけど、いきなりどうした?」

「あわぁ・・・。いい匂いがしたので・・・」

 

私はお母さんに抱きつきつつお兄ちゃんにそう言いました。

 

「・・・とりあえず顔を洗っておいで。もう少ししたらできるからな」

 

お兄ちゃんがそう言いながら頭を撫でてくれました。

 

「あわわ・・・、そうします・・・」

 

私は撫でられた頭を抑えつつお母さんから離れてその場を後にしました。

 

 

雛里 Side 終

 

「ごめんね、雛里は朝弱いからさ・・・」

 

そう言って月ちゃんを見ると、

 

「へぅ、お母さんって言われた・・・。もしかして、一刀さんの奥さんに・・・へぅぅ」

 

なにやらぶつぶつと呟きながら悶えていた。

なにこれ可愛い。

 

「月ちゃん?」

「へぅ!な、なんですか?」

「戻ってきてくれて良かった。さっきは妹が失礼したね」

「そ、そんなことないですよ。・・・一刀さんの奥さんにならなりたいですし」

「ん?何か言ったかい?」

「へぅ!?何でもないです!!と、とりあえず運んじゃいましょう!」

「う、うん」

 

なにやらものすごい勢いで押し切られたけど・・・、まあいいか。

 

 

 

 

「朝食の評判が良くてよかったです」

「月ちゃんの料理がおいしいのは母さんも知っているからね」

 

朝食も終わり、道場に戻ってきた。

 

「ほんとにお邪魔してよかったの?」

「もちろん。知り合いが一人でも来てくれればこちらとしては嬉しいからね」

 

軽く準備運動をしていたら詠が桂花を連れて来たため、現在は4人で体を動かしている。

 

「月ちゃんからは運動のきっかけにと聞いたけど、皆もそんな感じ?」

「そうね。いきなりハードなのは辛いわね」

 

桂花はそう言い、詠も頷いている。

 

「よし、なら先に始めるか。というわけで、家でも出来そうなストレッチを教えることにするよ」

 

そんな感じで柔軟を中心に教えていくことに。

ちなみに真面目に準備運動や柔軟をするとすっごく疲れるのだ。

オレも初めて爺ちゃんに師事したときは一日柔軟と準備運動だけやらされたけど、次の日筋肉痛で死にかけてたのを覚えている。

 

「くっ、これめちゃくちゃきついわね・・・」

 

詠や桂花が辛そうな表情をしているのもわかるよ。

 

「へ、へぅぅ・・・」

 

月ちゃんも声には出さないもののなかなか辛そうだ。

 

「こ、これホントに家でも出来るの?」

「まあ無理はしない方がいいけど、自室でも出来るようにほとんどその場から動かないようなものだけだよ」

 

あくまで家でも出来るようなものということだからね。

 

「実際はここまでこだわらなくても、体を動かすってことが大事だから。習慣づければそのうちそれが当たり前になるよ」

「学校の準備運動が児戯に思えそうよ・・・」

 

桂花の言うことも尤もだ。

 

「お邪魔しまっす!わ、もう始めてた!」

「こらっ!きちんと挨拶くらいしろよ!ここはきちんとした道場なんだから!」

 

と、きちんと一礼してから入ってきたのは蒲公英ちゃんと翠さん。

 

「久しぶりだね。翠さんもお久しぶりです」

「今日は君に教わる身だからな。よろしく頼むよ」

「槍術部の副部長に何教えられるかなんてわかりませんけど」

「別に槍に拘らなくてもいいさ。武道ってのは関係ないものなんかないんだからさ」

 

そう言って翠さんはカラカラと笑った。

 

「そうですね。そのうちほかの方も来ますから、それまでは先に教えたことでもやってますか」

 

ということで、姉妹にも教えてみた。ただし、体を動かしなれているわけだからそれなりに力の入れ方とかを教えてみたけど。

 

「うん、真面目にやると結構きついな」

「お姉さま、やっぱりおかしいって・・・」

「師範からの教えを真面目にやってなかった罰だろ。大体こんなのもできないからいつまでも私から一本取れないんだろ。星だってこの位ならやってのけるぞ」

「部長とかと一緒にしないでよ・・・」

 

翠さんは少し汗をかいたくらいであっさりとこなした。

蒲公英ちゃんは柔軟は十分だったけど、準備運動で音を上げた。

 

「さすがに武術部の一分野の副部長よね・・・」

 

詠が横で見てて驚いていた。

 

「というか、一刀もずっとやってて疲れないの?」

「慣れてるからね。ここに本気で師事するならあと3段階くらい難しいのを平然とできないといけないから」

「・・・・・・」

「だろうな。実際はこことかにもクるはずだろ」

「流石ですね」

「とりあえず、私には縁がない世界だってのは理解できたわ」

 

そう言って詠は月ちゃん達の所に戻っていった。

 

「ふむ、やはりこういうところで体を動かすと引き締まるな」

「そうだな」

 

