No.669701

とある傭兵と戦闘機  (IS編第三話)  世界の狭さ

作者「先に言っておきます。駄文半分 出来心半分です」

アグレッサー役をやらされた翌日、平穏な日常をフィアと過ごす主人公は
特にすることなく部屋で過ごしていた

2014-03-10 21:18:14 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:3200   閲覧ユーザー数:3078

 

 

 

 

稼動試験(と、いう名の戦闘訓練)を終えて翌日

 

私は部屋にてフィアに勉強を教えていた

 

 「この式を解いていったらこういう答えに行き着くから

 

  この算出した数字を更にこの式のここに当てはめていくと・・・」

 

 「・・・♪(かきかき)」

 

楽しそうに計算式を解くフィアは・・・才女と呼ばれても過言では無い程頭がいいらしい

 

とりあえず、織斑先生にもらったフィアの宿題をめくると・・・

 

 「国家特技級試験問題?なんだろうコレ」

 

ページをめくって内容を確認する

 

 「・・・うん、フィアになら問題なく解けるね」

 

パラパラと目を通して、一通りに頭の中で答えを出しておく

 

・・・私が”暗算”でやれるくらいだし、フィアなら簡単かもね

 

それを封筒の中に戻し、机の上に置く

 

 

   余談だが、この計算の中には量子通信用のグラフィカルテレポートの

 

   演算方程式なるものが含まれていた

 

   もちろん、通常の脳ならば廃人になってもおかしくないレベルのものだ

 

 

 「フィア、散歩にでも行こうか」

 

ふと、何となく外の空気を吸いたくなった私はフィアに外出を提案した

 

 「はいっお外ですねっ!!」

 

フィアも少し息苦しそうだしね

 

 コンコンッ

 

・・・こんなイヤなタイミングで来る来客の見当はすぐに付くね

 

  ピピピッ ピピピッ

 

 「お母さんっ、でんわ」

 

 「ん、相手は・・・セシリア?」

 

 ガチャッ

 

あっ。鍵閉めてなかった

 

 「許可無く入室した御無礼をお許しくださ・・・」

 

携帯端末を片手にして、そして固まった

 

 「お姉ちゃん・・・誰?」

 

フィアが私の端末を持ってセシリアの正面に立っている

 

 「フィリア・・・さん?」

 

多分、セシリアの位置から私は死角で見えていない

 

しかも、フィアは私の携帯端末を持っている

 

・・・・マズイ感じ?

 

これからの対応を悩んでいると、セシリアはフィアを抱っこした

 

 「フィリアさん、このような可愛らしい姿になられて・・・」

 

 「?」

 

首を傾げるフィアを可愛がるセシリア・・・どう言う事なのさこの違和感

 

セシリアって堂々としてるイメージだけど、内側は本当は優しいのかもしれない

 

外装で内側の優しさを支えてるって感じ

 

要するに・・・強がりって事

 

 「セシリア、どうしたの?」

 

 「・・・はっ!?フィリアさんが二人!?」

 

 「セシリア」

 

 「なっ・・・どう言う事ですのーーー」

 

 「私の娘」

 

 「ーーーー(パタッ」

 

この技って鬼畜だけど有効だよね・・・処理落ち誘発

 

と言うか、こんな事態くらいで処理落ちしないでよ代表候補生

 

この英国姫はどうしたもんかねぇ・・・廊下に放り出しておこっか

 

 

 

 

 「・・・で、気絶したセシリアを廊下に投げ出した。と」

 

 「はい、適切極まりない外道な判断だと思いまして」

 

廊下でセシリアを引きずっていると織斑先生に遭★遇しちゃってさ

 

とりあえず自室に戻ってセシリアをベットに寝かせてる

 

 「ハァ・・・よりにもよってコイツにバレたか・・・」

 

 「セシリアにバレた事に何か問題があったんですか?」

 

 「・・・いや、特には無いが」

 

 「?・・・所で、今回は何用ですか?また戦闘って事は言わないでしょう」

 

 「ああ、そうだったな。お前の所に来ると毎回なにか可笑しい事になってるのは何故だ?」

 

 「私的には、何かある時に限って織斑先生が来るって感じなんですけどね」

 

