No.604668

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 630

soranoさん

第630話


今回のBGMは原作通り、零・碧の名曲、”Get Over The Barrier! -Roaring Version-”或いはVITA版の同じ曲です♪

2013-08-03 19:18:51 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:989   閲覧ユーザー数:920

同日、23:30―――

 

~夜・東クロスベル街道・上空~

 

マフィア達が待ち受けている中、ロイド達を乗せたガプタールは空を飛行して通り過ぎ、ガプタールに気付いたマフィア達はガプタールに向けて機関銃を放ったが既に去った後であった。

「ヒュウ!やっぱ空だと守りががら空きだぜ!」

「まさかこんな簡単に突破できるなんて……」

「ハハ、ヨアヒムもまさか空を飛んで来るとは思わなかっただろうね。」

「……ですね。」

「クク……悪魔に天使、闇夜の眷属やエルフと来て、止めは竜か………つくづく異種族との縁に恵まれているな、特務支援課は。」

飛行しているガプタールの背に乗っているランディは口笛を吹き、エリィとロイドは微笑み、ティオは静かな笑みを浮かべ、セルゲイは口元に笑みを浮かべていた。

「フフ………それにしてもまさか私達がガプタール様の背に乗って決戦の場へ行く事になるなんて……」

「ええ………父様達の血を引く私達が父様達が歩んだ道と同じ道を歩む………こんな素晴らしい偶然、滅多にないでしょうね………」

「確か狐伯蓮さんも父さん達と一緒にガプタールさんの背に乗って決戦の場へ行った事があるんだよね?」

セティとエリナは微笑み、シャマーラは狐伯蓮に尋ね

「うむ。あの時はユエラの顔が見物(みもの)だったぞ。いつも仏頂面のあの娘が悲鳴を上げながら恐怖の顔をしていたからな………」

尋ねられた狐伯蓮は口元に笑みを浮かべて答え

(あ、あはは………ユエラさんが聞いたら絶対怒りますよ?)

(相変わらずいじわるだな~、狐伯蓮は………)

「あのユエラ姉様が………正直、想像できないのですが。」

狐伯蓮の話を聞いた水那とアトは苦笑し、エリナは驚き

(何でユエラはあんなに怖がるんだろうね~?空を飛ぶ感覚ってすっごい気持ちいいのに!)

(私は空を飛ぶ事はあんまり好きじゃないわよ………私達は大地に住まう木精(ユイチリ)なんだから。)

クレールは首を傾げ、クレアンヌは静かな表情で答え

「そういえばユエラ姉さんは高い所が苦手だって母さんから聞いた事があるな~。」

シャマーラはある事を思い出して呟いた。

「………このまま、まっすぐ進めばよいのだな?」

その時ガプタールの声が聞こえ

「はい。このまま真っ直ぐ行くと分岐点が見えるので、そこを左に曲がって下さい。」

「うむ。」

ガプタールの声を聞いたロイドは頷いて答えた。

「………グルルルル………」

するとその時ツァイトは唸り声を上げ

「ツァイト………?」

「何だ、何かあんのか?」

ツァイトの様子を見たロイドとランディは不思議そうな表情でツァイトを見つめた。

「!後方から車両が接近………!警備隊の新型車両です………!」

「!前方から悪魔の軍勢が来ています!」

すると何かに気付いたティオとエクリアが警告し

「なに………!?」

警告を聞いたセルゲイが驚いたその時、地上を走る4台の新型の装甲車がガプタールに向けてミサイルを数本放ち、ガプタールは回避行動する為にさまざな場所に動いて回避し、さらに装甲車に搭載されてあるガトリングガンの連射攻撃も回避していた。

 

「振り落とされぬよう、しっかり掴まっていろ……!」

「うおっ……!?」

「きゃあ………!」

ガプタールの警告を聞きながらロイドとエリィは声をあげながら仲間達と共に回避行動をする為に激しい動きをしているガプタールの背に必死に掴まり

「マズイです……このまま行くと悪魔の軍勢ともぶつかります………!」

ティオはガプタールの背に掴まっているティオはどんどんと近づいて来る悪魔の軍勢を見て言い

「チッ、こんな激しい動きをされちゃ、狙いが定まらねぇ!」

「かといって真っ直ぐ飛んでいたら下にいる装甲車から狙い撃ちにされるよ!?」

ランディは舌打ちをし、シャマーラは声をあげた。

「ククク……どうやら早速我等の出番が来たようだな。セリカよ、お前はどっちを相手する。」

その時ハイシェラが不敵な笑みを浮かべた後セリカに尋ね

「………俺が悪魔の軍勢を片付ける。ハイシェラは装甲車の方を頼む。―――ただし、くれぐれも警備隊員達を殺すなよ。」

尋ねられたセリカは悪魔の軍勢を睨みながらハイシェラに指示をし

「うむ、任せておけ。」

指示をされたハイシェラは頷いた。

「へ!?」

「こ、この状況で一体どうやって………」

2人の会話を聞いたロイドは驚き、エリィは信じられない表情で2人を見つめた。するとその時2人は跳躍し、セリカはなんと自分の背に光の翼を具現化し、ハイシェラは闘気を纏いながら、装甲車目掛けて落下した!

