No.542558

仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 17

本郷の警告の意味が分からなかった華陀は曹操の怒りを買い、危うく殺害されそうになる。何とか脱出には成功し彼は逃げのびる事が出来た。その頃、本郷猛達は張三姉妹のいる天幕まで向かいつつあった。

2013-02-10 19:10:51 投稿 / 全14ページ    総閲覧数:1306   閲覧ユーザー数:1276

黄巾党壊滅! 隠された真実 Eパート

 

 

華陀が華琳から命かながら逃げ延びた頃、黄巾党兵に変装した

 

本郷、星、春蘭、秋蘭は目的地である黄巾党の本拠地がある荒野にたどり

 

着いていた。

 

そこには黄巾党兵が建てたと思われる天幕が多くあり、黄巾党である事を示す為

 

かてっぺんに黄色い布が目印になっていた。

 

本郷猛

「ついに辿り着いたな」

 

「では早速『張三姉妹』がどこにいるのか探しましょう」

 

春蘭

「分かった」

 

秋蘭

「心得た」

 

4人は黄巾党兵に怪しまれないようにしながら行動を開始した。 

 

周りにいる黄巾党兵は、食事をしている最中であり、本郷は次にどこかを襲

 

うときに備えての英気を養っていると悟る。

 

黄巾党兵がこれ以上罪を犯す前になんとしても張三姉妹、そして張宝が持って

 

いる『太平要術』の書を取り押さえなければならない。

 

しばらく歩いていた彼らであるが、やがて丘の上にある下の天幕よりも巨大で

 

豪華な作りである天幕を見つけた。

 

春蘭

「・・・・・・いかにも『ここにいます』って感じだな」

 

秋蘭

「ああ、呆れるほど豪華な作りだな姉者」

 

「本郷殿、ここでしょうか?」

 

本郷猛

「ああ間違いない。『張三姉妹』は恐らくここにいる!」

 

そして四人はその天幕に行こうとしたとき、一人の黄

 

巾党兵が話しかけてきた。

 

「おいお前達・・・・・」

 

(ぎくっ!)

 

本郷以外の三人はばれたのかと思い、思わず硬直してしまう。

 

思わず、振り返ると話しかけてきたのは隊長格の男で黒いひげ

 

が特徴であった。

 

いや、それよりも本郷は彼の目に注目する。やはり操られている為か

 

、彼の目には生気が感じられなかったのだ。そんなときその男はこう

 

言ってきた。

 

「飯喰わねえのか? 後数刻したら呉の連中を襲撃するのによ」

 

どうやら、ばれてはいないようだが、ここで3人が返事を

 

するわけにはいかなかった。

 

なぜなら黄巾党に『張三姉妹』以外の女はおらず、もし

 

ここで返事をしたらばれてしまう。その時本郷は

 

とっさにこう返事する。

 

本郷猛

「申し訳ありません。 『張角様』に報告しなけれ

ばならないことができまして・・・」

 

「・・・・・『張角様』にか?」

 

本郷猛

「・・・はいっ」

 

「・・・・分かった 直ぐに戻って飯を食えよ」

 

本郷猛

「分かりました」

 

本郷達はそういうとその天幕の方へ向かう。

 

しかしこの時、彼らは気づいていない。本郷があ

 

る重大なミスを犯したことに・・・

 

 

そして彼らは巨大な天幕の中に入るが、そこには誰

 

もいなかった。

 

春蘭

「いないぞっ! どういうことだ!?」

 

秋蘭

「ここには『張三姉妹』がいなかったのか?」

 

本郷猛

「いや、舞台で歌を歌う為にもここにいなければならないはず。

間違いなくここにいるはずだ」

 

本郷はそういうと天幕の中にある生活家具を調べ出す。

 

すると、本棚の中に不自然な本が3つあるのを見つけた。

 

本郷猛

「・・・・・これは!?」

 

春蘭

「その本がどうかしたのか?」

 

「一見不自然な所はないと思えますが・・・・」

 

本郷猛

「いや・・・・これは本じゃない」

 

秋蘭

「本じゃない? どういうことだ」

 

本郷猛

「まあ、見ていろ・・・・」

 

本郷はそういうと三つの書物を同時に奥の方に押し出す。

 

すると、突如机が動きだし、下から地下に続くと思われる

 

階段が現れたのである。

 

春蘭

「こ、これは!?」

 

本郷猛

「やはり、この階段を出す為の仕掛けだったか・・・・行くぞ」

 

「分かりました」

 

4人は本郷の合図で下へと降りていく。その時春蘭が本郷にこう問いかけてきた。

 

春蘭

「しかし、何故分かったのだ? その本が実は仕掛けだって」

 

本郷猛

「なに、簡単なことだ。 あの本は他の本に比べて埃を

かぶっていなかったし書名が書かれていない本を同じ箇

所におくにはきっと何か理由があるんじゃないかと思っ

たのさ しかもさっき、本を読むわけでもなく誰かが触

った痕跡もあったしな」

 

「さすがは『天の御遣い様』ですな そこまで推測されるとは」

 

本郷猛

「あ、ああ・・・・まあな。 ん? 止まれ・・」

 

本郷は突如3人を止めるとその先を指さす。そこには扉があり

 

奥の光が漏れていたのだ。

 

