No.586205

真・恋姫無双 三人の天の御遣い 第二章『三爸爸†無双』其の三十三

雷起さん


得票数43の華雄のお話です。
華雄の真名、ねねの母親音々さんなどの今まで投下しておいた伏線を回収しています。
懐妊ひと月前、懐妊確認当日、出産ひと月前、出産直後となります。

続きを表示

2013-06-11 18:21:55 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3048   閲覧ユーザー数:2281

 

第二章  『三爸爸†無双』 其の三十三

 

 

本城 後宮談話室               (時報:桂花二人目銀桂 生後八ヶ月)

【華雄turn】

「へう~、春姫(るな)ちゃん、待ってぇ~。」

 お嬢様がご息女の董擢(とうてき)様を追いかけていらっしゃる。

 十ヶ月になる董擢様は動かれるのがお好きなようで、部屋中をはいはいで動き回っておられた。

 卓や椅子の下をくぐられるのでお嬢様が追いつけずに困っておいでなのだ。

 私が大きな卓の横で待ち構えた所に董擢様が顔を出された。

「董擢様、お母上が困っておいでです。遊技場へ参りましょう。」

 私の言葉はまだ理解出来ないと解っていても、ちゃんと声を掛けてから董擢様を抱き上げる。

「あ、ありがとう、華雄。春姫ちゃんはお転婆さんで困っちゃいます。」

 言葉とは裏腹にお嬢様はとても嬉しそうだ。

 私はお嬢様のこの笑顔を手に入れるためにお仕えして来たのだ・・・・・・そう、初めてお嬢様と出会ったあの日から・・・・・。

「董擢様。こちらでならお好きなだけ遊べますよ。」

 自分の顔も自然と綻ぶのを感じながら、董擢様を柵で囲った遊技場へ下ろして差し上げようとした。しかし・・・・・。

「あら、春姫ちゃんったら♪華雄に抱っこしてもらっている方がいいみたい♪」

 私に抱きついて放して下さらない董擢様を、お嬢様は更に楽しそうに笑っておられた。

「お、お嬢様・・・・・私のような筋肉質の体に抱きついても董擢様はお喜びにならないでしょう。」

「そんな事はないと思うけど・・・・・それより華雄。」

 お嬢様が先程の笑顔とは一転、眉根を寄せられている。

「は、はい、お嬢様。」

「その『お嬢様』と言うのをそろそろやめにしようよ。」

「い、いえ・・・・・・・ですが、昔のように『董卓様』とお呼びする訳にはいけませんし・・・」

「だから真名で呼んで欲しいな♪」

 またしても一転、屈託ない笑顔で仰られたが・・・・・。

「しかし・・・・・私が真名でお呼びするという事は私の事も真名で呼ばれるのでしょう。」

「ええ♪」

「ご勘弁下さい・・・・・・・猛将と言われた私の真名がアレでは皆が笑います。」

「そんな事無いと思うけど・・・・・・」

 お嬢様には失礼とは思うが・・・あいつらは絶対に笑う!

 今この後宮に暮らす者で、趙雲、夏侯惇、小喬、荀彧は特に!

 これからも知られないよう気を付けねば!

 

阿猫(あまお)ちゃん。何くだらない事で熱血してるのですか?」

 

「!!!!!!!!!!!」

 思わず叫んでひっくり返りそうになるのを必死にこらえた・・・・・抱っこしている董擢様を守る為に。

 この声の主は陳越殿かっ!!

音々(おとね)さん!詠ちゃんと部屋に行ってた筈だけど・・・」

(くん)ちゃんが眠ったら詠ちゃんも寝てしまったのですよ♪それよりも月ちゃん、さっきのはまるで紂王(ちゅうおう)を誑かす妲己(だっき)の様でしたな。月ちゃんは傾国の美女なのです♪」

 無邪気そうな笑顔でなんて邪気まみれの例えをするんだ、この人は!!

「美女だなんて、そんな・・・」

「お嬢様!そこは照れる所ではありません!!」

「阿猫ちゃん。月ちゃんの言う通り、『お嬢様』って呼ぶのはそろそろ改めた方がいいのです。」

「そ、その名で呼ばんでください・・・・・」

 この部屋にはいつ誰が入ってきてもおかしく無いのだから。

「今のお嬢様は春姫ちゃんなのですから、そんな董擢様なんて堅苦しく呼ばずに『春姫お嬢様』って呼ぶべきです。そして月ちゃんを『月様』と呼べば良いのです。阿猫ちゃん♪」

「だから陳越殿!真名で呼ばんでください!」

「昔は『阿猫ちゃん』『音々お姉ちゃん』と呼び合った仲だと云うのに・・・・・・音々は悲しいのです・・・・・・」

「泣き真似をしても誤魔化されません。」

「ちっ!強かになりやがったですね。まあ、何れにせよもう手遅れです。」

 な、なに!それはまさか・・・・・・・・・・。

 

「お猫様と聞いてっ!!」

 

