No.578789

リリカルなのはSFIA

たかBさん

第十九話 ガンレオンのどこにしまっているの?!

2013-05-21 23:26:57 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:5360   閲覧ユーザー数:4777

 第十九話 ガンレオンのどこにしまっているの?!

 

 

 

 なのは視点。

 

 「だからティアナ岩石投げつけるのは止めてぇええええ!」

 

 ティアナ曰く、これ以外になのはさん達に通用するのはこれしかないので…。との事。

 魔力やミサイルなんかは怖くないのに何で岩や尖った木材が怖いのかというと、ティアナやキャロが微妙に魔力で覆っているから普通の岩や瓦礫よりも少しだけ威力が高くてスピードもあるからだ。

 

 正直、物凄く怖い!

 

 六課周辺にある森の中で野外戦を想定した訓練をしていた。

 スバル。エリオ。キャロの三人は私とヴィータちゃんで叩きのめしちゃったけどティアナの姿が一向に見当たらない。

 魔力をサーチしてみても、バリアジャケットすら解除して魔力を抑えているので探すことが出来ない。ならば熱源を探そうとすればあちこちでたき火くらいの炎が作られていて見つけきれない。

 じゃあ、サーチャーで探そうとしたら森の陰から木の矢とか岩石とかが襲ってきた。

 襲い掛かってきたところに砲撃を撃つと反対側からも木の矢に岩石が振ってくる。

 空中に行ってサーチャーを飛ばそうとしたら四方八方から木の矢が飛んで来る。

 バリアジャケットがあるからそんな攻撃でダメージをうける事は無いんだけどその鋭く尖った矢の先端が怖かった。

 ヴィータちゃんも私の傍で障壁を張りながらサーチャーを飛ばそうとした瞬間。初めて魔力反応を感知した。

 

 「クロスファイヤァアアアア、シュゥウウウゥット!」

 

 十数個の魔力の弾が私とヴィータちゃんに襲い掛かってくる。

 岩石よりも強く、木の矢より鋭い砲撃。だけど防げない私達じゃない!

 

 「アイゼン!」「レイジングハート!」

 

 桜色の球体に無骨な亀の甲羅を合わせたかのような障壁の二重バリア。

 十数発の魔力弾とその障壁がぶつかり合った起こる障壁の中で、私とヴィータちゃんがティアナの位置を把握した。

 と、同時に飛び出すヴィータちゃん。その後ろを追うように私見続く。だけど、

 

 「がっ?!」

 

 「にゃあっ?!ヴィータちゃん、どうしたの!」

 

 ヴィータちゃんが飛び込もうとした瞬間、急に頭に何かをぶつけたかのようにのけぞったヴィータちゃんにぶつかった私達は慌てていた。

 

 「~~~~っ!予め魔力弾を宙に設置して幻術で見えなくする。考えたなティアナ」

 

 「え、ええ、何それ私そんな魔法教えていないよ!?」

 

 「独学でやりました突撃型のスバルやヴィータ隊長対策の奴です!そして、これが…、私の切り札です!クロスミラージュ!サード・シフト!」

 

 ティアナの腕に巨大な鋼鉄の杭がはめ込まれていた。そして、その杭尻の先には回転式の弾倉が作り上げられていた。

 タカシがこれを見たら「アルトのバンカーだぁああ!」と喜んでいただろう。

 

 魔力で脚力を強化してなのはのいる場所へと飛び込み。なのはの懐に飛び込み右のバンカーの矛先をなのはのバリアジャケットに食い込ませる。

 そして、

 

 「カートリッジ、ロード!」

 

 [シュート!]

 

 ズドンッ!

 

 キンッ。

 弾倉から一発の薬莢が零れる。

 

 「カートリッジ、ロード!」

 

 [シュート!]

 

 ズドンッ!

 

 キンッ。

 

 「カートリッジ、ロード!」

 

 [シュート!]

 

 ズドンッ!

