No.599532

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2013-07-20 11:10:46 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:514   閲覧ユーザー数:494

 

 

 

episode192 動き出す計画

 

 

 

「そうか。マテリアルが連中の手に渡ってしまったか」

 

「はい、ノア様」

 

 とある島の洞窟の中に、五つの影があった。

 

 一つ目はハルファス、二つ目はフェニックスで、三つ目と四つ目はフリーダムと共に行動していたノアとグリッターであった。

 五つ目は以外にもティアであった。

 

「想定してはいたが、こうも早く連中の手に渡ってしまうとは・・・」

 

「出来るのならマテリアルが連中の手に渡って欲しくは無かったのですが・・・さすがに虫が良すぎましたね」

 

「うむ」

 

「それで、例の件はどうなっておる、人間よ」

 

 グリッターがティアに聞く。

 

「何とか調査は付いたよ。苦労はしたけどね」

 

「そうか。さすがと言った所だ」

 

「どういたしまして」

 

 

 

「しかし、グリッター様。せめてもの救いはあのEXAメモリーが黒獅子達によって回収された事ですね」

 

 と、フェニックスが言葉を発する。

 

「そうだな」

 

「あのシドを撃破したのも中々凄い事だがな。

 だが、少なくともアルタートゥムとEXAメモリー。この二つがバインドの手に渡ると言う最悪の状況にならなかったのが幸いだ」

 

「あぁ。だが、最重要のマテリアルがやつらの手に渡ってしまえば、例のあれが起動してしまうぞ」

 

「分かっている。だが、我々だけではあれを止める事はできない」

 

「・・・・」

 

「いや、それ以前に『あの者』がやつらの元に戻ってきてしまえば、それこそ我らだけでは止められんぞ」

 

「・・・・」

 

 

 

 

「・・・やはり、黒獅子達の強力を申し入れるしか方法は無いようだな」

 

「そうだな。彼らと連携すれば、マテリアルから鍵を取り出される前に奪還できるかもしれん」

 

「でも、それはかなり難しい事だと思います」

 

「・・・どういう意味だ、ハルファス?」

 

 怪訝そうな声でノアが聞く。

 

「マテリアルの事を話して、彼らが私達の協力するでしょうか」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「それに、私とフェニックスはバインドの一員として彼らと戦っていた。敵の言葉を簡単に信じてくれるとは思えません」

 

「・・・確かに、そうかもね」

 

 ティアは軽く頷く。

 

「・・・・」

 

「簡単には信じてもらえないかもしれないね。特に隼人はね」

 

「黒獅子か・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

「どうしますか、ノア様?」

 

「・・・もう猶予は無い。やつらの目を見計らって接触を試みる」

 

「分かりました」

 

「了解」

 

「お前は念の為、彼らの説得の為に付いて来てくれ」

 

「分かった」

 

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「ごくろうだったな、クイーン。よくぞマテリアルを手に入れた」

 

「お褒め頂感謝します」

 

 クイーンは玉座に座るバルバトスに膝を着いて頭を下げる。

 

「これで我らの計画も大いに進む事であろう」

 

「えぇ」

 

「それで、マテリアルは?」

 

「今は我々の前線基地にて収容しています。しばらくしてマテリアルより鍵を取り出し、こちらにお運びいたします」

 

「そうか」

 

 

 

 

「では、改めて歓迎しようではないか・・・ドクターアルベルトよ」

 

 と、バルバトスの視線の先には、アルベルトと戦闘機人達とが立っていた。

 

「申し出を受けていただき感謝いたします。存分にお力になりましょう」

 

「いい心構えだ」

 

 バルバトスはツインアイを細める。

 

 

 

「人間共と手を組む、か。くだらねぇな」

 

 と、アルベルトの後ろに立っていたマスターフェニックスはご機嫌斜めな様子で見ていた。

 

「正確には人間じゃないがな」

 

 隣に居るハルファスベーゼも少し気に喰わない様子だった。

 

「ふん」

 

 

 

「フェニックスゼロよ」

 

「はい」

 

 と、フェニックスゼロが何も無い所より出てくると、バルバトスの隣に来る。

 

「報告を聞こう」

 

「分かりました。まず王にお伝えする事が一つございます」

 

「ほう?」

 

「以前回収した例の繭ですが・・・・・・ここ最近になって覚醒の予兆が見られました」

 

「あの繭が?」

 

「ようやくかよ。長ったらしいな」

 

 

 

「なるほど。それは言い事を聞いた」

 

 バルバトスは嬉しそうにツインアイを細める。

 

「マテリアルを手に入れた上に、あの繭の主が目覚め出している。タイミングが偶然にも一致しましたね」

 

 クイーンの声にも喜色の色があった。

 

「あぁ。我らの計画はこれで最終段階に進められる」

 

「では、ついにあのお方が!」

 

「そうだ。我らの陛下がお帰りになるのも、そう遠くは無い」

 

「陛下がようやく!」

 

「待ちくたびれたものだな」

 

 そしてバルバトスは玉座より立ち上がる。

 

「我らの陛下の悲願の日も近いぞ!よいな!邪魔をする者は全て排除しろ!!」

 

『おぉぉぉっ!!』

 

 と、クイーン達が叫び、右腕を突き上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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