本郷猛

「ここか・・・・」

 

そして4人はその部屋の中に入る。

 

部屋の中に入った本郷を除く3人は驚愕した。その部屋には

 

鷲に蛇が絡みついた紋章を中心に見たこともない道具や、

 

武器が置かれ、そして何やら不

 

気味な音を発する物があったのだ。

 

春蘭

「な、なんだ!? ここはっ!」

 

秋蘭

「見たこともない道具ばっかりだ! それにこれは

もしや武器か?」

 

本郷猛

「止めろ触るな! これは恐らくゲルショッカーのアジトだ

それよりもあれを見ろ!」

 

3人は本郷が指さす方をみるとそこには黄色い外套を纏い、そ

 

して黄色い覆面をした不気味な3人が座っていたのだ。 

 

正体を隠しているつもりであろうが、本郷はこの3人が黄

 

巾党の首領『張三姉妹』だと悟る。

 

 

ついに『張三姉妹』の元へと辿り着いた四人は鎧、黄色

 

の布を脱ぎ捨て、正体を現すと

 

本郷はこういう。

 

本郷猛

「黄巾党の首領『張三姉妹』は君達だなっ!」

 

「我々は義勇軍だ! 観念しろっ! もう逃げ道はない!」

 

春蘭

「それに手下どもがここまで来るのに時間がかかるしなっ!」

 

秋蘭

「おとなしく投降すれば、命は奪わないと我らが主は仰っていた!

もし抵抗するならば、ここで切り捨てる!」

 

4人は戦闘態勢に移る。しかし『張三姉妹』は逃げるどころが、

 

立ち上がるとこちらに襲いかかってきたのである。本郷達は彼女

 

達の攻撃をかわすと、本郷は

 

一人の覆面をはぎ取った。

 

(バサッ!)

 

その覆面の下からは桃色の髪、そして黄巾党の首領で

 

あることを表すのか黄色いリボンをした桃香と似たよ

 

うな雰囲気がある少女が顔を見せた。

 

天和

「・・・・・・・・・」

 

本郷猛

「正体を見せたな・・・・君が張角いや・・・

天和だな? もう馬鹿な事はやめろ君達がゲル

ショッカーに脅されてこんな事をしているのは

分かっているんだ」

 

本郷は説得しようとしたが、3人は本郷の言葉に耳を貸そうとしない。

 

よく見ると、天和の様子がおかしいことに本郷が気づく。

 

本郷猛

「んっ!?」

 

「どうしました本郷殿?」

 

本郷猛

「あの子の目をよく見ろ!」

 

3人は本郷に言われて天和の目をみた。するとその目には

 

光が宿っておらずおぼろげとしていたのだ。

 

秋蘭

「まさかこいつら?」

 

本郷猛

「ああ、この子達も何者かに操られている。 

倒すわけにはいかない」

 

春蘭

「ならどうしろと?」

 

本郷猛

「俺に任せろ!」

 

本郷は3人に迫り攻撃を避けると、それぞれの

 

腹部に一撃を入れ、気絶させる。

 

本郷猛

「トオッ! フンッ! ハアッ!」

 

(ドゴッ!)

 

本郷は三人を殺さないように手加減をする。

 

気絶させると、春蘭、秋蘭が残り二人の覆面をはぎ取る。

 

(シュッ!)

 

一人の覆面をはぎ取ると、その下から紫色の髪、眼鏡が特徴で

 

かしこそうな少女が顔をみせる。

 

そして、秋蘭が最後の一人の覆面をはぎとると

 

(シュッ!)

 

4人

「なっ!?」

 

その顔をみた4人は驚いた。何故ならその覆面の

 

したの顔は少女ではなくて

 

「この者は黄巾党兵ではないか!」

 

本郷猛

「くっ! やられた どうやら最後の一人はこの人を

影武者にしてどこかにいるらしい」

 

秋蘭

「なら我々が侵入していたことはとっくにばれていたのか!?」

 

ゲルショッカー首領の声

「その通りだ!」

 

突如不気味な声がしたのでその方をみると、先ほどの鷲に蛇が絡みついた

 

紋章の中心が光っていたのだ。

 

本郷は聞き覚えのある不気味な声にむかってこう叫ぶ。

 

本郷猛

「ゲルショッカーの首領!?」

 

ゲルショッカー首領の声

「ようこそ本郷猛君 そして3人の武将の諸君 

よくここまで来たな」

 

「本郷殿 あの声は一体?」

 

本郷猛

「あの声の持ち主こそがゲルショッカーの首領だ!」

 

春蘭

「なにっ!?」

 

「ゲルショッカーの首領ですと!?」

 

4人は驚く。今話しかけているのは魏を、そして

 

義勇軍を手こずらせた

 

集団の首領だというのだから・・・。

 

 

本郷猛

「お前達は怪人を使って黄巾党兵を操り、

この世界を混乱させていたのか!?」

 

ゲルショッカー首領の声

「その通り。 黄巾党兵を操り、この世界

を混乱させていたのは我々だ・・・」

 

本郷の問いに首領はそう答える。

 

秋蘭

「お前達は黄巾党兵を操り、何を企んでいる!?」

 

ゲルショッカー首領の声

「ふふふ・・・・殺す前に教えてやろう 我

々にはこの時代の人々の怨嗟の声が必要なのだ。『

太平要術』に妖術を蓄えさせるためにな・・・」

 

春蘭

「『太平要術』だとっ!? それは華琳様が

探していた書名ではないか!」

 

本郷猛

「そうだ・・・・こいつらは『太平要術』を

張三姉妹に渡し、その妖術で世を混乱させる

ように仕向けたんだ!」

 

秋蘭

「そんな恐ろしい書だったのか?」

 

「それよりも本郷殿」

 

本郷猛

「ああ・・・・首領、『太平要術』を持った張宝はどこだ!」

 

??

