しんしんと雨が降る外を時雨と見ながら
「ねぇ提督、僕はここにいても大丈夫なのかな・・・?」
時雨が突然問いかけてきた
「急にどうしたんだ?ここにいても大丈夫なのかって」
「急に不安になってきたんだ、僕がここにいたらダメなんじゃないかって」
「ふむ、じゃあ時雨に聞こう、お前はどうしたい?」
提督はそう時雨に問いかけた
時雨は考えこんでしまったようだ
「簡単に聞こう、時雨、お前はここにいたいのか?」
すると時雨は
「僕はずっとここにいたい、提督の隣に・・・」
時雨は答え、提督はそれに対して
「もう答えは出ているじゃないか、ここにいたいというならここにいればいい、そういうものじゃないのか?居場所というものは。」
「そういうものなのかな・・・」
「そういうもんさ、んなこといったら俺だってここにいていいのかってなっちまうよ」
その言い方に対し時雨は
「どうして提督がそういうの?」
「ん?だって俺よりも優秀な提督はいくらでもいるからな、いつ俺がやめさせられるかなんてわかったもんじゃないさ」
と提督が苦笑いしながら言う
「・・・僕は提督じゃなきゃ嫌だよ、他の提督じゃなくて・・・僕の提督はあなただけなんだから・・・」
時雨は泣きそうになりながら提督に訴えかける
「だからもしもの話だよ、そんな泣きそうになるなよ時雨」
提督は時雨の頭をなでながら話す
「もしそうなったとしても俺は・・・この話はよそう、湿っぽくなってしまう、外で降ってる雨のように」
そう提督が言うと時雨は
「止まない雨なんかない、雨はいつか止むさ・・・」
その言葉に対して提督は
「そうだな、止まない雨なんかない、だからさ・・・」
時雨のほうを向いて
「お前の探している答えが見つかるといいな」
その言葉に対して時雨は
「僕の答えはすぐ近くにあるのかもしれないね」
と笑顔で言った、まるで雨上がりに咲く花のような笑みを浮かべて・・・
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