No.643150

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 外伝~カルバードの落日~

soranoさん

外伝~カルバードの落日~

2013-12-06 19:59:19 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1463   閲覧ユーザー数:1394

同日、12:30――――

 

”カレイジャス”がクロスベルに向かって数時間後、エレボニア、カルバードのそれぞれの帝都、首都では連合軍が一斉に攻撃を仕掛けていた!

 

~カルバード共和国・首都・大統領官邸~

 

「大統領閣下!駄目です!敵軍の勢いは凄まじく、我が軍が次々と壊滅状態に陥っています!」

「…………そうか…………クッ……!遊撃士協会どころか七耀教会も何故仲裁すらしてくれんのだ!?」

慌てて部屋に入って来た兵士の報告を聞いたロックスミス大統領は重々しい様子を纏って答えた後机を拳で叩いて叫んだ。

「おのれ……!”六銃士”……!貴様らがクロスベルに居つくようになってからが全てが狂いだした……!そして奴等の陰にはメンフィル!それほどまでにこのカルバードが欲しいのか!?カルバードの真の敵はエレボニアではなくメンフィルだったという事か……!」

怒りの表情のロックスミス大統領が叫んだその時、爆発音共に官邸が大きく揺れた!

「!?まさか……!」

「官邸が爆破されたのか!?」

その事にロックスミス大統領は驚き、護衛の兵士は慌てていた。

「報告!官邸正面門の守備隊が壊滅し、敵の兵器によって封鎖していた門が破壊され、敵部隊が次々と突入してきています!」

その時慌てた様子の兵士が入って来て報告し

「馬鹿な……!?」

「そ、そんな……!ここまで攻め込まれたら……!」

報告を聞いた兵士達は驚いたり表情を青褪めさせていた。

「………………全軍に…………通達。今すぐ武器を捨て…………降伏するように……と……」

「閣下!?」

そして身体を震わせて呟いたロックスミス大統領の言葉を聞いた兵士は驚いてロックスミス大統領を見つめ

「もうこの戦争に勝ち目はない!これ以上兵達を死なせるな!」

「閣下はどうされるおつもりですか……?」

怒鳴るロックスミス大統領の言葉を聞いた兵士は不安そうな表情でロックスミス大統領を見つめ

「……私はこのカルバード共和国を滅ぼす原因となった愚かな大統領としてこの場で責任を取るつもりだ。」

「閣下…………」

重々しい様子を纏って呟いたロックスミス大統領の言葉を聞いた兵士達は悲痛そうな表情をした。

 

「…………早くしろ。でなければカルバード人の死傷者の数がさらに増えるぞ!?」

「ハッ!」

「今までお疲れ様でした、大統領閣下……!」

「どうか良き来世を……!」

そして兵士達は悔しそうな表情で敬礼をした後部屋を出て行った。するとロックスミス大統領は机の引き出しから銃を取り出して自分のこめかみに当て

「カルバードの民よ!いつか立ち上がり、必ず祖国を取り戻してくれ………!……………」

銃の引き金を引いた!するとロックスミス大統領のこめかみに風穴が空き、こめかみから血が流れ、ロックスミス大統領は絶命し、地面に倒れた!そしてある程度の時間が経つと扉が蹴破られた!

「ロックスミス!テメェの首を貰いに来たぜっ!!…………ん?」

扉を蹴破り、部屋に入って来たギュランドロスは周囲を見回してロックスミス大統領の死体に気付き

「あらあら……どうやら”大統領としての責任”を取られたようですね?正直、私も驚きました。このような判断をくだせる程の覚悟ができているなんて予想外です。」

ギュランドロスの側にいるルイーネは目を丸くしてロックスミス大統領の死体を見つめていた。

「ま、腐ってもカルバードの主って訳か……………………―――――全軍に通達!ロックスミスは死んだ!俺達の勝ちだ!」

「なお、投降する兵士は危害を加えず、逆らう兵がいるなら容赦なく斬り捨てなさい!」

ギュランドロスは静かな口調で呟いてロックスミス大統領の死体を見つめた後振り向いて叫び、ルイーネも続いて指示をした。

「お、俺達がカルバードに勝ったんだ……!」

「きっとエレボニアを攻めている連中も勝っているだろうな……!」

「ああ……!既に俺達のようにほとんどの領地を制圧して、帝都を攻めているという話だしな……!」

「す、凄い……!本当に今日から自治州だったクロスベルが下剋上して大国の仲間入りだ…………!」

クロスベル帝国兵は驚きや嬉しさで身体を震わせ

「おうよっ!ここからがクロスベルが真の繁栄を迎える時だ!」

「オオオオオオオオオォォォォォオオオオオオオオオオオ―――――――――――ッ!!」

そしてギュランドロスの言葉に続くように歓声を上げた!その後ロックスミス大統領の死を知ったカルバード兵達は士気を失くし、次々と武器を地面に落として泣き崩れて降伏した。自暴自棄になり、攻撃を仕掛けた者もいたが連合軍によってすぐに討ち取られ続けた。

 

こうして…………カルバード共和国は滅んだ…………!

 

 

 


 
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