 

 キンッ。

 

 「くぅうう!このぉっ!」

 

 四発受けた時に私のバリアジャケットに許容量オーバーのサインが出たので私は慌ててその場を離れながらティアナをバインドする。

 そして、ヴィータちゃんもその場から離れてグラーフアイゼンを向ける。

 と、ティアナは自分が拘束されたことに気が付いたので両手を上げて降参のポーズをとる。

 ティアナ・ランスター。サバイバル技術だけでなら彼女は絶対にエリートな管理局執務官候補だった。

 

 

 フェイト視点。

 

 「みんなお疲れ~」

 

 訓練が終わったところを見計らって私達訓練に参加しなかったメンバーとゼクシスの皆も訓練場に姿を見せてきた。

 

 「やっぱりティアナは最後まで生き残ったね。偉いよ」

 

 「やはり、兄さんや高志さん仕込みの急襲は管理局員にも有効の様です」

 

 「弁当、水筒。持ってきたぞ~」

 

 「ぎー」

 

 「チビさん専用のカートリッジも持ってきました」

 

 「訓練が終わったならここで食べるわよ」

 

 「その前に、皆。手を洗おうね」

 

 はい、並んで~。と、すずかがガンレオンを着込んだタカシの前にみんなを集める。

 そして、タカシがガンレオンの鎧から出てくると、[家事モード]と、出てきた。そして、胸の辺りにあしらわれているライオンの頭を軽く押すと口から水が出てきた。

 まるでマーライオンの放水の様に。

 

 「あ、なつかしいな。これ」

 

 「ティア。これ使ったことあるの?」

 

 「見た目はきれいな水なんですが…」

 

 「出所が…」

 

 うん、まあ、二人が言いたいことはわかるけど…。

 

 「これでお湯を沸かしてお風呂にも流し込んだこともあったんだよね」

 

 「俺が出したのに俺は二番。三番風呂なんだよな」

 

 一番はアリシア。二番目はお母さん。三番目にタカシだったらしく、私達と知り合ってからはいつも最後にお風呂に入っていた。肩身の狭いお父さんポジションは今も昔も変わらないタカシだった。

 タカシはそれを思い出したのかちょっと涙目だった。

 

 「一緒に入ればいいのに…。そうだ、これから入る?」

 

 お姉ちゃん?!

 

 「我慢が出来そうにないから止めておく。正直、次来たら我慢できる自信が無い!」

 

 タカシも何気に危なげなことを言っている。

 そう言えば昨日からリインフォースと目を合わせるたんびに顔を赤くして視線を逸らす。

 なにかあの二人にあったのかな?

 と、考えていたらなのはがパンと手を叩いてみんなの注目を集めるなのは。

 

 「えー、フォワード陣の皆。よく今までの訓練に耐えて来てくれたね。これはとてもすごい事だと思うの。だから、ご褒美として君達のデバイスのリミッターを一つ解除したいと思います」

 

 「リミッター解除って、ことは」

 

 「私達、まだ強くなれるんですか!」

 

 「まあ、私やなのはにしこたまぶっ飛ばされていたから当然といえば当然だな」

 

 エリオとキャロが嬉しそうに喜び合っているところを見ると私も嬉しくなる。だけど、強くなるという事は更に強敵と戦わせるという事につながるから保護者の立場としてはあまり喜べない。

 

 「ただ、ティアナ。君だけはちょっと残って相談してほしいんだけど…」

 

 「あ、はい。構いませんけど?」

 

 「すまんな。お前の攻撃方法がトラップか射撃だけなんで追加武装をどうするかで迷っているんだ。てか、あの鉄杭は何だ?」

 

 「プレシアさんにつけてもらいました。タカシさんに分厚い装甲を持った敵にはどのような攻撃がいいかと尋ねたら、このような形がいいとのことで…。ただ、()一点集中攻撃なので使いどころが難しいです」

 