 「「・・・ハァ」」

 

互いに、頭を抱えて溜息一つ

 

なんか、お互いで同じような状況を作ってるみたいな流れだ

 

 「そうだ、お前に渡すものがあるんだ」

 

と、織斑先生は手元のシルバーケースを出して机に置いた

 

 「米国特務航空隊のIDカードとその注意事項、新しいドックタグプレート

 

  そして、現用軍用機を使用するにあたって絶対に必要なFACSの認証キー”FRMK”

 

  このUSBメモリーカートリッジのような物がFRMK フライトリンクマスターキーだ

 

  要訳すれば自動車のマスターキーの航空版だな

 

  制限レベルは無制限、米軍が所有する全ての戦闘機が使用可能だ

 

  これが無ければ、現用戦闘機の統合戦闘支援システムが起動しないので

 

  戦闘機搭乗の際は厳重注意しろとの事だ」

 

 「了解しました」

 

そのボックスを渡されて、鍵を手にする

 

 「約一週間後、お前の専用戦闘機が米国から空輸されてくる

 

  これからの特務航空隊の仕事は、その戦闘機を用いてもらう」

 

 「戦闘機を空輸・・・ですか。なんかおかしな話ですね」

 

 「今はこの方法が一番早い輸送方法なのだ。それに、即戦力たる人間を持て余すのは

 

  こちらにとっても向こうにとってもよろしくはない事だろう」

 

 「それだけ信用されている・・・と、考えてもよろしいのでしょうか?」

 

 「好きにしろ。もっとも、IS学園としては”ある程度自由が利く戦力”を保持できる事が

 

  何よりも重要だ。その点で私達はお前を頼りにしているし、信用している

 

  私個人としてもーーー今の所在校生の中では一番信用している」

 

 「ありがたい事です・・・私個人としてはーーーこの学園の中では一番先生を信頼してますよ」

 

 「ほう・・・一夏はどうなんだ?」

 

 「あれだけ重大なトラブルに巻き込んでくる人もそう居ませんよ

 

  ・・・正直、近寄ってこないで欲しいところです」

 

 「そうか。ではそう本人に伝えておこう」

 

 「でもーーーあれだけ真直ぐ前を見れる人も居ませんよ

 

  そういう意味では、信用はできますけどね」

 

 「フフッ。そうか・・・」

 

と、何か先生が何か含んだ笑いを見せた

 

それはどこか嬉しそうで、そして楽しそうな顔だった

 

 「あ、お茶出しますね」

 

 「ああ、頂くとしよう。お前のお茶は中々いけるからな」

 

 「お褒めに預かりありがたき事ですね。フィアはお茶飲む?」

 

 「いただくのですっ」

 

そうして、ちょっと早めのお茶会はゆったりと過ぎていった

 

 

 

ちなみに、織斑先生はフィアに宿泊訓練させると言いに来たらしい

 

もちろん、織斑先生にフィアを預ける事になる。二週間程

 

あ~・・・退屈だなぁ・・・

 

 コンコンコン

 

 「はーい、今行きます」

 

通路に通じる部屋の扉を開ける

 

 「お、よう」

 

・・・何用さこのトラブルメーカーは

 

 「どうしたの?」

 

 「いや、千冬姉が”あいつがお前に近寄って欲しくないって言っていたぞ

 

  最近迷惑かけてばかりだろう。食事にでも誘ってやったらどうなんだ”だってよ」

 

 「近寄ってほしくないって言われて近寄る織斑君も大概だけどね」

 

 「うーん・・・何で怒ってるんだ?」

 

 「織斑君、君がいつも私を面倒事に巻き込むからだよ」

 

 「巻き込むって言うか・・・アレ全部事故っていうか何と言うか」

 

考えてみると確かに、織斑君自身が起こした面倒事って無いね

 

全部ーーー彼を取り巻く人間が起こしてる?