やっている間に来ていた深井姉妹もあっさりこなしたり。

というか、猪突猛進な感じの春蘭先輩もすごく真面目だ。

 

「つ、辛いわね・・・」

 

華琳さんは辛いようで月ちゃん達に手伝ってもらっていた。

先に来ていた人たちには少し発展して二人でできるような運動をさせている。

 

「ふふっ、準備運動とか久しぶりに真面目にやったなあ」

「相変わらずなのねアンタも」

「よ、よく喋ってられますね・・・」

 

桃香さんと雪蓮さんもあっさりこなした。

蓮華さんはやや辛そう。

 

「ふむ、なかなかいい運動だな」

「お姉ちゃん!鈴々も出来たよ!」

「良かったな。私ももっと精進せねば」

 

華雄さんと妹の鈴々ちゃん(妹の友達らしい。会ったのは今日が初めて)も難なくこなしていた。

というか、中学2年と聞いたけどとんでもない体力の持ち主のようだ。

 

「シャオはこっちでいいわ。というか、お姉ちゃんについていったら化け物になるもの」

 

小蓮ちゃんはさっさと月ちゃんの方へ行ったみたいだね。

 

「とりあえず聞いている限りだと皆集まったようなので、月ちゃん達はこちらを」

 

あらかじめ作っておいたメニューを渡す。

 

「これは?」

「うちのメニューのうち、遊びながらでも出来そうなものを集めてみたものだよ。道具はここにあるから各自自分に合うものを見つけて順番に始めてくれていいよ」

「いきなりで出来るのかしら?」

 

まあそう思うよな。

 

「そう思って今日はオレの友人にも手伝ってもらいます」

 

そういってオレが手を叩いたら、

 

「ん?もう入っていいのか?」

「そこはもっと颯爽と入るくらいの事をしろよ」

「そんなキャラじゃねえよ」

 

と華佗が入ってきた。

 

「あ、裏で一刀さんとチャンバラしてた内の一人ですよね?」

「裏・・・?ああ、うちの学校がそっちにお邪魔したときにか。ってことは君はあの時いた槍術部の女の子か」

 

どうやら蒲公英ちゃんはあれを見ていた集団の内の一人だったらしい。

 

「オレの友人の夕凪 華佗です。こいつにそちらを見てもらいますから」

「一応やることは聞いてるからな。大抵の事は答えられると思う」

 

華佗は挨拶しながらそういって教えに向かった。

 

「さて、ではこちらの方は・・・」

「彼、相当出来るでしょう?」

「雪蓮さん?」

 

メニューを探してかばんをいじっていたら雪蓮さんがそういった。

 

「分かります?」

「そうだな。身のこなしとか見てたけど、あれだけ自然に動けるってのはすごいもんだな」

「あれじゃあ、奇襲とか無理そうだもんねえ」

 

翠さんも桃香さんも気づいたようだ。

頷いてるあたり華雄さんもかな?鈴々ちゃんは分かってないみたいだけど。

 

「あいつもここの免許皆伝もってますからね。師範代にもなってたかな?」

「なるほどね・・・、天才ってわけか。しかも努力するタイプね」

「そこまで分かりますか」

 

改めてとんでもない人たちだよね・・・。

 

「まあ、皆さんが凄い実力者ってことは予め教えてありましたしね。あいつもそういうのは感じますからきっと構えてたんでしょう」

「だとしたらますます凄いわね」

 

さてと、何やるんだったっけな。

 

「とりあえず、皆さん色々な武器を使うわけなので、共通して使えそうな事を中心に行きたいと思います。ただ、あくまでうちの流儀のものなので、皆さんが今まで教わったりしたものとは大分違ったりするかもなので、遠慮なく言ってくださいね」

 

そういうと皆さん真剣な顔で頷いた。

 

「じゃあ。まずはお手合わせからいたしましょうか。その時、周りで見ている人は勝敗よりも、私の動きとかを注目してくださいね。勘がいい人なら何をしているかすぐ分かりますから」

 

ということで、オレは連戦することにした。

・・・さて、何人が気づけるかな?

 

 

 

秋蘭 Side

 

「どういうことだ・・・」

 

隣で姉がつぶやくのも無理は無いと思う。

 

「っ!!」

「・・・・・・」

 

あの翠先輩が。

まるで子供であるかのように年下の男に翻弄されている。

 

「ハァ、ハァ・・・」

「ふぅ・・・」

 

すでに息も絶え絶えな翠先輩に対し、北郷のほうはわずかに汗をぬぐう程度。

しかも何より恐ろしいのが、

 

「にゃあ~~~・・・」

「くっ・・・」

「いったたた・・・」

 

武術部でも生粋の実力者である鈴々、華雄、雪蓮。

そして、姉までをすでに下したこの5戦目にして全く動きが衰えていないということ。

 

「・・・一体あいつは何をしているのか」

 

