No.691502

九番目の熾天使・外伝 =蒼の物語 刻の幻影=

Blazさん

咲良の戦い。ルカとの決断。アスナの・・・面倒事。

イメージソング

OP2「BLUE SANCTION」 BLAZBLUE -CHRONOPHANTASMA- より

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2014-06-04 07:41:56 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:923   閲覧ユーザー数:884

CP第一章 第三十一話 「その舞 撫子の如く」

 

 

 

 

= クロガネ 格納庫 =

 

咲良「・・・・誰?」

 

クロノ「えっ・・・・子供!?」

 

突如、クロノの前に現れた咲良。

元々、ニューと遊ぶ為に、アキとこなたには無断でクロガネに乗船した咲良。

しかし、突如管理局が襲撃したので何事かとその現場に来た。

と言うのが、彼女がココに来た経緯である。

 

 

そして。それを見て兵士達は叫び、必死で此方に連れ戻そうと呼びかけた。

 

「さくらちゃーん!!お願いだからこっちにきてー!!」

 

「そいつ等危ないからー!!」

 

「こっちに来たら300円上げるからぁ!!」

 

 

 

咲良「うにゅ・・?どう言う事?」

 

クロノ「まさか、連中が子供の兵士を・・・いや・・・・・・君。どうしてココに?」

 

咲良「・・・・えっと。友達を探して来たの。ニューちゃんって子だよ。」

 

クロノ「・・・・えっと・・家族は?」

 

咲良「家族・・・・・・お兄ちゃんが居るよ?」

 

クロノ「よし。なら俺が兄さんに会わせてあげるよ。その人の名前は?」

 

 

咲良「えっと・・・・・ウルだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロノ「・・・・・ウル?」

 

咲良「うにゅ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がしっ!

 

 

クロノ「君!今すぐこっちに来て!!」

 

 

「マテやコラアアアアアアアアアアアア!!」

 

「こんのロリコンがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!」

 

「誰でもいい!誰か奴の脳天ぶち抜けぇぇぇぇぇぇぇええ!!」

 

 

クロノの爆弾発言に兵士達か完全にブチ切れ、殺意満点の状態だった。

咲良はそんな彼等をよそに考えていた。が、答えは当然・・・

 

 

 

 

咲良「嫌。」

 

クロノ「・・・嫌?」

 

咲良「嫌。」

 

クロノ「いや、嫌も何も、その人は危険・・・」

 

咲良「お兄ちゃんはいい人だよ。優しい人。皆を大切にしてくれる。わかんないなら、咲良がこらしめてあげる!」

 

咲良がそう言うとクロノから離れ、ポケットから何かを取り出そうとしていた。

クロノはどうするべきかと考え、仕方ないと思いバインドをかけようとするのだが。

突如、バインドが破壊されたのだ。

 

クロノ「っ・・・・バインドが!?」

 

咲良「今日は私の番。皆は下がってて。」

 

『・・・・。しゃーねー。今回は譲るか。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那。咲良の足元に術式が展開される。

 

メインは錨の形で、その周りは水しぶきの様な絵柄となっている。

 

咲良は両手を前に出すと、何かを集めるようにして手を伸ばした。

すると、両手の間に水色のエネルギー体が集まり、やがて強く光り、クロノでも近づけないほどの衝撃波が周りに発生したのだ。

 

クロノ「なっ・・・・魔法・・・じゃない・・・これは?!」

 

 

咲良「・・・・・法力、接続を確認。」

 

クロノ「ほう・・・・りき・・・・!?」

 

 

咲良「水の守護者よ。汝の雫を我が素とし、我にその力を与えん。」

 

 

 

 

 

 

= Cord : oceanus Ready =

 

 

咲良「行くよ・・・・!」

 

 

 

術式から大量の水が発生し、周りに居た局員達はそれに巻き込まれる。

クロノはシールドを張りつつ、何が起こっているかと咲良の方を見つめていた。

 

「うおっこっちにも来たー!?」

 

「排水機能を全開!上に逃げろ!!」

 

 

 