 

 「事故でも何でもだよ。まあ、自覚してくれればそれでいいんだけどね」

 

 「面目ない・・・」

 

 「・・・まぁ、いいや。で、何しに来たの?」

 

 「いや、さっき話した通りだ。メシ、外に食べに行こうぜ」

 

 「外って事は・・・お店?」

 

 「ああ、すっげーうまい定食屋知ってんだ。

 

  ・・・つっても、俺の中学の時の同級生の実家だけどな」

 

ふむ・・・早くも嫌な予感がせんでもないなぁ

 

でも、織斑君が美味しいって言うんだ。味は保障できるね

 

 「いいけど、ご飯代は?」

 

 「奢るよ」

 

やった、昼のご飯代浮いた

 

こうして、私は再び学園の外に出た

 

連日、学校から出る事が多いね

 

 

 

 

 

 

と、言う訳で学校から出て繁華街を離れ

 

一般的な市街地に入った私は織斑君と二人で路地を歩いていた

 

 「ちょっと商店街から離れるんだね、この辺は人通りが少ない気がする」

 

 「そうだな、店自体がそんなに目立つような店じゃないからな。でも味は保障する」

 

 「成るほど、隠れた名店って事だね」

 

少し楽しみにしながら私は道を歩いた

 

服装は先日店で買った白いワンピースに帽子、靴っていう三点セット

 

更におまけでくれた白い肩掛けのバックを装備している

 

駅での視線の痛さっていったらもう・・・ね

 

でも、制服で行くよりはまだ軽い感じみたいだからいいけど

 

私自身あんまり人目に付きたくない性分だからね・・・派手なのは避けても何が原因か

 

物凄い視線を浴びる訳で・・・意味が判らない

 

 「・・・似合ってるな」

 

 「何が?」

 

 「その服だよ。なんていうか・・・こう、自由な雰囲気って言うのか?

 

  涼やかだよな。見てる側が」

 

 「そう?」

 

 「そうだよ。雰囲気がお前と合ってるんだろうな。”空”みたいな感じだ」

 

 「織斑君ってたまにロマンチストになるよね」

 

 「そう言われると少し照れるな・・・お、ここだここ」

 

と、織斑君が歩みを止める

 

その前にあるのは、五反田食堂とかかれた看板を持つ

 

 「・・・ここ?」

 

古ぼけた、所謂普通の日本家屋の食堂だった

 

 カラカラカラッ

 

 「う~っす」

 

 「へいらっしゃ・・・おお一夏じゃねーか!!」

 

 「よう弾、久しぶりだな」

 

店内は中々広く、半分以上の席はお客さんによって埋まっている

 

そして、腰にエプロンを巻いた赤髪の青年・・・恐らく織斑君の同級生さんだ

 

 「今日は一人ーーーじゃねぇ!!誰だこの美人さんは!?」

 

そんでもってまた見られて騒がれる・・・私は美人じゃないよ

 

 「同じクラスのフィリアだ。一緒にちょっと飯くいに来た」

 

 「フィリア・フェイリールドです。以後、お見知りおきを」

 

スカートの裾をつまんでを少し上げ、軽くお辞儀をする

 

すっかり定着したなぁこの挨拶

 

 「すげぇ・・・マジな方のお嬢様を見たぜ俺は・・・」

 

 「弾!!さっさと客を案内ーーおう、一夏じゃねーか。飯でも食いに来たんか?」

 

と、厨房から暖簾をくぐって出てきた人は、浅黒く日焼けした肌に腰エプロン

 

いかにも調理人って見た目のおじさんだった

 

 「はい、いいですよね?」

 

 「お客さんは大歓迎だ。んで、今日は連れが居るのか?」

 

こっちを向かれたので、ペコッとお辞儀をする

 

 「・・・おう、綺麗な嬢さんじゃねーか。んじゃ一等席にご招待だ」

 

うん、ノリは物凄くいいね。でも、何だろう

 

なんかこう・・・何か懐かしい気がする

 

そうして、案内された席に座る

 

 「んじゃ、注文表これだから決まったら呼んでくれ」

 

赤髪の青年はそうメニュー表を置いて厨房に去っていった

 

 「で、フィリアは何食うんだ?」

 

 「私は・・・焼肉定食かな」

 

 「んじゃ、俺はカレイの煮付け定食だな。おーい弾、注文いいか?」

 

 「へいへい、注文をお伺いします」

 

それから青年に注文して、定食が運ばれてくる

 

 「へい、カレイの煮付けと焼肉定食です」

 

