No.546344

魔法少女リリカルなのは 退屈嫌いの転生者の介入録

19話 更なる追撃

2013-02-19 22:03:42 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:4240   閲覧ユーザー数:4042

「じゃあ、始めるわよ」

 

とアイリスが他二人に聞く

 

「うん」

 

恵里が楽しそうに答える

 

「こちらもいつでもOK」

 

仕事のように淡々と述べる朔哉

 

「「「第四フェイズ…………スタート」」」

 

三人の声が重なる

 

数時間前

 

今日はクロとシグナムの模擬戦の翌日

 

月曜日である

 

アイリスはこれから追い詰める作戦を登校しながら更に練りこんでいた

 

これからどう追い詰めようかしら?

 

というように暗い黒い笑いを浮かべながら

 

だがそんな彼女を予想外の事態が襲う

 

学校に登校すると少し騒がしかった

 

理由がわからないまま教室に着くと

 

「あ、アイちゃん」

 

と恵里を介して仲良くなった女子が近づいてくる

 

「?…どうかしたの?」

 

慌てて駆け寄ってきた彼女に聞くと

 

「何かね、恵里ちゃんが隣のクラスの佐藤君に痴漢されたんだって」

 

…………は?

 

待って?何故貴方がそれを知っているの?

 

予想外の出来事

 

私は広めていない。それは確実

 

ならあの朔哉か?

 

と思い自分よりも先に登校していた朔哉を見るとうんうん唸っていた

 

あの様子からして奴でもない

 

…………なら誰が?

 

と思っていると

 

「あ、リスっち」

 

恵里が近づいてきた

 

「ど、どういう事なの此れは?」

 

動揺が隠せぬまま聞く

 

すると

 

「あれ?話しちゃダメだった?」

 

という暴露をされた

 

…………え?

 

つまり何か?彼女は自分で話したのか?

 

痴漢されたなんて自分から話したがる女子なんて居るのか?そう思っていたアイリスに

 

「これで佐藤君は更にひどい目に合うよね~~」

 

とニヤニヤといった感じの笑みを浮かべる

 

それを見て直感した

 

これは自分と同類だ、と

 

他人を潰すためなら手段を選ばない

 

いや、彼女は自分の被害すらも利用する

 

クロに全てを捧げ、自分の何かを犠牲にする方法を取れない自分よりも上だと気づいた

 

「で?で?次はどうするの?」

 

とキラキラとした目で聞いてくる

 

仕方ないので考えていた第四フェイズを話すと

 

「その被害者役やらせて!」

 

と言った

 

このような事を経て今に至る

 

ちなみに第三フェイズは第一フェイズと似ている

 

目標を常に命の危険にあると思わせる為に色々な事故を起こす

 

それがどんな時でも、だ

 

帰宅途中や外出中

 

家の中や授業中でも偶然と呼べる物を起こして襲う

 

そうすることで奴の精神をどんどん削る

 

この計画には第八フェイズまである

 

第四が今回の強姦未遂事件を起こすこと

 

第五が奴とクロを戦わせ奴を負けさせる事でプライドをへし折る

 

第六に奴が記録した盗撮画像や映像を警察に提出し捕まえさせる

 

何故第四と第六を離したかというと、理由は簡単だ。第七フェイズを起こすため

 

調べによると奴の親は奴に負けず劣らず自意識過剰かつ傲慢

 

そんな人間が自分の顔に泥を塗る物を傍に置いておくか?否だ

 

それにより発動される第七フェイズ、自分の地位を失う

 

戸籍上も家族から切り離され今までの生活もできなくなり学校からもいなくなる

 

そんな奴が何をするか?それも簡単だ。クロへの復讐

 

だがその前に第八フェイズが発動し奴が終わる

 

私と朔哉で奴を原子一つ残さず消滅させる

 

絶望し破滅し消滅する。なんと愉快だろうか?なんと滑稽だろうか?

 

だが手は抜かない

 

美味い料理に下拵えは必要なように愉快な喜劇にも準備がいる

 

ああ、楽しみだ。待っていてクロ。すぐに或れを消してあげるから

 

「目標が来たようだ」

 

と朔哉から通信機越しに声が

 

ちなみにこの通信機私が作った物で小型で軽量な優れもの

 

前世でクロといつでも話せるようにと作ったものだ

 

「じゃ、恵里お願い」

 

「おーけー」

 

といって佐藤に近づいて行く

 

ちなみに前回佐藤に顔を覚えられているだろう恵里には編成マイクと特殊メイクで声も顔も変えてある

 

あの間抜けならば一回目は勘違いだったんだとでも思ってくれるだろうが流石に二回目は無理だろうと思ってのことだ

 

『あ、あの』

 

『ん?』

 

『い、一緒に来ていただけませんか?』

 

『はぁ…………いいよ』

 

と爽やかに言うクズ

 

思わず苛ついて壁を殴りそうになるがこの体はクロの為のものと思いだし止める

 

『あ、あの、その』

 

『落ち着いて。ゆっくりでいいからね』

 

ニコッと笑う。キモッ!