 周泰が談話室に走り込んできた。

「き、気の所為だ、周泰。別に猫の話などしていない!」

「華雄ちゃんを真名の『阿猫ちゃん』と呼んだだけです。」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「え?それが華雄さんの真名なのですか?」

 もう・・・・ダメだ・・・・・・。

 

「す、すごいです!羨ましいですっ!妬ましいですっ!!真名にお猫様の文字が有るなんて!!」

 

 周泰の事だからこうなる予想はしていた。

「お、お願いです!是非その真名で呼ばせて下さい!華雄さんがこのお城に来た時にわたしの真名はお預けしましたよね!あの時は事情が有るからと教えていただけませんでしたが!こうして知ってしまったからには我慢ができませんっ!!お願いいたしますっ!!」

 そしてこうなるであろう事も・・・・・。

 

「明命!つわりで寝込んでいたのに突然飛び出してどうしたのですか!?」

「一体何の騒ぎだ!?」

「ナニナニ?どうしたの?」

 

 呂蒙、夏侯惇、小喬が現れた。

 更に騒ぎを聞きつけた皆が集まって来る気配を感じる・・・・・・万事休すか・・・・・。

 

 

 

 結局、陳越殿と周泰にバラされてしまった・・・・・。

「笑いたければ笑うがいい・・・・・・」

 自暴自棄になりそう呟いた。

 

「「「あっはっはっはっはっはっはっはっ!!」」」

 

 こ、こいつらあああぁ!

「今のは貴様の真名を笑ったのではない!貴様の勘違いを笑ってやったのだ!」

 夏侯惇が真顔で私に詰め寄った。

「貴様もご両親から真名を頂いたのだろう?どの様な気持ちでその真名を付けたか分からぬ者がこの場に一人でも居ると思うか?」

 臨月近い腹を支えた夏侯惇の目には、母親となる者の優しさと力強さが宿っていた。

「そ、そうか・・・・・私はとんだ思い違いをしていた様だ・・・・・」

 項垂れた私の頬に小さな手が触れた。

「あ~♪」

「春姫・・・お嬢様・・・・・」

 ありがとうございます・・・慰めて下さるのですね・・・・・(りい)様、月様、春姫お嬢様と三代に渡ってお仕え出来る事、私は感謝いたします。

「華雄・・・真名で呼ばせてもらっていいか?」

「ああ・・・春蘭。」

「ならば・・・・・ふむ、阿猫では確かに幼名のようだな。(まお)と呼ぶことにしよう!これからもよろしく頼むぞ、(まお)!」

 (まお)・・・・・それならまだ慣れる事ができそうだ。

「それでは私もこれからは(まお)ちゃんと呼ぶことにするのです。阿猫と呼ぶのは一刀様たちにお任せするのです♪」

「なに?一刀たちは既に真名で呼んでいたのか?」

「ちょ、ちょっと待て!音々殿!それはモガッ!」

 だ、誰だ!?口を押さえるのは!?

「大声を出して暴れては、抱いている春姫が泣き出すぞ♪」

 こ、この声は趙雲!星か!

「閨でだけみたいですけど。一刀様の前ではすっかり可愛い子猫ちゃんになってしまうみたいです。」

 な、何故そんな事を知っているんだ!?

「ふふふ、私が何故そこまで知っているのか不思議そうな顔をしていますね、(まお)ちゃん♪私はこう見えても紫苑ちゃん、桔梗ちゃん、祭ちゃんより年上なのですよ~♪年の功を舐めんじゃねえです♪」

 音々殿が黄忠・・・紫苑より年上!?確かに音々殿の歳を聞いた事は無いが・・・・陳宮、音々音が元服したのがあの時で・・・・・とすると・・・えええ!?

(まお)ちゃんがそんな計算をするなんて、らしくないのですよ。」

「まあまあ、音々殿。(まお)も子供が好きなようですし、ここは一つ自らの子を孕める様にご教授されてはいかがですかな?」

 せ、星!貴様何を言っている!

「ふむ、それもそうですね。では、ちょっといじめてしまったお詫びに(まお)ちゃんを洗脳、いや、暗示、もとい、教えてあげるのです♪」

「あ、あのぅ・・・(まお)にひどい事をしないであげて・・・・・」

 ゆ、月様!

「月ちゃんも(まお)ちゃんが懐妊すれば嬉しいでしょう?」

(まお)も懐妊できますか♪」

「モガッ!?」

「妊娠の確率は上がるのです・・・・・・・・・・たぶん。」

 たぶんって何だ!!大体音々殿は何をする気だ!?

