はやて 「零冶兄ぃ!?」
なのは 「きゃっ!?」
零冶がゾッドと戦った時、はやては目を覚ました。
なのは 「はやてちゃん、大丈夫!?」
はやて 「なの……は……ちゃん?」
はやては未だに混乱していたが、段々と冷静になっていく。
フェイト「はやて、ずっと寝ていたけど大丈夫なの?」
はやて 「寝ていた……? っ!?」
そして思い出す。零冶が言った事、零冶に眠らされた事に……。
なのは 「そうだよ? 一日中眠りっぱなしだったから心配したんだよ?」
なのはが心配そうに言う。だが、はやてはそれどころでは無かった。
はやて 「零冶兄ぃ! 零冶兄ぃは何処や!?」
フェイト「え? 零冶ならもう任務とかで行っちゃったけど……」
はやて 「あかん! はやく……早く零冶兄ぃを追いかけな!」
なのは 「……はやてちゃん、詳しく話を聞かせて?」
はやてからただならぬ事態だと察したなのはは詳しく話を聞いた。
フェイト「そ、そんな……零冶がそんな事をする訳……」
フェイトとなのはは驚愕し、同時に衝撃を受けた。
なにせ、一緒にいるという約束を破ったのだから。
なのは 「すぐに追いかけよう! はやてちゃん、零冶君の居場所は分かってるんだよね!?」
はやて 「うん! 第89管理外世界で大規模な作戦が行われ取るはずやから、そこに零冶はおるんや!」
フェイト「分かった! 六課はシグナムやヴィータに任せて私達は行こう!」
なのは 「うん!」
そして三人は零冶の後を追いかけた。
もうその時には手遅れだということを知らずに……。
第89管理外世界の荒野で一人の人間と大男が戦っていた。
大男が手に持っている剣はヒビが入り、剣としては使い物にならなくなっている。さらに、肩から血を流していた。
ゾッド 「くははは! よくぞ、よくぞ人の身でありながら此処まで練り上げた! 嬉しいぞ小僧!」
零冶 「そりゃどうも……」
ゾッドは歓喜し、零冶は斬魔刀を構えている。
両者とも本気で戦っていたが全力では無い。ここからが本番なのだ。
ゾッド 「だが、足りぬ……まだ足りぬわ!!」
そしてゾッドが剣を噛み砕き、片角の化け物に豹変した。
零冶 「……実際に見るとかなり迫力があるな」
その滲み出る闘志と殺気に零冶は冷や汗を流す。
そして、ソレを見ていた周りの魔導師達が恐怖する。
幸いにもパニックには陥っていない。
ゾッド 「もっと俺を楽しませろ、小僧!!」
そして再び激闘が始まる。
零冶は縮地を使い、翻弄しようとして攻撃するが、ゾッドはそれを目で追って対処する。
ゾッド 「甘いわ!」
零冶 「なっ!?」
ゾッドの振るった腕に零冶が吹き飛び、地面に激突する。
零冶 「っく! ルナ!」
ルナ [了解!]
