No.549262

魔法少女リリカルなのは 退屈嫌いの転生者の介入録

22話 迷子パート2!!

2013-02-27 15:30:30 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3966   閲覧ユーザー数:3807

「ほい、焼けたぞ」

 

と言って焼けた魚をカリムに渡すクロ

 

「ありがとうございます」

 

そう言って受け取り食べ始める

 

「はぐっ」

 

一緒に焼いていたもう一匹を食べ始めるクロ

 

時刻は夜中そう言っていい程の時間で、辺りは真っ暗、明かりとして頼りになるのはこの焚き火だけ

 

しかもどこぞの樹海かと思うほど不気味な雰囲気を発している

 

「不気味………ですね」

 

とカリムが怖がりながらそう言う

 

流石に女の子がこんな状況で怯えない訳が無いだろう

 

「大丈夫だって、カリムは俺が守ってやるから」

 

等とキザったらしいセリフを言うクロ

 

「は…はい………」

 

カリムは顔を赤く染めながら返事をする

 

さて?なぜこの二人がこんな状況になったのかというと

 

それを語るには七時間ほど前に遡る必要があるだろう

 

 

 

 

クロはリンディに誘われてまたミッドチルダを訪れた

 

クロの身長が高ければデートに見えるのだろうが明らかに無理がある

 

どう見ても親子、もしくは姉と弟だろう

 

リンディとしては無意識下でデートだと思っているが本人はただクロを案内するだけと思っている

 

実にこのリンディ、クロに攻略されている

 

が、以前もあったようにこの少年の方向音痴は只者じゃあ無い

 

以前のことも有り注意していたリンディすらも振り切って

 

―――――――――迷子になった

 

かたやカリムは、ヴェロッサ・アコース、シャッハ・ヌエラと共に街に出かけていた

 

三人仲良く笑いながら話しながら街を歩いていた

 

そんな時カリムがふと見た店の棚に目を奪われヴェロッサとシャッハとはぐれてしまった

 

ここで動かなければ良いものを

 

何を考えたのか自力でヴェロッサとシャッハを探し始めた

 

が、しかし

 

思い出して欲しい

 

クロとカリムの出会いは両者の"迷子"によるものだ

 

つまりはカリムの迷子適正値もクロに並ぶものがあり

 

単独で動いたりなどすれば当然

 

―――――――――迷子になる

 

そして悪循環が悪循環を呼び

 

運命の悪戯かはたまた似た迷子性でも持っているのかクロとカリムは再会する

 

彼らの事をよく知る人物………クロで言うなら前世の妻と朔哉、カリムならヴェロッサとシャッハ

 

それぞれがなんの偶然か彼らに同じ二つ名を付けた

 

"史上最狂の迷子"………と

 

最高ではなく最狂

 

この二人の迷子は親しい者をもってしても予測不能かつ理解不能

 

故に"最狂"

 

そんな史上最狂の迷子である二人が一緒に行動などすれば

 

「ここどこだ?」

 

「さあ?」

 

樹海などに迷い込むのは必然であった

 

 

 

 

 

 

 

 

そして話は戻る

 

「ありがとうございますクロさん、美味しかったです」

 

「そりゃ良かった」

 

使った串を袋に入れしまう

 

どこにしまったかって?あれだ………ゲイオブバロンだっけ?あれだ

 

一応遭難した時用に道具を入れている

 

………今度からは非常食も入れておこう

 

で食べ終わり二人共座った状態でいる

 

すると

 

「………」

 

カリムが手を擦ったりしている

 

………もしかして

 

「カリム、寒いのか?」

 

「す、少し」

 

無理もない、この辺に入ったのは三時頃だったがその時でさえ涼しかった。夜になって冷え込んだりしたら寒くなって当然だ

 

「ほら、これ使えよ」

 

といってまたあの………空間?から毛布を取り出しカリムに渡す

 

「あ、ありがとうございます」

 

受け取って包まるカリム

 

やっぱり火をつけているが流石に寒くなってきたかな

 

「クロさん、毛布は?」

 

毛布を使わない俺を気にしてか声をかけてきた

 

「それ一枚だけだからもう無い。使っとけ」

 

そう言うと

 

「こ、こっちに来てください」

 

と言って包まっていた毛布を広げるカリム

 

………待とうか

 

来いってつまり一緒にその毛布に入れと?