クロノ「何だ・・・・・魔力が・・・・・?!」

 

 

 

未だに溢れ出る水。

すると、其処に誰かの人影が微かだが見えたのだ。

 

水がようやく収まり、何が起こったかと思ったクロノ。

すると、前に居た咲良がいつの間にか姿を消していたのだ。

 

クロノ「ッ!?まさか、水に・・・・・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが。

 

 

 

 

「あーあ・・・・少しやりすぎたかなぁ・・・・・」

 

クロノ「ッ・・!!」

 

クロノが後ろから女の声がしたので、振り向いた。

其処には、クロノにとって驚くべき光景があったのだ。

 

クロノ「・・・・・・・お前は・・・誰だ・・・・・!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲良「・・・・・・私だよ。」

 

 

ドクロのマークが入ったオレンジの帽子。

そして、同じくオレンジを基調としたノースリーブと黒いタイツをはいていた。

大型の錨をその細い手一つで軽々と持って居た。

 

だが。何より。それがまさか咲良で、何処か歴戦の戦士の様な雰囲気をかもし出していたのは未だに信じられなかった。

 

 

クロノ「ば・・・馬鹿な・・・・さっきの女の子が・・・・・全く雰囲気が違うぞ・・・!?」

 

咲良「そうなんだよねー・・・法力と術式を同時に発動したから、毎回こうなっちゃうんだ。まぁ勉強不足かな?」

 

身長、外見などは変化はない。

だが、大型の錨を軽々と持っている所から、先程まで無かった怪力を持っているのは確か。

そして。これはクロノの勘ではあるが。恐らく。

 

 

 

彼女は自分よりも遥かに強い。そうとしか思えなかったのだ。

 

 

咲良「・・・次から精神もバックヤードから借りないとね。」

 

クロノ「・・・・・!」

 

咲良「さてと!そろそろ私が相手をしてあげるよ!久しぶりの『この身体』だから、あんまり力加減は出来ないからね!」

 

クロノ「なっ・・・・・!」

 

咲良「行くよッ!!」

 

咲良はそう言い、錨を持ちつつジャンプした。

そして、その錨をクロノに向かって振り下ろした。

 

クロノ「ッ!!」

 

咄嗟にシールドで防ぐクロノだが、そのシールドが一分ともたずに壊れたのだ。

 

クロノ「ばっ・・・・・!?」

 

 

咲良「宮本さん!佐々木さんっ!!」

 

クロノが後ろにたじろいだのを見て、咲良が指を口に入れて笛を吹く。

すると、クロノの足元から二頭の白いシャチと黒いシャチが下から頭突きをしたのだ。

当然、クロノは後ろがノーガードだったので、そのまま突き上げられた。

 

クロノ(召喚魔法?!しかも一度に二体だって!?)

 

 

咲良「コンビネーションッ!!」

 

そして。胸元にぶら下げていたホイッスルを吹き、シャチたちに指示を与える。

シャチたちは、一鳴きすると、クロノをボールの様にして遊んでいた。

だが、当のクロノにとっては一撃一撃が痛恨で、ボール遊びと言うよりも蹴っては向かいの相手に突き飛ばされ、また向かいの相手に蹴って飛ばされるといった感じであった。

 

 

 

 

クロノ「がっ・・・・・!!」

 

 

咲良「フィナーレだよ!!」

 

 

 

そろそろ〆だと思い、咲良は手を地面に置く。

すると、周りは突如青空となり、クロノは大砲に詰められていた。

いわゆる、『人間大砲』の状態だ。

 

 

クロノ「おい・・・・これってまさか・・・・・!」

 

咲良「もう解ったかな?それじゃあ行って見ようかッ!!」

 

 

咲良が、いつの間にか持っていた松明で大砲の導火線に火をつける。

当然。後は、クロノ(弾)が飛ばされるだけ。なのだが・・・

 

 

 

 

咲良「白河さーん!ご飯ですよー!!」

 

 

 

 

 

と咲良が呼ぶと、クロノが跳ばされた方からシロナガスクジラがジャンプして現れ、クロノをぱっくりと食べたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃。アキツでは、Blaz達と戦闘機人達との戦いに決着がついていた。

