No.528703

恋姫無双 小ネタ集その10 『三つ乳巴の争い ~破ノ三~』

新年明けましておめでとうございます。

本年最初の貧乳噺を投稿です。

さて。

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2013-01-06 22:11:35 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1730   閲覧ユーザー数:1597

【貧乳党・新年のご挨拶】

 

桂花:貧乳信者諸君っ!

小蓮:新年!

雛里:あ、明けまちちぇっ!

朱里:おめでとございましゅっ!

風:みまさまー、昨年は支援コメントその他、本当にどうもありがとうございました。

  本年もどうぞよろしくお願いします。

 

  ……寝ませんよ?

 

小蓮:逃げなきゃ! 槍が降る!?

 ✝✝✝

 

【出撃! 北郷めいど隊!】

 

「北郷めいど隊、整列してください。へぅ」

「「「「「へぅ!」」」」」

 

「では、点呼しますね。番号とお名前、お願いします」

「1番、徐栄です! へぅ!」

「2番、李儒です! へぅ!」

「3番、牛輔です! へぅ!」

「4番、李粛です! へぅ!」

「5番、蔡邕です! へぅ!」

 

「今日のお仕事ですが、徐栄さんはご主人様のお部屋のお掃除を」

「はっ! 塵一つ残さず任務を完遂してみせます! へぅ!」

 

「李儒さんは街へ行って備品の買い出しです」

「くっくっくっ。わかりました。くっくっくっ……へぅ」

 

「牛輔ちゃんは璃々ちゃんのお世話だよ」

「わーい! 何して遊ぼうかなぁ? へぅへぅ!」

 

「李粛さんは川へ洗濯に」

「(川っ!? なんで川っ!? 屋敷でも出来るんじゃ……ああでも何かとても重要なことなのかも知れないし断ったら月様が困って泣いちゃうかも? そしたら詠にボコられた上、恋ちゃんの戟の血錆になったりならなかったりああダメだ考えがまとまらない……)承知です。へぅ」

 

「蔡邕さんは山へ芝刈りに」

「川へ洗濯、そして山へ芝刈り……こ、これはいつぞや御遣い様から聞いた『ももたろー』のお話そのもの! この符合はいったい何の前兆でありましょうか! 邕、気になります! すごく気になります! でもとりあえずお仕事がんばります! へぅ!」

 

✝✝✝

小蓮:ねぇ、風。

風:はいー、なんですかー。

小蓮:ナニコレ?

風:あー、↑のはですねー。今回貧乳党へ勧誘する月ちゃんの日常です。

  月ちゃんはお兄さんのめいど隊のめいど長ですから。

小蓮:うん。それはまぁわかるんだけど。

   なんか、知らない娘(こ)たちいるよね?

   月より目立ってる感じの。

風:いますねー。

  彼女たちは『おりきゃら』です。

  語尾の「へぅ」は、名誉ある北郷めいど隊の証なのです。

小蓮:あのさ、そこも気にはなったけど、それより一番はどうしていきなり出てきたのかっていうね?

風:特に意味はありませんねー。

  強いて言うなら……新年だから?

小蓮:なによそれ……。

風:ついでにめいど隊のめいどさんたち、このお話ではこれ以降出て来ません。もう二度と。

小蓮:わぁ。むしろ良かった!

 

 ✝✝✝

【月ちゃん@めいど を なかまにするぞ】

 

桂花:ってことで、今回は月を勧誘するわ! これで最後ね!

小蓮:……あれ? 『これで最後』はおかしくない? 月以外にもいたはずでしょ、思春とか美羽とか南蛮猫とか一刀とか、まだ勧誘しなくちゃいけないのが。

桂花:は? なに言ってんのよ? その辺りはもう済んだじゃない。

風:そですねー。お兄さんを仲間に加えるのには、こちらの猫耳さんがずいぶん抵抗しましたが、まぁなんとかなって良かった良かった。

朱里:はわわ、そうですねっ! 他にもすごくすごく色々な困難がありましたが、どうにかこうにかここまで漕ぎ着けたような気がしないでもありましぇん。

雛里:うん、朱里ちゃん。皆さんを勧誘する途中で、私たち何度も死にかけるようなことがあったりなかったりだったよ。

桂花&風&朱里&雛里:ああ、ホント大変だった。はっはっはー。

小蓮:……うん、なんかわかった。……も、いい、そういうことで。

 

