No.621581

涼宮ハルヒの恋姫 3

ガリ眼鏡さん

何も言うことはありません。

2013-09-22 08:16:52 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:633   閲覧ユーザー数:605

 

ここは冀州の町、業の都にある大きな屋敷。

すっかり昼時となった頃、一人の女性が大浴場から出ていった。女中が身体にタオルを巻き終えた後…女性の頭に巻かれたタオルが外れ、見事な金髪縦ロールの長髪が姿を見せる。この人こそ冀州を治める名門・袁家の当主、袁紹である。

入浴後の果物・飲み物を用意した女中に囲まれ二人がくつろいでいると、彼らの家臣である二枚看板…文醜、そして顔良がやってきた。という話

 

袁紹「猪々子、斗詩も、二人してどうなさいましたの?」

 

文醜「麗羽様、。曹操がお目通りをしたいと出向いておりますが」

 

袁紹「あら。風呂からあがってようやく目が覚めたというのに、朝からあんないけ好けない小娘の顔を見なければなりませんの?」

 

文醜「って、もうお昼ですよ麗羽様…」

 

袁紹「睡眠不足はお肌に大敵なのよ。私達女性はもちろん、侠にとっても。」

 

顔良

「とにかく、我が領内に逃げ込んだ賊を討伐するためにわざわざ都から出向いて参られたのですから、あいさつをしないわけには…」

 

袁紹「分かってますわよ!服を着替えたらすぐに向かうから、少し待たせておきなさい!! 」

 

 

 

数分後ーーーー

 

袁紹「都からわざわざ賊退治に来ますとは…ご苦労なことですわね曹操。」

 

曹操「えぇ。本来なら私が出向くまでもないのだけれど…賊どもが貴方の領内に逃げ込んだとなれば話は別。放っておけば、みすみす見逃してしまいそうですものね」

 

袁紹「ちょっと…何が言いたいの!?」

 

曹操「袁紹…貴方が賊一人退治できない無能な領主だと言っているのよ。」

 

袁紹「なっ……!! 」

 

 

文醜「曹操!! 袁紹様に向かって無礼であろう!いくらホントのことだからって!」

 

顔良「あっ!?」

 

文醜「面と向かって言っていいことと悪いことが…」

 

袁紹「ちょっと文醜さん!! 今のは一体どういうとですの!!?」

 

文醜「え、あ、いやその…咄嗟のことで………つ、つい本音が…」

 

袁紹「何ですってぇ#!!!?」

 

文醜「「い、いや、あの、あぁ~~……」

 

曹操「無能な領主に間抜けな家臣…見事な取り合わせね。恐れ入ったわ。」

 

文醜「へっへーん参ったか!!」

 

顔良「ちょっと文ちゃん!今私達バカにされたのよ!! 」

 

文醜「え?そうなの??」

 

顔良「あ゛あぁ~~…~」

 

袁紹「///////////////」

 

 

 

袁紹「全く…貴方達のせいで飛んだ大恥かいたじゃありませんの!! 」

 

顔良「貴方達って、私は何も…」

 

文醜「でもいいんですか?いくら曹操達が来たからって、賊のこと全部任せちゃって…」

 

袁紹「構いませんわ。賊退治などという汚れ仕事、あの小娘に任せておけば良いですわ。処で猪々子、斗詩。武闘大会の準備はどうなっていますの?」

 

 

 

夏侯惇「華琳様。袁紹殿はいかがでしたか?」

 

曹操「相変わらずよ。名門の出であることを鼻にかけて胡坐を打ってばかりで、自分の無能さに気付いていない…あんな奴が領主の座に居座っているなんて、虫唾が走るわ。…所で春蘭。守備はどうなっているの?」

 

夏侯惇「はい。兵達は既に街の入り口に待機させてあります。合流でき次第すぐに出陣できます。」

 

曹操「そう…それで、彼はどうしているの?」

 

夏侯惇「あいつですか?確か此処で開かれる武闘大会に参加すると言ってましたが…」

 

鈴々「わーっ!! あの人の頭すっごいクルクルなのだー!! 」

 

 

第三話『張飛、馬超と謎の男に会うのこと』

 

同時間……なのだろうか。この国に着いて早々に鈴々が失礼な言葉を吐いたような。しかも指を指してる。

 

関羽「こ、こら!! 鈴々!! いや失礼した、この者はそなた達の髪型のことを言ってるだけであって、別に頭の中がどうとかではな…ムグッ」

 