 

恥ずかしそうに顔を赤くするカリム

 

………どうやらそのようだ

 

「べ、別に…」

 

「私だけ使ってるのは申し訳ないですから!」

 

と大きな声で言われる

 

「す、すいません」

 

「い、いや………こちらこそ」

 

何故か二人して謝ってしまう

 

「じゃ、じゃあ…失礼して」

 

「はい………」

 

一つの毛布で包まる為にめちゃくちゃ近づく俺とカリムの距離

 

というより密着………だなこれは

 

カリムの体温と毛布の暖かさを感じる

 

「………」

 

「………」

 

お互い無言だ………

 

辛いぞこの空気は

 

………仕方ない

 

「「あ、あの………」」

 

と全く同じタイミングでお互いの方向を向く俺達

 

当然密着しているのだから、そんな状態でお互いの方を向きなどすれば

 

「「あ…!」」

 

鼻と鼻がぶつかりそうな距離

 

「う…わっと…」

 

「きゃ!」

 

お互いが離れようとして

 

「どわっ!?」

 

「きゃあ!?」

 

お互いが毛布に引っ張られて倒れる

 

「「………」」

 

俺が上でカリムが下

 

要はカリムを押し倒している状態だ

 

「カリム………」

 

「クロ…さん…」

 

お互いがお互いの匂いでおかしくなっている

 

俗に言う吊り橋効果という奴だろうか?

 

徐々に二人の顔が近づいていく

 

俺もカリムもこれから起こる"それ"を望んでいるかのように顔を………唇を近づけてゆく

 

とそこへ

 

「カリム!」

 

「クロ君!」

 

「「へ!?」」

 

ヴェロッサとリンディさんの登場に驚く俺達

 

「お…おや?」

 

「あら……?」

 

「「………」」

 

二人の状況を見て固まるヴェロッサとリンディ

 

そして

 

「「お邪魔しました♪」」

 

明らかに誤解しているであろう発言である

 

ヴェロッサは純粋に楽しみ、リンディは少し胸に痛みを感じながらもからかうように言う

 

「誤解だ!」

 

「誤解です!」

 

ヴェロッサとリンディを止めようと動くクロとカリム

 

この誤解はお互いの必死の説明で………

 

―――――――――なかなかとけなかったとか

 

むしろどんどん広がったとか

 

 

 

 

 

 

 

「わ、私………クロさんと………」

 

自分がしようとした事を思い出して真っ赤になるカリム

 

 

クロ「魔法少女リリカルなのは」

 

朔哉「退屈嫌いの転生者の介入録」

 

アイリス「文章ラジオ」

 

「「「はーじまーるよー」」」

 

クロ「ということで戻ってきましたっと」

 

朔哉「前回は申し訳ない」

 

アイリス「………御免なさい」

 

クロ「まぁ、謝る気があるならいいけどさ。じゃ、いくぞ!………と言いたいが」

 

朔哉「が?」

 

クロ「またもやねぇんだわ質問………」

 

アイリス「作者がヘボだからでしょう?」

 

クロ「おいおい」

 

朔哉「それよりも君は相変わらず凄まじい迷子っぷりだね」

 

アイリス「それについては同感ね。しかも今回の話を見るにカリムを落としたんじゃないの?」

 

クロ「まっさかぁ…それは無いって」

 

アイリス「まぁ、別に良いわ。どうせなのは達も惚れるでしょうし。今から管理局と地球の法を変える準備を始めようかしら?」

 

朔哉「またなのか?」

 

アイリス「仕方ないでしょう?恐らくあのクズがニコぽなでぽも持っていたせいで、恐らくそれもコピーしているわ」

 

朔哉「………なるほど…最近妙にクロが笑顔を見せると赤い顔をする女子が増えたと思ったらそのせいか。納得した」

 

アイリス「天然物のニコぽなでぽに一級フラグ建築士の資格。それに加えて後付けのニコぽなでぽよ?どれだけ落とすと思うの?」

 

朔哉「ま、せいぜい努力するんだな」


 
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