No.544072

ALO~閃光の妖精姫~ 第10魔 集まる仲間達

本郷 刃さん

第10魔です。
前回のアスナ視点の続きになりますよ。

どうぞ・・・。

2013-02-14 10:06:58 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:13899   閲覧ユーザー数:12733

 

 

 

 

 

 

 

 

第10魔 集まる仲間達

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日奈Side

 

ALOから『寝落ち』したわたしは目を覚まし、時刻は午前の9時を過ぎていた。

すぐさま顔を洗って身支度を整え、リビングに下りてみると橘さんが待っていた。

 

「おはようございます、橘さん。あの、父さんと母さんは…」

 

「おはようございます、お嬢様。旦那様も奥様も既に仕事に向かわれましたよ」

 

「そ、そうですか…」

 

あまりにも遅く起きてしまったもので、気まずくなってしまったけれど、

 

「お二人からの伝言です…『無茶は良いけれど、ほどほどに』とのことです」

 

「ぁ…はい」

 

両親の伝言を聞いて、ホッとすると同時にやはり申し訳なさも出てきた。

だけどいまは頑張らないといけないから、謝罪と感謝は全てが終わってからにしよう。

わたしは橘さんが用意してくれた朝食を取ることにした。

 

 

 

食事を終えて部屋に戻ったわたしはメールが届いていることに気が付いた。

エギルさんからの情報かな?と思ったけれど、(ティア)さんからだった。

『これから会えませんか?』の文字、わたしはいいかなと考え、承諾の旨を返信…再び雫さんからメールが届いた。

『10時頃にお迎えに上がります』ときた。それにも快諾してわたしは出かける準備を始めた。

 

 

 

準備も終えて勉強をし、9時55分になった時。

 

「お嬢様、朝霧様のお迎えがいらっしゃいましたよ」

 

「はい、わかりました」

 

扉越しに橘さんが知らせてくれたので鞄を持って部屋を出て、自宅から出た。

そこには、

 

「こんにちは、明日奈さん」

 

雫さんがいた……リムジンと一緒に…。

 

「こ、こんにちは、雫さん。あの、この車は…」

 

「えっと、父が友人を呼ぶならと、このように…」

 

雫さんの家もわたしみたいに良家なんだ……朝霧って、まさかね…。

 

「それでは参りましょうか?」

 

「はい」

 

2人で車に乗り込み、運転手さんが車を運転してなんと雫さんの自宅に向かうことになった。

 

 

 

リムジンに揺られること約10分、朝霧家に到着した……大きい、家が、わたしの家よりも。

 

「明日奈さん、こちらにどうぞ…」

 

「は、はい」

 

驚きながら家の中へと案内され、中には執事(バトラー)さんと侍女(メイド)さんが20人程いたことはかなり驚いた。

そして雫さんに案内された部屋へと入るとそこには、

 

「お、来たな」

 

「こんにちは」

 

「どもっす」

 

トランプをする公輝(シャイン)さんと烈弥(ヴァル)君と(ルナリオ)君、

 

「あら、明日奈ちゃん」

 

室内にいた猫(アメリカンショートヘアー)と戯れる(カノン)さん、

 

「(パタン)……来たか…」

 

読んでいた本を閉じた景一(ハジメ)君、

 

「(♪~~♪~~♪)ん? や、明日奈」

 

イヤホンを耳に音楽を聴いていた志郎(ハクヤ)君がいた。

つまり、和人くんという欠員がいるものの、『黒衣衆』ないしは『嘆きの狩人』の全員集合である。

 

「えっと、これは…」

 

さすがの状況に困惑するわたし。

 

「和人のこと、概容は刻から聞いた……詳しい説明を頼めるかい?」

 

公輝(シャイン)さんは真剣な表情で言った。

猫と遊んでいた(カノン)さんも猫を解放し、志郎(ハクヤ)君はイヤホンを外し、烈弥(ヴァル)君がトランプを片付けた。

わたしはそれに頷くと(ティア)さんに促されてソファへと腰かける。

景一(ハジメ)君だけ壁に凭れかかり、他の皆はソファに座った。

 

「それでは、説明します……………」

 

わたしは今回の全ての事情の説明を始めた…。

 

 

 

「……………以上が今回の一件の内容です…」

 