姉の言葉も全くである。

動き自体は十分目で追える速度。

特におかしな動きではない。

なのに、

 

「ど、どうして当たらないんだ!?」

 

こちらの攻撃は全く当たらず、時折入る北郷の攻撃は確実に相手の手や腕に当たるのである。

あえて狙っているのは誰の目にも明らかだった。

 

「姉者。相手にしてどうだったのだ?」

 

私は聞いてみた。

 

「・・・正直よく分からん。ただ、相対してもこう、向かってくる意識のようなものは感じなかった」

 

姉者の答えは武道を嗜む者としては少々理解に苦しむものだった。

 

「敵意が無かったと?」

「そんな感じね。私も違和感感じまくりよ」

 

と、こちらの会話に雪蓮と華雄が加わってきた。

 

「あとね、なんとなくだけど」

「どうした?」

「彼、こちらをあんまり注視してなかったような」

「馬鹿な」

 

思わず言ってしまったが、そのくらい驚いてしまった。

手合わせ中に相手を注視せず、敵意も見せないなんてふざけてるとしか言いようが無かった。

 

「それを言うなら、私はほとんど何もさせてもらえなかったぞ。得物を振ろうとしたらすでに、あいつの得物があったんだから。これが戦場なら私はまともに立ち会ってすらいない」

「そういえば・・・」

 

華雄の言葉にハッとして今の試合に目を戻すと、

 

「そこっ!・・・っ!?」

「・・・・・・」

 

まさに突きを放とうとしていた翠先輩の足元に北郷の木槍が突き出され、危うく自ら踏みに行くところだった。

 

「あんな感じだ。それをずっとやらされ、たまに見える隙も一回も当たらずじまい。そりゃこちらが異様に疲労するわけだ」

「・・・・・・」

 

もはや、コメントも出来なかった。

 

「はぁ、参ったよ」

「お疲れ様でした」

 

見れば、喉元に槍を突きつけられて降参する先輩の姿。

 

「いやあ、それにしても強いな」

「ありがとうございます」

 

先輩にほめられても、恐縮するような北郷。

 

「さて、そろそろ気づかれた方もいると思いますけど、オレが今回教えたいと思ったのは視野の持ち方です」

 

いったん休憩ということで皆で集まって座ったらそう話し始めた。

 

「視野?」

「はい。オレが先読みみたいに皆さんを止められたのは、わずかな動きから相手の動きを予測できたから。それを感じるためには視野を広げないといけないんです」

 

北郷は事も無げにそう言うが、それがどれほど難しいか・・・。

 

「ということで、いきなり言っても難しいですから簡単なコツから・・・」

 

ということで皆でいろいろとやったわけだが。

 

「はぁ、はぁ・・・」

 

わずか1時間で全員がダウン。

北郷はそれを見て、

 

「最初はこれだけ出来れば十分ですよ。普通なら30分と保たないですから」

 

と言った。

 

「ほ、北郷はいつもこんなのをこなしてたのか?」

 

姉の息も絶え絶えな質問に、

 

「・・・大体今の3倍の量をやってましたね」

 

と苦笑いで答えた。

 

「さ!?」

「まあ、今は走ってるくらいですけど。ちなみに、交流試合で来てたオレの友人も皆出来ますね」

「・・・・・・」

 

我々は開いた口が塞がらなかった。

 

 

秋蘭 Side 終

 

 

「・・・ここまでですね」

 

オレはそういって手を止めた。

 

「今日やったことだけでも皆さん大分動きが違いますから、意識してみてください」

 

皆さんも頷いてくれた。

 

「さて、こちらだけ見ててもあれなので華佗と交代します。とりあえず彼の言う通りに動いてください」

「何をするの?」

「あいつに任せてます。目的は一緒なので、もし変だと思ったら遠慮なく言ってやってください」

 

そういって華佗と交代。

 

「ようやくか」

「こっちは・・・、大分疲れてるみたいだな」

「まあな。運動し慣れてない面子だと聞いてたから、大体予想通りだが」

「とりあえず交代だ。内容は?」

「横目で見てたから変更はない。思ってたよりもついてきてるみたいだからもちっと上げるかもだが」

「分かった」

 

冷めてるタイプのあいつがここまで乗り気なのも珍しいな。

 

「さて、とりあえず今度はこちらですかね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あとがき

 

どうも、作者のmorikyouです。

今回はいかがでしたか?

月ちゃんのヒロイン力が半端ねえw

というか、自然と

夫:一刀

妻:月

娘:雛里

が浮かびましたw

 

そして、久々に登場の男友達である華佗。

個人的設定のなかでは、彼が一番動かしやすいんです。

彼女らとの絡みでこれからどうなるか・・・。

ちなみに、彼らは忘れてなければちょいちょい出演するはずですので、出てきたら「忘れてなかったんだな~」とでも思ってくださいw

 

というわけで、次回もお楽しみに!


 
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