 

「さあ、始めるですよ~♪」

 

「うわあああああああああああああああああああっ!!」

 

 

 

 

ひと月後

本城 皇帝執務室               (時報:桂花二人目銀桂 生後九ヶ月)

【緑一刀turn】

「直後に霞と愛紗が来てくれたので事なきを得たのだ・・・・・あのままだったら何をされていたか・・・」

 華雄・・・マオは本当に安堵の表情を見せていた。

「「「そんな事が有ったのか・・・」」」

 突然『マオ』と呼ばせてくれる様になって一ヶ月。

 みんなも同じ様に『(まお)』と呼ぶようになり、マオもみんなを真名で呼ぶようになった。

 あの時は何が有ったのかと不思議に思ったが、『いつか話すから詮索するな』と言われ、いい傾向だからとみんなにも訊かない事にした。

 そのマオが結局ひと月で自身の口から教えてくれたのは、懐妊の報告の後だからだろう。

「音々殿は昔からああいう人だったな・・・・・あの人が太守様にお仕えしたのは私がまだ小娘だった頃だが、よくからかわれた物だ・・・・・」

 俺たち三人とマオは炬燵で暖を取り、マオの思い出話しに静かに耳を傾ける。

「あの当時は五胡や盗賊、隣国と襲いかかってくる者が絶えなくてな。詠の両親に次いで私の両親もそんな戦いの中で死んでいった。腕の立つ武将が私だけになってしまった時に音々殿がやって来て、軍師として腕を振るってくれたから持ちこたえる事が出来た。もっともあの当時の私は自分の武が国を守ったと思い上がっていたがな。」

 苦笑するマオに俺たちは何も言わず、頷いて先を待った。

「それから半年後くらいに音々殿が恋を連れて来てな。音々音が危ない所を恋が救ってくれたと言っていた。霞を仲間に引き入れたのも音々殿だった。霞は仕官先を探して旅の途中だったらしいが、音々殿が色々と手を回してまんまと仲間にしてしまった。それから数年後に黄巾の乱が起こり、私達は洛陽からの命令に従い戦い続けた。月様の民を助けたいという願いも有ったので私は応える為に戦った・・・・・連戦連勝で勝つ毎に兵が増え、私達の軍は強くなっていった。そのお蔭で時には無茶な命令もやらされた。洛陽に向かってくる三万の黄巾軍を迎撃しろとかな。あの時はとても間に合う距離ではなかったが、恋と音々音の二人だけが飛び出して迎え撃った・・・・・この話は陛下たちも知っているだろう。」

 飛将軍呂布の名を天下に轟かせ、天和達のトラウマになったあの戦いか。

 ここまで聞いて俺は或る事に思い至った。

 それは俺と桃香達、当時の劉備軍とマオと月達の董卓軍が似ていると云う事に。

 華琳達の魏、雪蓮達の呉にはその後の為の足場づくり・・・野望への第一歩の意味合いが有ったが、ただ弱い人を守りたいと云う願いで戦い続けた劉備軍と董卓軍はよく似ている・・・・・だが・・・。

「黄巾の乱が治まった後、張譲がやって来た時からおかしくなった。奴は言葉巧みに月様を騙し、我が軍を洛陽に取り込んだ・・・・・・・あの場に音々殿が居れば張譲の企みを見破ったと思うが、音々殿は隴西郡に戻られた後だった・・・」

 その後は虎牢関で霞から聞いた通りだ。

「ふふ、汜水関で鈴々に敗れて落ち延びてから、貴様らをどうやって殺そうかと考えていたというのに・・・・・・陛下と呼んで、しかも子供まで授かるとは、あの頃の私では思いもつかないな。」

 マオは笑っていた。

 それは自嘲ではなく、とても気持ちのいい笑い方だ。

 しかし俺たちはこの笑顔をそのまま受け取っていいのだろうか・・・・・・。

「「「マオ・・・・・俺たちの子を懐妊してくれてありがとう・・・・・本当に感謝している。」」」

 この気持ちに間違いは無い。

 しかし俺たちには汜水関を攻略する作戦を立案したと云う負い目が有った。

 マオがこの房都にやって来た時に、過去の事は水に流すとお互いが約束した。

 だが、共に過ごしマオとの距離が近くなり、互いに心を通わせる度に俺たちの中に負い目が生まれ、大きくなっていった。

 

「「「俺たちはマオを本当に愛している。」」」

 

 俺たちの顔はとてもそんな甘い言葉をかける男の顔ではなかった筈だ。

 それでもマオは笑顔を崩していない。

 

「私は武人だ!武人が恋などにうつつを抜かしてどうするっ!!」

 

「「「!!!」」」

「そう思っていた私をここまで変えてしまったのは陛下たちだ。その沈痛な表情は何か大きな隠し事が有るのだろう?」

 俺たちは声も出せずにマオを見つめた。きっと間抜けな顔をしてるんだろうな・・・。

「実は月様と詠から懐妊したら重大な話があると聞かされている。」

「・・・・・そうか・・・それなら話の続きはその後にしよう。」

「よし、分かった!では後宮に行くとしよう。」

 そう言ってマオが立ち上がった。

「どうした?陛下たちも早く立ってくれ。」

「「「え?」」」

 

「私は恋にうつつを抜かしているんだ。それくらい甘えさせてくれてもいいだろう。」

 

 それはマオなりの甘え方だった。

 

 甘え方まで格好いいなんて、男前すぎるぞ。

 

 

 

 

