No.680150

真・リリカルなのは 第十二章 非道なる報復編 第二十三話 明かされる過去 後編

ohatiyoさん

これでラストです

2014-04-20 09:58:37 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:717   閲覧ユーザー数:711

罠に嵌められ窮地に陥った地上のエース3人

 

そして、隊長であるゼストは死亡

 

メガーヌは囚われの身になってしまった

 

クイント「メガーヌまで……………」

 

トーレに敗北し、瀕死状態となっている メガーヌ

 

魔力を感じれるはずも無く、ゼストと同じく殺害されたと思う クイント

 

クイント「よくもっ!!」

 

クアットロと戦っているクイントだが、彼女のIS 幻惑の銀幕(シルバーカーテン)により幻覚を見せられ、悪戦苦闘している

 

クアットロ「ざんね~ん、あなたの攻撃は当たりませ~ん」

 

クイントをおちょくりながら戦う クアットロ

 

彼女は戦闘タイプではないが、幻影を駆使し、相手を惑わす戦術が得意である

 

幻影を見破ることが出来る魔導師でなければ、勝つのは難しいだろう

 

クイント(落ち付け…………幻影を見せられているだけだ)

 

クイントも頭の中ではわかっているものの、中々クアットロの幻影を見破れないでいた

 

クイント(それにしても、あまりにも準備が良すぎる。まるで私達が潜入する事を知っていたような………)

 

彼女の予想は当たっていた

 

クイント(……最初からこの任務に違和感を感じていた)

 

ジェイル・スカリエッティはこの頃からすでに有名であり、管理局員達が何度も捕縛に失敗している人物だ

 

アジト発見も困難を極め、恐らく発見不可能とされていた

 

しかし、レジアス中将からアジトを発見したと報告が来た

 

そして、3人で潜入という任務を与えられたのだった

 

クイントは最初、妙な胸騒ぎがした

 

何か不自然だと思った

 

スカリエッティほどの犯罪者を本気で捕まえたいのならば、態々潜入などせず、管理局が持てる力を全てぶつければよいのだ

 

幾らエース級とはいえ、3人では少々無理があるのでは?

 

そんな疑問が払拭できないでいた

 

そして、現在に至る

 

隊長であるゼスト、そして友であるメガーヌ

 

管理局の中でも実力者の2人があっさりとやられてしまった

 

クイントは確信した、これは任務ではない…………自分達を殺す為の罠だと

 

クアットロ「その顔を見ると気付いたようね」

 

クアットロに考えを見透かされる

 

クアットロ「始めから知っていたわ。あなた達が潜入してくることはね」

 

クイント「やはり…………目的は私達の殺害」

 

クアットロ「そうよ。それが最高評議会の意思」

 

聞き慣れない単語に困惑する クイント

 

クイント「最高評議会?」

 

クアットロ「フフフ、あなた達管理局を支配する影………と言った所かしら?」

 

クイント「バカな!? 管理局のトップは総帥のはず!!」

 

クアットロ「表上はね」

 

驚愕の真実を聞かされ、混乱する クイント

 

最高評議会など初めて聞いた

 

管理局ほどの大きな組織のトップの存在が広く知られていない

 

これは隠蔽しているからに他ならない

 

では何故隠すのか?

 

クイントは言わば最高評議会の部下ということになる

 

何故部下達に自分達の存在を教えない?

 

クアットロ「あいつらは中々の下種だからね~ あなたのように正義感を持った人に正体をバレる訳にはいかないわよね~」

 

クイント「バカな……だったら管理局に最高評議会という存在を知っているのは……」

 

クアットロ「極一部の人達ね。上層部ぐらいじゃないかしら?」

 

クイント「そして、最高評議会の存在を管理局ではないあなたが知っている」

 

クアットロ「ええ、だってドクタースカリエッティは管理局の加護を受けているもの」

 

クイント「なっ!?」

 

クアットロ「本当に何も知らないのね~」

 

呆れる クアットロ

 

クアットロ「管理局で犯罪扱いされている人体実験。そのほとんどは管理局の………いえ、最高評議会の意思によるものよ」

 

次々と明かされていく管理局の闇

 

クイントに最早戦意はない

 

自分の信じていた正義が崩れ去ったのだから

 

クアットロ「因みに最高評議会はあなたを殺したいらしいの。だから大人しく死んでね~」

 

そう、最高評議会の目的はただ1つ

 

クイント・ナカジマの抹殺

 

レジアスとメガーヌはそれに巻き込まれただけにすぎないのだ

 

その事実がクイントを絶望に染めていく

 

クアットロ「あなたが保護したタイプゼロ。あれは言わば戦闘機人のプロトタイプ。存在が知られると厄介なのよ。あの時の隠蔽がバレるかもしれないから」

 

クイント「あの時の隠蔽……まさかっ!!」

 

クアットロ「ええ、そういうことよ。それじゃあ、さようなら」

 

ガジェットⅠ型が襲いかかってくる

 

クイントはただ迫ってくるガジェットを見つめるしかなかった

 

自分は今まで何をやっていたのだろうか?