キョン「貴方もフォローになってない!申し訳ない謝罪をしろと言うならば今すぐにでもしますが……」

 

鈴々の言葉に慌てて抑える関羽さんが失礼なことを言ったので抑える俺達を見て…少女は目を閉じる。

 

曹操「…構わないわ。所詮は子供の世迷言、咎めたりはしない。」

 

鈴々「子供じゃないのだ!」

 

関羽「今は黙ってろ!」

 

子供扱いされてむくれる鈴々を叱る関羽さん……と、少女は関羽さんの方を見る。

 

曹操「髪と言えば…貴方も相当美しいものを持っているようね」

 

関羽「あ、いや…これは、人に褒められる程のものじゃ…」

 

曹操「“下”の方も、さぞかし立派なものでしょうね」

 

関羽「なっ!!?///」

 

予想外の発言に顔が赤くなる関羽さんの横で、

 

鈴々「そうなのだ!愛紗は“下”の方もシットリツヤツヤなのだ!! 」

 

関羽「こ、こらっ!! ///」

 

曹操「ふふ…是非とも拝んでみたいものだわ。」

 

関羽「は、いや、あの、ああ…!! ///」

 

加えての華琳の発言に戸惑う愛紗。

 

曹操「でも、今は野暮用があるから残念ね…我が名は曹操。縁があったらまたいづれ。」

 

キョン「!!?」

 

そのまま、曹操と夏侯惇は去っていった。

 

愛紗「な…なんだったんだ…??」

 

星(あれが最近噂の曹操か…侮れぬ奴)

 

曹操…か。三国志で劉備と並ぶ主君にして理想が大きかった人物。予想していたが、やっぱり女の子なのかと感じるともう慣れてるとはいえ、呆れていた。しかし、凄い覇気だったな……

 

 

 

関羽・鈴々・星

「「「おかえりなさいませご主人様★(なのだ!)」」」

 

さて、舞台はガラッと変わってこちらは町の中にあるメイド・執事喫茶的なお店。なんでこんな店がこの時代にあるんだ?まぁそんなことはどうでもいい。事情を話すと、手持ちの路銀が本日の宿代に満たないため、俺達と星はそれぞれメイド服と執事服に着替え、この店でお金を稼ぐことになったのである。とはいえ、こういうのに慣れていない関羽さんは若干orzな状態であった。

 

関羽「ぬぅ…どうして私がこんなことを…」

 

星「今日の宿代にも事欠くありさまなのだから、やむをえまい。探した中ではこの仕事が一番給金が良かったのだ。」

 

関羽「しかしだなぁ、主でもない相手にご主人様などと言わねばならぬとは…」

 

と、ここで新たに客がやってきたので星が仕事に戻る。

 

星「おかえりなさいませご主人様★」

 

やたらノリノリで仕事をこなす(星に至っては演技もかなり入っている)星を、訝しがるように見ている関羽さん。

 

関羽「星…お主少し上手くやりすぎではないのか?」

 

星「腹が減っては戦は出来ぬ…先立つものがなければ、旅もままならん。要するに、これも軍略のうちと思えば大したことはないってわけだ」

 

後、星は再び客を席へと案内する。

 

関羽「む…恐るべき趙子龍……」

 

 

鈴々「お待たせしましたのだー!」

 

一方、鈴々も料理を運んでいたのだが…

 

客の男性「あれ?俺、大盛りを頼んだんだけど…なんか少なくない…?」

 

運ばれてきたチャーハンが妙に少ないと疑問を浮かべ、客が鈴々の顔を見ると……なんと鈴々の頬に、それぞれご飯粒がついているではないか!

 

鈴々「と、当店ではこれが大盛りなのだ!」

 

客の男性「ってお前ら…!!」

 

関羽「すみませ~ん、すぐ代わりをお持ちしますから~!! 」

 

慌てて関羽さんが、しらを切る鈴々を裏方へと連れ去る。

 

そして説教が始まるのであった。…やれやれ。

 

 

 

どうやら説教は終わったらしい。戻ったはいいが……お冷をこぼしたり、ラーメンを客にぶちまけたり、皿を割ったりと失敗の連続。

 

関羽「もういい!鈴々、宿に戻って大人しくしてろ!これ以上被害が広まったらこちらも大変なのだぞ!」

 

とうとう店からも追い出されてしまうのだった。この先大丈夫だろうか……

 

 

 

鈴々「ちょーっと失敗しただけなのに愛紗はひどいのだ!こうなったらすっごーい金を稼いで、愛紗をびっくりさせてやるのだ!」

 

ガヤガヤ

 

鈴々「にゃ?何なのだ?…う~ん…難しい字がいっぱいで読めないのだ…」

 

???

