No.652509

真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第八十一話 受け入れる力を!

ohatiyoさん

ヴォルテールとキャロの対話!

2014-01-07 08:10:05 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:533   閲覧ユーザー数:530

フリードリヒの咆哮によって目を覚ました キャロ

 

急げ! ヴォルテールは既にヴィータの結界を破りつつある

 

フェイト「キャロ! 時間が無いから良く聞いて! ヴォルテールが暴走している!」

 

キャロ「え!?」

 

フェイト「このままだと大勢の犠牲が出てしまう!!! 何とか竜使役でヴォルテールを止めて!」

 

フェイトにそう言われた キャロ

 

竜使役があれば、恐らくヴォルテールを操り、暴走を止める事は可能だろう

 

しかし、キャロはパニックになっていた

 

何故ヴォルテールが居るのか?

 

キャロは六課が地雷王に粉砕された瞬間、負の感情に支配され、破壊神を呼び起こしてしまった

 

だが、キャロはヴォルテールを召喚したつもりは無いのだ

 

その為、何故ヴォルテールが居るのかわからなかった

 

そして何より、自分の力でヴォルテールを操る自信がないのだ

 

同じル・ルシエ一族の同士から言われた言葉が、何度もキャロの頭に再生される

 

 「お前の力ではヴォルテールを操る事は出来ない。破壊神を目覚めさせるだけの災いだ」と

 

物心が付いた時から村を追い出されるまで、一体何度言われてきた事か

 

キャロにとっては心に深く突き刺さったトラウマである

 

ヴォルテールの所為、ヴォルテールとの契約が無ければ、自分は村を追い出されなかった

 

キャロは、この想いを未だに消せないでいた

 

ヴォルテールを心の底から信頼できれば、きっとヴォルテールも暴れるのを止めてくれるだろう

 

しかし、今のキャロには到底無理な話だった

 

キャロは、その事をフェイトに言う

 

そして、自分で役者不足ですと………

 

フェイト「そんなこと無い。なのはが言っていたよ? キャロの力は優しい力。例え竜の力がどれだけ強大であっても、その力で大切なものを守ることが出来る子だって………それが、今じゃないのかな?」

 

キャロ「でも、私は……………」

 

フェイトの言葉を聞いても、キャロはヴォルテールを操る自身が湧いてこなかった

 

恐怖心が大きいのだ

 

竜使役の失敗により、大勢の命が散ってしまうのが

 

キャロ「自分の背中に掛かっているものが大き過ぎて、支えきれません」

 

キャロは諦めたかのように涙を流し、フェイトの謝罪する

 

弱い自分ですみませんと、情けない自分ですみませんと

 

しかし、それでもフェイトは説得を諦めない

 

フェイト「キャロが強いなんて、一度も思った事は無い。だから、私が居る。キャロを支えてあげる。大勢の人の命が支えきれないのなら、1人だけでもいい。エリオだけでも救って!!」

 

キャロ「エリオ君?」

 

フェイト「エリオは勇敢に戦ったよ? 弱いキャロを支える為に。弱い事は恥ずかしい事じゃない。弱い事を理解しているのならね。一緒に戦おう!!」

 

何時だってそうだ

 

フェイトは自分を支えてくれる

 

エリオは自分を守ってくれる

 

それなのに自分は逃げるのか?

 

失敗が怖いから

 

期待を裏切るのが怖いから

 

フェイトとエリオから失望されるのが怖いから

 

キャロ(違う……)

 

私が恐れているのは記憶だ

 

例え成功したとしても破壊神を司る者として、ル・ルシエ一族から嫌われてしまう

 

キャロ(一体何を恐れっているんだろう?)

 

もう、ル・ルシエ一族は関係ない

 

キャロ(私は守りたいのは大切な人達……………エリオ君やフェイトさん。六課のみんな)

 

キャロの瞳には覚悟が映っていた

 

フェイト「行こうか、キャロ」

 

キャロ「はい!!!」

 

一方ヴィータ達はヴォルテールを足止めしているが、それも限界だった

 

ヴォルテール「グガァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!」

 

遂にヴィータの結界が破壊される

 

何度も雄叫びをあげ、その音だけで結界を砕いたのだ

 

ヴィータ「くそ!! アタシの封 鎖 領 域(ゲフェングニス・デア・マギー)が!!」

 

ルナ「不味いわ!!!」

 

そして、ヴォルテールは地雷王を投げ捨てようとする

 

キャロ「止まれ!! ヴォルテール!!」

 

