No.59522

魏EDアフター仮想続・彼方の面影

曹魏の民さん

コンテストも終わりようやく再開w
とりあえず続編と言うよりEDで離れてしまった直後からのお話をとww
華琳エピソードみたいなものかなぁ^^;
題名通りまぁ曲にあわせて書いたのでちょっと際どいですが;曲を聴きながら読んでいただければ幸いですww
一気に書き上げたから見難いかも;相変わらずグダグダで申し訳ないOTL

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2009-02-21 21:08:56 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:11317   閲覧ユーザー数:8146

一刀「さよなら・・・愛してたよ・・・・・・華琳ーーー」

 

華琳「一刀?・・・一刀?一刀!!」

 

  「・・・・・・」

 

華琳「本当に消えるなんて・・・なんで私の傍にいてくれないの?」

  「ずっと一緒にいるって言ったじゃない!!・・・ばかぁ!・・・・・うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 琥珀の月があたりを銀色に染め上げる

 1人の少女が静寂の森の川辺で

 ただ静かに

 ただ一人を想い

 ただ泣き崩れた

 

華琳「勝手に現れてこんなにも急に消えるなんて・・・この想いはこれからどうすればいいのよ!」

 

 

 全てが眠る静寂の闇に

 恋焦がれた想いを声に上げて叫ぶ

 その声は闇に融け何事もない静けさに変わる

 

 

華琳「一刀・・・あなたを忘れることが出来るのなら・・・たとえ苦しくても、切なくても強くなれるわ」

  「私にはみなを・・・民を守る義務がある!大切な人の為にね・・・」

 

 

 少女はただ言葉を続けていく

 その言葉に答える者はいない

 それでもそこに誰かがいるかのよう

 誰かに語りかけるようゆっくりと

 今にも途切れそうな声で話し続ける

 

 

華琳「・・・だけど・・・だけどね・・・一刀?ほんのひと時だけでいい・・・・・・ほんの少し立ち止まってもいい?」

  「今は誰もいない・・・一刀の言ったわよね?寂しがり屋の女の子って・・・」

  「今だけでいい・・・貴方と居たこの瞬間だけでいいから・・・連れて行って?・・・」

  「夢の中へと・・・・・・」

 

 

 一刀が最後に立っていたその場に座り静かに目を閉じる

 その想いを言葉を伝えるように

 今までと同じように一刀の胸の中で寄り添うカタチを想い浮かべながら

 静かに、静かに頬を伝う涙

 声はあげずに微笑みを浮かべたまま

 ただ夢の中へと

 

 

 

 あれからどれくらい時間が経ったのだろう

 もう涙も枯れるほどに泣き続けた

 重い体を起こし立ち上がった少女

 力なく1歩1歩と成都へ戻る

 

 

華琳「そろそろ戻らないと・・・秋蘭あたりがそろそろ心配して探していそうね」

 

 

 森を抜けた直後人影が見えた

 さすが華琳と言うべきか

 そこに立っていたのは

 

 

華琳「秋蘭・・・それに・・・風?」

 

秋蘭「華琳様・・・姿が見えず探しておりました・・・」

 

 風「さすがに心配でしたからね~いくら終戦をしたとはいえ長い時間華琳様お一人でおられるのも危険なものかと・・・」

 

華琳「そう・・・心配かけたはね・・・一人・・・ね・・・・・・一人?風?どうして私が一人とわかっていたの?」

 

 風「お兄さん・・・旅立たれたのではないですか~?ある程度ですが予想はしておりました~・・・」

 

秋蘭「はい・・・風から話を聞き私も暫く考えておりました・・・そして先ほどお二人で出て行った時に風と話しここまで付いてきたのです」

 

華琳「なるほどね、ならば秋蘭、風説明は不要ね・・・一刀は・・・・・・一刀は・・・」

 

 

 枯れたと思うほど流した涙

 それでも再びあふれようとする

 

 

秋蘭「よいのです華琳様・・・すべて存じております。さぁ一度城に戻りましょう」

 

 風「明日このことをみんなに報告しますか?」

 

秋蘭「風!今そんなことを・・・」

 

華琳「いいのよ秋蘭!・・・風明日朝一にみなを集めなさい・・・一刀のことを報告します」

 

 風「・・・御意なのです」

 

 

 足取りは重く秋蘭に抱えられながら成都へと戻る

 帰り着くなりそのまま部屋へ戻り一人でベッドに倒れこんだ

 強烈に襲い掛かる孤独感

 それでも一人でいることを選んだ

 これ以上こんな姿を誰にも見せるわけにはいかなかった

 

 

華琳「今は二人きりにさせて・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 そのまま眠りにつく

 まだ大人というにはふさわしくない小さな体

 でも子供というには違いすぎるほど大きな心

 しかし少女には変わりはない

 本当の気持ちに気づいた少女は

 ゆっくりと眠りについた

 

 

 翌朝秋蘭が部屋に起こしに来た時にはすでに着替えを済ませ部屋の椅子に座っていた

 それは何かを覚悟したかのように

 