零冶は斬魔刀を片手に持ち、ルナをバレットに変えて構える。
零冶 「デモンズバスター!!」
そこから漆黒の砲撃が放たれ、真っ直ぐにゾッドへ向かって行ったが……
ゾッド 「グルゥアアアア!!」
零冶 「なっ!? うそ・・・だろ?」
ゾッドの咆哮によってかき消された。よってゾッドは無傷だ。
ゾッド 「どうした小僧! この程度なのか!? この俺を失望させるな!」
まさか咆哮の衝撃波でデモンズバスターがかき消されるとは思っていなかった。明らかに原作を超えているゾッドに
零冶は戦慄した。
零冶 「だが……負けられん!!」
そして零冶は魔力弾を頭上に放ち、駆け出す。
ゾッドは零冶を迎撃するために手の鋭い爪を零冶に振るう。
その時に上空に放った魔力弾が腕に直撃し、軌道を逸らされた。
そのおかげで零冶は擦るだけで済み、ゾッドの腕を切り落とす。
ゾッド 「グガァアアアア!?」
その痛みにゾッドは雄叫びをあげた。零冶はそんなゾッドを様子見する。
ゾッド 「ぐぅ…………くく、くははははは!! 見事だ異界の黒い剣士よ! この俺にここまで傷を負わせたのは貴様で3人目だ!」
だが、ゾッドは全く効いてないような素振りをみせる。そして斬り飛ばされた腕を掴み、斬られた部分を合わせると
再生した。
零冶 「……化け物め」
ゾッド 「しかし、惜しいな。まだ足りぬが、時が来てしまった」
そしてゾッドの物言いに零冶が首を傾げていると、突然ゾッドは背中から翼を生やした。
ゾッド 「小僧! 今はこのまま退いてやる。だが、次に会った時は必ず貴様と決着を着けてやる!」
零冶 「ま、待て! ぐっ!?」
零冶が止めようとするが肩に激痛が走る。
よく見ると、ゾッドの攻撃が擦った場所で、深く切り裂かれていた。
擦っただけでこの傷だ。まともに食らったら挽肉になるのは間違いないだろう。
局員 「い、今だ! 攻撃しろ!!」
だが、そこへ最悪の事態が起きた。
管理局の武装隊がゾッドに攻撃を仕掛けたのだ。
ゾッドは魔力弾を受けたが、全く効いていなかった。
ゾッド 「グルァアアア!!」
ゾッドはそれに怒り、局員達の所へ飛行し、十数人を一瞬で引き裂き、踏みつぶした。
それにより局員側はパニックに陥る。
零冶 「なっ!?」
ゾッド 「さらばだ小僧!」
そしてゾッドは飛び去る。
こうして一難が去ったが、まだ問題が残っている。質量兵器を使ったのを管理局員に見られたのだ。
零冶はすぐにエリス達と合流するためにその場を去った。
はやて 「う、裏切ったやて!?」
アヴァン「そうだ! 奴は質量兵器を使ったばかりか、化け物と手を組んで局員数十名を虐殺し、逃走したのだ!」
はやてが第89管理外世界に辿り着いたときには既に零冶は逃走した後だった。
だが、零冶はただ逃げただけだ。寧ろ、局員達を守ったのに、アヴァンは邪魔者を排除するために大嘘を吐いて零冶を指名手配した。
なのは 「な、何かの間違いでは!?」
アヴァン「いいや! この私が直に見たのだ! 現に奴と奴の部隊は逃走しているんだぞ!!」
フェイト「そ、そんな……」
三人はアヴァンの言う事に衝撃を受けた。だが、やはり信じられなかった。
そして一度ミッドに戻った三人はこれからどうするか考えた。
はやて 「零冶兄ぃがあんな事をするなんてあり得へん!」
なのは 「うん……」
フェイト「だけど、零冶には分からない事が多すぎるのも確かだね」
二人 「「……」」
だが、フェイトの言葉になのはとはやてが黙ってしまった。
まだ謎があるのも確かだ。何故、行方不明になり、レリックを奪おうとしたルーテシアと一緒にいたのかもまだ分かっていない。
はやて 「……兎に角、零冶兄ぃを探すのが先決や」
なのは 「うん……そして話をしないと……」
フェイト「私達も覚悟を決めて行くしかないね……」
だが、三人とも零冶を諦めたりしない。
そして、この一ヶ月後に全ては終わってしまうのだった……。
後書き
どうもお久しぶりです、クライシスです。
更新が遅れてごめんなさい! 最近鬱だったので他のを執筆して気分転換していたらついのめり込んでしまってました……。
ま、何とか終わらせるので駄文になろうかとは思いますが是非とも最後までお付き合い下さい。
そして、この作品が終了したら待望のネギま!を執筆しようかと思います。
ただし、零冶ではなく、全く別の主人公を作り上げた作品になります。
タイトル名は『殺人鬼の兄弟は世界を旅する』です。
また、アットノベルスにもリリなの作品を投稿してますのでそっちを持ってくるかもしれませんw
では、また会いましょう。
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遅れてごめんなさい!