「首領に聞かなくても、さっきから貴方達の後ろにいるわよ」

 

突如、後ろから声がしたので振り返ると、そこには『太平要術』

 

の書らしき物を持ち、腕に黄色いリボン、そして黄巾党兵を多く

 

連れた張宝こと地和がいた。

 

そして地和も操られているのか目に光がない。

 

春蘭

「なっ!? いつの間に!?」

 

秋蘭

「しかもいつの間にこんなに敵が!?」

 

本郷猛

「なぜばれたんだ!」

 

地和

「教えてあげるわ・・・『天の御遣い』本郷猛 

あんた 天和姉さんのことを『張角様』ってい

ったそうね?」

 

本郷猛

「それがどうした!?」

 

地和

「ば~か! ちぃ達はね黄巾党兵皆に「真名」で、

そして敬称なしで呼ぶことを許しているのよ そ

れなのに、一人だけ名でしかも、わざわざ『様』

をつけてよぶなんておかしいでしょ?」

 

本郷猛

「何だとっ!?」

 

本郷はさすがにこれには驚いた。まさか、全員に真名

 

で呼ばせていたなんて・・・・

 

おそらくばれた後にその兵が何らかの手段で地和に密

 

告し、こちらに先回りしていたので

 

あろう。

 

 

地和

「一人に声かけられて慌ててそういっ

ちゃったのが運の尽きね」

 

そして地和はマイクらしき物を持つとこう言う。

 

地和

「ハァ~・・・・みんな~~ ちぃ達の邪魔をす

るこいつらをやっつけて~!」

 

(やっつけて~!)×3

 

すると黄巾党兵達はスイッチを入れられた機械

 

のように本郷達に迫ってきた。

 

「こいつらやっつける・・・」

 

「こいつら倒す・・・」

 

「こいつら・・・・殺す!」

 

どうやらより強力な催眠術によってただ戦うだ

 

けの兵士にされたようであり、

 

自分で考える力もなくなってしまったようだ。

 

そして4人は離れないように互いに背を合わせる。

 

「どうします? 操られているだけなら手が出せませんよ」

 

本郷猛

「ああ・・・・だが戦わなければ、こちらがやられる!

殺さずして敵を倒すんだ」

 

春蘭

「・・・・しょうがない一か八かだ」

 

秋蘭

「わかった」

 

本郷を除く、3人は武器を逆刃の方にして黄巾党兵に迫っていった。

 

本郷は迫り来る黄巾党兵の攻撃を避けながら、カウンター

 

で腹部に重い一撃を入れる

 

本郷猛

「トオッ!」

 

「ぐえっ!」

 

そして後ろから襲ってきた黄巾党兵の攻撃を受け止め、

 

その兵を叩き付けると武器を取り

 

上げて、つぎつぎと黄巾党兵を気絶させていく。

 

そして春蘭は己の武器である七星餓狼を逆刃のほうに

 

してつぎつぎと敵を気絶させていった。

 

春蘭

「はっ! はっ!」

 

「がはっ?」

 

しかし、敵に対して手加減をしたことのない彼女

 

にとってはこの戦い方は余りなれていなかった。

 

秋蘭

「ふんっ! ふんっ!」

 

「ぐうっ・・・」

 

一方で妹である秋蘭も本来は弓を使っての戦法

 

が主である為、白兵戦という慣れない

 

戦いに苦戦しながら、敵を倒していく。

 

「はいはいはいはいっー!」

 

星の方は、苦戦することなく敵を気絶させていく。

 

そして始まって数十分が経過した今、敵をかなり気

 

絶させたが、まだかなりの数が

 

周りにおり、彼らは再び背を合わせる。

 

本郷猛

「くっ! 操られているとはいえこんなに手強いとは」

 

地和

「ふふふ・・・・ちぃの兵隊達を相手に良く持った方よ」

 

その時、天和が目を覚ました。

 

天和

「う、うう・・もう~朝なの~?・・・・ええ!?」

 

目を覚ました天和が周りの光景に驚く。周りに自分達の

 

ファンが気絶しておりそして自分の妹と見たことない

 

人達が戦っているのだから。

 

地和

「あら姉さん。 正気に戻ったの?」

 

天和

「ち、地和ちゃんこれはどういう事!? 何しているの? 

それに正気って?」

 

地和

「そのまんまの意味よ。 このままゲルショッカー

の操り人形として歌い続けていれば良かったのに

・・・・」

 

天和

「ゲルショッカー?・・・・・・そうだ!思い出した! 