 

ただ犯罪者に手を貸していただけではないか?

 

そんな後悔が彼女を支配し、体を動けなくした

 

しかし、そんな彼女にも1つだけ吉報があった

 

クイント「リトナ…………あなたはやっぱり無実だったわ」

 

細い閃光がクイントの胸を貫く

 

クイント(ゲンヤさん…………ギンガとスバルをお願い)

 

幼い娘を夫に任せ息絶える クイント

 

こうして、クイント抹殺は成功したのだった

 

始めからこの事を知っていたレジアスは、3人の死を殉職とした

 

しかし、3人の亡骸は発見されて居ないことから、レジアスに抗議する人物も居た

 

クイントの夫であるゲンヤもその1人だった

 

ゲンヤ「中将! クイントの遺体が見つかっていないんだ! 絶対に生きてる! 捜索してくれ!!」

 

クイントは必ず生きている………いや、死体をこの目で見るまでは信じられないと言った所か

 

しかし、レジアスがそれを許すはずもない

 

ゲンヤ「クソッ!! だったら俺が勝手に1人でやる!!」

 

レジアス「ゲンヤ、お前には2人の娘が居るのだろう? 放っておくのか?」

 

レジアスの言葉を聞き、漸く落ち着きを取り戻した ゲンヤ

 

レジアス「その娘達はクイントがお前に残した宝だ。大切に育ててやれ」

 

レジアスの言葉を聞き、静かに退出する ゲンヤ

 

その目には涙が滲んでいた

 

レジアス「すまんな、ゲンヤ…………上層部には……最高評議会には逆らえんのだ」

 

一方、クイント抹殺成功の吉報を聞いた最高評議会は………………

 

?A「フム、思ったよりあっさりと成功したようだな」

 

?C「所詮は一般魔導師。エース級と言えども、AAA程度だ」

 

?B「ああ、殺すのに手間はかかるまい」

 

?A「これでタイプゼロの存在を知っている人物は消えたな」

 

?C「スカリエッティが居るがな」

 

?A「ククク、アレは最早我らの駒。恐れるに足りん」

 

?C「だが、クイントには夫が居た筈。タイプゼロの事を話した可能性もある」

 

?B「心配するな。戦闘機人である事しか喋っていまい」

 

?A「左様。本人がタイプゼロと気付く事も無いだろう」

 

?C「だが、ガキの内に始末するべきかもしれながな」

 

?B「まぁそう言うな。ゲンヤ・ナカジマ…………あれはそこそこ使える」

 

?A「反レジアスの声を押さえつけられる唯一の奴だからな」

 

?B「奴が居れば地上はレジアスの完全支配化になるだろう。我らにとっては好都合」

 

?C「それもそうか………」

 

カプセルに浮かぶ3つの脳みそ

 

彼は何の為に行動し、何を為そうというのか?

 

それは誰にもわからない……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~現在~

 

スカリエッティ「というわけだよ」

 

自分が教えれる事については全て話した スカリエッティ

 

スバル「お前が…………お前がお母さんを!!」

 

殺意を剥き出しにしてしまう スバル

 

そして、それを必死に抑える ギンガ

 

カイト「どうだ?」

 

ヴェロッサ「ああ、強ち嘘じゃないね」

 

スカリエッティ「おや? 嘘発見器でも持ってきているのかね?」

 

ヴェロッサ「いや、君の部下であるウーノの記憶を見せてもらったのさ」

 

スカリエッティ「なるほどね」

 

ヴェロッサ「ウーノ視点と彼視点では若干話が異なるのは仕方ないだろう?」

 

カイト「そうだな」

 

ヴェロッサ「さて、ウーノでも知らなかったリトナについて聞こうかな」

 

クロノ<残念だが、時間だ>

 

クロノから念話が届く

 

どうやらここまでの様だ

 

カイト「まぁいい。奴の事は奴の口から聞くとしよう」

 

カイト達は退出する

 

スカリエッティ「クククク、リトナと言えば確か…………ああ、私の罪を着せられた子だったね」

 

スカリエッティの呟きは誰にも聞こえなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、と言う訳でクイント達の過去編でした

 

次回からは話を戻します

 

リトナが罪を着せられた真相はもう少し先になりそうです

 

 

 

 


 
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