No.573178

第13話【気まずい空気!○○と仲直り大作戦!!】

虎命!さん

○○の大切な腕時計を壊してしまった茉莉香達ヨット部メンバー。何とかして○○に許してもらおう!!

2013-05-05 11:41:49 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2692   閲覧ユーザー数:2554

腕時計事件から翌日、あれから茉莉香達は○○と会っていない。どうしても謝りたくて○○を探していたのだが、見つからず仕方なく授業が終わった後に、チアキとサーシャを連れて謝ろうと思った。そして放課後になり・・・

 

茉莉香「あの・・・○○先生、少しいいですか。」

 

○○「・・・何か?」

 

チアキ「あの・・・その・・・」

 

サーシャ「こ、これ・・・ヨット部の皆で買ったんです。先日のお詫びになればと・・・」

 

○○「・・・・・・」

 

○○はその腕時計を受け取らなかった。あの腕時計には、それほど大切な思い入れがあったのだろう。

 

○○「すみませんが加藤さん、お気持ちだけ頂きます。俺は少し用事があるので、後で部室に顔を出します。それではクリハラさん達も後程。」

 

そう言って職員室に戻って行くのを、只見送るしか出来なかった。

 

茉莉香「今○○君、加藤さんって言ったよね。」

 

チアキ「そうね、私はクリハラさんって言われたわ。」

 

サーシャ「と、取り敢えず部室に行こうよ!」

 

茉・チ「あは、あはは・・・」

 

二人は渇いた笑いをしながら部室に向かった。

 

 

ヨット部部室

 

 

リン「○○、相当怒ってたな・・・」

 

ジェニー「えぇ、普段中々怒らないから、余計に驚いたわ。それほどあの腕時計は大切な物だったのね。」

 

一同「・・・・・・」

 

すると、部室の扉が開き振り替えると茉莉香達が立っていた。

 

リン「茉莉香にチアキ!?一体どうしたんだ!?」

 

茉莉香「リン先輩・・・」ポロポロ

 

ジェニー「チアキさんもしっかり!!」

 

チアキ「○○に・・・○○に~!!」ポロポロ

 

リン「サーシャ!!一体何があったんだ?」

 

サーシャ「実は・・・」

 

サーシャは、先程の○○との会話をジェニー達に伝えた。

 

ジェニー「成る程、○○の怒り具合がハッキリとわかった気がする。」

 

リン「流石のアタシも、ランブレッタさんって言われたらへこむよ・・・」

 

ヤヨイ「でも、○○先生はどうしてもあそこまで怒ってるんでしょう?あの腕時計、見た感じは普通の腕時計にしか見えないんですが。」

 

ヨット部員全員が首を傾げていた。一方職員室では・・・

 

ミーサ「お疲れ○○。」

 

○○「ミーサ先生、お疲れ様です。」

 

ミーサ「あら?珍しいわね、腕時計してないなんて」

 

○○「えぇ、実はあの腕時計壊れてしまって。」

 

ミーサ「そうなの、でもあの腕時計は亡くなったお祖母さんの形見って言ってたわね。」

 

○○「そうです。ですから今必死になって修理出来るとこを探してるんです。それですみませんが、今日だけヨット部の顧問お願いしてもいいですか?」

 

ミーサ「仕方ないわね。今度買い物に付き合ってもらうわよ♪」

 

○○「了解です。それではお先に失礼します。」

 

ミーサ「はいお疲れ。それじゃ私も部室に行きましょ。」

 

部室に向かったミーサ。そこにはショックから立ち直れてない茉莉香達がいた。

 

ミーサ「どうしたってのよ、一体!!」

 

ミーサは、今までの出来事をジェニーから聞いた。それを聞いたミーサは、腕時計の原因と茉莉香達の原因が繋ぎあった。

 

ミーサ「それは○○だって怒るわよ。あの時計は○○にとって大切な物なんだから。」

 

リン「大切な物とは聞いてますけど、誰からの贈り物か何かですか?」

 

ミーサ「・・・こんな事態じゃ話さない訳にはいかないわね。実はあの腕時計は、○○が成人の時に大好きなお祖母さんからの贈り物なの。けれど、そのお祖母さんは○○がここに来る前に亡くなったのよ。」

 

一同「・・・・・・」

 

ミーサ「だから、○○はそれを壊されてショックだったのよ。今日○○が来ないのは、その腕時計を直してくれる所を捜しに行ったのよ。」

 

チアキ「そうだったのね。」

 

茉莉香「それじゃあ○○君、怒って当たり前か・・・」

 

茉莉香達がションボリしてる後ろに、プレゼント用に包まれている物を見つけた。

 