確か私達は干吉って人に『太平要術』の書をもらって・・・

それをつかって芸人としてここまで人気が上がったの・でも・

・ある日、役人から身に覚えのない嫌疑をかけられて、私

は連れて行かれそうになったの その時地和ちゃんが妖術を

使って私を助けてくれて・・・それと引き替えに私達とその

場にいた人達が追われる身に・・・・ 私達は身を守る為に

私達を護ってくれる人達を増やしていったの・・・・ でも

いつまでもこんな事は続かない、と三人で言い争っていたとき

また干吉って人が私達の前に出てきて・・・その人に見つめら

れていた途端、気が遠くなって・・・・そこからの記憶が・・・」

 

天和から、黄巾党が誕生した経緯についてを聞きその場にいた4人は

 

驚愕した。

 

 

本郷猛

「何てことだ・・・・黄巾党誕生の裏にそんなことがあったのか

・・・・・」

 

「最初は役人の横暴から身を守る為にしていた事を、ゲルシ

ョッカーに悪用され人々を脅かす黄巾党を生み出したということですか」

 

春蘭

「ああ・・・・私達も今、その事実をしったぞ」

 

秋蘭

「事情は分かった だが、なおさらの事だ こんな馬鹿な事はいつまで

も続くわけがない」

 

本郷猛

「そうだ。 張宝 もうこれ以上罪を重ねるな! 投降すれば、皆に

今の事情を話して寛大な処置をするように俺が頼む! 君はゲルショ

ッカーに操られているだけなんだ!」

 

本郷は地和を説得しようとするも・・・

 

地和

「あんた・・・・お人好しなのね でもその気はないわ

だって私はゲルショッカーに忠誠を誓った身よ」

 

本郷猛

「何ッ!?」

 

地和

「実はね私は、監禁していた人達をあんたが助けた

ところを『隠しかめら』って奴で見ていたのよ その時、

『カエルトンボーとは別に外にいた化け物が人々に

催眠術をかけていた』って聞かなかった?」

 

本郷猛

「何がいいたい?」

 

地和

「アハハハハハハッ! まだ分かんないの!? 

その化け物は目の前にいるのよ!」

 

本郷猛

「何だとっ!?」 

 

地和

「ある時は人気芸人の地和ちゃん。またある時は黄巾

党の首領「張三姉妹」の一人張宝、しかしてその実態は!」

 

地和が両腕で顔を隠すとその姿が変異し、蜂と燕を混ぜたような

 

怪人に姿を変えた。

 

ハチツバメ

「ゲルショッカーの怪人ハチツバメよ! ホホホホホッ!」

 

天和

「う、嘘 地和ちゃんが・・・」

 

天和は怪人に変身した妹の姿に驚愕した。 そしてそれと

 

同時に人和も目を覚ます。

 

 

人和

「う、う~ん 姉さんどうした・・・・化け物!?」

 

ハチツバメ

「化け物・・・・・酷いわね。お姉ちゃんに対して・・・」

 

人和

「お姉ちゃん・・・・」

 

人和はとなりに天和がいるのを確認したが、もう一人の

 

姉である地和を確認できない。 ということは・・・・・

 

人和

「地和姉さんなの?」

 

ハチツバメ

「ホホホホホっ! やっと気づいたみたいね」

 

人和

「何でそんな姿に!?」

 

ハチツバメ

「偉大なるゲルショッカーに私は選ばれたの! どう? 私と共に来れば

もっと私達の為に戦ってくれる人達を増やせるし、邪魔する人達を倒すこ

ともできるのよ!」

 

天和

「地和ちゃん・・・・・そんなのおかしいよ」

 

ハチツバメ

「ホホホホホッ! 何がおかしいのよ!?」

 

人和

「私達が芸人になったのはそんな事が目的じゃなくて私達の歌を

楽しんでもらって、この乱れた世に苦しむ人達を元気にするのが

目的だったじゃない!」

 

天和

「そうだよ・・・・それなのに私達の歌で人々を苦しめるなんて

おかしいよ 元に戻ってよ 地和ちゃん・・・・」

 

二人は姉妹である地和、いやハチツバメを説得しようとした。

 

しかし、怪人になった彼女にその言葉は届かず・・・・

 

ハチツバメ

「・・・・・残念ね・・・・これで貴方達を殺さ

なければならなくなったわ」

 

天和

「えっ?」

 

ハチツバメ

「逆らう者には死! それがゲルショッカーの掟なのよ!」

 

そしてハチツバメは姉妹にちかづこうとするが、本郷がそれを阻む。

 

本郷猛

「そうはさせん!」

 

ハチツバメ

「本郷猛! 邪魔をする気なの!」

 

本郷猛

「ハチツバメ! まだ君には人間の心が残っている

はずだ! ゲルショッカーの言いなりになるな!」

 

ハチツバメ

「うるさいっ! 『太平要術』の妖力はけっこう溜

まったけど、まだまだ足りないのよ! ゲルショッカ

ーの目的を達成する為にはもっと乱れた世に

して、怨嗟の声を集めるのよ!」

 

これを聞いた本郷はこれ以上、ハチツバメに何をいっても無駄だと

 

判断し、ここで変身することにした。

 

本郷猛

「やむを得ん。ならそれを阻止する為にハチツバメ! 

お前を倒す!・・・・フンっ!」

 

(ピュイイイイン!)