 タカシのヒート・アンド・クラッシュにも似ているからもしかしてとは思っていたけど…。母さんまで関係しているなんて…。

 まあ、確かにティアナは自分の攻撃で相手を仕留めるという事は殆ど無い。

 味方をサポートし、敵を誘導し、敵を倒す。

 かといって幾つもの魔弾を打ち出すクロス・ファイヤーは為に時間がかかるし。相手にも見つかりやすい。

 

 「クロスミラージュの基本能力値の上昇もいいんだが、出来る事ならお前の意見を取り入れながらリミッターを解除したいんだとよ」

 

 ティアナがふと正面を見るとデバイスマイスターのマリーが手を振っていた。ここには居ないがシャーリーもやる気満々で調整を手伝う気である。

 

 「…わかりました。それならご一緒します」

 

 「うん。出来るだけ早くに終わらせて次の休みには間に合わせるから…」

 

 「・・・休み?」

 

 あ、なのはのうっかりさん。

 

 「あー、皆ぁ。聞こえたとは思うけど今から機動六課での訓練を一時お休みします。今日から明日一杯までフォワード陣の皆には短いけれど休暇を与えます。皆、ゆっくり骨休みをしてきてね」

 

 「「「「や、やったー!」」」」

 

 フォワード陣の子ども達は大喜びはしゃいでいた。

 ティアナはメンテがあるから遅れるだろうけど嬉しそうだ。

 

 「じゃあ、俺達。大人陣営はどうなるんだ?」

 

 「えーと、私はずっと働きすぎだから聖王教会でゆっくりしろだって言われたよ」

 

 「私達騎士も後からそっちに行く予定だからな」

 

 と、なのはとヴィータがそう答える。

 

 「私はアリサと一緒にD・エクストラクターのチェック。すぐに済むとは思うけどゆっくり遊ぶなら明日かな~」

 

 「私も今日はリニスとプレシアに私の体について調べてもらわねばならないので、今日は主達について行くのは無理だな」

 

 お姉ちゃんとアリサ。リインフォースはゼクシスに行くつもりらしい。

 

 「リインフォースさん。その調整らはどれくらいかかるものなんですか?」

 

 「私もよくは知らないが恐らく三時間もしないんじゃないかな。タカシも診てもらうよていだから。…遅くても二時間ぐらいではないだろうか」

 

 「ふーん。それじゃあ、大人陣営で暇なのは俺だけか…」

 

 タカシはうーん。と、背筋を伸ばして気を楽にしていた。だけど…。

 

 「あの~。タカシさん。その、ずっと魔力を纏っていて疲れないんですか?」

 

 「ん~?その辺は大丈夫。ガンレオンがちゃんと調整しながら俺から魔力を吸い上げているから、魔力切れはおこさねえよ」

 

 エリオの声にタカシは暢気そうに答える。

 ちょっとした拍子に自分に触って『スティグマ』を刻まないようにタカシは常に障壁を纏っている。

 リインフォースの方も同様に障壁を展開している。

 スフィアは凄い力を持ってはいるのに誰もそばに寄れなくなるなんて…。

 

 「あれ、タカシくん。暇なの?」

 

 と、六課のロビーからすずかが出てくると呆けているタカシに話しかけてきた。

 

 「ま~、そうなるかな。アリサもアリシアもここ最近、D・エクストラクター使いまくっていたから調整しないといけないって、リニスさんもぼやいていたし…」

 

 「なら、今日一日。私と付き合ってよ。今日、エリオとキャロの買い物に付き合う約束をしているんだけど、荷物持ちとして来てほしいんだ」

 

 「す、すずか。だったら私も行こうか?」

 

 一応、この二人の保護者だし・・・。

 だけど、私の言葉をエリオとキャロが慌てた感じで拒否を示した。

 

 「あ、いえ、フェイトさんまで来なくても大丈夫です!」

 

 「そ、そうそう。フェイトさんは部屋でゆっくりしていてください!」

 

 「…え。でも」

 

 「いいから♪いいから♪」

 

 …もしかして私嫌われている?

