No.702784

星降る夜に 32

白蓮さん

転校生は岳の知り合いだった。またもや波乱の予感

2014-07-22 15:52:44 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1470   閲覧ユーザー数:1407

シャルル「な、何だったの?あの女子の群れは・・・」

 

岳「まぁ、早い話が、男なのにISを操れるということだろう」

 

今のところ俺達三人しかいないのだから、気になるのも分からなくはない

 

岳「そういえば、お前の名前、デュノアだったよな。もしかして、デュノア社の?」

 

シャルル「そうだよ、僕は社長の息子なんだ」

 

岳「それでか・・・まぁ、そんなこと考えてる場合じゃないな」

 

時間も時間だ、早く行かないと織斑先生に怒られるな・・・

 

シャルル「もう一人の人はいいの?」

 

岳「あいつは先生に言われて課題を受け取ってるんだ。時間がかかるだろう」

 

正直な話はめんどくさいからだ

 

シャルル「そっか・・・じゃあ、いこう?藤代さん」

 

岳「さん付けはやめてくれ、同年代にそんな敬語使われたら、背中がむずむずする」

 

シャルル「分かったよ、じゃあ・・・岳?」

 

岳「ザックリと来たな、それでいいよ。俺はシャルルと呼ばせてもらうね」

 

シャルル「分かったよ、岳」

 

岳「さてと、行きますか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏が最後に来て授業が始まった

 

千冬「本日から実習を開始する、まずは戦闘を実演してもらおう。凰、オルコット」

 

鈴・セシリア「はい!」

 

千冬「専用機持ちなら直ぐに始められるだろう、前に出ろ!」

 

鈴「めんどいなぁ~、なんであたしが・・・」

 

セシリア「なんか、こういうのは見世物のようで、気が進みませんわね」

 

千冬「お前ら少しはやる気を出せ、あいつにいいところを見せられるぞ」

 

小声で言ったので解りずらかったが、さすがにそれにつられるほどあいつらも甘く・・・

 

セシリア「やはりここはイギリス代表候補生、私セシリア・オルコットの出番ですわね!!」

 

鈴「実力の違いを見せるいい機会よね」

 

・・・・・訂正、呆気なく乗ってしまいました

 

一夏「???」

 

餌にされた本人は気が付いてないご様子で・・・

 

岳「先生、相手は誰がするんですか?」

 

千冬「ああ、もうすぐ来る」

 

・・・・・ひゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!

 

???「わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!どいて下さ~~~~い!!」

 

山田先生!?危ないじゃん!助けないと!

 

岳「双鬼龍・龍神モード!」

 

先生を受け止めつつ、衝撃を和らげる

 

山田「あ、ありがとうございます。藤代君」

 

岳「はい、次からは気を付けてくださいね」

 

お姫様抱っこから山田先生を解放し、ISをしまう

 

シャルル「・・・・・」

 

岳「ん?どうした?俺の顔になんかついてるか?」

 

シャルル「え!?な、何もついてないよ!?」

 

そうか・・・良かったわ~、ついてたらどうしようか思ったわ

 

千冬「今回の相手は山田先生一人だ、安心しろ、今のお前達なら直ぐ負ける」

 

この挑発により、セシリアと凰は勝つことに執着してしまった

 

千冬「・・・藤代、お前はどちらが勝つと思う?」

 

岳「俺の意見は・・・山田先生ですかね。今のあいつらは冷静さを失っています。それに、協力をしたことのない二人と経験が二人よりも多い山田先生では、勝負が見えてるも同然ですかね」

 

千冬「そうか・・・・・まぁいい」

 

何か説得力のあることを言ってしまった

 

千冬「それでは・・・始め!!」

 

セシリア「行きます!」

 

鈴「手加減はしない!」

 

山田「い、行きます!」

 

戦闘開始の合図が響き、お互いに打ち合う三人

 

千冬「デュノア、山田先生のISの解説をして見せろ」

 

シャルル「は、はい。山田先生のISはデュノア社製「ラファール・リヴァイブ」です。第二世代開発最後期の機体でそのスペックは初期第三世代にも劣らないものです・・・現在配備されている量産Isの中では最後期でありながら、世界第三位のシェアを持ち、装備によって、格闘、射撃、防御と言った全タイプに切り替えが可能です」

 

岳「量産の中では最強のISなわけだな」

 

千冬「そうだ・・・あちらも終わる」

 

ドガァァァ!!と地面に二機のISが叩きつけられた

 

鈴「あんなねぇ、何面白いように回避先読まれてんのよ!」

 

セシリア「鈴さんこそ、無駄にばかすかと撃つからいけないのですわ!」

 

鈴・セシリア「ぐぬぬぬぬ!」

 

シャルル「あ、あはははは・・・・」

 

一夏「何やってんだよお前ら・・・」

 

岳「一夏がやっていたとしても、負けは確実だったけどな」

 

一夏「俺ってそんなに信用ないの?」

 

箒「自分の胸に聞いてみろ」

 

あいつらの文句から、一夏への罵倒に変わってしまった

 

千冬「これで、お前達にも教員の凄さが理解できただろう、以後は敬意をもって接するように」

 

山田「あはははは・・・」

 

全員「(嬉しそうだな・・・)」

 