後宮 華雄私室

【華雄turn】

 私が月様と詠から話を聴き終え部屋に戻ると陛下たちが待っていた。

「待たせたな。では、話の続きをしようか?」

 私は静かに卓に着く。

 私が扉を開けてから卓に着くまで、陛下たちは三人とも静かに私を目で追うだけだった。

 その姿に緊張は感じられない。かと言って、自棄になっている訳でも、諦めている訳でもない。

 泰然自若。

 この言葉が最も適切だろう。

 いつもの様に焦る姿でも見せてくれたなら笑ってやる事も出来ただろうに。

 この男たちは・・・・・。

 

「「「何から話そうか・・・」」」

 

「そうだな・・・・・・では、汜水関の時の事を聞かせてもらおう。」

 回りくどいやり方は性に合わん。

 陛下たちが気に病んでいるのはそこだと詠が助言してくれた。

 ならば私は正面突破だ!

 この私がどんな女か再確認させてやる!

「あの作戦は俺たちが立てた物だ。前の外史でマオと戦った経験を生かし汜水関から誘い出して捕らえるつもりだった。」

 あの時陣頭指揮を摂った緑の陛下が代表して話してくれるようだ。

「その『前の外史』とやらで、私は愛紗に討ち取られたそうだな。だが私は鈴々と戦った。これは私を殺さない為の選択だな?」

「ああ・・・愛紗だって俺が殺さないでくれと言えばそうした。だけど愛紗とマオが戦ったら、何かの弾みでマオが死んでしまう可能性が高かったんだ。」

「それは何故だ?今の私ならあの時は愛紗の方が腕は上だと分る。悔しいが手心を加えるなら愛紗の方が適任だったろう。前の外史を繰り返すのを恐れたのか?」

「それも有るが正史では・・・正確には俺たちの世界に伝わる話では関羽が華雄を討ち取るのは有名なんだ。だから少しでも回避できる手段を選んだ。」

 陛下たちの顔を見れば私の身を案じていたと分る。

 あの時では到底信じられなかっただろうがな。

「今の言葉を聞けただけで充分だ。やはり私の気持ちは変わらん・・・・・いや、むしろ前よりも惚れてしまったかな。」

「「「許して・・・くれるのか?」」」

「いいや、許さん。陛下たちは私を武人から女にしてしまった。だからその責任は一生を掛けて果たして貰おう♪」

 ついに堪えきれず笑ってしまった。

「「「はは・・・約束するよ♪」」」

 ようやく陛下たちの顔が緩んだ。

「やっぱり陛下たちはそんな顔をしている方がいいな。さっきまでの顔は死を覚悟した捕虜の様だったぞ。まあ、潔い態度ではあったがな。」

「「「どちらかと云うと死刑判決を待つ囚人って心境だったけどね。」」」

「所で陛下たち。これは華琳殿が教えてくれたんだが、『頭に血が登りやすい性格だから挑発すれば簡単に出てくる』と言ったそうだな♪」

 

「「「うわっ!でもあの時は挑発する前に汜水関から出て来たじゃないかっ!!」」」

 

「ならばあの時の私は陛下たちの裏を掻く事が出来たわけだ。」

 私は笑いながら拳を鳴らした。

「月様ご懐妊の時は殴れなかったからな。今のと合わせて一人一発ずつで水に流そう。」

「「「ちょ、ちょっと待て、マオ!!」」」

 陛下たちが三人共抱きついてきた。

「「「激しい運動はお腹の子に良くないぞ!」」」

「このくらいは大したこと無い。素直に・・・」

 

「「「元気な赤ちゃんを産んでくれよ・・・・・マオ。」」」

 

 まったく・・・・・・耳元でそんな事を囁かれては・・・・・・。

 

 本当に卑怯な男たちだ♪

 

 

 

 

九ヶ月後

本城 後宮談話室                (時報:桂花三人目 妊娠七ヶ月)

【緑一刀turn】

 晩秋の午後。

 俺たち三人は炙叉と共にマオと卓を囲んでいた。

 

「来月にはもう予定日が来るんだから、いい加減にお腹の子の真名を決めなさいよ!」

 

 そう・・・マオはこの段階でも子供の真名を決め兼ねていた。

「そうは言うがな、炙叉。お前が持ってくる候補はどれも気に食わんのだ。」

「しょうがないでしょ!何度占っても出てくる答えが同じなんだから!」

 炙叉も占い師としてのプライドがある。

 出した結果を『気に食わない』の一言で片付けられたら、そりゃ怒るって。

「私はもっと猛々しいのがいいんだ。虎とか狼とか熊とか。」

 熊もいいんかい!俺としては娘の真名に熊は嫌だぞ!

「あ、猪は駄目だぞ。」

 それは昔から猪と呼ばれていたからか、それとも猪々子に含むところが有るのか?