ミーサ「あら?これは??」

 

ジェニー「それは、私達全員で買った腕時計です。○○さんに渡そうとしたんですが、受け取ってもらえなかったんです。」

 

ミーサ「そう・・・これ私が預かっていいかしら?」

 

ジェニー「ミーサ先生が?別にいいですけど、どうするおつもりで??」

 

ミーサ「フフッ、悪いようにはしないわ。さて、もう遅いし皆もそろそろ帰りなさいね。」

 

一同「お疲れさまでした。」

 

皆帰宅することにした。

 

原真希「ねぇねぇ、これから私達も○○の為に腕時計修理してくれる所を探そうよ!!」

 

茉莉香「そうだね。」

 

チアキ「行くわ。」

 

ジェニー「私達も行くわ。」

 

グリューエル「私もお供致します。」

 

こうして茉莉香にチアキ、ジェニー、リン、グリューエル、原真希、ヤヨイ、アイの計8人で街に繰り出していった。街に着き、手当たり次第に時計屋をあたった。しかし、○○が持っている腕時計は、かなりタイプが古いので中々直してくれる場所が見つからないのであった。

 

茉莉香「見付からなかったね。」

 

チアキ「そうね。これだけ探してもないなんて。」

 

ジェニー「つ、疲れたわ。」

 

原真希「あ、あたしも・・・」

 

グリューエル「あそこのベンチで少し休みましょう。」

 

皆ベンチに腰を落とし、飲み物を飲んでいた。その時、見知らぬ男達が休憩している茉莉香達に近付いてきた。

 

男1「ちょっとお嬢ちゃん達、こんなところでなにやってんの?」

 

男2「暇なら俺達と遊ぼうぜ♪」

 

男3「いいね♪丁度8対8じゃん♪」

 

男4「これからホテル直行♪?」

 

男5「お前エロ~!!しかし賛成~♪」

 

男達の下品な会話を聞いて、チアキが言いはなった。

 

チアキ「下品な会話してるんじゃないわよ!!誰があんた達について行くか!!」

 

男6「何だとこの女!!人が親切に言ってんのに調子にのってんじゃね~ぞ!!」

 

リン「さっさと消えろよ!!」

 

男7「うるせ~!!めんどくせ~からさっさと連れてくぞ!!」

 

茉莉香「止めて!!」

 

ジェニー「放しなさいよ!!」

 

抵抗もむなしく、茉莉香達は男達に連れていかれてしまった。しかし、隙を見て原真希だけ逃げ出したのだ。

 

原真希「皆!!直ぐに○○読んでくるから!!」

 

男4「待ちやがれ!!」

 

男1「ほっとけ!!」

 

男4「チッ!!」

 

原真希は走った。学校にいるミーサの所へ!!

 

 

・・・白鳳女学院大学職員室・・・

 

 

○○「やれやれ、肝心な腕時計を忘れるとは・・・」

 

ミーサ「あら?○○戻ってきたの?」

 

○○「肝心な腕時計を忘れてしまったんですよ。」

 

ミーサ「あらあら。所で○○、あの子達から腕時計を貰わなかった見たいね。皆ショックを受けてたわよ。特に茉莉香とチアキは。」

 

○○「・・・ホントはもう許してるんです。けど、まだ気持ちの整理がついてないんです。」

 

ミーサ「わかるけどね。でも、あの子達が選んだ腕時計はもらってあげたら?」

 

ミーサはヨット部から預かった腕時計を○○に手渡した。中身を開けると、腕時計には以前皆で撮った写真がプリントされていた。

 

○○「・・・こんな腕時計、今まで見たことない。」

 

ミーサ「こういう時計って、かなりするわよ。」

 

○○「皆に悪いことしたな。」

 

ミーサ「そう思うなら、それを付けて茉莉香達の所に行きなさい。」

 

そう言った時に、原真希が職員室に駆け込んできた。

 

原真希「○○!!茉莉香達が!!茉莉香達が!!」

 

○○「落ち着け原真希!!茉莉香達がどうしたんだ!?」

 

原真希「変な男達に連れていかれたの!!」

 

○○「何だって!!」

 

ミーサ「何でそんな事に??」

 

原真希「私達、○○の壊れた腕時計を直してくれるお店を探してたんだ。それで歩き疲れて休憩してたら・・・」ポロポロ

 

○○「もういい。原真希、もういいから。ミーサさん、原真希をお願いします。」タタタッ

 

○○は勢いよく職員室を飛び出し、茉莉香達を捜しに行った。その頃茉莉香達は・・・

 

男6「オラッ!!入れ!!」

 

茉莉香「キャッ!!」

 