誰もが思っただろう、今の山田先生は輝いている・・・

 

千冬「次にグループになって実習を行う。リーダーは専用機持ちがやること、では分かれろ!」

 

女子A「織斑君!私と組んで!」

 

女子B「岳君!私と組んでください!」

 

女子C「デュノア君の操縦技術もみたいな~」

 

俺達男3人は一気に囲まれてしまった、当然と言えば当然なのだが・・・

 

一夏「なんでお前名前で呼ばれてんだ?」

 

岳「うん?ああ、簡単に言うとだな、壁があるように見てしまうから名前で呼んでもいいと言ったんだよ。正直、名字で呼ばれるの苦手なんだよ」

 

一夏「そうなのか・・・とりあえず数人に分かれて!」

 

女子全員「は~い!」

 

言うこと聞いてくれてありがとう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

岳「まぁ、感覚が大事だけど、センスだけじゃなくて経験の問題でもあるから、そこのところ努力するように」

 

女子全員「は~い!」

 

岳「よし・・・こっちは終わりました!」

 

千冬「よし、それでは今日はここまでとする。織斑、お前は後で課題を取りに来い」

 

一夏「・・・・・はい」

 

あ~あ、あいつまだやってんのかよ、しょうがない奴だな

 

岳「シャルル、俺達も帰ろう」

 

シャルル「あ、うん・・・先に行っててくれるかな」

 

岳「ああ、別にいいが・・・遅れるなよ?」

 

シャルル「うん・・・ありがとう」

 

シャルルの奴まで呼び出しか?そんなことないと思うけど・・・

 

岳「考えても仕方ないか・・・先に行ってくれって話だし」

 

この後俺は先に着替えて教室に戻り、その数分後にシャルルが来た。なんだか、怪しいと思ってしまうことが多いな・・・気のせいであってほしいものだ

 

岳「自らは・・・か」

 

レイゲンが残して言った言葉・・・つまり、自分たちは何もしないで、他の者にやらせるという事なんだろう。だが、その組織は名前以外何もわかっていない。怪しすぎなくらいに

 

岳「今考えても答えは出ないだろうな・・・寝るか」

 

こうして俺は睡眠をとった。シャルルより先に・・・

 

シャルル「はい、僕です・・・はい・・・いえ、まだつかめていません。何分彼はISを使用しないもので・・・はい・・・では引き続き調査します・・・はい」

 

自分は最低だともっているシャルル、こんな自分を笑顔で受け入れてくれた彼に申し訳が立たないと・・・

 

シャルル「・・・ごめんね、岳・・・」

 

今の”彼”にはそう言う他なかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝一番に起きて教室に向かう途中、千冬さんもとい、織斑先生に出会いこう言われた

 

千冬『今日のHRは今なら休んでもいいぞ、今私に言うならな』

 

と言われたが、何を断るのか分からずそれを拒否した。なんだったんだろう?

 

山田先生「皆さん、今日は何と・・・て、転校生を紹介します」

 

ざわざわとこの間以上に騒がしくなる、当然と言えば当然だ。シャルルが来たばっかりなのにまた、転校生が来るのだから

 

千冬「もう逃げ道はないぞ、藤代」

 

岳「・・・なんだか嫌な予感がするのは気のせいでしょうか?」

 

千冬「案外気の所為でもなさそうだがな・・・」

 

「入れ」と千冬さんが言うとドアが開き、そこから見知った顔が出てきた。銀髪のロング髪に、左目に黒い眼帯を身に着け、小柄な体からは覇気ともいえる圧力が出ていた。逃げたいとリアルに今感じた

 

千冬「ラウラ、挨拶しろ」

 

ラウラ「はい、教官・・・ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

俺がお世話になったドイツの後輩的存在である

 

山田「い、以上ですか・・・?」

 

ラウラ「以上だ・・・(キッ!)お前が・・・」

 

おいおい、固いなラウラの奴・・・うん、俺より危ないのは一夏の方だと思うね。俺の勘当たったみたいだ。ラウラは一夏に近づき————その頬を叩いた

 

箒・セシリア・シャルル「はっ!!?」

 

一夏「ぐわぁ!・・・」

 

岳「はぁ、予想通りか・・・この頃、面倒なことばかりだ」

 

そう思っていると、今度は俺の方に歩いてきた。その懐かしい赤い瞳が俺を見つめている

 

静寐「まさか!岳君にも!?」

 

本音「おお~!大変なのだ~!」

 

ラウラ「・・・・・」

 

岳「・・・・・」

 

しばらく俺のことを見てから、口を開いた

 

ラウラ「お久しぶりです、”大佐”」

 

岳「はぁ、その呼び名はやめろ、俺はその名を捨てた・・・聞くが、何故ここに来た?」

 

ラウラ「・・・貴方を・・・連れ戻しに来ました」

 

岳「・・・そうか・・・あいつらも諦めてないんだな」

 

「くだらない」と心の中で思った。俺のことを兵器や人形と同じ目でしか見ないあいつらを、心の底から嫌いであった

 

ラウラ「・・・私は認めません。ここも・・・織斑一夏も!」

 

岳「・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回「シャルルの正体、明かされし過去」

 

シャルル「本当は僕・・・」

 

岳「マジかよ・・・」

 

 


 
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