 

春蘭

「な、何をする気だ!?」

 

春蘭は突如本郷が訳の分からない体制になったことに動揺する。

 

本郷猛

「ライダー・・・・」

 

本郷は左手を腰に当て、右腕を左側に持ってきてポーズをとると、

 

右腕をまた右側に持ってきて、今度は右腕を腰に当

 

て、左腕を右側に持ってきた。

 

本郷猛

「変身っ!」

 

(ゴウン!)

 

すると本郷の腰から赤い風車のついたベルトが現れ、

 

本郷猛

「トオッ!」

 

本郷がそのままジャンプすると、ベルトから発した凄まじい光が彼を多い光が晴れると

 

仮面ライダーになった彼が着地してきた。

 

 

(ピュイイイイン!)

 

(挿入曲:レッツゴー!ライダーキック)

 

ハチツバメ

「出たわね仮面ライダー!」

 

秋蘭

「か、仮面らいだぁ?」

 

春蘭

「本郷なのか!? その姿はいったい!?」

 

仮面ライダー一号

「説明は後だ! 黄巾党兵は任せたぞ!」

 

春蘭

「あ、ああっ!」

 

「お任せ下さい!」

 

 

 

仮面ライダー一号は黄巾党兵を星達に任せるとハチツバメに向かっていく。

 

ハチツバメ

「いいわ・・・相手してあげる ついてきなさい仮面ライダー

フフフフフ・・・・」

 

ハチツバメは飛びながら外へと向かい、ライダーも外へ向かう。

 

そして外に出ると、そこには待機していたと思われるゲルショッカーの

 

戦闘員が待ち構えていた。

 

そして一人が斬りかかってきたとき、ライダーは攻撃を受け止め、

 

地面に戦闘員を叩き付けた。

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギィ!」

 

そして短剣を取り上げたライダーは戦闘員に向

 

かっていき、同じく剣で襲い掛かって

 

きた戦闘員と斬り合い、次々と倒していった。

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギィ!」

 

次々と敵を倒しているとき、後ろから近づいてきた戦闘員に

 

気づかず、背後からの攻撃を受けてしまう。

 

仮面ライダー一号

「グウッ!」

 

そして背後から動きを封じられると、他の戦闘員

 

が身動きができなくなったライダーに殴りかかってきた。

 

(バキッ!バキッ!ボゴッ!)

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

両腕を抑えられているライダーはとっさに両足で目の前

 

の戦闘員を蹴り飛ばす

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイイイイイッ!」

 

そして両腕を抑えている戦闘員も振り払い、殴り飛ばした。

 

仮面ライダー一号

「トオッ!」

 

(バキッ!バキッ!ボゴッ!)

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

そしてあらかた戦闘員を倒した仮面ライダー

 

はすぐさまハチツバメに向かう。

 

ハチツバメ

「ホホホホホッ!」

 

仮面ライダー一号

「フンッ!」

 

(ピュイイイイン!)

 

仮面ライダーは再び剣を取り、右手が蜂の毒針になっ

 

ているハチツバメに向かっていく。

 

(カキィーン! カキィーン! カキィーン!)

 

ライダーとの剣戟で最初は優勢を見せたハチツバメであるが、

 

疲れさせる為にわざと追い込ませたと気づかないでいた。 

 

そして壁にライダーを追い込んだハチツバメは止めをさそう

 

と一気に毒針を刺してきた。

 

だが、ライダーはとっさに攻撃を避わし、外れたハチツバメの

 

毒針はそのままライダーの後ろにあった岩に刺さってしまう。

 

ハチツバメ

「ウウッ!? ぬ、抜けない!」

 

ハチツバメは岩に武器である右手の毒針が刺さり、抜けなくなっている。

 

これがライダーの狙いであった。

 

そして敵の横側にたったライダーは構えると剣を両手で持ち一気に振り下ろす。

 

 

(ピュイイイイン!)

 

仮面ライダー一号

「ライダースラッシュ!」

 

(ズバッ!)

 

ハチツバメ

「ああああああああああああああっ!」

 

ハチツバメの武器であり、そして弱点でもあった毒針を失い、ハチツバメは

 

苦しみ出す。

 

ハチツバメ

「ひ、ひいっ! まさかこんなに仮面ライダー

が強かったなんて・・・・ここは逃げるきゃっない!」

 

そういうとハチツバメは右が蜂、左が燕の翼を拡げ、

 

空へと向かう。

 

だが、逃げることを彼は許さず・・・

 

仮面ライダー一号

「逃がすか!」

 

(ピュイイイイイイン!)

 

仮面ライダー一号

「行くぞ!トオオオオオオオオオっ!」

 

(ビュオオオオオオオン!)

 

仮面ライダーは空高く跳び上がり、空にいたハチツバメの近くにきた。

 

ハチツバメ

「ホホホホホっ? う、嘘!? そんなのありっ!?」

 

これにはハチツバメも驚く。目の前にいるライダー

 

が跳び上がり、自分の所まできたのだから・・・・そして

 

怪人の近くまでやってきた仮面ライダーは

 

敵を倒す為の必殺の蹴りを放つ。

 

仮面ライダー一号

「ライダアアアアアアア・キイイイイイック!」

 

(ドゴンッ!)