 ✝✝✝

 

風:で、最後に残った悪逆魔王にして残虐天使な董仲穎こと、心優しく優雅で可憐なめいどさんである月ちゃんですが。

朱里:月ちゃんは詠さんの警戒が厳しくてこれまで手を出せませんでした。はわわ。

雛里:私たち(貧乳党員)が月ちゃんに近づくと、どこからともなく詠さんが来て邪魔しやがります。あわわ。

桂花:詠。背丈は私たちとそれほど変わらないのにそこそこ胸がある、我ら貧乳党の真の敵と言っても過言じゃない眼鏡だわ。

風:眼鏡ですね。

朱里:眼鏡です。

雛里:眼鏡。

小蓮:……こう聞いてると詠の存在が眼鏡そのものみたいに思えて来るんだけど。

   よーするに、月を仲間にするには詠をどうにかすれば良いってことか。

桂花:ズバリその通り。そしてすでに詠を無力化する策は打ってある。

   例のモノを、明命!

明命:(唐突に出現)はっ! 桂花さん、こちらです!

桂花:良し! 下がれ!

明命:はっ!(しゅぱっと消える)

桂花:さて、これよ。

小蓮:(疾風のように現れて疾風のように去った明命には触れない。あえて)

   おおっ、なにそれ眼鏡っ!? ふちが赤いから……冥琳のね!

風:はいはい、そんなボケいりませんよー。

  冥琳さんのは四角いですが、これは楕円ですので。

朱里:おまけに色もちょっと違うんですよ?

雛里:あわわ。ですからこれは、詠さんです。

小蓮:――いやいやいや!?

   ちゃんと「の」を付けなさいよ雛里! その言い方だと、ホントにこの眼鏡が詠みたいじゃない!?

桂花:そう、雛里の言や良し! これは詠の本体だわ。

風:本体ですねー。

朱里:はい、本体です。

雛里:これであの乳のある体はただの抜け殻。

   今が好機です。

小蓮:!? あ、あの……何??

桂花:ようするに、今なら詠に邪魔されずに月を勧誘出来るってことよ。

   何せ、詠は文字通り私の手の内にあるんだもの。

   さぁ、小蓮! 行って来なさい月の元へ!

小蓮:シャオが!? なんで!?

風:風たちはここでこの詠ちゃん(眼鏡)を監視しておかねばいけないのですよ。

  相手は深謀遠慮の賈文和。目を離したら何をするかわかりませんからー。

朱里:そうですね。我ら軍師四人、知略の限りを尽くし詠さん(眼鏡)と戦います!

雛里:頑張ろう、頑張ろうね朱里ちゃん!

桂花:そんなわけだから、月のところにはシャオが……くっ!?

小蓮:え、え? ど、どうしたの桂花っ!? いきなり片膝ついたりして!?

風:むむむー。やりますね、詠ちゃん(眼鏡)!

朱里:はわわ! しっかりしてください桂花さん!

雛里:あわっ! 詠さん(眼鏡)の力、まさかこれほどとは……。

   こうなったら、私たちも真の力を解放するしかないよっ!!

 

風:……止むを得ませんか。

 

  日輪を支えし我が眷属たちよ! その身命を賭し敵を殲滅するのです!

 

  程昱秘奥義『十面埋伏の術』っっ! はぁぁぁぁぁ!!

 

雛里:ふふふ、私の右手に封じられらたバケモノが疼いています。

 

   絡め捕れ……『連環の術』!

 

   ……貴女はもう、動けない。

 

朱里:我が名は諸葛孔明――地に伏しし龍。

 

   森羅万象、全ての理を統べ! 今、蒼天へと駆け昇らん!

 

   ――『奇門遁甲の術』!!!

 ✝✝✝

  

小蓮:(……どうしよ、コレ。傍目で見たら、眼鏡を囲んで妙に盛り上がってる怪しい集団だわ完全に! シャオ、一刻も早くこの場から逃げたい! ……そうだ!)

 ――う、うん! み、みみみ皆頑張って! シャオは月のとこ、行ってくるから!

 ええええええと、し、死なないで!? じゃっ! 

