No.646662

一刀の晋王転生録 最終章二十三話

k3さん

二人の一騎打ちは最初は互角だった。だが……。

2013-12-20 21:04:26 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1814   閲覧ユーザー数:1659

 

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第二十三話

   「分の悪い賭け」

 

 

 彼等の一騎打ちは最初から激しいものだった。止まっている事が無いかのように。

 

「でやぁ!」

 

 一刀は姜維の隙を突き、剣を振るう。

 

「!? まだだ!」

 

 それを姜維はぎりぎりでかわす。

 

「ふん!」

 

 避けた後、透かさず姜維は反撃する。

 

「うお!?」

 

 一刀は何とか反応し、紙一重で避ける。

 

「流石にやる!」

 

「ふん! 貴様もな! それでこそ倒しがいがある!」

 

 この後も、隙を見つけては攻撃、避けては攻撃。さらには防御で防ぎ、下がって体制を整え、もう一度互いの間合いに入ってと激闘

 

が続く。

 

 最初、二人は互角の戦いをしていた。だが、十数分もその均衡は崩れて行った。

 

「ぐ!?」

 

「どうした司馬昭!? 少し動きが荒くなって来たぞ!」

 

 一刀が押されて行くようになった。

 

 それは無理も無い。これまで二人が何度か戦って証明されているように、知力は互角でも、武では一刀より姜維の方が常に上だった。

 

 この一騎打ちが始まってから二人が互角だったのは、一刀が普段戦っているよりも激しく体力と集中力を使っていたからである。長

 

期戦を一切考えずに。

 

 一刀には分かっていたからだ。ただ戦うだけではどうしても姜維に劣るであろうと。だからこそ、姜維よりも体力と集中力を消費す

 

るしか無かったのだ。

 

 当然、そんな戦いをすれば長い時間を掛けず体力切れ、ガス欠状態になる。そして、その間に倒せるような隙を簡単に出すほど姜維

 

は甘く無い。

 

 だが、あえて一刀はその分の悪い賭けに出た。僅かにでも可能性があるとすればそれしかなかったからだ。

 

 そして、その賭けは失敗した。

 

「成程な! あえてそうしたのか! その事を即決したのは流石だと褒めてやる!」

 

 姜維はそれを察した。それでも彼は一刀を弱いとは思っていない。現状を受け入れその中でどう勝つのかを考え、最善を尽くした男

 

の何が弱いのだろうか。

 

「もう、終わりとしよう! お前は間違いなく俺が戦った中で一番強い人間だった!」

 

 そう言って、姜維は拳を突き出そうとする。

 

「くっ!」

 

 一刀はそれを後ろに避ける。

 

(な!?)

 

 拳は一刀に迫ることは無く、姜維は一気に間合いを詰めてきたのだ。

 

 姜維は本気で拳を突き出さず、動作だけを見せ、一刀を後ろに下げさせたのだ。そしてそこから間合いを詰め逃げられない状態で攻

 

撃する為に。つまり先ほどの攻撃は囮だった。

 

 そして満を持して、姜維は全力で一刀目掛け拳を突き出す。

 

(しまっ!?)

 

 一刀はどうにかしようと無理やりにでも動かそうとする。しかし、人間の身体には限界というものがある。

 

「ぐがっ!?」

 

 結果、姜維の攻撃は顔面に当たってしまう。

 

 一刀の身体は後ろに傾く。そして彼の意識が遠くなっていった。


 
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