と、お盆に乗った料理を手前に置かれる

 

 「サンキュー」

 

 「ありがとうございます」

 

 「いえいえ・・・それにしても日本語うまいな~どこの出身なんだ?」

 

 「イギリス出身のアメリカ育ちって所ですかね」

 

それから他愛も無い話をして、食事に手を付けた

 

 「やっぱり美味いな~ここの料理は・・・お前の方はどうだ?」

 

・・・・・・

 

 「美味しいよ。美味しいんだけど・・・」

 

 「なんか苦手なものもあったか?」

 

 「いや、そういうのじゃなくて・・・」

 

なんていうか・・・こう

 

そうして、曖昧な気持ちを抑えながら食事を続ける

 

 「どうだ?うちの自慢の料理は」

 

と、先程の調理人さんがおたまを片手にこっちにやってきた

 

 「確かに織斑君が言う通り、すごくおいしいです」

 

 「そうかい、そりゃよかった」

 

 「ただーーー」

 

 「?」

 

 「このカボチャの煮つけは、そのままプティングになる甘さですね」

 

 「ーーー・・・そうかい」

 

と、何故か頭を撫でられた

 

 「昔同じ事を言われた事があってな、その人もアンタに似た風貌をしてたよ

 

  まあ、ウチの口直しみたいなもんだから変える気はないがな」

 

 「はぁ・・・」

 

そうして、箸を置いて席を立つ

 

料理は本当に美味しかった。昔の基地で食べた時と同じ味がした

 

 

 

 

 「それじゃあ、ご馳走様でした」

 

 「ご馳走様です。凄くおいしかったです」

 

 「おう、また来な。お嬢ちゃん」

 

 「ええ、それとーーー」

 

ポケットからあるものを取り出して、その調理人さんの大きな手に握らせる

 

 「お礼です。よかったらどうぞ」

 

 「何だーーーー・・・・そうかい、あんた・・・」

 

 「では・・・さようなら、”おじさん”」

 

そう言って、私は食堂を後にした

 

 「用事は済んだのか?」

 

 「うん、終ったよ」

 

 「それじゃあ帰るか」

 

 「そうだね」

 

そうして、私達は来た道を戻る

 

 

 

 

 

 

 「おーい爺ちゃん、どうかしたのか?」

 

 「何でもねぇよ・・・でも・・・ははっ」

 

 「い、いきなり不気味な笑い方してるんじゃねーよ。どうしたってんだ?」

 

 「いやぁ、世の中には不思議なものがあるもんだなと思ってな」

 

 「はぁ?」

 

 「あの凛々しい男気あるパイロットがねぇ・・・あの嬢ちゃんがねぇ・・・

 

  こりゃ片羽も腰抜かすだろうなァ。ハッハッハッ!!」

 

五反田食堂店主  五反田 厳

 

その手に握られているのは、銀色に輝くプレートが一枚

 

その一枚が、厳にとってのどれだけの価値かは判らないが

 

厳はそのプレート・・・ドックタグと呼ばれるネームプレートを自分のポケットに仕舞いこんだ

 

 

 

 

帰りの電車に乗って、特にする事も無い私は

 

 「そういえば、厳さんと何話してたんだ?」

 

 「大したことじゃないよ。本当にね」

 

窓の向こうを見る。そこには海が広がっていた

 

その境目から、蒼く澄みきった空がどこまでも高く存在している

 

私が私であれる場所は、いつでも待ってくれている

 

でも、今日は疲れたよ・・・

 

 

 

 「っし、学園に着いたぞ・・・って」

 

 「・・・すぅ・・・」

 

駅に到着して席を立ったが。隣のクラスメイトはうとうと船を漕いでいた

 

 「毎回だよなぁ・・・よっと」

 

毎回、起こすのも可哀相だと運んでやるのだが

 

不思議と、面倒だとかそういう事は思わないんだよな

 

 「(妹妹って呼ばれてっけど、こういう妹が居ても悪くは無いかもしれないな・・・)」

 

もちろん、フィリアは妹ではないのだが

 

行き場の無い、そんな不思議な感覚を覚えながらも

 

俺は帰り道、フィリアを抱えて歩んでいた

 

 

 

 