結果は、Blaz達の勝利で、ノーヴェはウェンディを連れて転移したのだ。

 

Blaz「さてと・・・・急いでイブキドに向かうか。何かヤバイ感じするしな。」

 

鈴羽「そうだね。って、Blaz。ニューは?」

 

Blaz「拾って行くさ。だから、先にニュー探しに・・・」

 

 

 

 

ルカ「おーい。Blazー」

 

Blaz「あ?ってルカじゃねぇか。ニューつれてどうした。つかどうしてテメェがニューと一緒だ?」

 

ルカ「ああ・・・それは・・・・・・」

 

其処に現れたルカとニュー。

ルカはBlazにニューの戦いに介入した事と今までの行動を伝え、Blazも自分達の行動を話した。

当然、フェイトの事も話し、最初は驚いていたBlazだったが、話しを聞くにつれて納得したのだ。

 

 

ルカ「・・って理由。」

 

鈴羽「はぁ・・・波乱万丈だね。ルカも。」

 

ニュー「だねー」

 

ルカ「・・・・まぁな・・・」

 

Blaz「・・・・しゃーねー。けど、多分向こうで落ち合える筈だ。ココはアイツを信じて、さっさとイブキドに向かうぞ。」

 

ルカ「解った。」

 

そう言い、Blaz達がイブキドに向かうとした時。

突如、彼等の前に何かが転移されたのだ。

 

 

ルカ「ッ!?」

 

Blaz「転移・・・誰か来る・・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。転移が完了し、その誰がか姿を現した。

その誰かを見て、ルカは驚いていた。

何故なら。その誰かとは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シグナム「・・・・・・・・。」

 

ルカ「シグナム・・・・・!」

 

 

烈火の騎士、シグナムだったのだ。

だが、その彼女は以前と雰囲気が違っていた。

Blazはその不思議さが頭から離れず、ただシグナムを睨んでいた。

 

 

シグナム「・・・・・アキヤ・・・・・・」

 

ルカ「シグナム・・・・・頼む。其処を退いてくれ。」

 

シグナム「・・・・・・・・アキヤ・・・・・我が主の敵・・・・排除すべき・・・・め異分子・・・・・」

 

 

鈴羽「・・・・あの人・・・何か変だよ・・・・・」

 

Blaz「ああ。気ぃ抜くな。」

 

 

ルカ「・・・シグナム・・・・・?」

 

シグナム「・・・・・・・殺す・・・・殺す・・・・フッフフフフフ・・・・・」

 

ルカ「シグナム・・・・・・!?」

 

Blaz「様子が可笑しい・・・・一体、竜神丸に何されやがった・・・!」

 

 

シグナム「くっ・・・はははははははは・・・・・・・・殺す・・殺す・・・殺す・・・・・

 

 

 

 

 

殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

殺すぅっ!!!!」

 

目の色がドス黒くなったシグナムはレヴァンテインを抜いた。

そして、周りから炎が巻き起こるのだが、その炎は今までと違っていた。

それは、色が今までの様な紅蓮の色とは違い、赤黒い色となっていたのだ。

 

 

Blaz「くっ・・・・!!」

 

ルカ「なっ・・・・どうしちまったんだ・・・・・・!?」

 

 

ココノエ『っ・・・・アイツ・・・生身で模倣事象兵器を組み込まれたのか・・・・!』

 

鈴羽「ッ・・・博士・・・・それって・・・・・!!」

 

ココノエの声が、Blazやルカの頭の中に響く。

どうやら彼女が通信を行ったらしい。

一瞬にして彼女の原因を突き止めたココノエは、モニター越しに怒りの表情だった。

 

ココノエ『あの糞弟子がぁ・・・・其処まで実験に拘るか・・・・!!!』

 

Blaz「オイ、ココノエ!模倣事象兵器を生で付けられたらどうなるんだよ!?」

 

