No.613957

ソードアート・オンライン アクチュアル・ファンタジー STORY1 情報

やぎすけさん

SAO事件以来、数々の事件や問題を乗り越え、平和な日常を取り戻したキリトたちは、平穏な毎日を楽しんでいた。
そんな時、新たなゲームが登場する。
その名をリアル・ビジョン・オンライン、通称【RVO】。
圧倒的ハイスペックのゲームに魅了され、キリトたちを含めた2万人がログインすることになった。
それがVRMMO史上2度目にして、SAO事件をも上回るデスゲームの始まりだとも知らずに・・・

2013-08-30 14:21:07 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1712   閲覧ユーザー数:1607

 

 

 

STORYⅠ 情報

 

 

 

 

 

ここは、とある便利屋。

2階建ての建物で、1階は浴室や洗面所を除けば一部屋しかなく、さらに2階は寝室と空き部屋が3つという造りになっている。

広さが40畳以上ある1階の部屋の端には、ビリヤード台やジュークボックス、ソファーなどが置かれている。

そのやや殺風景な部屋の進んだ突き当りに、1人の青年が机の上に足を乗せて眠っていた。

歳は16歳~18歳という感じで、ゴーグルのような仮面をつけている。

するとそこへ、1本の電話がかかってきた。

アンティークな金属製のダイヤル式電話機が、甲高い音を響かせる。

青年はそれを足で蹴り上げ、右手でキャッチ。

 

?「・・・こちら???」

 

依頼人「俺だ、仕事を依頼したい」

 

?「また金にならない上に“役に立たない”仕事持ってきたのか?」

 

依頼人「いや今回は関係があるみたいだ」

 

依頼人のその言葉を聞いた瞬間、青年の眼つきが変わる。

ニヤリと、頬に不敵な笑みを浮かべて起き上がると、机に肘をついて聞き返す。

 

?「間違いないのか?」

 

依頼人「確かな情報だぜ」

 

電話越しに聞こえてくる依頼人の得意げな声に、青年は少し考えてから続ける。

 

?「わかった。引き受ける」

 

依頼人「そう来なくっちゃ」

 

?「何をすればいい?」

 

依頼人「とある、ゲームの調査だ」

 

?「報酬は?」

 

依頼人「時給15000」

 

?「ちょっと安いな」

 

依頼人「おいおい、破格の値だぜ」

 

?「お前の持ってくる仕事だ。常人なら命がいくつあっても足りないような仕事だろ?」

 

依頼人「そりゃ・・・そうだが・・・」

 

依頼人は図星を指され、口ごもる

そして、ため息を1つ付く。

 

依頼人「どれくらいあればいい?」

 

?「0があと2つ」

 

依頼人「ちっと高すぎやしないか?」

 

?「不満があるなら他を当たれ・・・」

 

依頼人「はぁ、わかった、それでいい」

 

?「よし。で、どんなゲームだ?」

 

依頼人「VRMMO」

 

?「今話題の【リアル・ビジョン・オンライン】のことか?」

 

依頼人「そういうこと」

 

?「どう調査しろと?」

 

依頼人「そうだな・・・取り敢えずゲームをクリアしてきてくれ」

 

?「わかった・・・報酬、忘れんなよ?」

 

依頼人「了解」

 

青年は電話を切ると、また寝始めた。

キリト視点

ユウキのことがあってから、数週間が経った。

あれからユウキたちは、順調に回復し、今では俺たちと一緒に現実(リアル)でもALO(バーチャル)でも充実した日々をおくっている。

今日も俺たちは、それまでと同じようにALOを楽しんた。

今はALO内のエギルの店に来ている。

 

エギル「聞いたか?新しいVRMMOとアミュスフィアの次世代機のこと」

 

キリト「あぁ、なんだかすごい期待されてるみたいだな」

 

デュオ「例の【RVO】のことか」

 

エギルの言葉に俺とデュオが答える。

その情報が公開されたのは、先週のことだ。

【アナザー】と言う会社が作った次世代型のヘッドギア【シンクロ・トランサー】と一緒に新型VRMMO

RVOを発売するらしい。

しかし、ザ・シード規格外のVRMMO故に、コンバート機能が使えない。

そのため、あまり気に留めてはいなかった。

 

キリト「それがどうしたんだ?」

 

エギル「明後日、アナザー本社でRVOでのデュエル大会が行われるらしい」

 

デュオ「それが・・・?」

 

エギル「それの参加者を抽選で募集してたんだが・・・」

 

キリト「お前はその抽選に引っかかったてわけか・・・」

 

エギル「そういうことだ」

 

デュオ「おめでとう。楽しんで来いよ・・・」

 

半ば不満そうに言うデュオだが、エギルの次の言葉で俺たちは顔色を変えることになる。

 

エギル「抽選したのは11人分だ」

 

キリト「はい・・・?」

 

デュオ「どういうことだ?」

 

エギル「いや、実は応募券の項目に抽選券は何人分欲しいかってのがあったから、11人分にしたら・・・」

 

キリト「見事に当選したってわけか」

 

エギル「そういうことだ」

 

キリト〈何という強運、一生分の運使い果たしたんじゃないか?〉

 

などと考えていると、考えがバレたのか、エギルに睨みつけられてしまった。

 

デュオ「明後日って言えば、みんなでダイシーカフェに集まる日じゃなかったか?」

 

エギル「そのために呼んだんだ」

 

エギルは得意げな顔をしている。

ちなみに集合時間は朝7時だったので断ろうと思ったくらいだ。

 

キリト「やたら早いと思ったら、そういう理由があったのか」

 

デュオ「ところで黒猫団やスリーピング・ナイツの分はどうなってるんだ?」

 

エギル「あいつらは、もう全員当選券を持ってる」

 

キリト「さすがは元SAOプレイヤー、くじ運は強いな」

 

デュオ「2回目のSAO事件にならなければいいがな」

 

エギル「おいおい物騒なこと言うなよ」

 

デュオの冗談に若干本気でビビるエギルを見て、俺とデュオは笑った。

エギルは軽く咳払いしてから、再び口を開く。

 

エギル「当選券のこと、サプライズにする予定だからまだ他の連中には言うなよ」

 

デュオ「O~K~」

 

キリト「じゃあ、1時回ったし、俺はもう落ちる」

 

デュオ「俺もそうするか」

 

エギル「じゃあな2人とも」

 

俺たちはエギルに別れを告げ、ログアウトした。

 


 
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