 「(じゃあね・・・ヴァレー基地の食堂のおじさん)」

 

 

 

 

 

   オマケ(この話は本編とは全然全く180度関係ありません

 

       作者の思い付きと突発的な発想のみで構成されております

 

       苦手な方は、ブラウザバック等をおねがいします

 

     

 

 

      この話はーーー艦これ×エースコンバットの二時創作になります

 

 

 

 

 

 ーーー暗い

 

 ーーー冷たい

 

私はーーー今黒い水の底ーーーいや、これが本来の海の姿なのかもしれない

 

いつもは太陽に照らされた水面に浮かんでのんびりしていた

 

私は生まれてからすぐ、人によって攻撃を受けた

 

でも、一秒たりともこの海を離れた事は無かった

 

ずっとずっと、今居る場所の一番高い所で私は与えられた使命をこなしていた

 

でも、それは二発の私のような存在を壊す為に開発された火の矢によって

 

私はこの場所に落とされた

 

悲しくなんか無い、最後の仕事は四匹の鳥を空に飛び立たせる事だった

 

それは私にとっての、私が生まれた理由を証明する為の最高の仕事だった

 

だから私は、後悔はしていない

 

でも・・・あの賑やかだった人たちはもう居ない

 

全員、生きて私から離れていった

 

私だけが、この暗い場所に一人取り残された

 

でも、私から離れた最後の一人が残した言葉が悲しむ私を救ってくれた

 

 「ありがとう・・・安らかな眠りの時が君達にあらん事を」

 

その人は敬礼をして、私から離れた

 

それから数十分・・・あっという間だった

 

私は、その皆から敬礼を送られながら眠りについた

 

永遠のーーー目覚める事のない眠りに

 

 

 

 

でも、ふと目を開けると

 

私の瞳に、明るい光が差し込んできた

 

 「ううっ・・・・」

 

驚いた、誰のものかは知らないけど声が聞こえた

 

電子音ではなく、人が用いる独特の音だ

 

 「・・・誰の・・・声?」

 

私が思考したら、それと同じように声が聞こえた

 

横を見ようとすると、人の手があった

 

今までの私の体から推測するに、それは私と同等の大きさを持つ人間の物って事になる

 

私はそれを誰の物かどうかを確認しようと思考した

 

すると、目の前の手が動いた

 

 「・・・・!!」

 

思わず、私は起き上がった

 

 「ーーーー!?」

 

そして気が付いた

 

人間の数百倍以上大きさだった私の体が

 

小さな、本来の数百分の一のサイズの人間の体になっている事に気が付いた

 

 「何これ・・・」

 

思考した通りに言葉が出る

 

体を確認しようとして、手や足、体中の至る所を確認する

 

私が寝ていた場所は、普段は遠くから見るしかなかったビーチ・・・砂浜だ

 

それと、私の体には服が纏わせてあった

 

それは灰色、私の本来の色であるネイビーグレーを基調とした女性用の服だ

 

そしてーーー

 

 「これは・・・アーチェリー?」

 

自分が装備しているものを確認する

 

肩には私の特徴である飛行甲板を模した盾のようなものと、灰色のアーチェリー

 

背中にはシースパロー防空ミサイルのコンテナが今の私の背丈程に縮小され

 

左右二基八門の防空システムが付いていて、肩には二基のCIWSが小さくなって付いている

 

足の膝と呼ばれる部分にはMk32短魚雷発射管が片方づつ一基三門が付いてる

 

 「艦載機は・・・」

 

と、自分の左腕に付いているハンドグローブに五本の矢がさしてあった

 

その羽には、F/A-18E  F-14D  F-35Bと書かれてあった

 

どれもーーー親しんだ子供達の名前だ

 

 「これが・・・私・・・これがーーー”人間”」

 

自分の手を握ったり閉じたり、触ったり動かしてみたり

 

私がいつも眺めていたーーーヒトのカタチ

 

 「・・・ーーーっ、レーダーに反応」

 

頭の中にあるレーダーイメージが、少数小型の艦隊を捕捉した

 

 「ーーー偵察を開始、ホーネット射出準備」

 

私は自然とアーチェリーを構え、グローブから一本の矢を引き抜いた

 