「『冀州一武闘会本日開催、飛び入り歓迎!優勝者には賞金と豪華副賞あり!』だってさ」

 

鈴々「優勝者には賞金!?じゃあこれで優勝すれば、いっぱいお金がもらえるのだな!?」

 

???「いや…まぁそうなんだけど…まさかお前、本気で優勝するつもりじゃないだろうな?」

 

鈴々「もちろん本気なのだ!!」

 

茶髪の少女

「ふふっ、大した自信だけど…そいつは無理だな」

 

鈴々「にゃ?どうしてなのだ?」

 

???「そんなの決まってるだろ?優勝するのは…このあたしだからな!」

 

???「…………………」

 

そしてここは……冀州一武闘会の舞台となる屋敷前に作られた闘技場。

 

司会進行の女の子『さぁ~始まりました、冀州一武闘会!北は幽州から南は江東まで、全国各地から腕に覚えのある猛者が、最強の座を賭けて競います!それでは、試合開始に先立って本大会の主催者をご紹介します!冀州太守にして超・名門!袁家の当主であられる、袁紹様!』

 

麗羽

「皆さん、本日は私、主催の武闘会へようこそ。今日は全国各地より集まった豪傑たちの戦いを、心行くまで楽しんでいって下さいね」

 

袁紹「ありがとうありがとう、名族袁家は代々…」

 

司会進行の女の子『さぁ~皆さん!袁紹様のありがた~いお言葉を賜ったところで、第一試合の始まりでーす!! 』

 

 

司会進行の女の子

『優勝候補と称される鉞使いの張燕選手に対するのは、本大会の中でも最少女を誇る張飛選手!! 果敢にも飛び入り参加した張飛選手には是非とも頑張ってもらいたいところですが、これは相手が悪いか!?』

 

ジャーーーーーーーーーーン!!!

 

張燕「うおりゃああああああああああああ!!!! 」

 

司会進行の女の子『おーっと!鉄竜選手が先手を取った!! 早速勝負が決まっ…あー!!!! 』

 

張燕「何っ!!?」

 

司会進行の女の子『受け止めた!! 張飛選手、常人では持ち上げることも敵わないあの鉞の一撃を、受け止めましたー!! 』

 

張燕「この、ガキぃ…!! 」

 

鈴々「この程度で、鈴々は負けないのだああああ!! ううぅりゃああああああああ!!!!! 」

 

ドゴォーーーーーーン……ドシンッ!!!!!

 

司会進行の女の子『や、やりました!! 張飛選手、優勝候補の張燕選手を破りましたー!! これは序盤から大盤振る舞いです!! 』

 

袁紹「…暇ですわ……」

 

司会進行の女の子『さぁ続いては第二試合!! 既に開始から一分が経過しています!ただいま絶賛武者修行中の馬超選手は、はるか西…西涼からの参加です!一方相手は槍の名手、とのことですが…』

 

相手の少女「うあああああああああっ!!! 」

 

司会進行の女の子

『おーっと!これはすごい!目にもとまらぬ早業です!馬超選手は防戦一方です!』

 

馬超「なんだよ、もう終わりか?」

 

相手の少女「何ぃ…!?」

 

馬超「そんじゃ…今度はこっちの番だっ!! 」

 

次の瞬間、翠が容赦ない攻撃を繰り出し…あっという間に相手の少女はノックアウトされてしまったのだった。

 

馬超「安心しな、急所は外した。」

 

 

…………………

 

 

司会進行の女の子『さぁ続いて第五試合!! 開始寸前にして苑猛選手!やる気に満ちています!彼は徐州出身で周りからは神速とも呼ばれていてイケメン(自称)だと言うそうです!その人物に対するは!出身不明、包帯の奥には凄まじい気が溢れ出てくる客将軍!馬孫選手!!! この闘いは期待できるかぁ!?さぁ!試合開始!!! 」

 

ヒュンッ!