 

蹴りは見事に命中し、ハチツバメは衝撃で地面へと落ちていった。

 

ハチツバメ

「きゃあああああああああ!」

 

そして地面に激突し、何とか立ち上がったがダメージ

 

に耐えきれず・・・・

 

ハチツバメ

「ぎゃああああああああ!」

 

そのまま後方に倒れてしまう。

 

 

仮面ライダー一号

「・・・・・・・・」

 

仮面ライダーは倒したハチツバメをみつめているとその姿は

 

黄巾党の首領「張宝」、いや地和に戻る。

 

地和

「う、ううう・・・・・・」

 

声がしたことからまだ生きているようであった。

 

そして地和は意識を取り戻し、ゆっくりと起き上がった。

 

地和

「い、今までちぃは何を・・・・?」

 

どうやら怪人にされた記憶は残っていないようだ。

 

その時、彼女の姉妹天和、人和が彼女の元まで走ってくる。

 

天和

「地和ちゃ~ん!」

 

人和

「地和姉さん!」

 

地和

「天和姉さん! 人和!」

 

天和

「良かった~! 元に戻ったんだね♪ 地和ちゃん」

 

地和

「えっ!? も、元に戻ったってどういうことなのよ? 

それに今まで私は一体何をっ?」

 

人和

「姉さん・・・本当に覚えていないの? 姉さんは干吉って

人に操られて・・・・」

 

地和

「干吉?・・・・・・・・・あっ! そういえば、私達の前に

また干吉が現れてそこからの記憶が・・・・」

 

そして地和は徐々に記憶を取り戻していく。 黄巾党兵を生み出して

 

世の中を混乱させてしまったこと、そして多くの人を元気にするどころ

 

か不幸にしてしまったことなど・・・・・

 

地和

「私・・・・なんてことをっ!」

 

仮面ライダー一号

「君が気にする必要はない・・・・」

 

その三人の姉妹は昆虫の様な仮面を被り、赤い襟巻を首に巻き付けた

 

人物をみる。仮面で表情は見えないが、その仮面の下は微笑んで

 

いるように見えた。

 

そして長女天和は仮面ライダーにお礼を言う為に近づく。

 

天和

「本当にありがとうございます。私達を悪い人達から助けてく

れただけでなく化け物になった地和ちゃんを元に戻してくれて

・・・・」

 

仮面ライダー一号

「いや、違う・・・・・化け物が死んで、妹さんが生き返ったんだ」

 

人和

「そうなんですか? 一体貴方は?」

 

人和がこう聞くと、彼はこう答える。

 

仮面ライダー一号

「私は仮面ライダー・・・・人々から

「天の御遣い」と呼ばれる者だ」

 

天和

「天の御遣い?」

 

地和

「仮面らいだあ?」

 

天和が困惑しているとき、星がライダーの元まで走ってきた。

 

「ラ、ライダー殿! すいません!」

 

仮面ライダー一号

「どうしたんだ?」

 

「必死に黄巾党の兵を食い止めていたの

ですが、余りにも数が多すぎてこれ以上

は限界です 途中で呉の孫策、魏の曹操、

そして心配して来てくれた関羽達が手加

減しながらの戦いに苦戦しています!」

 

仮面ライダー一号

「何ッ!? ハチツバメを倒したのにまだ

皆正気に戻っていないのか!?」

 

どうやら黄巾党兵にかけられた催眠は本人

 

が解かないと解けないようである。

 

地和

「姉さん達・・・・行くわよ!」

 

天和

「うん! 地和ちゃん」

 

人和

「元はといえば、私達の身勝手が招いた結果

だもの。私達がなんとかしないと・・・」

 

三人はそういうと黄巾党と、義勇軍が戦いを

 

繰り広げている地へと赴く。

 

仮面ライダー一号

「一体何をする気だ!?」

 

地和

「まあ見ててよ♪」

 

地和がそういうと三人はそのままいってしまう。

 

 

一方で黄巾党の本部では義勇軍、魏軍、そして事情

 

を聞いた呉軍が必死に黄巾党兵を食い止めていたが、

 

そろそろ手加減をしながらの

 

戦いに皆、限界を感じているようであった。

 

愛紗

「くっ! ご主人様達はなにをされている? 

これ以上はこっちが持たんぞ!」

 

雪蓮

「義勇軍から事情を聞いて、仕方なく手加減し

ているけどこれ以上はこっちが持たないわよ~」

 

孫呉の王、孫策伯符は仕方なく愛刀南海覇王を鞘から抜かずに

 

相手を気絶させる戦法で戦っているが限界が近くなっていた。

 

冥琳

「我慢しろ! 操られているだけの人間

を殺すわけにもいかんだろっ!」

 

雪蓮

「そういわれても~!」

 

その時、舞台の上に誰かが立っていた。よく見るとそれは

 

黄巾党の首領「張三姉妹」であった。

 

蓮華

「なっ!? あれは黄巾党の首領達!?」

 

華琳

「首領達自らのお出ましのようね 

一体何をする気なのかしら?」

 

その三姉妹は突然マイクのような物を口の前まで持って行き、

 

それと同時に音楽がなる。

 

音楽が鳴った事に気づいた黄巾党兵は戦うのを止め、

 

張三姉妹の方を見た。そして敵の様子が変わった事に

 