 キリキリギリッ

 

ワイヤーを矢と共に引き、慣れ親しんだ感覚のように私は構えた

 

 「F-18E ”スーパーホーネット”テイク・オフ!!」

 

その矢を握る指から力を抜き、空へとその一本の矢は飛翔した

 

その矢は、不思議な事に途中で姿をミニチュアのようなサイズの機体に変えて瞬く間に見えなくなった

 

 

 

 

 

   ~某艦隊~

 

 

 

 「くっ・・・一向戦の誇り・・・こんな所で失う訳にはッ!!」

 

海の上で戦っているのはーーー軍艦ではなく、軍艦の装備を身につけた娘達であった

 

彼女達の名を、通称”艦娘”

 

そして彼女達に向かうは・・・白と黒の色に染まった異形の艦・・・通称、”深海棲艦”

 

その両者による消耗戦の均衡が、今まさに崩れかけようとしていた

 

 「撃ちます!!FIRE!!」

 

背中に大きな艤装を持つ娘は、その全砲門を敵に向ける・・・が

 

 「全弾命中確認できませんっ」

 

望遠鏡を覗く小人のような子供・・・通称、観測妖精

 

艦娘の専属補助をする働き者の妖精である

 

 「sit!!さっきから攻撃が全然hitしないネ!!」

 

その娘の艤装である砲身からは陽炎が立ち、

 

敵の攻撃で発生した海水の波が当たれば膨大な水蒸気が発生する

 

 「砲身過熱!!再装填不能ですっ!!」

 

艤装制御、ダメージコントロールを担当する妖精が叫ぶ

 

 「艦隊のダメージが7割を突破・・・これ以上は・・・」

 

旗艦である正規空母”赤城”は焦燥感をつのらせていた

 

 ”このままでは、私達は沈んでしまう”

 

それは、私達にとっての”死”を意味する

 

しかし、敵の止まない砲撃は

 

そんな未来が訪れるという事を秒読みしているように思えた

 

 「所属不明の航空機接近!!機種特定不能・・・見たことの無い機体です」

 

観測妖精は訝しげに双眼鏡を覗いていた

 

 「こっ・・・ここで敵の増援ですかっ!?」

 

駆逐艦・・・先程の娘より小柄な艦娘は恐怖心を顕にする

 

だが気を逸らした瞬間、敵艦隊の砲門全てがこちらを捉えていた

 

その時、艦隊の娘達全員が作戦失敗を悟ったーーーだが

 

 「所属不明の機体、魚雷を投下ーーーーいや、違います!!」

 

 シュゥゥゥゥゥゥッ

 

と、敵艦隊からの全砲門一斉発射の前の僅かな静寂の時の間に何かが飛来してきた

 

空に煙の糸を引きながら、それは回避運動を行う敵艦に向かっていった

 

まるで、誰かが操っているかのように

 

その白い矢は、吸い込まれるように敵の背部機関部に直撃

 

 ズドォォン!!

 

まるで爆弾が爆発しかたのような爆発が起こった

 

 「なっ・・・何?今のは・・・」

 

 「先程の”矢”が更に三機飛来!!」

 

その報告と共に、また波を掠めるように白い矢は飛来し

 

 「ーーー!!」

 

次々に相手の艦船に直撃した

 

最後の敵が海中に没した時、私達はやっと理解したーーー助かったのだと

 

 「それにしても・・・今の攻撃は・・・?」

 

その白い矢が飛んできた方向を見る

 

その水平線の先にはーーー一つの影があった

 

 「艦種特定不能・・・こちらに向かって来ます」

 

観測妖精が報告してくる

 

 「・・・各員、武装を確認しなさい」

 

 「なっ!?助けてもらったのに攻撃するんですか!?」

 

 「所属が判らない・・・そして相手は、水平線の彼方より白い矢を用い

 

  敵深海棲艦戦艦級を一撃で沈める性能を持つ

 

  その白い矢は、目標を識別しつつ艦の弱点に向かっていった

 

  まるで、矢が意思を持っているかのようにね」

 

 「確かに一発ずつ、正確に弱点を貫いてたヨ。Critical hitネー・・・」

 

 「そんな高性能な装備・・・聞いた事もありません」

 