 

苑猛「フッ。僕の速さに来られるかな?」

 

馬孫「…………………」

 

司会進行の女の子『おぉっと苑猛選手!お得意の速さで馬孫選手を囲んだぞぉ!! 馬孫選手!この速さの攻撃を見切れるか!!??」

 

苑猛「くたばれ!!! 」

 

馬孫「遅い…」

 

ズバーーーーーーン!!!!…………ドサッ

 

馬孫「急所は外した…………司会。」

 

司会進行の女の子『…ハッ おっおぉっと!馬孫選手!苑猛選手の速さを見切り、あっという間に終わらせてしまいましたぁ!よってこの闘い、馬孫選手の勝利!」

 

 

 

シィーーーーーーーーーーン…

 

 

 

馬孫「………」

 

 

その後の試合でも、張飛と馬超は、迫りくる相手をどんどんなぎ倒してった。その時、馬超と馬孫の対戦があったが馬孫は途中辞退をした。

 

………すっかり辺りが夕暮れになりかかった頃……闘技場に立っていたのは鈴々と馬超だった。

 

司会進行の女の子『冀州一武闘会も、いよいよ最後の試合です!並みいる強敵を打ち倒して、決勝の場に駒を進めたのはこの二人!まずは驚異の小旋風・張飛選手!それに対するは西涼の暴れ馬・馬超選手!今大会最強を決める戦いもついに決着!注目の決勝戦は…この後すぐ!! 』

 

 

 

そして、始まりを告げる銅鑼が鳴り響く!!

 

馬超「まさか、本当に決勝まで来るとはな!! こうなったらとことん本気を出してやる!! かかってこい!! 」

 

鈴々「その言葉、そっくりそのまま返してやるのだ!お前を倒して、優勝賞金は鈴々がもらうのだ!」

 

両者は同時に斬りかかった!激しくぶつかり合う両者の得物、そして同時に火花が散る。

 

鈴々「なかなかやるのだ!! 」

 

馬超「そっちもな!! 」

 

司会進行の女の子『いやーすごい!! これはすごい!! 正に決勝戦にふさわしい激闘です!! 』

 

互いに押し合う二人……そんな中、馬超は鈴々を見ながら考えていた。

 

馬超「(なんだこのチビ…ちっこいクセにすごい力がある…!! でも…一番強いのは……)あたしだあああああああっ!!!!」

 

距離を置いて、二人が斬りかかろうとした……その時!!!

 

ギュルルルル~

 

鈴々「あ。」

 

馬超「へ!!?」

 

突然、鈴々の腹が鳴る。観客からも笑い声が飛び交った。

 

鈴々「えへへへ…///」

 

馬超「えへへじゃないだろ!! 真面目にやってくれよ!! 」

 

鈴々「ごめんなのだ///」

 

馬超「全く、勝負の最中に腹が減るなんて、緊張感が足りな………」

 

ギュウ~~~~…

 

鈴々「あーっ!! 」

 

直後に馬超の腹も鳴り、観客も再び笑いだす。顔を真っ赤にしながら二人がうなだれていると…

 

袁紹「両者そこまで!! この勝負は引き分け、よってこの二組を優勝としよう。」

 

突然の袁紹の決定に唖然とする一同。どうやら自分の出番を早めに出させるため、勝負を切り上げたのだろう…どちらにせよ相当な目立ちたがり屋である。

 

袁紹(ようやく私たちの出番ですわ♪)「それでは皆さん、栄冠の言葉を名族たる私の…な!?」

 

しかし、その前に闘技場はもぬけの殻となっていたのであった。

 

 

その日の夜、鈴々と馬超は袁紹の下で御馳走をほおばっていた。

 

袁紹「おほほほ、いい食べっぷりですこと、たくさん召し上がれ。それにしても今日の貴方達の戦いぶり、本当に見事でしたわ。」

 

馬超「いやぁ~♪」

 

袁紹の言葉に照れつつも、馬超は食事にがっつく。

 

袁紹「そこで、貴方達に相談なのですが…もし良かったら、我が袁家の客将になりませんか?」

 

と、袁紹の言葉に手を止める鈴々と馬超。

 

鈴々「客将って…なんなのだ?」

 

馬超「んー、つまり…お客さんってことじゃないか?」

 

鈴々「ふーん…客将になったら、毎日こんな御馳走を食べれるのか?」

 

袁紹「おーっほっほっほ、もちろんですわ。朝・昼・晩と、最高の料理人が腕をふるって用意して下さいますわよ。」

 

鈴々「だったらなるのだー!」

 

馬超「少しの間ならいいかな…」

 

文醜「…………………」

 

 

 

顔良「う~ん…ここんところ出陣してないから、ちょっと運動不足かなぁ…」

 

バンッ!!!

