No.628526

境界の彼方♡(1) 妖夢・メガネンバ

アッキさん

 これは僕、神原秋人が出会った、変わった、面白い妖夢との小話である。
 第1妖、妖夢・メガネンバ。

2013-10-15 22:23:02 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1703   閲覧ユーザー数:1696

 

 妖夢。妖夢とは、人でも生物でもない謎の生き物であり、人を襲う悪しき敵である。異界士はその妖夢を倒すために力を振うが、中にはとても意外な力を持つ妖夢が居るようで……。

 

 

【第1妖 メガネンバ】

 

 

 僕、神原秋人は眼鏡が好きだ。いや、むしろ愛していると言っても過言ではない。自らをメガネストとして呼んでも良いくらい眼鏡の事を愛している。僕の後輩、栗山未来も眼鏡をかけていなかったら、あんなにぶすくさ刺されてやるもんかと思っている。不死であろうとも痛い物は痛いんだから。まぁ、僕はそんな事から色々とした経験を持って、今は栗山さんともそれなりに仲良く―――――――まぁ、一緒に妖夢を狩りに行く仲になっていた。そんな可愛らしい栗山さんが

 

 

「……不愉快ですメガネ」

 

 

 とっても可愛らしい事になっていた。

 

 

 なんだよ、語尾にメガネって! ドはまりである。しかも、声が可愛いし、眼鏡が良いし、栗山さんだし、眼鏡だし!

 

 

「気持ち悪いわよ、秋人」

 

 

 そう言って、こんな風にした妖夢を手にする。赤いサングラスのようなこの妖夢は、通称名はメガネンバ(僕命名)のこいつはその眼鏡のようなガラスから出した赤い光を浴びた人間は語尾が「メガネ」になると言う、なんとも珍しい妖夢である。その光にまんまと栗山さんは当たってしまったのである。

 

 

「しかし、この妖夢。まるであんたのためにある妖夢だわよね。秋人、これ、あなたが作り上げた妖夢じゃないの?」

 

 

「人聞きの悪い事を言うな。どうやったらそんなピンポイントな妖夢を作り上げられると言うんだ。僕は無実だ」

 

 

「……そう? 欲望のままに動けば、妖夢を作り出せそうな秋人らしいと思うけれども」

 

 

「……先輩メガネ」

 

 

「ち、違うよ! 栗山さん! 僕はそんな事は出来ないからね!」

 

 

 でも、やっぱり語尾にメガネは可愛いなと思う僕だった。その事を伝えると栗山さんと美月はジト目で僕を睨むのであった。

 

 
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