一度、沈黙の後に艦隊二番艦”金剛”は水上機を海面に下ろした

 

 「偵察すればイイ話ネー。もしかしたら話が通じる相手かもしれないからネー」

 

 バラッ・・・バラバラバラッ

 

零式水上偵察機の星型エンジンが独特の始動を始める

 

 「いって来て下さいネー!!」

 

水上から飛び立った零式水上偵察機を母艦が見送り、報告を待つ

 

 「”こちら零式水偵。不明艦を視認、正規空母級の艦娘と推定

 

  見たことも無い迷彩、武装をしております・・・っ!?」

 

 「どうしたの!?」

 

 「艦娘より入電・・・解読不能です!!」

 

 「相手は何て言ってるの?」

 

 「ええっと・・・日本語じゃ無い・・・です・・・

 

  言ったそのままを報告します ”はろー、わっちゅあねーみず”」

 

 「「「・・・・は?」」」

 

艦娘三人はその言葉に意味不明な人外の言葉の流れを見た

 

一人を除いてーーーだが

 

 「久しぶりに英語を聞いたネー。偵察機の妖精さんに中継を頼みマース!!

 

  ”マイネーミィズ コンゴウ。”私は友軍でース!!”」

 

 「・・・英語ですか?」

 

 「ザッツイングリッシュ!!通じるとイイネー・・・」

 

 

 

 

 

 「・・・通じたかな?」

 

艦載機に対して無線を送ったんだけど、もしかしたら言葉が通じないかもしれない

 

 「中継します ”私の名前は金剛 私は友軍です”」

 

 「・・・・!!」

 

最初の返信は判らなかったけど、それ以降の言葉は通じた

 

ーーー英語だ

 

言葉が通じて友軍と言う事は・・・敵性勢力ではなさそうだ

 

 「中継頼みます ”貴艦達との合流を希望します”」

 

 

 

 

 

 「ヘーイ、私達は横須賀鎮守府第六戦闘艦隊所属二番。金剛デース」

 

 「は・・・はぁ」

 

 「んー・・・平たく言えば日本って国の艦隊って事デース Your OK?」

 

とりあえず先程の艦隊と合流した訳だけど、所々判らない単語がある・・・

 

でも、一つ判った事がある

 

 「私達の常用語は日本語なのデス・・・だから多分私以外の人間はアナタの言葉がわからないね

 

  仕方が無いけれどーーー」

 

日本語ーーー確かイーストポイントワードの通称だ

 

あの鳥のパイロットさんがそんな事を言っていた

 

それならーーーデータにある

 

 「えーと・・・コホンコホン・・・”これで通じますか?”」

 

 「!?日本語が話せたのデスか!?」

 

 「”今”思い出しました」

 

それから色々聞かれて、最後に私は空母アカギから聞かれた

 

 「それでは・・・貴艦の名前を教えてください」

 

名前ーーー私には名前がある

 

大切なーーー私が私たる唯一の名前がある

 

 

 

   私の名前はーーー

 

 

 「私の名前はーーーヒューバート級原子力航空母七番艦”ケストレル”」

  

ヒューバートクラスと呼ばれる七姉妹の一番末のーーーオーシアの主力航空母艦だ

 

 

 

 

 

    ”コレハーーー作者ノ突発的ナ妄想ノ産物デス

 

 

           続ク続カナイカハ・・・羅針盤次第也”

 

 

 

 

 

 

 

 

 友人「艦これやっとできるようになったで」

 

 作者「ふ~ん」

 

 友人「ちなみにトラックなんちゃらって言うサーバー」

 

 作者「サーバーって何、選択できるの?」

 

 友人「六個か八個かあったぞ。なんちゃら鎮守府ってやつが」

 

 作者「そうなんか・・・(俺選択したっけかなぁ・・・」

 

ユーザー増えたなぁ・・・また”(エラー画面)”見せる気か運営・・・

 

     途中で止めた原因 = ↑↑↑↑↑

 

また始めてみたけど面白いから困るなぁ・・・

 

艦隊これくしょん・・・艦これ  

 

流石”角川”・・・作者好みのネタだらけやんド畜生ーーー!!

 

 

 


 
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