 

文醜

「斗詩ぃ!! 変だぁ!! 」

 

顔良「!!?///何よ、文ちゃん!! 急に入ってこないでよ!! 」

 

文醜「麗羽様、どうやら馬超と張飛を召抱えるつもりみたいだぞ!」

 

顔良「いいじゃない。あの二人強いし、きっと戦力の増強に…」

 

文醜「何のんきなこと言ってんだ!!今でこそあたいらが麗羽様一の側近だけど、もしあんなバカ強ぇ奴らが来たら…!! 」

 

顔良「確かにマズイかも………」

 

文醜「ど、どうする!?」

 

顔良「どうするって言われても…そうだ!! 」

 

 

 

 

 

袁紹「えぇ?張飛と馬超を召抱えるのはやめろ…ですって?」

 

顔良「いえ、そうは言ってませんけど…」

 

苦笑いしながら斗詩が答えるが、二人の袁紹は何が不満なのかは分かっていないようである。

 

袁紹「あの二人の実力は昨日貴方達も見たのでしょう?あれだけの豪傑を配下にすれば、曹操の鼻を明かしてやれるじゃありませんの。」

 

顔良「武勇に優れているのは認めます、ですが…あの四人…『強く賢く美しく』を掲げる袁紹軍にふさわしいかどうか…。」

 

袁紹「ふむ……確かにあまりお上品ではないわね…。」

 

顔良・文醜

「「ですよねー!! 」」

 

顔良「(私たちも罵族出身で人のことは言えないけど…)そこで、一つ提案があります!」

 

袁紹「提案?」

 

顔良「はい!馬超と張飛が麗羽様達の配下にふさわしいか、試験するんです!」

 

袁紹「なるほど…適性試験というわけですの。」

 

顔良ガズアル「はい!」

 

袁紹「………いいでしょう。」

 

猪々子(よーし!! これであの四人に無理難題を吹っ掛けて、試験に失敗しましたーとか言ってお払い箱にすれば…!)

 

袁紹「では、試験の問題は私が出すとしよう。」

 

文醜・顔良「「えぇっ!?」」

 

袁紹「それで、あの二人と勝負するのです。」

 

顔良「勝負…ですか?」

 

袁紹「…勝って、貴方達があの二人より優れていることを見せなさい。それなら今まで通り、貴方達は私達の家臣…ただし、もし負けたりしたら…」

 

文醜「負けたりしたら…?」

 

袁紹「これ(よ/じゃ)これ」

 

そう言いながら、トントンと手刀で軽く首を叩く麗羽と袁紹バウ。

 

顔良「えぇっ!?」

 

文醜「それってもしかして斬首!!?」

 

袁紹「違うわよ。クビよ!お払い箱ってこと!」

 

文醜「なぁんだよかっ…え゛ぇーっ!!?クビぃーっ!!?」」

 

顔良「うあ゛ーーんっ(泣)!! 」

 

 

 

 

 

 

キョン「さて、捜すか……」

 

次の日。俺はバイトを終わらせ、商店街の道中だ。稼ぎの方も順調にいって、この先でも大丈夫だろう。

 

キョン「……鈴々の奴どうしてるだろうか。」

 

実は昨日、宿に帰ると鈴々が居なかったのだ。それに気づき、関羽さんは心配していた。…余談だが不思議なことに俺が安眠していた時、ベットに入ってきたのだ。そして俺の背中を抱きついていたと星が言ってたな。

 

キョン「寂しいかったのか…分からん。」

 

一応伝言を言っておいた。鈴々を捜してから宿に戻ると。

 

「…………ん?」

 

沢山の人の声が城らしき建物から聞こえてくる。なんだろう?

 

 

 

 

司会進行の女の子

『さぁて、突発的に始まった袁紹軍適性試験!張飛・馬超の新参組と、お馴染み文醜・顔良組が強さ・賢さ・美しさを競います!! 』

 

何やら勝負みたいなものをやるらしい……って、鈴々何してんだ!?

 

袁紹「まずは賢さの試験です!! 」

 

闘技場の上にそれぞれ用意されたのは、果物(バナナ)が吊るされた仕掛けと椅子、そして俗に言うマジックハンド。つまり「この中にある物を使って果物を取れ!」ということだろうが……猿でも分かるやつじゃねぇか!!!!??

