No.557628

リリカルなのはA's~~決意の先に~~第6話

Lancasterさん

第6話の投稿です。
今回まで戦闘パートはありません

2013-03-21 20:04:01 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2356   閲覧ユーザー数:2219

「では聞こうか」

 

「まず最初に…八神はやてをご存じですよね?」

 

「・・・・」

 

グレアムは何も答えなかったが一瞬反応したのをリンドウは見逃さなかった。

 

「黙秘は肯定と取りますが構いませんか?」

 

「はて、そのような名前に覚えはないな…」

 

「そうですか…ではこれは偶然同じ名前の人が出したものなんですかね?」

 

そう言ってリンドウははやての家で見つけた封筒を出す。

 

「!?それは…」

 

「これは…なんですか?」

 

何も話さないのでリンドウは再び問いかけることにする。

 

「もう一度聞きます…八神はやてをご存じですね?」

 

「知っているよ」

 

「最初に嘘をついたのはまあいいです…では八神はやてが闇の書の主だというのもご存じですね?」

 

「そう思う根拠はあるのかね?」

 

「実は俺、結構前に仮面をつけた男に襲われたことがあるんですよ…それも二人組の。一人が格闘専門でもう一人が魔法戦闘専門の連携のとれた戦い方でした」

 

「それで?」

 

グレアムの顔つきが険しくなる。

 

「その二人が闇の書の主がどうのって言ってたんですよ。まぁ、当時の俺には何のことだかさっぱりだったんですがね。俺には友人が少ないもんでその闇の書の主ってのに心当たりがあるとすれば八神はやてしか思いつかなかったんですよ」

 

「・・・・」

 

「それから暫くして闇の書の守護騎士が現れました…戦闘中に俺を襲ってきた仮面の男も現れましたしね」

 

「そして先日のクラッキング…サポートをしていた方たちは外部からあんなに完璧にクラッキングを仕掛けるのは無理だと言っていました…ならば内部からならどうです?」

 

「つまり管理局内にクラッキングをかけた犯人がいると?」

 

「俺はそう思ってます」

 

そして二人の間に沈黙が流れる。

 

「時に提督」

 

「なにかな?」

 

「あなたの使い魔…確か魔法戦闘と格闘戦闘を専門とした使い魔でしたよね…それにあなたほどの人ならクラッキングはたやすいでしょう?」

 

「つまり私が犯人だと言いたいのかね?」

 

「違いますか?」

 

「もしそうだとして動機はなんだい?」

 

「動機?」

 

「私がそんなことをする理由がなにかあるのかい?」

 

「クライド・ハラオウン」

 

「!?どこでその名を…」

 

「11年前の闇の書事件の際闇の書の護送中に艦の制御を奪われアルカンシェルにより艦と運命を共にした管理局員…当時のあなたの部下にしてクロノの父親…動機はその復讐…おおかた闇の書の永久凍結でも考えていたのでしょう?」

 

 

「よく調べたものだ…」

 

正直ここで決められなければ厳しい…いくら材料が揃ったとはいえこれと言った決定打に欠けるしな

 

「全て君の言った通りだよリンドウ君…それを踏まえて君は何を言いに来たんだい?」

 

「その計画をやめていただきたい」

 

「!?何故だい?」

 

「理由は2つです…一つはたとえ強力な凍結魔法を使ったとしても闇の書の再生能力はずば抜けています…もって10年と言ったところでしょう」

 

「そして2つ目…あなたの方法じゃはやてが助からない…そんな方法を認めるわけにはいきません」

 

「では何か方法があるというのか?」

 

「1つ…考えがあります」

 

「聞かせてもらおうか」

 

一方そのころ…

 

「リンドウ君とグレアム提督何話してるのかな?」

となのは

「さあな」

とクロノ

「でもリンドウのあの目は何かを考えてる目だったね」

とユーノ

なのはたちは先日復活したアースラで集まっていた。

 

「何かとんでもないことを考えてたりして」

とエイミィ

 