チアキ「茉莉香!!あんた達何するのよ!!」

 

男2「うるせ~!!」バキッ

 

男は興奮して、チアキを殴った。

 

リン「チアキ!!」

 

男1「お前らは黙って言う事聞いてればいいんだよ!!楽しもうぜ!!」

 

ジェニー(何とかして助けを呼ばないと!!でも、どうすれば・・・)

 

絶体絶命の茉莉香達。何か策はないかと頭を捻るジェニー。するとあることを思い出した。

 

ジェニー(そう言えば、○○さんから貰ったお札があったわ!!確かこう言ってた。)

 

○○『その札の使い方は、俺の名前を叫ぶんだ。只それだけ。いいな、絶対忘れるなよ。』

 

ジェニー(確かこう言ってたわ。なら、皆の近くで叫ばないと。)

 

ジェニーは、茉莉香に襲ってる男に体当たりをした。

 

男6「イテッ!!何しやがるコイツ!!」

 

ジェニー「皆!!お札持ってるわね!!集まって○○さんの名前を叫ぶのよ!!」

 

リン「そうか!!」

 

茉莉香「それじゃあいくよ!!せ~の・・・」

 

一同「助けて~!!○○~!!」

 

その頃○○は・・・

 

○○「クソッ、一体何処に行きやがった・・・早くしないと茉莉香達が!!」

 

すると、突然○○が光出した。

 

○○「これは・・・茉莉香達が誰か、俺がやった札を使ったんだな。よし!!このまま茉莉香達の所へ行くぞ!!」ヒュン

 

場所は戻って廃墟ビル~!!

 

男6「誰だ?○○って。」

 

男2「ふざけやがって!!無事で入れると思うなよ!!」

 

すると突然、茉莉香達の周りが光始めた。

 

男1「な、何だこりゃ!?」

 

男5「ま、眩しい・・・!!」

 

光は収まり、恐る恐る目を開けると、そこに立っていたのは・・・

 

○○「よ~。うちの船長や生徒達が世話になったな・・・」

 

男2「な、何だ!?急に男が現れやがった!!」

 

男1「テメェ!!何者だ!!」

 

○○「俺は○○、コイツらの教師だ!!よくも俺の大切な生徒に手を出しやがったな。」

 

男5「ふ、ふざけてんのか!!」

 

○○「・・・!?チアキ!!どうしたその怪我!!」

 

ジェニー「そいつらに殴られたのよ!!」

 

○○「ほ~・・・お前ら無事に帰れると思うなよ。」

 

男1「う、うるせ~!!やっちまうぞ!!お前ら!!」

 

○○「さて・・・」シューッ

 

○○は両手に止水と荒鷹を手にし、男達に迫っていった。

 

男達「ヒ、ヒィ~~!!」

 

○○「お前ら、死ぬより恐ろしいと思え!!そして、二度と俺の大切な奴に手を出すな!!」ザシュッ

 

男達「ギャァァァァァァァッ!!!!」キラーン

 

男達は盛大に夜空へと消えていった。

 

○○「皆無事か?」

 

茉莉香「うわ~ん!!怖かったよ~!!」ブワッ

 

ジェニー「助かりました・・・本当に。」ポロポロ

 

○○「悪かったな、俺のせいでお前達に怖い思いをさせてしまって。」

 

アイ「ヒグッ・・・エグッ・・・」

 

リン「・・・あれ?その時計・・・。」

 

○○「あぁ、お前らがくれた時計だ。こんなに心のこもった物は初めてだ。ありがとう、大切に使うよ。」

 

そこにミーサが弁天丸の皆を連れて乗り込んできた。

 

ミーサ「皆!!大丈夫??」

 

○○「皆無事ですよ。ひとまずここを離れましょう。」

 

ミーサ「そうね、取り敢えず皆を連れて弁天丸に戻りましょう。」

 

一同「は~い。」

 

○○「・・・・・・」

 

茉莉香「○○君どうかしたの?」

 

○○「んっ?大丈夫だ。」

 

チアキ「なら行くわよ。」

 

○○「・・・あぁ。」

 

俺達は廃墟ビルを後にし、弁天丸に戻った。

 

 

弁天丸・・・

 

 

百眼「いや~!!とにかく皆無事で良かった良かった!!」

 

ケイン「ホントだぜ!!○○が来なかったらマジで危なかったんだろ?」

 

クーリエ「流石○○君だよ。」

 

茉莉香「うん!!凄くかっこ良かった///」

 

チアキ「ま、ま~確かに///」

 

ジェニー「そうですね///」

 

グリューエル「本当に素晴らしかったです///」

 

百眼「オヤオヤ」ニヤニヤ

 

ケイン「これはこれは」ニタニタ

 

ミーサ「所で、その本人がいないみたいだけど?」

 

ブリッジにいない○○。果たして何処にいるのか?