 そんな不安がる私にすずかは苦笑しながら私を二人から離していく。

 そして、誰にも聞こえないように小声で「フェイトちゃんに日頃のお礼の品を買いたいから相談されたんだよ。秘密だからね♪」と、言われた。

 …なんだか、すごくうれしいけど複雑なんだよ。

 気が付いてないふりをすべきかな。

 タカシの方はエリオとキャロと話しながらも二人の頭をグリグリと撫でて宿舎の方へと向かって行く。

 

 「ほんじゃ、シャワー浴びたら出かけるか…」

 

 「はいっ」

 

 「よろしくお願いしますっ」

 

 もし、私にも父親というのがいたらあんな風に頭を撫でてくれるんだろうか。

 そして、私の妄想の父親の顔は…。

 

 「そんなにあらたまるな。気軽にでいいんだよ。気軽に」

 

 …いけない。いけない。こんな事を考えてるって知られたらますます子ども扱いされちゃう。

 だけど、今の彼がああやって頭を撫でるのは『親密』じゃない人間だ。

 最近はティアナとも距離を取っているし…。

 ああやっているのも今のうちで、時間がたっていくと彼の傍には誰もいなくなる。それを考えると…。

 

 なんだか、無性に彼の背中が寂しそうに見えた。

 

 

 すずか視点。

 

 「僕等の用事につきあわせてすいません。すずかさん」

 

 「大丈夫だよ~。フェイトちゃんのお礼がしたいからつきあってほしいと言われて断るわけないよ」

 

 それに上手く他のライバルも引き離すことが出来たし…。

 まあ、アリサちゃんは近接戦で過激だし、アリシアちゃんはすぐにフルバーストしたがるし…。

 メンテが必要になると言えば当然か…。

 

 「でもよかったのか?本当は二人で買う予定だったのに俺までついてきて?」

 

 「構いませんよ。それよりタカシさんも良かったんですか?」

 

 「別に構わんぞ。それに戦闘以外で役に立つならガンレオンも本望だろうし…」

 

 プレシア魔改造のガンレオンはなんちゃって王の宝物庫になっていますがね。

 限界積載量は200㎏。

 タカシはプレシアに待機状態になったら収めた物は何処に行くのかと尋ねたら「…スケベ」と、言われた。

 

 ガンレオンのどこにしまっているの?!

 

 高志は未だに明らかになっていない自分の相棒が少し不憫に思えたが、レイジングハートやバルディッシュの様に喋ることが無いガンレオンは沈黙したままだった。

 

 「それでフェイトさんに何を送ったら喜んでくれるでしょうか?」

 

 「松岡ボイスCD」

 

 「却下」

 

 熱くなっているフェイトちゃん。

 ・・・想像がつかないよ。

 

 「諦めんなよ!」

 

 「さすがに連続で使うネタじゃないよ!」

 

 電車の中で私達四人は何を買うかで悩んでいた。

 だけど、それはデートしながらでも考えてみよう。

 私達四人はグラナガンという町でフェイトちゃんに渡すプレゼントを考えながら街に繰り出した。

 

 

 ジェイル視点。

 

 さて、アサキムが見せてくれた『傷だらけの獅子』との戦闘。

 素晴らしい。が、あまりも残念過ぎる。

 あれだけの膨大な魔力。力を身体能力の増強だけに費やしていることだ。

 空中制御や追尾機能の付いた魔力弾。収束砲だって撃てるはずなのに…。

 限界まで身体能力強化してもスフィアからの恩恵。溢れ出すほどの魔力を使いきれていないのだ。

 その有り余る魔力を彼は無駄に消費している。それだけじゃない。過剰な魔力による身体強化で体にもダメージが残る。

 まあ、アサキム曰く「それこそ『傷だらけの獅子』らしい戦い」だそうだが…。

 