 

顔良「こ、これは…」

 

文醜「うーん、あたいこういうの苦手なんだよなぁ」

 

顔良「いや苦手とかそういう意味じゃなくて…」

 

解りやすいやつを分からないと言う少女に呆れている少女。馬鹿なのか?

 

一方で鈴々と少女はというと…

 

鈴々「あれを取るくらい簡単なのだ!こうやってー…あれ??」

 

椅子の上に乗って鈴々が果物が取れない。おーい鈴々、分からないのか?

 

馬超「バカだなぁ、こういう時は道具を使うんだよ!ほら……って、ありゃ??」

 

今度は翠がマジックハンドを使って取ろうとするが、あと一歩というところで届いていない。……大丈夫なのかあの二人。

 

斗詩「……あ、あの!これはこうやって…こうすれば届くんじゃないかしら?」

 

ずっと見ていた少女だったが、見るに堪えなくなり行動に移る。椅子に乗った上でマジックハンドを伸ばすと、あっさりと果物を掴んだ。

 

馬超「おおっ!! 」

 

鈴々「その手があったのだ!! 」

 

文醜「どーだ!知力34を舐めんなぁ!あーっはっはっはっは!! 」

 

顔良「うぅ…勝ったけどあんまり嬉しくない…」

 

というわけで、賢さ対決は文醜・顔良組の勝利に終わった。成る程、彼女達が文醜に顔良か……どっちなのか分からない。

 

袁紹「次は我が軍には不可欠の美しさの勝負ですわ、おほほほほ♪」

 

両者には様々な衣装が提供されることとなった。控室にはきぐるみから結構露出度が高い服までと色んなものがたくさんあった。

 

鈴々「面白い服がいっぱいあるのだ!」

 

馬超「参ったなぁ…あたしおしゃれとか苦手なんだよ。」

 

 

 

数分後。

 

 

 

司会進行の女の子

『さぁーて準備が整ったようです!それでは、まずは張飛・馬超組からどうぞ!』

 

鈴々「がお~がおがお~なのだ~!」

 

きぐるみを着てノリノリで踊る鈴々に笑っていた観客だったが…次の瞬間はたと笑いが止まる。そこにいたのは……非常にかわいらしい服装の少女。どうやら彼女が馬超らしい。馬超の格好に、一部の観客から黄色い悲鳴が飛び交う。俺でも見惚れてしまうぐらい可愛い少女だ。

 

馬超「そ、そんなにジロジロ見んなよ…///あたし、こういうヒラヒラした格好が似合わないっての、良く分かってるから…」

 

恥ずかしがる馬超、俺的には似合うと思うんだが……司会進行の女の子もやや戸惑っていた。

 

司会進行の女の子『えー…馬超選手の衣装が一部の観客の心を掴んだようですが…それでは審査をお願いします!なお、票の確認は「冀州野鳥の会」の皆さんが行います!』

 

そして審査員が次々と○の札を上げ……結果が出た。

 

司会進行の女の子『さぁー集計の結果が出ました!! …87点です!! かなりの高得点をたたき出しました!!果たして文醜・顔良組はこれを超えられるのかー!?』

 

文醜「ちぃぃ…なかなかやるなあの二人…!」

 

顔良「ねぇ…ホントにこの格好で出なくちゃだめなの?」

 

文醜「今さら何言ってんだ!一か八かコイツで勝負だ!」

 

顔良「でもやっぱり…」

 

しかしもはや迷ってる暇はないと、二人が一気に飛び出す!! その姿は…

 

文醜「乱世に乗じて平和を乱す賊どもよ!! 」

 

顔良「漢王朝に代わって成敗よ!! //////」

 

そう叫んで登場した文醜、顔良…だが、その【某美少女戦士+猫】と【某カード使い+ぬいぐるみ】という、大人がやるには痛々しいその格好は……観客だけでなく袁紹にもどん引きであった。俺にとっては、この時代にそんな服がある方が不思議だと思ったね。

 

司会進行の女の子『えー…それでは審査をお願いしまーす…あー思ったより少ないですねぇ…』

 

結果として、八十七VS十三で張飛・馬超組の圧勝となるのであった。

 

顔良「負けた……いろいろと捨てたのに………負けちゃった…」

 

その後の二人の凹み様は異常だった。

 