「残念ながらそんなのは出なかったわよ。」

 炙叉が候補を書いた書簡を広げて見せる。

 マオと俺たちが何度も見てきた物だ。

「だからなんでこの林檎とか苺とか、可愛らしいのばかりなんだ!特に林檎は蒲公英みたいになりそうな予感がするし、苺は変態になりそうな気がするっ!!」

 どういう理屈でそう思うのか、敢えてつっこまないが・・・・・可愛い真名の為に苦労したマオだから子供には同じ思いをさせたく無いのだろう。

 だけどこのままじゃ埒が明かない。

 俺が救いを求めて周囲を見回すと、音々さんが椅子に座って面白そうにこちらを眺めていた。

「音々さん、真名って産まれてから決めても大丈夫かな?」

 俺が声を掛けると、音々さんは待ってましたと言わんばかりにやって来る。

「そんな事は無いのですよ。ある程度候補を絞り込んで産まれてから決めるというのも有りです。」

 そうか、なら問題無いだろ。

「それじゃあマオの赤ちゃんの真名は産まれた時に決めよう。それまでに俺たちも真名を考えて炙叉の出してくれた候補に加えておく。それでどうだ?」

「うむ、陛下がそこまで言ってくれるならそうしよう。」

「ウチもそれで折れるわ・・・・・赤ちゃんの顔見たら考えが変わるかも知れないしね。」

 ふう、これで何とか治まったな。

 

「一刀様たちはどんな真名にするつもりなのですか?」

 

 音々さんが楽しそうに訊いてきた。

「「「それはこれから考えるけど?」」」

「眞琳ちゃん、香斗ちゃん、蓮紅ちゃんは夢のお告げが有ったと聞いているのです。でも、一刀様たちが考えるのならメOOヌとかメOOタとかニOOOイ辺りですか♪」

 

「「「そんな普通に呼べない様な真名を付けるわけないでしょうがっ!!」」」

 

「そうですか、それは良かったです。」

 人をどこまで鬼畜にするんだこの人は・・・・・。

 

「それでは私をニOOOイと呼んでその夢を叶えるといいのです♪」

 

 ナニヲイッテイルンダコノヒトハ?

「あ、それならウチはメOOヌで♪」

 炙叉!お前まで乗るんじゃない!!

「そうなると桂花ちゃんがメOOタという事なのですね。」

 ・・・・・・・・・・・・桂花とねねがここに居なくて本当に良かった・・・・・。

 

「二人共!何を馬鹿な事を言っている!陛下たちが困っているだろうがっ!!」

 

「「メス猫は黙れ!」」

 

「だ、誰がメス猫だああああああああああっ!!」

 

 今までの伏せ字が全て無駄になってしまった・・・・・・。

 

 

 

ひと月後

本城 分娩室                   (時報:桂花三人目 妊娠八ヶ月)

【緑一刀turn】

 

「「「おつかれさん、マオ♪」」」

 

「はは・・・たしかにつかれた・・・・・だが、予想ほどではなかったな・・・」

 マオの顔はまるで鍛錬を終えたあとの様に清々しい物だった。

「・・・月様はさぞ大変でいらっしゃっただろう・・・・・私のような体力をお持ちではないから・・・」

 こんな時でも月の事を想うのが、とてもマオらしい。

「「「その辺は直接本人に訊いてごらん。さあ、待望の赤ちゃんとご対面だ♪」」」

 赤ちゃんの泣き声の方を振り返ると、産婆さんが産湯を終えてこっちにやって来るところだった。

「とっても元気で可愛い赤ちゃんですよ♪」

 俺たちには見慣れた光景もマオにとっては初めての経験だ。

 マオは寝台の上で初着に包まれた赤ちゃんを受け取ってその顔を見る。

 微笑みだったマオが次第に満面の笑顔に変わっていった。

 

「か、可愛いな・・・・・我が子とはこんなにも・・・・・腹の中にいた時から愛おしく思っていたが・・・・・・こうして抱いて、目で見るとそれまでの何倍も愛おしい♪」

 

 マオもみんなと同じ様に子供が好きなのは気付いていた。

 それでもここまで包み込む様に抱く姿を見るのは初めてだ。

 

「・・・この子の真名は树莓(しゅうめい)に決めた。」

 

「「「え?」」」

「ほら、林檎よりも小いちゃくって苺よりも可憐じゃないか♪」

 今のセリフは本当にマオが言ったのか?

 こんなに瞳をキラキラさせたマオも初めて見たぞ。

 それに『树莓』と云う真名・・・・・树莓とは木苺、ラズベリーの事だ。

 マオ自身が今まで特に嫌がっていた可愛い真名候補だというのに・・・・・。

 

「出産おめでとう、(まお)♪」

 

 あっ気に取られていた俺たちの後ろから月の声が聞こえた。

「ありがとうございます、月様。見てください!可愛いでしょう♪」

「わあぁ♪ほんとう♪真名は決めたの?」

「はい!树莓に決めました♪」

「まあ、可愛くてとっても似合ってる♪初めまして、树莓ちゃん♥」

 

 マオと月の甘々ガールズトークに俺たち三人だけでは無く、月と一緒に部屋に入った詠、恋、ねね、霞が絶句している。

「ど、どうしちゃったの?(まお)のヤツ・・・・・」

 詠の呟きがみんなの心を代弁していた。

 

