No.671763

ガンプラビルダーズ ジャンカーズ 第3話

第3話です。ガンプラの写真を載せたいのですが、もうちょっとだけ待ってください。

2014-03-18 05:57:51 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:614   閲覧ユーザー数:602

「おっすー」

誠二は店に入ると真っ先にレジに向かう。

「いらっしゃーい」

彼に一番最初に声をかけたのは作品だなから声をかけた恵美だった。

恵美は棚に飾っているプラモの整理をしていた。

「叔母さんおいっすー。あれ?狼は?」

「俺ならここだー」

作業室から狼が出てきた。

口にマスクをつけ、三角頭巾で頭をガードしていた。

戦いに行くソルジャーのように、完全装備を施していた。

「お、なんか作ってたのか?」

「掃除だよ掃除。」

装備を脱ぎながら誠二に言う。

 

「そんなことよりガンプラバトルいこうぜぇっ!」

誠二は昨日の狼のハマっていたことから、またいけると思って急いで店にきたのだ。

 

「いかねぇよ。」

 

「なに?!」

誠二は狼の言葉に驚愕してしまった。

昨日の今日である。誠二は昨日の狼の言葉を思い出す。

「また一緒にやろうぜ!って言っただろうが!」

「そんなの忘れたぜ~。俺はこいつが欲しかっただけなんだからな!」

狼は作業室に一度入って戻ってくると手には先日手に入れたカレトヴルッフを持ったレッドフレームがいた。

「お前もう何個目だ!」

実際狼は前にカレトヴルッフを手に入れていた。とある昔雑誌の付録についてたことがあったのだ。

「ばかやろう!雑誌についてる付録だぞ!もう2度と手に入らないと思ったものをまた手に入れられたんだ!」

「そのカレトヴルッフで戦うレッドフレームを見ようぜ!CPU戦ならプラモだって壊れないんだぞ!」

「えっ、壊れないの!?」

狼は今日一番の大声を出した。

「どうしたどうした!」

叔母さんが大声をきいて驚いたのか作品棚からこちらにやってきた。

しかし事を悟ったのか叔母さんはふーと息を吐いた。

「CPU戦では敵からの攻撃は映像処理で終わるんだよ。」

 

CPU戦では対戦相手は電脳ジオラマと同じ処理で現れる。そこにあってそこに無いのだ。

そして、CPUから受けたダメージは実際のプラモに上乗せで電脳ジオラマで反映されるのだ。

「そっか、だからシールド蹴ったのに傷ひとつなかったのか。てっきり俺のビルダー技術のせいかと思ったぜ。」

狼はレッドフレームのシールドを見ながらいった。

「そうだ。俺も説明不足だったから悪いな。」

誠二は頭をかきながら詫びをいれた。

「ジャぁ早速行ってきたらどう?」

叔母さんが言う。

「いいの叔母さん?」

「いいよいいよー。お客さんはいつもどおりそんなにこないと思うからねー。」

叔母さんはゆっくりレジに向かい、そこに座った。

「そういうことだいこうぜ狼!」

「むぅ、壊れないならいいか、カレトヴルッフも使いたいしな。」

狼はレッドフレーム見る。

「そーだ、ワタシもいこうっかなー。暇だしぃ~。」

「おぉ、叔母さんもガンプラバトルするの!?」

「いやいや、私プラモ作れないし。」

恵美さんは手を何度も振って誠二に言った。

「え、でもお店は?」

狼は支度をしながらいった。

「今日は定休日ー!」

恵美はレジの棚から定休日と書かれたドアサインプレートを取り出した。

「じゃぁ行こうぜー」

誠二が率先して出口に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンプラバトルセンター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほぉーここが例の場所かー。」

恵美が車から降りると、その大きさに驚愕した。

「さすがに休日だけあって、人は多いな。」

「昨日より多いなぁ。CPU戦台埋まってたりしないだろうな?」

狼が心配して言う。

「基本は対人が多いからなぁ~。あまりに人が多いとCPU台も使われるな。一応CPU専用ではあるが、対人できるし。」

「まじかよぉ~。。。」

狼は少し落胆しながら入り口に入った。

 

「ようこそ。」

スタッフの声だ。

挨拶を返すとセンター入り口へ向かう。

ドアを開けると、昨日よりさらに多くの人がいた。

「お、CPU台一応あいてるな。」

誠二は使用状況が知れるパネルで使われていない台を発見する。

「よーしいくぜぃ~」

狼を筆頭にそのCPU台へ向かう。

「へぇ~きれいねぇ~」

全体的に暗く大きな部屋で光る戦闘台のイルミネーションに感動めいた関心を覚える。

 

CPU台は残り1台という状況であった。

他のCPU台は人の混雑のせいか、対人台へと変わっていた。

「ふぅ、なんとかあってよかった。じゃぁ狼、一番手だぜ」

誠二は狼の背中をパンパンと叩く。

「いいのか誠二?」

「俺はぁお前より強いしやってるから大丈夫だぜ」

狼は言い返そうとしたが、言い返そうにもなかったのでそのまま操縦台へいった。

「叔母さんと俺はここで観戦だ。」

「はいはいー」

プレイ台の横にある椅子に2人は座る。

 