フリードリヒの背中の上に立ち、ヴォルテールの目の前まで接近する キャロ

 

ヴォルテール「ググッ?」

 

キャロを見つめ、不思議そうにするヴォルテール

 

キャロ「ヴォルテール、きっと私達は分かり合える。私はあなたを止めに来た!!」

 

キャロはヴォルテールに話しかけていく

 

この様子を見ていたルナとヴィータは驚く

 

ルナ「キャロ!?」

 

ヴィータ「あいつ、何で竜使役を使わないんだ!!!」

 

ヴィータはキャロの所まで行こうとするが、フェイトが止める

 

フェイト「ヴィータ、待って」

 

ヴィータ「フェイト!? なんでだよ!!!」

 

フェイト「キャロを信じて。ヴォルテールを信じているキャロを」

 

フェイトにそう言われ、キャロの方を見つめる ヴィータ

 

キャロ「ヴォルテール、もう壊さないで。あなたの力は破壊の為じゃない。守る為のものなんだよ? あなたは今日から破壊神じゃない。守護神だよ!!!」

 

ヴォルテール「………………………………」

 

キャロの想いが通じたのか、ヴォルテールは地雷王をゆっくりと下ろして行く

 

キャロ「もう、あなたを破壊神なんて呼ばせない……………ヴォルテールだって呼ばれたくないよね?」

 

キャロはゆっくりとヴォルテールに近づき、頭を撫でる

 

キャロ「私の為に暴れたんだよね? この景色が夢であってほしいって思った私の為に………ゴメンね。私の所為だよね。けど、もう二度と破壊はさせないから。約束だよ」

 

キャロがそう言うと、ヴォルテールは消える

 

召喚される前に居た場所に戻ったのだろう

 

ヴォルテールが暴れた理由

 

それは召喚者のキャロが、六課が破壊された現実を否定してしまった為であった

 

こんなのは現実じゃない

 

夢であってほしい

 

そして、こんな悪夢は要らない

 

これらの負の感情がキャロを支配し、その負の感情をヴォルテールが受け継いでしまったのだ

 

その為の暴走である

 

こんな夢は壊してしまおうと………

 

キャロは理解していた

 

しかし、理解したくは無かった

 

この惨状が自分の所為だったなんて…………

 

しかし、理解しようとしないのは逃げでしかない

 

キャロが求めた強さはそこにはない

 

フェイト「キャロ、良く頑張ったね」

 

フェイトはキャロに近づき抱きしめる

 

キャロ「はい…………」

 

フェイト「後もうひと頑張りだよ」

 

フェイトは優しい笑みでキャロに語りかける

 

しかし、心には怒りが迸っていた

 

この惨劇はキャロの所為なのかもしれない

 

だが、その原因を創ったのは他でもないスカリエッティだ

 

奴が侵略しなければこんなことにはならなかっただろう

 

フェイトはその怒りで一杯だった

 

元々スカリエッティに憎しみを抱いている フェイト

 

だからこそか、彼に対して怒りを異常なまでに燃やすのは

 

そして、それは失策だった

 

冷静な彼女らしくないミスだった

 

スカリエッティに対しての怒りによって、本来の目的を忘れてしまったのだ

 

六課の目的…………それはヴィヴィオを守りきる事

 

それをすっかり忘れてしまったのだ

 

いや、忘れているというのは語弊がある

 

正確には後回しにしてしまったのだ

 

フェイトは今すぐにでも、ヴィヴィオが居る避難所へ向かうべきだった

 

回りの敵はヴィータとルナに任せておけば十分だった

 

彼女のその過ちが最悪の事態を招く

 

いや、彼女1人の所為というわけではない

 

他のメンバーも目の前の敵に集中し過ぎたのだ

 

更に言うならば、隊長格にリミッターが付けられる事を回避出来なかった時点で、こうなる事は確定していたのかもしれない

 

黒い影かヴィヴィオに近づいて行く

 

そう、間違いなくスカリエッティの部下だ

 

狙いはヴィヴィオのみ

 

まともに戦えるのはザフィーラただ1人

 

この状況を一言で表すならば、

 

ザフィーラ「っ!!!!!」

 

最悪だ………

 

シャマル「そんな!!!」

 

ザフィーラとシャマルの前に現れたのは、

 

オットー「………………」

 

オットーだった

 

ヴィヴィオを守りきる事が出来るか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、ヴィヴィオの運命は?

 

守りきれるか? ザフィーラ!

 

 


 
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