「やっぱりこうなったですか。」

 溜息混じりで言ったのは音々さんだった。

「「「どういう事、音々さん?」」」

「月ちゃんの母親の(りい)ちゃんから聞いた事があるのです。(まお)ちゃんの母親も産んでから真名を決めたと。」

 何となく想像できた。

 『阿猫』と云う幼名をそのまま真名にしてしまう情景は、きっと今目の前で繰り広げられたマオと月のやり取りをそのまま名前を入れ替えるだけで再現出来るだろうと・・・・・。

(まお)ちゃんが我を忘れて舞い上がってしまっている以上、周りが支えるしかないですね。」

「「「その点は問題無いよね、音々さん♪」」」

 俺たちがそう言って笑いかけると、音々さんも笑い返してくれた。

 本当にこの人は策士だから、言外に含んだ意味もすぐに理解してくれる。

「「「まあ、俺たちにとっては娘の名前が可愛いのは大歓迎だし、何の問題も無いけどね。」」」

「一刀様たちは本当に娘達を愛しておりますな。嫁に出す時はさぞ大変でしょうなぁ。」

 

「「「・・・・・・・嫁・・・・・・・・」」」

 

「一刀様?」

 

「「「俺たちの娘は絶対に嫁になどださあああああああああああんっ!!!」」」

 

「音々ちゃん、それ一刀たちには禁句やで・・・・・」

 霞の声が聞こえたと思った瞬間、強い衝撃を頭に受け視界が真っ暗に・・・・・。

 

 どうやら霞に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 なぐられた・・・・・・・・・・・。

 

 らしい・・・・。

 

 

 

 

おまけ

時は華雄の懐妊ひと月前に戻る

【華雄(阿猫)turn】

 

「さあ、始めるですよ~♪」

 

「うわあああああああああああああああああああっ!!」

 

「何の騒ぎだこれはっ!!」

「赤ん坊がおんねやから静かにせい!」

 関羽!張遼!

 

 

 

「・・・すまん・・・助かった・・・・・・・」

「い、いや・・・大事が無くてなによりだ・・・」

「音々ちゃんも星も華雄で遊ぶんはやめい。」

 音々殿と星の二人は頭を押えて蹲っていた。

「目上の人間を殴るなんてひどいのです、霞ちゃん・・・」

「妊婦の頭を殴るとは信じられん・・・」

「ウチかて殴りとう無いわっ!」

「悪乗りは過ぎましたが(まお)ちゃんを応援する気持ちは本当なのですよ。」

 音々殿・・・・・。

 

「音々殿、その名はもしや・・・」

「音々ちゃん!それは言うたら」

 

「いいんだ、霞。」

 私は霞を手で制して関羽に向き合う。

「私の真名は阿猫だ。お前の真名を預かっておきながら、恥ずかしくてどうしても言い出せなかった・・・・・許してくれ。」

 関羽は少し驚いた顔をしたがすぐに微笑んでくれた。

「成程、それで(まお)か・・・・・これからはそう呼んで良いのだな?」

「ああ、是非とも!」

「ならば私の事もこれからはちゃんと真名で呼んでくれ、(まお)。」

「分かった、愛紗。」

 私と愛紗は固く手を握り笑い合った。

「メイドの子達や街の娘達が見たら黄色い声を上げそうな場面ですな。」

「なんやねん、それ?」

「霞ちゃんの嗜好とはちょっと違った見方をする女の子がいると云う事です。二人共普段は凛々しいですからな。因みに霞ちゃんもそっちの枠に入ってます。まあ、それよりも・・・」

 音々殿が私の肩を叩いた。

「さっきのお詫びに真面目な講義をしてあげるのです。」

「講義?」

「折角ですからこの部屋に居るみんなにも話してあげましょう。朱里ちゃんと雛里ちゃんにも手伝ってもらいましょう♪」

 広い談話室の隅にある卓でこちらを見ていた朱里と雛里が慌て出した。

「はわわ!な、何をするんですか?」

「あわわ・・・お手伝いって一体・・・」

「ちょっとした戦術のお話しですからお二人には補足をお願いするのです♪」

「「戦術・・・ですか?」」

 一体何をするつもりなんだ、音々殿は?

 

 

 

 部屋の中に居た者が集まり、その前で私塾の師傅の様に音々殿、朱里、雛里が並んで立っていた。

「これからするのは一刀様たちを如何にその気にさせるかと云う講義なのです。」

『はあ?』

 全員の目が点になった。

 今更陛下たちに対してそんな物が必要なんだろうか?