それを聞いた一同は黙り込んでしまった…本当にそうなんじゃないかと思ったからである。

 

「本当にそんな気がしてきた」

 

とクロノが小さく呟いた。

 

再びリンドウとグレアム提督・・・

 

「確かにその方法ならベストだが…勝算はあるのかい?」

 

「行けるはずです」

 

「分かった…後の事は君に任せよう…デュランダルを託そう」

 

「それはクロノにお願いします…あいつの方が適任ですから」

 

「確かにそうだな」

 

「では俺はこれで…やらなければならないことが多いんで」

 

「あぁ、私の言えた義理じゃないが頼んだよ」

 

リンドウは片手だけ上げて出て行った。

 

管理局を出て地球に戻ってきたとき携帯ちょうどシグナムから電話がかかってきた。

 

「どうしたシグナム?なんかあったのか?」

 

「大変だリンドウ!主が!」

 

――海鳴病院――

 

「はやてが倒れたって!?」

 

電話でシグナムからはやてが倒れたと聞かされ慌てて病院へやってきた。

 

「あぁ、リンドウ君。別に大したことあらへんよ。ちょっと胸が苦しゅうなっただけやから」

 

「そうかい…」

 

とりあえず病室へと入る。中には石田先生もいた。

 

「あらリンドウ君、そんなにあわてなくてもこれと言って危険があるわけではないから大丈夫よ」

 

それを聞いてとりあえずは安心した。その後シグナムとシャマルは石田先生に呼び出された。

 

「ヴィータ、これではやてとお前の分のジュースを買ってきてくれないか?」

 

そう言ってヴィータにお金を渡す。

 

「え?分かった!」

 

そしてヴィータは部屋を出て行った。

 

「さてはやて、お前本当は相当辛いんじゃないのか?」

 

「なに言うとんの、べつになんもないよ!」

 

「俺が気づいてないとでも思ったのか?」

 

「ははは…かなわんなリンドウ君には…」

 

そしてはやては俯き抱きついてきた。

 

「はやて?」

 

「本当は…めちゃめちゃ痛かった…もしかしたらこのまま死んでまうんやないかってくらいに…うち、死んでまうんかな?」

 

そう言ってはやては涙を流す。

 

「何言ってんだよ…そんなことあるわけないだろ?」

 

「うち、まだ死にたない…死にたないよ…」

 

「大丈夫だ…俺が死なせない」

 

そう言ってはやてを抱きしめる。

 

その後少ししてはやては落ち着いたのか笑顔になった。

 

「ありがとうリンドウ君…おかげで気持ちが楽になったよ」

 

{話は終わったか?}

 

とシグナムから念話が入る。そしてその瞬間俺は全てを悟った…こいつら聞いてたなと…

 

シグナムたちの話でははやては一応少しの間入院することになった。その間の飯はなぜか俺が創ることになったが…

 

――はやて家――

 

「本気かよリンドウ!?」

 

夜、俺が考えたプランの説明を行うとヴィータが反対の声を挙げる。俺の考えたプランでは俺たち全員…つまり管理局側と守護騎士が協力する必要がある。

 

「お前のことを信用してないわけではないが私も反対だ」

 

それに続きシグナムも反対の声を挙げシャマル、ザフィーラと続いた。

 

「お前らの言い分も分からないでもないがもうこれしか手がないんだよ!」

 

「そんなことをしなくても闇の書を完成させれば全てうまくいく!」

 

「だから、その説明もやったろ!」

 

「こればかりはいくらお前の頼みでも…」

 

「…この通りだ…約束が違えたらこの首刎ねてもかまわねえ…だから…頼む」

 

「「「「!?」」」」

 

シグナムたちが驚くのも無理はなくリンドウはシグナムたちの前で土下座をしていたのである…

 

 

 

 

皆さんどうも、今回の第6話どうだったでしょうか?

6話を投稿して思ったことは今回のA's編は展開が速かったきがするなという1点につきます。

おそらく次が最終話になると思いますm(__)m

次回も楽しみにしていただけると幸いです


 
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