No.538264

恋姫無双~天から舞い降りた番犬たち~

イロハスさん

どうもイロハスです( ゚ー゚)( 。_。)

今回の作品ではMGSからあるアイテムを拝借したいと思います。
それについては本編で・・・

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2013-01-31 13:41:12 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:12341   閲覧ユーザー数:11828

泣き叫ぶ子供・・・

 

 

それを蹴り飛ばして走り回る大人・・・

 

 

燃え盛る町、断末魔が飛び交う町、そして地面が血で染まる町・・・

 

 

それが俺、北郷一刀が立っている町の光景だ・・・

 

 

 

「北郷一尉!東地区制圧したとの通達!!至急指示を!」

 

 

「わかった!B班はそのまま南地区の援護に行かせろ!俺たちは東地区に向かうぞ!」

 

 

「サーイエッサー!B班今の指示は聞こえたな!至急南地区の援護に向かえ!健闘を祈る!」

 

 

そこでB班との連絡を途切れる・・・ふぅ

 

しまった!と思って口を閉じるがもう遅い。

 

 

「ぷっ、北郷一尉また溜息してる。」

 

 

「仕方ないだろー、こういうの柄じゃないんだから・・・」

 

 

「いえいえー、様になってましたよ。「向かうぞ!(キリッ」・・・ぷっ」

 

 

「南一等陸士・・・北郷一尉として命令する。体に爆弾巻きつけて敵本部に突撃しろ。」

 

 

「・・・ふぇ?いや、冗談キツイですよ北郷一尉?」

 

 

「・・・」ニコニコ

 

 

「うわーあの笑顔、北郷一尉が鬼畜なときに浮かべる笑顔だー・・・」

 

 

「はぁ、からかうのも程々にしてくれな・・・」

 

 

「わーい!なんだかんだで許してくれる北郷一尉大好き!」

 

 

「はいはい、そうですね。杏いるかー?」

 

 

「ぶーぶー、人の好意を軽く流すなー」ブーブー

 

 

「はっ!ここに!」

 

 

「よし、杏もきたし東地区に向かうぞー」

 

 

隊員「おー」

 

 

比較的ゆるい軍隊だった。

 

俺たちが今いるのはテロやデモ、反乱が日常茶飯事となりつつある町である。

 

そして重要なのが、国がこのテロやデモを見てみないふりをしていることである。

 

この町は東西南北の地区に分かれていて、一番広いのが東地区、一番被害が大きいのは南地区である。南地区は元々貧民や孤児などが多い地区で、国はそれを放置していた。

 

その結果、西地区で起きた反乱に便乗して南地区がデモを起した。

 

次に俺たちの部隊に関してだが、俺たちの部隊・・・通称「番犬」

 

警察のことを国家の番犬などと日本では呼んでいるが、俺たちは世界の番犬といったところである。

 

拠点は世界各地にあるが大体は日本に依頼がくる。そして、その多くはデモや反乱の鎮圧やテロの殲滅である・・・と同時に俺たちはテロやデモをしたりもする。

 

俺たちは、現場で状況を判断し、そして正しいと思った方に加担することができる。

そのため、この部隊に入隊できるのは物事を柔軟に考えられる思考能力と通常の軍隊では扱いきれないような実力者などが集まる。

 

代表例を挙げれば、

 

一人目は南結衣一等陸士。彼女は情報収集能力が長けていた。しかし、その能力が高すぎたのが理由で、国の裏の部分を知ってしまい国から追放され、挙句には暗殺までされそうになったそうだ。

 

二人目は河原杏曹長。彼女は隠密作業に長け、暗殺や密偵などをしていたらしいが、この彼女もまた国に恐れられついほうされたらしい。

 

ちなみに俺は至って普通。高校卒業後、じいさんに習っていた無刀術が免許皆伝できるレベルに達したので陸上自衛隊に志願したのだが、わずか1年でリストラされた。理由を問い詰めても、「お前を国で留めるのはもったいない。俺が紹介するここならお前をよく使ってくれるだろう。」という答えしか帰ってこなかった。

 

それについてじいさんに話しても「やはりそうなったか・・」としか答えてくれず結局理由は分からず、流れ流れてここに就職したというところだろう。

 

 

 

長い思考も一区切りをつけて目の前の景色に目を向ける・・・そこにあるのは人の死体の山。

辺りには人の死体を焼いたような焦げ臭い匂いとガソリンの匂いが充満している。

 

 

「これは・・・酷いな。」

 

 

この職業に就いてから2年経つがこの臭いや人を殺す感覚には慣れない。慣れたら最期、俺も人を襲う獣と変わらなくなってしまうと分かってはいるが、この吐き気にも似た感覚は気分のいいものではない。

 

 

俺は人の死体の山に近づき合掌しようとする・・・しかし、何かがおかしかった。いつもの吐き気の感覚だけではなく、危険だと俺の感覚が言っていた。

 

そして俺は見てしまった、死体の中で沢山の爆弾を抱いて俺を憎しみの目で見ている子供を・・・

 

「まずい!みんな伏せ」

 

俺が声を言い終える直前、あたりは火の海に覆われた。

 

その日俺たちは、この世界での役目を終えた


 
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