気づいた魏、呉、そして義勇軍の兵士も一旦、戦闘を

 

中止し、張三姉妹の方を見る。

 

そして黄巾党兵全員が自分達の方を向いていると分かった

 

三姉妹は歌い始める。

 

 

(挿入曲:YUME 蝶ひらり)

 

すると黄巾党兵全員が剣、弓などを上に掲げなが

 

ら張三姉妹を応援し始めたのだ。

 

その歌の面白さ、心地よさは義勇軍、魏、呉の皆にも伝わる。

 

愛紗

「これが張三姉妹の歌。なんて心地よいんだ」

 

桃香

「黄巾党の人達が虜になるのも理解できますね♪」

 

鈴々

「すっごく上手なのだ!」

 

そしてライブが終わりを迎えようとした時、三人

 

は終わり間際にいつも言っている台詞をいう。

 

天和

「みんな大好き?」

 

『天和ちゃ〜ん!! 』

 

地和

「みんなの妹?」

 

『地和ちゃ〜ん!! 』

 

人和

「とってもかわいい? 」

 

『人和ちゃ〜ん!! 』

 

天和

「みんな、ありがとう~!」

 

『ホワワ~!』

 

そして黄巾党兵が自分達の方に注意が向いたと悟った

 

人和は姉の地和に合図する。

 

人和

「今よ!地和姉さん!」

 

地和

「ええっ! 任せて!」

 

すると張三姉妹の一人、地和はマイクを口に近づけるとこう叫ぶ。

 

地和

「ハァ~・・・・・・・ み~んなあああああああああああ! 

正気に戻ってええええええええええっ!」

 

(戻って)×3

 

その声があたりに響き当たると、黄巾党の様子がかわる。

 

次々と全員の目に光が戻り、辺りが騒然となる。

 

「あ、あれっ? 俺達は何をしていたんだ?」

 

「そうだ! 俺達は変な化け物に何か催眠

をかけられて・・・・」

 

鈴々

「これはどういうことなのだ?」

 

思春

「どうやら、催眠を解いたようだな。 あの三人」

 

黄巾党兵ががやがやしていると、天和はこういう。

 

天和

『皆さん! 聞いて下さい!』

 

「あっ! 天和ちゃんだ!」

 

「無事だったんだ!」

 

どうやら皆、天和達はゲルショッカーに捕まっていると

 

思っていたようだ。

 

その時、天和は驚くべき事を口にする。 それは・・・・・

 

天和

『今日で黄巾党は解散します!』

 

「え~!?」

 

その言葉を聞いた黄巾党兵は驚愕し、中にはこける者もいた。

 

天和

『私達、普通の芸人に戻って一からやり直します!』

 

天和の言葉には操られていたとはいえ、黄巾党の首領として罪を犯し

 

ていたのは事実でそれらを償う為にも、一からやり直すといったのだ。

 

この様子を桃香達は離れた場所で見ていた。

 

桃香

「ご主人様達、うまくいったみたいね♪」

 

その時、本郷猛がその場にやってきた。

 

本郷猛

「どうやら黄巾党は事実上滅びたみたいだな」

 

愛紗

「お帰りなさいませご主人様」

 

鈴々

「お疲れなのだ!お兄ちゃん」

 

本郷猛

「あ、ああ・・・皆も良くやった。」

 

その時、一人の伝兵が本郷にこういう。

 

「ご報告します! 張三姉妹は魏に投降、

『太平要術』の書も抑えたとのことです!」

 

本郷猛

「そうか・・・・」

 

数分後、本郷達は呉の軍と共に『太平要術』の書も抑えた魏軍、

 

そして鈴々の恩人である華陀と合流する。

 

 

華陀

「どうやら、黄巾党は解散したようだな・・・」

 

本郷猛

「そうだ・・・・それよりもどうしたんだ? 

そんなに汗だくになって」

 

華陀が汗だくの姿になっているのを見て本郷達は驚愕する。

 

よほど激しい運動でもしないとこうならないはずだ。

 

すると華陀は本郷にこういう。

 

華陀

「あ、ああ・・・実はな・・・・」

 

その時、華琳が華陀の目の前に現れた。

 

華琳

「か~だ~・・・・私に無礼な事をいったのに、また

私の前に姿を見せるなんていい度胸しているわね?」

 

その顔は笑みを浮かべているが、怒っているのは間違いはなかった。

 

しかし、怒りにまかせて皆の前で華陀を切り捨てれば、自身の評判が

 

悪くなるのを恐れていてか、代わりに満面の笑みを浮かべていた。

 

その笑みは別の意味で華陀を震え上がらせてしまう。

 

華陀

「そ、曹操 だ、だからあれは治療の説明であって・・・・

変な目的ではっ!」

 

華陀の説明を聞いた華琳はここまで慌てている様子を見て、

 

本当にアレがただの便秘の治療の説明だと分かり、真剣に

 

自身の事を心配していた華陀を殺そうとした事が恥ずかしく

 

なった。

 

華琳

「はぁ~・・・まぁいいわ。 つまらないことで人を斬る程、

私も馬鹿じゃないし、今は『太平要術』を封印するのが先よ

だから今回のことは水に流してあげる」

 

華陀

「そ、曹操・・・・」

 

華琳

「た・だ・し・・・今度、無礼な事をいったらその時は

問答無用で殺すわよ・・・・」

 

華琳は殺気のこもった目で華陀を睨む。

 

華陀

「わ、分かった・・・それで『太平要術』の書は?」

 

華琳

「今、持ってこさせてるわ」

 

そして、その場に張三姉妹がやってきて地和は

 

『太平要術』の書を華陀に向ける。

 

華陀

「これが『太平要術』の書か ・・・よしっ!」

 

華陀は両手に鍼を持つと、『太平要術』の書を睨み、

 

そして本の急所と思われる箇所を探り当てた。

 

華陀

「そこだ!我が身 我が鍼と一つなり! 