 「…ドクター。…アギトがここ最近、変。…大丈夫?」

 

 私はモニターに映るアサキムと戦う『傷だらけの獅子』の映像から得られる情報をまとめているとルーテシアから声をかけられた。

 アギトは彼等の戦いに横やりを入れて、アサキムの攻撃の巻き添えを喰らった。

 それ以来、ボロボロの体でゼストにべったりとくっついている。

 

 「さて、ね。私としても彼女の様子が心配じゃない訳じゃないんだが…。いかんせん、私は嫌われているからね…。そうだね、ウーノからお金をもらってユニゾンデバイス用の機器を買いに行くといい。私から渡すと必ず燃やしてしまうからね」

 

 「…わかった」

 

 そう言うとルーテシアはモニター室から出ていく。

 相変わらず無表情な少女だ。もう彼女に施した洗脳(・・)はとけているはずなのに・・・。

 

 「…ウーノ。聞こえていたかい?」

 

 『はい。ドクター。ルーテシアお嬢様にお金を渡して起きますね。あと、足がつかないように、怪しまれないようにデバイス用のお店をリストアップしておきますね。それより、よろしいのですか?』

 

 「うん?何がだい?」

 

 『ルーテシアお嬢様の洗脳解除です。いくらアサキム様の要望とはいえ…』

 

 「うん。そうだね。だけど、彼女を洗脳し続けて彼を敵に回す。彼の助力を無くすという事に比べれば安いものだよ」

 

 そう。『白歴史』を彼から伝えられた私は同時に彼から一つ要望を聞き入れた。

 ルーテシアの洗脳を解くという事だ。何でも、純粋に『操られている』という事が気にいらないそうだ。

 脅迫されながら、イヤイヤだけど仕方なく、それでも自分の意志で行動することを尊重する彼は望んだ。

 今は彼女の母親メガーヌの命を私が預かっている以上、ゼストは私に牙を剥かない。洗脳していた事を知れば激高するだろうが知らない。そもそも洗脳はといているので起こるに起これないだろうけど。

 そして、ゼストが逆らわない限りルーテシアもアギトも私の言うことをきく。

 

 『クアットロが拗ねていましたけど、彼の名前を聞くとすごすごと解いていましたしね。『知りたがる山羊』の能力はあの子のIS。というか、性格とが相性が悪すぎますからね』

 

 まあ、確かにね。相手の考えていることや過去を知ることが出来る『知りたがる山羊』のスフィアを持つアサキムとウーノと同じ参謀役のクアットロとは合わないだろう。

 …そういえば。

 

 「…彼は何処にいる?」

 

 『トーレやチンク。ウェンディ達と訓練をした後、ふらっとどこかに行ってしまったらしいですよ。なんでも「敵に塩を贈ってくる」とか…』

 

 塩を?

 何かの言い回しだろうか?

 

 ビイイイイイイイ!

 

 と、考えていたらモニターの一つが赤く染まった。

 警報の出どころを見てみる。するとそこに映し出されたのは…。

 

 「…はぁ。ウーノ。アサキムに通信は出来るかな」

 

 『少々お待ちください。…繋がりました』

 

 私は通信先の彼に声をかける。

 

 「…アサキム。君は何を考えているのかね?」

 

 『…ジェイルか。別にどうという事は無い。ただ、『聖王の器』に知って欲しいのさ。無償の愛情というものを、『傷だらけの獅子』の元でね』

 

 新たに映し出された画面。

 そこにはトンネルの中で燃え上がるトラック。そして、私の計画に必要不可欠な鍵。『聖王の器』。

 聖王と呼ばれたオリヴィエのクローン。

 

 

 『ヴィヴィオ。君には文字通り鍵になってもらうよ。文字通り僕とジェイルを縛る枷を解く鍵にね』

 

 

 意識を失ったままの少女を優しく抱き上げるアサキムの姿がそこにはあった。

 

 

 


 
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