「みんなは今までその場の流れでと云うのが殆どみたいですが、時としてこちらから攻める事も必要なのです。力ずくでと云う意味では無いのですよ。」

 力ずくでやっていそうなのは確かに居るな。

「孫子曰く、彼を知り己を知れば百戦して殆うからず。戦において基本中の基本です。はい、朱里ちゃんこの意味は?」

「ひゃ、ひゃい!・・・・・え~、つまり戦術においては味方の戦力と敵の戦力を正しく把握することです。戦略においては敵国の国力と自国の国力の把握です。」

「そうですね。この時自軍の戦力、自国の国力は把握しやすく、敵軍敵国の把握は困難でしょう。これは戦乱を戦い抜いたみんななら言わなくとも分かるでしょう。」

 私には少々耳の痛い話だな。

「ですが、これを男と女の関係に当てはめた場合、話が変わって来るのです。相手の事をもっと知りたいと云う欲求から情報はどんどん入って来るでしょう。」

 成程、私も陛下たちの噂話にはつい耳を傾けてしまうな。

「ここで見落としがちなのが自分の把握です。自分と云う物を冷静かつ的確に把握するのは意外と難しい物です。」

 そうだろうか?私は自分がガサツで料理もそれほど上手くないし、胸も小さいと把握して・・・・・・・なんだか落ち込みそうだ・・・・・。

「そこで人間の性格を把握する初歩を教えるのです。人間の性格は大きく分けて『知』『情』『意』に大別できるです。はい、雛里ちゃん、知情意とは何ですか?」

「は、はい!え、えっと・・・知は知性、情は感情、意は意思を表し、人は全てを持ち合わせていますが、その人が普段は知情意のいずれかで行動しているかで大別します。」

「事細かに分析しようとすると混乱してきますが、自分が知情意のどれかを見分けるのはそう難しくは無いでしょう。例えるなら軍師は『知』です。目的の為には意志を曲げる事も出来なければ軍師は務まりませんし、感情で動いては軍師失格です。次に『情』ですが、これは桃香様や一刀様ですね。虐げられる人々が『可哀想』という感情が先にあり、『助けたい』と云う意思に変わり戦ってこられています。そして『意』は華琳様と雪蓮様、蓮華様ですな。共に国を大きく、より強力にしようと云う強い意思で『知』を手に入れ、ここまでこられました。たまに感情で動かれている時も有るみたいですが♪」

 ふむ、では私はどれだ・・・『情』か『意』だとは分かるが・・・。

「それでは具体的な一刀様たちへの対処方法です。一刀様たちは先程言った様に『情』の人です。情に訴えるやり方が一番効果を発揮する訳です。」

 

「なあ、音々ちゃん。一刀たちって『情』は『情』でも『痴情』とちゃうん?」

 

 まあ・・・・・確かに霞の言う通りだ。

「それは解りきっているのです。正直、裸で抱きつくのが一番手っ取り早いですがそこに至るまでの楽しい思い出が欲しいとは思うでしょう?それを手に入れる為の講義です。」

「あの・・・音々さん。」

「はい、何ですか、朱里ちゃん。」

「ご主人さまは相手の感情を読むのに敏感です・・・恋愛には鈍感でしたが・・・ご主人さまの情に訴えると云う事は私達も感情を素直に表したほうがいいと云う事ですね。」

「正解です。意の人は感情を抑えてしまいがちですし、知の人は相手を喜ばせようと自分の感情を無視してしまう事があります。情の人はやりすぎると我侭と取られるので気を付けるですよ。」

 ううむ・・・・・中々に難しい物だな。これで初歩だとは奥が深い。

「音々殿、一つ訊きたいのだが。」

「はい、(まお)ちゃん。何ですか?」

「私が『知』では無いのは分かるが、私は『情』だろうか?『意』だろうか?」

「そうですねぇ・・・・・・(まお)ちゃんは感情に振り回される意の人ですね。結構迷惑な口ですねぇ・・・・。」

「め、迷惑・・・・・」

「まあ、コトに至ってしまえば、後はひたすら盛り上がって快楽を貪っちまえばいいんですよ。いっつもやってるじゃないですか。」

 

「だから何で知っている様な口ぶりなんだっ!!」

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

三爸爸†無双 其の二十二 月の回で出て来た華雄の真名

阿猫(あまお)

この外史での華雄の真名が本格稼働です。

 

そして音々さん

ほとんど出ずっぱりでしたねw

華雄の様に真面目な人間とコンビを組ませると

生き生きと動いてくれるので助かりますw

董卓軍のオリジナル設定でも

上手い具合に接着剤の役目をしてくれました。

 

華雄の長女

華剛(かごう) 真名:树莓(しゅうめい)

真名の意味は一刀の説明の通りラズベリーです。

華雄の林檎と苺に対する意見はあくまでも華雄の感想です。

林檎と苺が可愛いのは同意しますが

その先は雷起の意見ではありませんwww

 

知情意の話

これは本来18世紀ドイツの哲学者イマヌエル・カントの提唱した

人間学に由来する物です。

雷起がキャラクターを把握し物語を作る際に必ず使う用法です。

キャラをぶれさせない、またはワザとぶれさせる時に大変役立ちます。

 

 

《次回のお話&現在の得票数》

 

☆璃々   45票

 

ついに璃々が一位になりました!