 

秋蘭「華琳様、すでにみなを集結させております・・・よろしいのですか?」

 

華琳「ええ・・・大丈夫よ。心配してくれてありがとう」

 

 

 そういうと部屋を後にする

 華琳が廊下の先に行くと声が聞こえだした

 広間を借り魏の面子を集めていた

 

 

桂花「華琳様!どうなさいましたか!?急にこのような召集をかけられたので心配しました!」

 

秋蘭「落ち着け桂花!今からそのことについてお話されるのだ」

 

華琳「すまないわね桂花・・・ちゃんと説明するから聞いてちょうだい?」

 

桂花「はい・・・出すぎたことを申し訳ありません」

 

 

 大人しくなった桂花に微笑みかけながらみんなの前に立つ

 

 

春蘭「そういえば北郷はどうした?あいつ!華琳様の話しも聞かずにどこに行っておるんだ!」

 

秋蘭「姉者!今こそ桂花に落ち着けと言ったばかりだろう;北郷のことは華琳様がちゃんと説明してくださる」

 

春蘭「しゅ~らぁ~~ん;」

 

華琳「春蘭話を聞いてから叫んでも何も言わないわ。まず私の話しを聞けば一刀はどうしていないのかがわかるから」

 

 

 春蘭と同じように一刀がいないのを疑問に思う者はみんながそうだった

 そして華琳の言葉にさらに意味がわからず首をかしげる者ばかりだった

 

 

華琳「この場に今一刀はいない・・・・みな気づいていることでしょう。私も一緒にいたのは昨夜まで・・・」

  「そして・・・・・最後に一刀と一緒にいたのも私・・・」

 

 

 その言葉に全員が一斉にどよめく

 

 

華琳「私は覇道を成し遂げた。それは私の願いであり現実にするもの・・・それを昨日その覇道に終端を迎えたの」

  「この覇道の最初に私の目の前に現れた天が御使い・・・そう、一刀。その一刀は願いと共に我が覇道を歩んだ・・・・そして昨日・・・・・・その物語に終端を迎えたの」

 

 

 華琳が言い終えると同時に飛び出すように声をあげた

 

 

 霞「ちょっとまち!どういうことやねん!華琳の言うままやったら一刀はおらんなったっちゅ~ことや!そないなこと言われてもウチらが認めると思ってるんか!」

 

華琳「信じてもらえなくても仕方ないわ。それでもこれが真実なの・・・私の目の前で一刀は一刀の願いを成し遂げ自らの物語を終わらせたの」

  「それがたとえ身の破滅とわかっていても止めなかった。一刀はそれを悔いることなくむしろ誇りに思いながら消えていったわ」

 

 凪「た・・・・隊長が?きえ・・・た?そんな・・・」

 

 

 凪がその場に崩れ落ちる

 それに続くように次々と崩れていった

 状況が理解できず戸惑っている者もいた

 

 

春蘭「北郷!そんな勝手が許されるわけないだろう!そのようなことはさせん!この手で捕まえて引きずってでも華琳様の前まで連れてきてやる!」

 

 稟「そのようなことを言っても仕方ないでしょう!一刀殿はもういないのですよ?どうやって探すのですか!」

 

春蘭「だまれ!そんなことを言われても認められるか!認めてしまえばこの当たりようのない気持ちはどうしたら・・・・いいのだ・・・・」

 

 

 春蘭は力なく座り込む

 稟も口では言っても気持ちがわかっていないことに気づいていた

 

 

華琳「本当に勝手な奴だったわね・・・でもこれが現実なの。時代が変わり行くのは全てがみな等しく分けられているの」

  「永遠などどこにもないわ!この天下泰平もいずれは崩れることもあるでしょう・・・在るのはただこの瞬間だけなの!」

 

 

 力強く話してもどこか悲しげに語る

 

 

華琳「これまでもこれからも今を生きているの・・・私達には大切な夢があるのよ?覇道を成し遂げるだけが理想ではないの!」

  「だから・・・後悔なんて・・・・・後悔なんて・・・何も無い・・・・」

 

 

 自ら放った言葉で気づいてしまった

 後悔なんて無い

 そう思っていただけ、言い聞かせていただけ

 思っていたのにこれどのまでに胸が苦しいのは

 

 

華琳「何もあるわけが・・・無いじゃない」

 

沙和「華琳・・様・・・・」

 

桂花「泣いて・・・おられるのですか?・・・・」

 

 

 取り戻せない

 華琳はすべて気づいてしまったのだ

 もう二度と取り戻せないと

 そう

 あの面影を

 

 あれから暫くは悲しみにあふれた時間が広間を包んだ

 そして1人また1人と広間を後にした

 その後華琳は桃香・雪蓮にも事情を説明した

 2人は供に心から悲しみそして力一杯華琳を支えた

 その夜桃香の提案で1月ごとにそれぞれの国に赴き宴会をしようと言い出した

 それには華琳を寂しくさせない為の優しさも含まれているのだろう

 準備の工程や内容などを話し終えた後華琳は1人で城壁に上り夜空を見上げた

 