袁紹「では、最後は両者に強さを競ってもらいます。」

 

強さということで、二組はそれぞれの得物を携える……が。

 

袁紹「ただし、武器を打ち合うのではなく………ふふふ、我が袁家に代々伝わるこの…」

 

そういって麗羽が取り出したのはなんと………股間に白鳥を模した飾りがついたマワシだった。

 

袁紹「華麗で優雅で壮麗なこの『白鳥マワシ』を締めて、相撲を取っていただきますわ!」

 

張飛・馬超・文醜・顔良「「「「えええええええええええええ!!!!???///」」」」

 

 

 

数分後、そこには白鳥マワシを締めそれ以外は何も纏っていない二人がいた。帰っていいかな?

 

司会進行の女の子『さー盛り上がって参りましたー…泣いても笑ってもこれが最後の戦い…張飛・馬超組の登場が待たれます…ん?ふんふん……えっ!?』

 

と、ここで関係者が司会進行の女の子に伝達する。そして……

 

司会進行の女の子『えー、ここで残念なお知らせです!先ほど入った情報によりますと、張飛・馬超組が最終試合を棄権するとのことです!』

 

文醜・顔良

「「えぇっ!?」」

 

 

 

馬超「いや~いくらなんでもあれは勘弁してほしいよな。」

 

鈴々「さすがの鈴々もあれはちょっときついのだ。」

 

キョン「お疲れ様二人共。」

 

鈴々「あっお兄ちゃぁぁぁぁぁぁん!!!! 」

 

キョン「やれやれ。」

 

俺を見つけた鈴々は胸元に飛びつく。相変わらず可愛いなぁ。

 

馬超「あんたは?」

 

キョン「俺はジョン・スミス。ジョンって呼んでくれ。」

 

馬超「ジョン……か…あたしは馬超ってんだ。よろしくな。」

 

キョン「馬超な……こちらこそ。」

 

 

 

 

袁紹「この程度で逃げ出すなんて…華麗で優雅で壮麗な我が袁家の家臣にはふさわしくありませんわね。よって2VS1で、文醜・顔良組の勝利とします!! 」

 

顔良「うわ~~~~!! 勝った…私達勝ったのねぇ~~~(泣)!! 」

 

文醜「あぁ…あたい達は勝ったんだ(泣)!! 」

 

顔良「何か色々と大事な物を失ったような気がしたけど、私達勝ったんだねぇ~~~(泣)!!」

 

文醜「もちろんだーーー(泣)!!」

 

文醜・顔良「「うわああああん!!」」

 

 

 

 

ここは街の中にある宿屋。俺や義姉が寝泊まりしている部屋へ戻ってきた鈴々。…言えば良かった。其処に待っていたのは…

 

鈴々「ただいまなのだー!! 」

 

関羽「こおおおらあああああああああ#!!!!!!! 」

 

当然ながら、義姉の怒号であった。

 

関羽「今まで一体どこに行っていたんだ!!宿で大人しくしてろって言ってたのに!! ふらふらいなくなった上に、一晩帰ってこないなんて!! 全く、どれほど心配したか…」

 

それまで叱っていた関羽だったが…馬超に気付く。

 

関羽「ん?お主たちは?」

 

馬超「ど、どうも…あたし、馬超っていいます…」

 

鈴々「馬超はね…鈴々の新しい友達なのだ!」

 

……さて、この馬超との出会いが何をもたらすのだろうか…続く。

 

続くの!!??

 

 

あとがき

 

 

…えーー…読者の皆さん。ガリ眼鏡です。

 

以前投稿した涼宮ハルヒの恋姫の番号2を3に書いたことを謝罪させていただきます。誠に申し訳ありませんでした。

 

 

キョン「どうしたんだ?謝罪なんかして。」

 

さっき言ったとおり、タイトル番号2の数字を3にしちまったわけであり、それで謝っているのさ。

 

キョン「へぇ、お前にも間違えることがあるんだな。……まぁ、人間誰だって間違えることは多々あるさ。次からは順調に書いて欲しいからな。」

 

星「そうですぞ眼鏡殿。失敗は誰だってあるものです。」

 

二人共……(ウルウル)

 

キョン「じゃ、次回涼宮ハルヒの恋姫、第四話。『馬超、曹操を討たんとするのこと』。でいいんだよな?」

 

…うん。

 

星「しかし、ここまでになるとは、驚きもあったものだな。」


 
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