今までのお約束通り

次回は一刀の妹の登場回

次次回は一刀の息子誕生(華琳②  11票)

その次に璃々回となります。

次回、次次回共に時間が掛かる事が予想されますので

璃々回はかなりお待たせしてしまうと思います。

申し訳ございません。

 

以下、現在の得票数です。

 

二喬   43票

春蘭   43票

猪々子  40票

真桜   40票

沙和   37票

斗詩   33票

霞    32票

穏    30票

稟    30票

季衣   29票

音々   26票

桂花②  21票

思春②  18票

紫苑②  15票

鈴々②  12票

翠②   9票

小蓮②  7票

冥琳②  6票

ニャン蛮②6票

雪蓮②  5票

音々音② 5票

風②   4票

月②   2票

凪②   1票

星②   1票

 

※「大喬と小喬」は一つの話となりますのでセットとさせて頂きます。

②は二回目を表します。

 

リクエスト参戦順番→猪々子 穏 斗詩 二喬 春蘭 稟 璃々 真桜 季衣 冥琳② 霞 沙和 思春② 紫苑② 鈴々② 桂花② 風② 雪蓮② 凪② 音々 小蓮② 翠② ニャン蛮族② 華琳② 音々音② 月② 星②

 

過去にメインになったキャラ

【魏】華琳 風 桂花 凪 数え役満☆シスターズ 秋蘭 流琉

【呉】雪蓮 冥琳 祭 思春 美羽 蓮華 七乃 小蓮 亞莎 明命

【蜀】桃香 鈴々 愛紗 恋 紫苑 翠 蒲公英 麗羽 桔梗 白蓮 月 朱里 雛里 詠 焔耶 ニャン蛮族 音々音 星 華雄

 

子供達一覧

1)華琳の長女 曹沖(そうちゅう) 眞琳(まりん)

2)桃香の長女 劉禅(りゅうぜん) 香斗(かと)

3)蓮華の長女 孫登(そんとう) 蓮紅(れんほん)

4)思春の長女 甘述(かんじゅつ) 烈夏(れっか)

5)愛紗の長女 関平(かんぺい) 愛羅(あいら)

6)風の長女 程武(ていぶ) 嵐(らん)

7)桂花の長女 荀惲(じゅんうん)金桂(きんけい)

8)雪蓮の長女 孫紹(そんしょう) 冰蓮(ぴんれん)

9)冥琳の長女 周循(しゅうじゅん) 冥龍(めいろん)

10)祭の長女 黄柄(こうへい) 宴(えん)

11)恋の長女 呂刃(りょじん) 恋々(れんれん)

12)紫苑の次女 黃仁(こうじん) 露柴(ろぜ)

13)紫苑の三女 黃信(こうしん) 崔莉(ちぇり)

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり)

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ)

16)麗羽の長女 袁譚(えんたん) 揚羽(あげは)

17)桔梗の長女 厳逹(げんたつ) 竜胆(りんどう)

18)凪の長女 楽綝(がくりん) 濤(なみ)

19)七乃の長女 張路(ちょうろ) 八倻(やや)

20)天和の長女 張甲(ちょうこう) 九蓮(ちゅうれん)

21)地和の長女 張大(ちょうだい) 四喜(すーしー)

22)人和の長女 張吉(ちょうきつ) 一色(いーそー)

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん)

25)秋蘭の長女 夏侯衡(かこうこう) 鈴蘭(すずらん)

26)月の長女 董擢(とうてき) 春姫(るな)

27)美以の長女 孟節(もうせつ) 花鬘(かまん)

28)トラの長女 ベンガル

29)ミケの長女 マンクス

30)シャムの長女 ペルシャ

31)桂花の次女 荀俁(じゅんぐ) 銀桂 

32)朱里の長女 諸葛瞻(しょかつせん)龍里(るり)

33)雛里の長女 龐宏(ほうこう)藍里(あいり)

34)詠の長女 賈穆(かぼく) 訓(くん) 

35)焔耶の長女 魏覚(ぎがく) 焔香(えんか)

36)春蘭の長女 夏侯充(かこうじゅう) 光琳(こうりん)

37)星の長女 趙統(ちょうとう) 螢(けい)

38)大喬の長女 愛喬(あいきょう)

39)小喬の長女 華喬(かきょう)

40)亞莎の長女 呂琮(りょそう) 茜(ちぇん)

41)明命の長女 周邵(しゅうしょう) 藍華(らんふぁ)

42)華雄の長女 華剛(かごう) 树莓(しゅうめい)

43)桂花の三女 荀詵(じゅんしん) 丹桂(たんけい) 

桂花の四女 荀顗(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)

桂花の五女 荀粲(じゅんさい) 黄梅(おうめい)

桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)

A)鈴々の長女 張苞(ちょうほう) 爛々(らんらん)

B)流琉の長女 典満(てんまん) 枦炉(ろろ)

C)小蓮の長女 孫仁(そんじん) 蕾蓮(らいれん)

D)音々音の長女 陳守(ちんじゅ) 音音(ねおん)

E)美羽の長女 袁燿(えんよう) 優羽(ゆう)

※アルファベットは仮順です

 

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。

リクエストに制限は決めてありません。

何回でも、一度に何人でもご応募いただいても大丈夫です(´∀`)

よろしくお願い申し上げます。

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
21
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択