 

華琳「昨日と同じように綺麗な月ね・・・・琥珀色の美しい月・・・・・・一刀・・・」

 

 再び頬を伝う涙

 今頃になって言えなかった言葉達が

 次々と頬をぬらして行く

 涙は雫となり流れ落ちてゆく

 

 

華琳「これほどまでの想い焦がれた気持ちは、もう届くことはないのでしょうね」

 

 

 夜風が吹く

 それと同時に月が翳ってゆく

 

 

華琳「あ・・・・・・月が・・・」

 

 

 それは何かを悟らせるかのよう

 誰かが語りかけるように

 静かに月を隠し

 隙間から見える月の光を浴びながら

 何かを決意したかのように華琳がつぶやく

 

 

華琳「一刀・・・貴方はもうこの世界のどこを探しても見つけることはできない。」

  「貴方はあの時優しい笑顔のまま勝手に想いを告げ遥か彼方ヘ・・・時空(とき)を越えて消えてしまった」

 

 

 そういいながら俯く

 一粒の雫を掌で受け止める

 その手を強く、固く握り締め

 瞳を閉じて強く

 強く願う

 

 

華琳「一刀・・・私の想いだって同じなの。私に聞かせておいて貴方は聞かないつもり?知っているでしょう?いつだって私が主導権を握っているの。」

  「だから・・・お願い・・・どうか、どうか・・・・・・」

 

 

 その時一筋の流星が走る

 

 

華琳「この光よ・・・どうか届きますように・・・一刀!愛してる!」

 

 

 祈りを終えた少女は

 立ち上がりその場を去る

 その足取りは今までのものではなく

 しっかりと地を踏みしめ

 覇王の衣を纏い

 全ての者への慈愛に満ちた姿だった

 

 そう・・・曹孟徳と言う名の大陸の覇王その人である

 

 

 

 それから3日後雪蓮・華琳はそれぞれの国に帰るべく準備をしていた

 

 

桃香「みなさんもう帰っちゃうんですよね;寂しくなるなぁ」

 

雪蓮「華琳に言われたでしょ?桃香や私はそれぞれの国を治めるの。そのためにも早く帰って今よりももっと平和な国・・・・三国を作るのよ」

 

華琳「そうね。私達は今から始めるの!今から寂しいなんて言ってたら先が思いやられるわねぇ」

 

 

 そう言いながら微笑む雪蓮と華琳

 

 

桃香「私達だって負けてられないんですよ!呉や魏に負けない国を作ってみせるんですから♪」

 

華琳「ふふっ♪期待してるわ。それじゃぁそろそろ行くわ!じゃぁねまた1月後会いましょう!」

 

雪蓮「ええ!その時を楽しみにしてるわ♪」

 

桃香「気をつけてくださいね!また!」

 

 

 満面の笑みで大きく手を振って送る桃香

 魏・呉・蜀

 三国はこれからようやく始まりの一歩を踏み出した

 そして華琳もこれから始まる国をどう平和にしてゆくか

 色々な想いを浮かべながら許昌ヘと戻った

 

 

 

 そして1月後約束どおり3国が集まる日

 今回は魏への招待から始まった

 宴のカタチは立食パーティ

 華琳にしかわからぬ形式であったがみなそれぞれに楽しんでいた

 三国の王達はここでしか出来ない話しに華を咲かせ

 一頻り話した後痺れを切らした面々に呼ばれ駆け寄って行く

 

 一足遅れた少女がポツリ空に向かって語りかけている

 

 

  「じゃぁね!また会いましょう!一刀!」

 

 

 

おまけ!?w

 

 

 二人の影が寄り添いながら歩いている

 

 

一刀「なるほどねぇ…」

 

華琳「な!何よ!そんなつまらない話しだったかしら?」

 

一刀「まさか!むしろ嬉しくて飛び跳ねそうだったよ!華琳がそこまで想ってくれていたのに嬉しくないわけないじゃないか!」

 

華琳「ならいいのだけど・・・それより私に話させるだけなの?」

 

一刀「え?どういうこと?」

 

華琳「あなた本当に何も変わってないのね###」

 

一刀「うぇ!そんな怒るようなことしたかな;」

 

華琳「私にばかりこんな話しさせといて自分は何も話してくれないわけじゃないわよねぇ?##」

 

一刀「そっそんなことあるわけないじゃないかぁ~~;;はは・・・あははははは」

 

華琳「一刀・・・・話す気無かったのね…」

 

一刀「いやいやいやいや:話します!話させていただきます!だからそのどこから出したかわからない絶をなおしてくれ;」

 

華琳「わかればいいの♪わかればね」

 

一刀「ってもなぁ……どこから話していいやら」

 

華琳「貴方が消えたところからでいいじゃない?」

 

一刀「消えた…とこかぁ」

 

 

 そう言いながら話をまとめていく一刀だった

 

 

 

               つづく?w


 
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