 

『…………あ、あのひ、一目見て、好きになりました。付き合ってください』

 

最初の方が引き攣った声だったが何とか持ち直した

 

『いいよ』

 

と言いながらどんどん恵里に迫っていくクズ

 

『え、あ、あの?』

 

『キスしてあげるよ』

 

何て言う

 

気持ち悪すぎて吐き気が…………

 

と、そこに

 

『ちょっと君』

 

『ん?』

 

『署まで一緒に来てもらおうか?』

 

と現れた警官

 

『はぁ?何で?』

 

『ここで性的な暴行を加えられようとしている女性がいると聞いてね』

 

『はぁ!?俺じゃねえよ!』

 

『なら彼女に聞いてみよう。どうなんだ?』

 

『こ、この人が…………無理やり』

 

といって少し着崩れたようになっている服が警官の目に入る

 

…………あまりにも自然すぎて着崩れているのに気づかなかった……

 

『え?ちょ、ま』

 

『さぁ来い!』

 

とクズを片手で持ち上げる警官

 

前回も思ったのだが凄まじく筋肉質な人が来るのは何故なのだろう?

 

前回の駅員も今回の警官も恐ろしい程の筋肉質な男性だった

 

…気にするのをやめよう

 

案の定何の抵抗もできず連れて行かれるクズ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、すごいね。ホントに貰った台本通りだったね」

 

と言って鞄から私が書き上げそれを朔哉が修正した台本を出す

 

「奴の行動は読みやすい」

 

「修正しただけのクセに偉そうね」

 

睨み合う私達

 

「はいはい、それは後々ね。で、これで半分終わったんだ?」

 

「ええ、あと少しで彼の破滅よ」

 

第八フェイズはそれなりにはぐらかして教えている

 

殺すとは流石に言えない

 

「じゃ、またね~」

 

と言ってさっていく恵里に

 

「彼女も結構黒いわよね…」

 

「ああ」

 

等と思っていた私達であった

 

クロ「魔法少女…けほ…リリカルなのは」

 

朔哉「退屈嫌い…けほ…の転生者の…けほ…介入録」

 

アイリス「文章ラジ…けほ…オ」

 

「「「はじ…けほ…まるよー…けほっごほっ」」」

 

クロ「煙てぇ!」

 

アイリス「ま、まさかこの部屋全体があんな硬いなんて思わなかったわ」

 

朔哉「おかげで爆煙で部屋中煙っぽいぞ、どうしてくれるこの淫売」

 

アイリス「黙りなさい変態」

 

クロ「あ~もう、五月蝿いって」

 

「「ご、ごめん」」

 

クロ「で、だ。続かねえんじゃね?って思ってたんだが」

 

朔哉「意外に続いたね…」

 

アイリス「まぁ、今回は質問も有るし妥当よね」

 

クロ「そうだった。じゃあ、その質問といこうか。頭翅(トーマ) 様からだ。この人結構コメント残してくれる読者様だな」

 

朔哉「そうだね、結構みるよね」

 

アイリス「こんな作品を読んでくれて有難う御座います。作者に変わって礼を言うわ。というか作者本人が言いなさいよ…」

 

クロ「で肝心の質問だ。アイリスと朔哉にだな。いつになったらダブル苗字消すの?出来れば皆の記憶からも消してほしーなー。とのことだ。…………ダブル苗字って誰だ?」

 

朔哉「クロは知らなくてもいいよ」

 

アイリス「その質問はこの話で書かれてるわよ。第八フェイズで彼は終わるわ」

 

クロ「第八?また何かやってんのか…」

 

アイリス「気にしないで。貴方の為よ。で、記憶から消して欲しいとのことだけど」

 

朔哉「まともに覚えられていないから問題ないだろ」

 

アイリス「そうね、なのはなんて『佐藤?……あれ?鴨葱くんじゃなかったっけ?』とか言っていたし」

 

クロ「カモ〇ギ?」

 

朔哉「クロ…それは少し危ないよ」

 

クロ「へ?」

 

アイリス「まぁ、他の皆も言っていた名前が違うけどまともに覚えていないから大丈夫でしょ。それにクロの中にある【記憶を奪う能力】を使えば奴に関する記憶を皆から奪えるわ」

 

クロ「そういやあったなそんな能力…………」

 

朔哉「じゃ、今回はこれで終わりだ」

 

クロ「じゃ、また次回」

 

アイリス「さようなら。ちなみにこの文章ラジオは主にこの三人で進めていくわ」


 
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