狼はセッティングを済ませ、CPU戦を開始を押す。

「昨日のノーマルはなんかあっけなかったしなぁ・・・ハードにしてみっかぁ~。」

「ハードデ開始イタシマス。」

プレイ台のモニターにCPUハードと表示される。

「おいおい、ハードって。大丈夫か?」

誠二は心配そうに言う。

 

「コレヨリCPU戦ヲ開始シマス。」

 

「おっしゃー!いくぜぇ!」

レッドフレームが戦場を駆けるときがやってきた。

電脳ジオラマは前回と同じく砂漠のステージが姿を現した。

「おぉ、すごいね。砂漠になった」

叔母さんは平らな台が凹凸のできた砂漠になったのに驚愕した。

「電脳ジオラマっすよ。立体CGって感じ。」

誠二が説明する

「ほぉ~。時代は進化するねぇ~。」

叔母さんはそこにあった自販機の飲み物を飲む。

 

「相羽狼!レッドフレーム!いくぜぇ!」

目を輝かせるレッドフレームにさらに命を吹き込むように、狼は叫んだ。

その瞬間にレッドフレームはカタパルトの動きにあわせ腰を落とし、一気にステージへと出る。

前回とまったく同じく、レッドフレームはフライトユニットからバーニアを噴出し、その姿に感動する狼。

たださらに感動するのは、カレトヴルッフを持つことだ。

狼はすでに2つもっていたが、使うのがもったいなく使わずにいた。

しかし今回はじめてその姿を、動くレッドフレームで見ることができるのだ。

パチ組みという、組み立てただけで、塗装などはしてないが、そのかっこよさは狼が誰よりも理解していた。

「さぁて、ハードは何が出てくるんだ?」

レッドフレームの前に現れた機体は同じくガンダムであった。

「あれ?同じなのか?まぁいいか。」

その瞬間ガンダムは有無を言わさず、ビームライフルを打ってきたのだ。

前回と同じかと思うと思ったら違うのだ!

なんということか、もう片方の手にはバズーカを所持している。

ライフルとバズーカを打ってきた

 

「おいおいハードだぜこれはぁ!」

狼はまだ慣れぬ操作で一生懸命よける。

全弾避けきり、体制を整える

「今度はこっちのば・・・

狼はガンダムのほうへと目を向けた。正確にはガンダムのいた方向だ。

「狼!上!」

誠二が狼に伝える。

狼は避けることに神経を使いすぎたのだ。

台の上の表示されるモニターはガンダムの姿を捉えていた。

レッドフレームの上までいつの間にか移動しており、両手でしっかりビームライフルを構えていた。

 

「いつのまに!」

狼があわててシールド行う。

なんとかシールドで受けることができた。

今度はしっかりとガンダムの動きを見る。

ガンダムはランダムめいて動きながらライフルで牽制してくる。

 

「動きがちげぇ!さすがはハード!」

狼はレッドフレームのビームライフルでガンダムを打つ。

しかしガンダムの狂乱めいた動きでは、狙いを定められない。

悔しいが、狼は射撃が苦手だと自分の操作と感覚で確信した。

しかし牽制にもなればいい。動きを制限させる。打ち続ける。

ガンダムは負傷する気配はない。

「ハードはさすがに難しいぞ。どこまで持つのやら。」

「狼ならなんとかなるよー。」

「叔母さんわかんの?」

「いやぁ、叔母さんの感よ。」

叔母さんは飲み物をまた一口飲む。

 

誠二はなんだかんだ実力はある方である。

今の狼ではハードはシャーペンの芯でドミノをするようなものだ。

 

「ビームはらちがあかねぇな」

狼はビームライフルをしまい、イーゲルシュテルンを打つ。

威力はないがビームと違い、継続的に打ち続けることができる。

ガンダムが始めてシールドを使う。

いまだ!

 

狼は距離をつめるためにバーニアを噴かす。

レッドフレームはイーゲルシュテルンを打ち続けながら近づく。

フライトユニットの下にあるビームサーベルに手をかける。

サーベルの間合いに近づく、ジリジリ、ジリジリ。

「そこだ!」

狼はサーベルを取り出す!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおおお!」

いっきにレッドフレームはサーベルを抜く。

シールドごと斬りつけてやる!

しかしその瞬間。ガンダムの存在が消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?」

狼は一瞬の出来事に理解できずにいた。

「やばいな。」

「ん?やばいってどういうことだい誠二君?」

「叔母さん。狼と反対側の操縦台見てくださいよ。」

「あれ、人がいるよ?」

 

狼のモニターに対戦相手ネームという項目が音とともに現れた。

 

「初心者狩りか・・・」

誠二が手を握るという。

「初心者狩り?」

恵美が誠二の手を見る。

 

「狼の名前の横みてください。」

恵美がモニターに写る狼の名前をみると、そこにはビギナーと書いてあった。

「あれは階級みたいなもんです。ガンプラバトル初めてまだ間もない奴はビギナー扱いで

マナーとしてビギナー表記がなくなるまで対人を挑まないようにするってあるんです。」

「あらあら、それはひどいね・・・。」

恵美が飲み物を置く。

 

「狼のレッドフレームが・・・壊れる可能性がある。」

 


 
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