一鍼同体! 全力全快! 病魔覆滅!」

 

一気に鍼を『太平要術』の書に振り下ろす。

 

華陀

「元気にな~れええええええええ

ええええええっ!」

 

その鍼を一気に『太平要術』の書に刺そうとしたその時、

 

?????

「ちょっと待って下さい」

 

華陀

「えっ?」

 

どこかから声がして思わず、その手を止めてしまう。

 

?????

「封印するのに『元気にな~れ』はおかしいんじゃ

ありませんか?」

 

華陀

「それもそうだな・・・・・・って誰だ!?」

 

暗黒魔術師

「ふふふ・・・・」

 

何とそこには于吉、もとい暗黒魔術師がどさくさ

 

に紛れて『太平要術』の書を地和から取り上げていたのだ。

 

そして地和は見覚えのある男に向かってこういった。

 

地和

「ああっ!あんた于吉っ!」

 

三人の少女は突如現れた見覚えのある男に驚愕する。

 

自分達に「太平妖術」の書を渡し、

 

地和を変な化け物にした張本人だったのだ。

 

暗黒魔術師

「于吉・・・・懐かしい名前ですね・・・・最も今の

私の名前は暗黒魔術師ですが・・・」

 

華琳

「あ、暗黒・・・・」

 

一同

「魔術師?」

 

(ビュ~・・・)

 

余りにも変わった名前にその場に一瞬冷たい風がながれた。

 

華琳

「ふざけているの貴方?」

 

暗黒魔術師

「いいえ、私はいったて真面目ですが・・・・」

 

誰もがやがやいっている時に本郷だけは暗黒魔術師を

 

睨んでいたのだ。

 

本郷猛

「何故貴様がここにいるんだ! 暗黒魔術師!」

 

地和

「何よ? あんたこいつ知ってるの?」

 

雪蓮

「誰なのよこいつ?」

 

本郷猛

「こいつはゲルショッカーの大幹部でこの

戦いを裏から引いていた黒幕だ!」

 

一同

「ええっ!?」

 

皆は本郷の言葉に驚愕する。目の前にいるのは「黄巾党の乱」

 

を影から操っていた黒幕だというのだから。 

 

愛紗

「ゲ、ゲルショッカーの大幹部!?」

 

暗黒魔術師

「その通り。皆さんにも改めて自己紹介しましょう。

私の名前は「暗黒魔術師」ゲルショッカー三国時代

支部の「大幹部」です。 以後お見知りおきを・・・」

 

暗黒魔術師は丁寧に頭を下げて挨拶をする。

 

そして暗黒魔術師は回収した『太平要術』の書を見て

 

こう言った。

 

暗黒魔術師

「ふふふ・・・かなりの怨嗟の声が集まっていますが、まだまだ

足りませんね・・・・首領に献上するアレを作るのには」

 

雪蓮

「よくわかんないけど、アンタを倒せばいいだけの話でしょ!」

 

雪蓮は暗黒魔術師を南海覇王で切り捨てようとするが、

 

雪蓮

「えっ?」

 

何と素早い動きでかわされ、そして

 

暗黒魔術師

「はぁっ!」

 

雪蓮

「きゃあ!」

 

なんと暗黒魔術師は手から気の塊のような物を出すとそれを

 

雪蓮に向けてうち、攻撃に当たった雪蓮は吹っ飛んでしまう。

 

蓮華

「雪蓮姉様!」

 

冥琳

「雪蓮!」

 

その二人は急いで、雪蓮の方に向かった。

 

暗黒魔術師

「ふふふ・・・虫けらごときが私を倒そうなんていい度胸ですね?

ですが、私の目的はこれの回収です 皆さんとはいつかお会いしま

しょう。 ハハハハハッ!」

 

暗黒魔術師は空高くジャンプすると、いつの間にか用意してい

 

た馬に飛びのりそのまま逃げてしまう。

 

本郷猛

「待て!暗黒魔術師!」

 

本郷もいつの間にか用意していたバイクに飛び乗り、

 

暗黒魔術師を追跡する。

 

果たして、暗黒魔術師を捕らえることができるのか!?

 

つづく

 

 

次回予告

暗黒魔術師を追う本郷は遂に暗黒魔術師に追いつき、太平要術を取り返そうとする。

彼から、衝撃の事実と同時に仲間がカエルトンボーの襲撃を受けていると聞いた彼は

急いで、襲撃を受けている桃香達の元へと戻っていった。果たして本郷は桃香達を

救う事が出来るのか!? 次回、「毒殺魔 カエルトンボーの襲撃!」にご期待下さい!


 
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