   

 ✝✝✝

 

風:はぁぁぁぁっ……と。やれやれですねー。

 

雛里:やーーーー……あわわ。

 

朱里:たーーーー……はわわ。

 

桂花:ぐああ、眼鏡に体が乗っ取られるぅ……良し。シャオの奴、行ったみたいね。

   

風:それでは、風たちも行きましょうかー。

朱里:そうですねっ。けどシャオちゃん、本当に月ちゃんのところへ向かったのでしょうか?

   どこかへ逃げたりとか。

雛里:それは、きっと大丈夫だよ朱里ちゃん。

   人は、無目的で行動するのってとても難しいから……。

風:ですねー。咄嗟に口に出していましたし、シャオちゃんは基本的に単純……おおっ、素直ですから。まずは言葉通りに動くと思うのですよ。

桂花:そうね。たぶん勧誘は出来ないだろうけど。

朱里:それで良いわけですもんね。はわわ!

 

 ✝✝✝

 

詠:あー、もう! あいつ絶対許さないんだからっ!

月:へぅ!? ど、どうしたの詠ちゃん?

詠:どうもこうもないわよ! 私の眼鏡が盗まれたの!

月:ええっ! ……あれ? でも詠ちゃん、いま眼鏡かけてるよ?

詠:ああ、これは予備なの。けどやっぱりいつものじゃないとイマイチ調子でないのよね。

月:へう。でも盗みなんて。いったい誰が……。

詠:犯人はわかってるわ! 現場にコレが落ちてたんだもの!

月:……下着――ぱんつ?

詠:そう、薄桃色のしましまよ! 私の記憶が確かなら、こんなのはいてるの一人しかいないわ!

  孫尚香――小蓮! あいつが盗人に違いない!

 

月:詠ちゃん。……それ、明らかに何かおかしいよね?

 

詠:へ? そ、そうかなって、あー! シャオ!

小蓮:あ、月がいたー……きゃー!? 詠が凄い形相で近づいて来るっ!?

詠:ここで会ったが百年目! 小蓮、大人しくお縄につきなさい!

小蓮:わーーっ! な、なんのことだかわかんないけどとにかく逃げよう兎の如く!

   脱兎、脱兎よシャオ! 逃げてばかりだけど気にしちゃダメ! ぴょいこらぴょいこら!

詠:こらぁ! 何おかしなてんしょんで逃げようとしてんのさ! 待ちなさーい!

 ✝✝✝

 

月:へう。詠ちゃん行っちゃった。

  うーん、どうしよう? 私も追いかけた方が良いのかな?

 

 ✝✝✝

 

風:おー、見事に月ちゃん一人になりましたー。

朱里:はい。ご主人様からお借りしたシャオちゃんの下着が役に立ちましたね、はわわ。……なぜ持っていたのかはわかりませんが!

雛里:あわわ、もげろ。……それに明命さんもしっかり仕事をしてくださいました。

桂花:さ、それじゃさっさと月を確保して帰るわよ。

風:そですねー。

  あ、せっかくですから、詠ちゃんに書置きを残しておきましょうかー。

 

 ✝✝✝

 

【書置き】

 

詠:はぁ、はぁ。結局シャオには逃げられたわ。

  ……ん?

  何よこの木簡。こんなところに置いておいたら危ないじゃない……って――

 

『おまえの大切な月っちは預かった。

 返して欲しくば、少しは乳を小さくしやがれってんだ!

 

                        宝譿』

 

詠:――ゆっ、月ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!?

 

 ✝✝✝

【おまけ】

 

風:やー、それにしてもさっきの寸劇はなかなか面白かったですねー。

朱里:寸劇……あー、雛里ちゃんが「右手が疼く」とか言ってたやつですねっ。

雛里:あ、あわわっ! そんな朱里ちゃんだってノリノリだったよ。

桂花:…………(ぶつぶつ)

風:おや? 桂花ちゃん? どーかしたので――

 

桂花:え、えーと。

 

   『うああっ! な、なんて強力な攻撃なのっ! このままじゃ、皆やられちゃう!

 

    ……でも、でも、私は負けない! お願い一刀、私に力を貸してっ!

 

    ――みんなを守れ! 防御すぺる「猫耳頭巾(わたしのみみはねこのみみ)」っ!!』

 

   ……なーんて、にゅふふふ♪

 

風:…………。

朱里:…………。

雛里:…………ひっなりーん。

 

                  ――続く。

 


 
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