ココノエ『・・・・模倣事象兵器は元々ある程度の処置を受けた奴が扱うのを主眼としている。だから、私はテイガーにその処置を施し、それを組み込んだ。そして、ロイ・・・いや、アラクネもそれは同じ。幾ら境界に接したからといっても、処置をしなければ自壊する。』

 

ルカ「・・・・・待てよ。って事は、何か。シグナムは・・・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ココノエ『・・・・・言っただろ。生でアイツは模倣事象兵器を組み込まれたとな。』

 

ルカ「ッ・・・・・!!!」

 

ココノエ『生で模倣事象兵器を組み込まれれば、確実に自我にダメージを及ぼす。それほどまでの精神負荷を克服し、初めて模倣事象兵器を物にする。だが、現時点で我々の科学力でも、魔力でもそれは不可能だ。』

 

鈴羽「じ・・・じゃあ、あの人は・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ココノエ『・・・・死ぬだろうな。絶対に。』

 

 

ルカ「・・・嘘・・・・・だろ・・・・・・・」

 

 

ココノエ『・・・・残念だが事実だ。こうなれば、アイツが自爆するか。それともアイツを先に倒すか。二つに一つだ。』

 

ルカ「ッ・・・・・!」

 

Blaz「・・・・・ココノエ・・・・・」

 

ココノエ『・・・言い分は受け付けん。それが私達の限界だ。』

 

ココノエの回答に、ルカは拳を強く握り締める。

最早、彼女を救う術はない。

なら、せめて。

 

 

ルカ「・・・・・解った。俺が・・・・・倒す・・・・!」

 

 

自分の手で彼女を逝かそう。

そう思い、ルカはグリムニルを抜く。

 

自分の前には強烈な熱と共に狂い、笑うシグナムが居た。

彼女のあんな姿を見たくない。そう思い、ルカはシグナムに照準を合わせた。

 

 

 

 

 

 

しかし。トリガーに指を掛け、引き金を引こうとした時だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待って、アキヤッ!!!」

 

ルカ「っ・・・・・・・・・!!」

 

 

 

すると。横から誰かの声がし、ルカは思わず振り向いた。

其処には、フェイトとアルトが立っており、彼女の姿を見て二人は驚いていたのだ。

 

ルカ「っ・・・・フェイト・・・・!?」

 

Blaz「アルト・・・お前どうしてそいつと!?」

 

アルト「話せば長いって奴だ。それよりも・・・」

 

 

フェイト「・・・・・・シグナム・・・・・・」

 

シグナム「・・・・・テスタ・・・・ロッサ・・・・・・」

 

フェイト「・・・・・・・そんな姿に成り果てたなんて・・・・・」

 

 

再開した戦友の姿。

それは醜いものであった。狂気に駆られ、使命も無くし、力に溺れた成れの果て。

 

 

フェイト「・・・・・アキヤ。私が・・・・シグナムを倒す。」

 

ルカ「ッ・・・・!!」

 

 

アルト「・・・・いいのかよ。アンタの仲間なんだろ。」

 

フェイト「・・・・だからだよ。だから・・・・・責任は私にもある。」

 

 

ブレイドフォームにし、戦闘体勢に入るフェイト。

覚悟を知り、アルトは「仕方ない」といった表情でBlazに言ったのだ。

 

アルト「Blaz。ココは任せようぜ。」

 

 

Blaz「・・・・・・・・。」

 

ニュー「・・・。」

 

鈴羽「・・・・いいの?」

 

Blaz「・・・・・ああ。俺たちは・・・行くぞ。」

 

 

 

 

 

Blaz達はそう言ってアキツを後にした。

 

 

残ったルカとフェイトはシグナムと対峙する。

場は既に雪が熔け、反対に火がつき始めていたのだ。

 

ルカ「・・・・フェイト。時間がない。決めるなら一気に決めるぞ。」

 

フェイト「・・・・解ってる。行こう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。ワダツミでは・・・

 

 

 

 

 

 

アスナ「・・・・・・・・アレ。どうして・・・・『二人』まで?」

 

アスナの前には、キレるの数秒前のこなたとアキが居たのだった。

 

 


 
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