No.524253

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第百七十五技 トラブルブレイク!

本郷 刃さん

第百七十五話です。
さて、ナンパ男達の命運や如何にw

どうぞ・・・。

2012-12-28 16:04:21 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9366   閲覧ユーザー数:8783

 

 

 

 

 

 

 

 

第百七十五技 トラブルブレイク!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サチSide

 

わたしとアスナはいま、三人の男性プレイヤーに言い寄られている。

 

ケイタとキリトが飲み物を買いに行ってくれている間に、二人でベンチに座って話していたら、声を掛けられた。

 

最初はナンパよろしく、軽く声を掛ける程度のものだったけど、

わたし達が断るごとに彼らはしつこくなり、いまでは剣呑な空気になっている。

 

しかもアスナは私服のうえに髪型を変えているので、

元『血盟騎士団』副団長の【閃光】アスナだということに気付かれていない。

 

それもあってか、彼らはしつこく絡んでくるのだと思う。

 

「だからさぁ、一緒に食事だけでもって頼んでるじゃねぇか」

 

「大体、そのギルドの仲間や男ってのはどこにいるわけよ?」

 

「いないんなら他にも言いようがあるってもんだぞ」

 

「もう少しで戻ってきますから、本当にいい加減にしてください」

 

言い寄る三人の男にアスナは強気で言い返す。わたしはというとアスナの陰に隠れているだけ…。

 

同じ攻略組でも、ここまで違うと情けなく思えてくる。

 

とにかく早く二人に戻ってきてほしい、そう考えていると…、

 

「彼女達から離れてくれ」

 

聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「「ケイタ(君)!」」

 

そこに居たのはケイタだった。そのままこちらに歩いてきて、わたし達と彼らの間に割って入ってきた。

 

サチSide Out

 

 

 

ケイタSide

 

絡まれていたサチとアスナの前に立ち、彼らを睨みつける。

 

少しばかり怯んだようだったけどすぐに睨み返してきた。

 

「なんだぁ、お前」

 

「こっちの娘とは同じギルドで、もう一人の彼女とは友人だよ。そういうわけで手を引いてもらえないかな?」

 

「俺達が元『アインクラッド解放軍』のメンバーだって、知ってて出しゃばるのか?」

 

なるほど、元軍の人間だったわけか。どおりで強気でいるわけだ。

 

「だからなんだっていうのさ。こっちは現役の攻略組だ」

 

「そ、そういやぁその紋章(シギル)……中層組から攻略組にあがったていう、『月夜の黒猫団』の…!?」

 

どうやら一人は知っていたらしい。これで引いてくれるとありがたいんだけどなぁ…。

 

「それこそなんだってんだ。俺達が下に居るからこそ、こいつらは上にあがれたんじゃねぇかよ」

 

「その横暴な言いようからして、アンタ達キバオウの一派だったんだろ?

 それで『ALF』を追放された…そうじゃないのかい?」

 

「ぐっ……」

 

三人の顔が苦悶の表情に変わった、図星みたいだ。

 

そろそろアイツも我慢ならなくなりそうだし、脅してでも追い返さないと…。

 

「早く帰ってくれないかな? じゃないと、本気で命に係わることになりかねないよ」

 

この騒動を見ている周囲のプレイヤーが息を呑むのが分かった。

 

それは俺の後ろにいるサチとアスナも同じで二人も動揺したようだ。

 

「ケ、ケイタ…」

 

心配そうに声を掛けてくるサチ。だけど、ここで引き下がるとホントにマズイ…。

 

「脅そうたってそうはいかねぇぞ! ここは圏内だ! 命の危険なんてそんなこと…っ!?」

 

一人の男が言い終わろうとした瞬間、それは起こった。ヤバい、本当にヤバい…!

 

男達の後ろの方で圧倒的な怒りが起こっている。これは、もうアイツを止められない…。

 

「な、なんなんだ、この感じ!?」

 

「ど、どこから!?」

 

軽いパニック状態に陥る彼らをしり目に、俺はサチとアスナに話しかける。

 

「ゴメン、アイツを止められなかった…」

 

「ねぇ、ケイタ? もしかしてなんだけど…」

 

「この感じって…」

 

「うん、二人の思ってる通り……キリトだよ…」

 

二人の表情が男達への呆れなどから憐れみへと変わった。

 

そして、男達の後ろの観衆の間から、いつの間にか武装状態になったキリトが出てきた…。

 

南無…。

 

「折角ケイタがお前らの為を思って言っていたのに、それを無碍にするとか、お前らバカか?」

 

「ひっ…」

 

キリトの怒気に当てられてか、小さな悲鳴が上がる。うん、あれは怖い…。

 

「俺としては自分の女に手を出されちゃあ堪ったものじゃないからな。

 叩き潰しても良いと思ったんだが、ケイタがアンタらの身を案じて自分で説得しようとしたんだ。

 受け入れるのが当然だろう?」

 

さらに思いきり凄むキリト。

 

いや~あんなのに睨まれたら普通はすぐさま逃げたくなるけど、逃がそうとしないのが彼だ。

 

多分、釘を刺しておこうと考えているんだろう。

 

「え、えと…」

 

「それとも、俺達と決闘(デュエル)でもして解決するか? 俺は構わないが…ケイタ、どうする?」

 

いきなり俺に話を振ってきたから少し困ったけれど、キリトの視線には別の意図があることが分かった。

 

なるほど、キミの名前を呼べ(・・・)と…、了解だよ。

 

「俺も別に構わないよ、キリト!」

 

「キ、キリトだとっ!?」

 

どうやらキリトの名前に思い当たったらしい、彼らの顔色が見る見る青くなっていく。

 

「キリトって、まさか《二刀流》の【黒の聖魔剣士】!?」

 

「SAO最強のっ!?」

 

周囲でもキリトという存在が広まっていく。これで王手、かな。

 

「そういうことらしいが…」

 

「「「遠慮させていただきます! 本当にすいませんでしたぁ!!!」」」

 

「そうか、なら……散れ…」

 

「「「はいぃぃぃぃぃ!!!」」」

 

キリトがそう言った瞬間にあっという間に去って行った。周囲でもさらにざわめきが起こる。

 

「ヤバいな…。アスナ、ケイタ、サチ、ここを離れるぞ。そのあとテツ達にメッセージをとばして集まろう」

 

「了解」

 

「「うん」」

 

俺達は走ってここから離れた。それにしても、やっぱりキリトは凄いなぁ……それに比べて俺は…。

 

ケイタSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

というわけで、今回は脅しのみでやっこさんを撃退しましたw

 

ケイタも頑張ったんですけどね・・・。

 

応急処置により、なんとかパソコンを起動することができましたが、正直ギリギリです。

 

いつ完全に壊れてもおかしくない状態となっています。

 

できるだけ、明日も更新できればと思っています。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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