No.618500

一刀の晋王転生録 第六章二話

k3さん

久々の管理者サイド。そして蜀の関羽はある事実を知り、迷っていた。

2013-09-11 20:23:44 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2445   閲覧ユーザー数:2043

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第二話

   「関羽の迷い」

 

 

「ここで魏と蜀と戦う……か」

 

 管理者達が集う場所にて、傍観者が呟く。

 

(姜維との戦いが終わった後はそれしか無いか、だがやはりそれで蜀が健在というズレが気になるところ、だな)

 

 史実では姜維との戦いが終わったと同時に蜀との戦いが終わったと言っても差し支えないものだ。彼は蜀の将であったのだから。し

 

かしこの外史は五胡の将である。故にこの外史で終わったのは五胡との戦いだろう。

 

(どうなるのだ……大きな歪みとならねば良いが……)

 

 そう思った時である。報告者が彼にある事実を伝えにやって来た。

 

「失礼します。お聞きになってもらいたい事が」

 

「どうした?」

 

「はっ、実は……姜維と鐘会なのですが……」

 

 それは現在、管理者達の間で話になっている内容だ。

 

「何?」

 

 それを聞いた傍観者はその内容に心当たりがあった。

 

(まさか……あの二人は)

 

 ある可能性に至った彼は血相を変え、すぐに報告者に指示を出す。

 

「その二人について急いで調べよ! 今すぐだ!」

 

「御意!」

 

 彼もそれについては何かを感じていたため、指示に対して特に疑問を挿まず行動を開始する。

 

(奴らめ、あの術を使ったのではあるまいな!)

 

 傍観者はその予想が外れている事を願った。

 蜀、魏、晋の戦いが始まろうとしていた頃、ケイ州にて関羽と鳳統が出撃の準備をしていた。

 

 蜀が取った作戦とは、劉備、諸葛亮などの部隊が晋軍の主力を引き付け、その間、関羽と鳳統が洛陽を一気に落とすというものだっ

 

た。

 

 一刀達が漢中に釘付けになり、魏の侵攻に戸惑っている事を考えると、その目論見は成功しつつあると言える。

 

 作業を中断し休憩している関羽には、迷いが生じていた。

 

 晋王即位の報を聞い彼女も、最初あちらの好きに動いていることに苛立ちを覚えていたが、突如あの出来事を思い出す。

 

 それは劉協に追い返された時の事だ。改めて思い出すと、あの劉協の表情は、仕方なしにそうしたと言うようなものではなく、信頼

 

する者のためのものだったように思えたのだ。そこから導き出された答えが。

 

(陛下は自ら晋王を認めた?)

 

 湧き上がる疑問を解決するため、独自に調べる。そしてそれはすぐに分かった。一刀が劉辯を討った時と、晋王即位の真相は晋の領

 

内で話として今も出ていたのだ。

 

 それらの事をすぐに関羽は諸葛亮と鳳統に話をする。が、彼女達はそれをはぐらかし、さらに関羽にケイ州からの進軍を言い渡す。

 

洛陽を制圧するのには関羽が適任だと言われたが、これは劉備と関羽を離すためのものだというのは関羽に分かった。

 

 当然、同行した鳳統に問い詰め、その訳を聞く。

 

「もし司馬昭と陛下の関係を知ったら桃香様は間違いなく戦うとは言わなくなり、最悪和平を求めてしまいます。桃香様に天下を取っ

 

ていただくにはそれを良しとするわけには行きません」

 

 関羽もまた劉備に天下へと上り詰めて貰いたい者の一人、鳳統の言いたい事は良く分かり、結局は二人の策に従うことにした。

 

 しかし頭の中では理解しても、心はそうは行かなかった。彼女は分かってしまっているのだ。これが主を欺く行為であることは。故

 

に迷いが生じている。

 

(私はどうすれば良いのだ? これでは……)

 

 そして結局彼女は迷ったまま、出撃の準備を再開した。

 

 これが最後の機会だった。関羽がこの時、密書を出すか、無理やり抜け出して劉備に報告していれば、あの結末を避けることが出来

 

ていたのかもしれなかった。


 
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