「フン!雷神脚!!」

落下したハイシェラは装甲車のちょうど横に落下して闘気を纏った両脚を叩き付けた!すると地面はクレーターとなると同時にすざましい衝撃波が発生し、衝撃波によって装甲車は舞い上がり

「”地の魔神”の底力………思い知るがいい!オォォォォォ…………フンッ!!」

ハイシェラはその場で全身に闘気と魔力を収束した後、解放した!するとハイシェラの周りから溶岩が噴出し

「オォォォォォ……………ハア――――――――ッ!!」

噴出した溶岩を纏いながらハイシェラは再び闘気を溜めながら天へと跳躍し、そして解放した。すると溶岩と解放した闘気によってハイシェラは巨大な竜の姿になり

「塵も残さず消し飛べぇいっ!!憤竜!業火衝―――――――ッ!!」

竜の姿となったハイシェラが装甲車を地面に叩きつけると共に超越した爆発を起こした!爆発によって発生した煙が消えると装甲車は木端微塵になっており、全身ボロボロで身体をピクピクさせている警備隊員達が地面に倒れていた!

「クク、他愛ない。」

それを見たハイシェラは再び魔力で浮遊して飛行して先に進んでいるガプタールに向かって行った。

「サティア………俺に力を!」

一方翼を具現化して滞空していたセリカは剣と翼にすざましい闘気と魔力を込めた!するとセリカの翼と剣は強く光り輝き

「神技!閃光翼!!」

剣と翼に込めたエネルギーを解き放った!セリカが解き放った膨大なエネルギーは悪魔の軍勢を呑みこみ、セリカがエネルギーを放ち終えると悪魔の軍勢は塵も残さず消えていた!

 

「「………………………」」

「し、信じられない………私達、夢でも見ているの……?」

「おいおいおいおい………!出鱈目にも程があるだろう!?」

「いつ見ても、とんでもない攻撃ですね………」

2人の圧倒的な攻撃を見たロイドとセルゲイは目を見開いて絶句し、エリィは信じられない表情をした後溜息を吐き、ランディは叫び、ティオは疲れた表情で溜息を吐き

「これが”神殺し”の力………!」

「フム………さすがは”世界の禁忌”と恐れられるだけあって、”神”をも超える圧倒的な魔力じゃな。そして”地の魔神”も伝承通り……いや、それ以上の圧倒的な力じゃな。」

セティは驚き、狐伯蓮は真剣な表情で呟いた。そこにセリカとハイシェラがそれぞれガプタールの背に戻って来た。

「よし……これで後顧の憂いも断てただろう。」

「それに邪魔者もいなくなった。後は進むのみだの。」

「え、ええ、そうですね………」

ガプタールの背に戻って来て呟いたセリカとハイシェラの言葉を聞いたロイドは戸惑いながら頷いた。するとその時

「……グルルルル………!」

ツァイトが再び唸りだした。

「ツァイト………!?」

「まさかまだいるのですか………!?」

ツァイトの様子を見たシャマーラは驚き、エリナは厳しい表情で尋ねた。

「!後方から車両が接近中………!また警備隊の新型車両です………!」

「!悪魔の軍勢もまた現れたよ!」

その時、何かに気付いたティオとシャマーラが警告し

「くっ……!」

「チッ、何が何でも通さない気のようだな………」

「それだけ追い詰められているという証拠だろう。」

警告を聞いたロイドとランディは表情を歪め、セルゲイは真剣な表情で呟いた。

「フン、ならば援軍がいなくなるまで滅するのみ!もう一度行くぞ、セリカ!」

「ああ……!」

そしてハイシェラとセリカが再び攻撃に移ろうとしたその時

「―――いえ、ここは私達にお任せ下さい。」

「うむ!セリカ達ばかり目立つのはずるいぞ!」

「フフ、”神殺し”に仕えし者達の底力をお見せしましょう。」

エクリア、レシェンテ、リタが申し出

「え………」

3人の申し出を聞いたロイドが呆けたその時、3人はそれぞれ詠唱を開始し

「「超越せし純粋よ、今ここに集い、我が仇名す愚か者達に滅びの鐘を奏でよっ!ルン=アウエラ!!」」

詠唱を終えたエクリアとレシェンテは最高位に値する純粋魔術を装甲車の前の地面に放った!すると大爆発が起き、爆発の煙が消えると爆発が起こった場所は巨大なクレーターとなっており、そこに装甲車が次々と落下して地面に激突して動かなくなった。

「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えろ…………砕け!時の魔槍!!」

一方詠唱を終えたリタは正面に見える悪魔の軍勢に無数の魔槍を放ち続け

「―――まだですっ!我と共にありし聖槍よ……天に昇りて煉獄を照らす光の柱と化せ…………走れ!空の聖槍!!」

無数の魔槍を放ち終えると続けて無数の聖槍を放ち続け、悪魔の軍勢を滅した!

「……………………」

「おいおいおいおい………!威力がヤバすぎだろ!?つーか、どう考えても兵器より確実に威力があんだろう………」

「というか気になったんですけど、クレーターだらけになった街道………誰が元通りにするんでしょう?導力バスの進行路の一部もクレーターになっていますし………」

「それを考えたら頭が痛いわね………数日中で元通りになればいいんだけど………」

エクリア達の攻撃を見たロイドは口をパクパクし、ランディは驚き、ティオはジト目で呟き、エリィは疲れた表情で溜息を吐き

「ま、それは全て終わらせてからだな。……見えてきたぞ。」

セルゲイは静かな表情で言った後、目の前に見える遺跡を見て言った。その後ロイド達を乗せたガプタールは古戦場の遺跡の前に降り立った…………

 

 

 

 

 

 

 

今回の話は敵の追撃を殲滅という名の回避行動の為に戦女神キャラ達が好き放題に暴れちゃいました♪(怖っ!)まあ、その中でもハイシェラに攻撃された相手が一番哀れでしょうね、きっと……(遠い目)社会復帰できるんだろうか?肉体的にも精神的にも(ガタブル)最低でも蒼髪にトラウマを植え付けていそう(冷や汗)………感想お待ちしております。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択