話し終えた、勿論と言っていいほどに部屋の空気は重い。

(ルナリオ)君は前に話していたからそうでもないけれど、他の皆からは怒りが滲み出ている。

普段は温厚な(ティア)さんからもそれは感じられ、男の子達は怒りが爆発しないように我慢しているのが分かる。

 

「やることは唯一つ、和人の…キリトの救出だ…」

 

公輝(シャイン)さんは静かに言い放ち、わたしもみんなも頷いて応えた。

 

「雫、海童さんに連絡つけてもらっていいか?」

 

「お祖父様にですか?」

 

公輝さんに言われて祖父と答えた雫さんの様子で今度こそ分かった、雫さんは……あの朝霧の孫娘だ。

朝霧(あさぎり) 海童(かいどう)』……一代で会社を成功させて業績を伸ばし、

政界や金融界にも名を連ねる【稀代の傑物】と呼ばれる人物、名前だけならわたしでも聞いたことがある。

現在は二代目の『朝霧 陽大(ようた)』氏が会社を拡大させているとも聞く。

雫さんがそんな人達の血を引くことに驚愕するしかない。

 

「明日奈ちゃん。下種郷(下種+須郷)はキミの婚約者だけど、キミは和人がいい……そうだな?」

 

「はい!」

 

公輝さんの(下種郷?の)問いにわたしは迷いもなく答える。

両親がなんとか本家を抑えてくれているらしいけれど、それもいつまで保つかはわからない。

それでも、わたしには和人くんだけなのだ。

 

「なら、こちらも徹底的にやらせてもらうぜ。海童さんに結城家に圧力を掛けてもらう」

 

「「「へっ?」」」

 

わたしと雫さんと奏さんは間抜けな声を出してしまった。

 

「(ひゅ~)」

 

「やる気満々ですね」

 

「いいんじゃないっすか?」

 

「……それくらいならば問題無いだろう」

 

志郎(ハクヤ)君は口笛を鳴らし、烈弥(ヴァル)君と(ルナリオ)君、景一(ハジメ)君は笑みを浮かべている。

いくら結城家とはいえ、朝霧家の当主に圧力を掛けられては一溜まりもないはず。

自分の家が心配になってきた…。

 

「それなら師匠にも頼んだ方がいいと思う」

 

「……そうだな、師匠は警察の方にも顔が効く。牽制を掛けることは出来るだろうな」

 

はい? いま志郎君と景一君はなんと仰いましたか?

お師匠さんが警察に顔が効いて、牽制を掛けることが出来る?

本当に結城家は大丈夫なのだろうかと、本気で心配になってきました…。

 

「大丈夫だよ、明日奈ちゃん。あくまで圧力を掛けるだけだ、潰すわけじゃない」

 

「は、はぁ…」

 

公輝(シャイン)さんがそうは言うものの、その影響力は凄まじいと思う。

まぁ、仕方がないのかもしれない。

須郷ないしは結城家が『黒衣衆』を相手にした時点でこうなるのは決まっていたのかもしれないし…。

でも非常に心強いとも思う!

 

「さて、そんじゃあ明日奈ちゃんと刻以外はまずはALOの購入からだな」

 

「そうですね。もしかしたら、皆さんもスキル値や武器が残っているかもしれませんから、

 世界樹で集合というのが妥当かと思うんですけど」

 

「それが一番手っ取り早いと思います」

 

公輝さんのALO購入に関してわたしが言うと、烈弥君が賛成してくれた。

 

「よし、それじゃ準備に移るか。明日奈ちゃんと刻はどうする?」

 

「わたしは自宅でやらないといけないことがありますから、帰宅します」

 

「ボクもちょいと出かける用事があるんで」

 

公輝さんに聞かれてわたしと刻君は答えた。

その後、わたし達は車で各自の自宅へと送ってもらった。

なお、わたしと刻君以外のALOを雫さんが購入していたのは言うまでもない…。

 

明日奈Side Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

今回でついに、リアルにおいてですが黒衣衆がほぼ全員集合しました。

 

時期全員突貫しますw

 

それとルビ振りについてなのですが、全部に振ったら見難くなると判断し、随所に振ってみました。

 

ルビ振りに関しての意見を貰えたら是非、お願いします。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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