 

○○「・・・クソッ!!油断した!!まさかアイツ等小型ナイフを持ってたとは。ひとまず茉莉香達に怪我がバレてないけど、それも時間の問題か。・・・仕方ない、正直に・・・話す・・・か。あ・・・れ・・・ヤバい・・・な。血を・・・流し・・・過ぎ・・・た・・・か・・・。ミーサ・・・さん・・・に連・・・絡」

 

通信機に手をかけ、スイッチを押した所で、○○はそのまま動かなかった。

 

 

ブリッジ・・・

 

 

ミーサ「あら?○○から通信??」ピッ

 

ミーサは、通信に出た。

 

ミーサ「どうかしたの?」

 

○○『・・・・・・』

 

ミーサ「○○??」

 

ケイン「どうした?」

 

ミーサ「○○から通信来てるんだけど、反応が無いのよ?」

 

百眼「そりゃおかしいな?多分○○は自分の部屋だろ?皆で様子を見に行こうぜ。」

 

百眼の一言により、三代目とシュニッツァーをブリッジに残して、○○の部屋に向かった。

 

 

・・・○○の部屋・・・

 

 

茉莉香「○○君居る?」

 

チアキ「開けるわよ?」プシューッ

 

扉を開けると、向こうを向いて座っている○○を発見した。

 

ミーサ「居るじゃない。通信で呼びたしてたけど、どうしたの?」

 

○○「・・・・・・」

 

茉莉香「??○○君~??」

 

茉莉香は○○に近づき、○○の背中に触れた。すると、生暖かい感触が伝わり、驚いた茉莉香が手を離すと、○○に触れた手が血で真っ赤に染まっていた。

 

茉莉香「あぁぁ!!○○君怪我してる!!」

 

ミーサ「何ですって!!茉莉香!!そこをどいて!!」

 

ミーサは○○に近づき、怪我をしている場所を確認した。

 

ミーサ「怪我の傷は塞がってるけど、出血が多すぎる!!直ぐに輸血をしないと!!」

 

チアキ「○○の血液は確かA型よ!!」

 

ミーサ「誰かA型の人!!」

 

ミーサがそう叫ぶと、ジェニーにヤヨイ、グリューエルと茉莉香が手を上げた。

 

ミーサ「4人いれば何とか!!茉莉香にグリューエル、それにヤヨイにジェニー!!今すぐ○○の周りで横になって!!そのまま輸血を始めるわ!!」

 

ミーサは医務室に戻り、輸血に必要な備品を持って戻ってきた。そして直ぐに、輸血の準備に取りかかり○○に輸血をした。暫くすると、○○が目を覚ました。

 

○○「・・・ここは?」

 

チアキ「気が付いた?全く、茉莉香達に感謝しなさいよ。あんたに血を皆400ccも分けてくれたんだから。」

 

○○「そっか・・・また迷惑をかけてもうたな。それにチアキ、お前はずっと俺に着いててくれたんか?」

 

チアキ「そ、そうよ///」

 

○○「・・・ありがとうな。」

 

チアキ「わ、私はいいから茉莉香達にお礼言っときなさい。」

 

チアキはそう言うと、カーテンを開けた。そこには、血を分けて疲れたであろう茉莉香にグリューエル、それにジェニーとヤヨイが眠っていた。

 

チアキ「それじゃあ私がミーサにこの事伝えてくるから、○○もまだ休んでなさい。」

 

チアキはそう言い残して、医務室を後にした。

 

○○「皆・・・本当にありがとう。」ナデナデ

 

○○は、茉莉香達の側に行き頭を撫でた。順番に頭を撫でた○○は、また自分がいたベットへと戻った。

 

○○「・・・皆は大切な人だ。でも、俺の過去を知ってしまったら残念だけど、俺はもうここには入れなくなるかもな。出来れば、このままバレないことを願うよ。」

 

○○は、独り言のように呟き、そのまま眠ってしまった。しかし、先程の言葉は茉莉香達はしっかりと聞いていたのである。

 

茉莉香(○○君、まだ隠し事あったんだ。)

 

ジェニー(気になりますが、これは○○さん本人の問題。)

 

グリューエル(私達が簡単には聞いてはなりませんわ。)

 

4人「・・・・・・」

 

4人はそのまま黙ってることしか出来なかったのである。

 

○○「けど、何時かは必ず話すから、それまでは今の関係でお願いな。」ナデナデ

 

4人の頭を撫でながらそう呟く○○であった。

 


 
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