No.518210

魔法戦記リリカルなのはmemories 最終章 新たなる聖王の歴史(メモリー) 本幕【終わり、そして始まりの日】 第九十二話

J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。

その青年はなのはに関わりがある人物だった。

だがなのはにはその記憶が消されていた。

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2012-12-13 21:49:16 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1260   閲覧ユーザー数:1217

 ってなわけで本幕開始です!!

 

 まさか、本幕回しからこの展開をするとは思ってなかったw

 

 当初これは本幕始まって二話から三話でかくて予定だったのですが、まさかいきなりのリィナ無双になるとは思いませんでしたよ!! 誰がこんなことを予想したか(←お前がそれを言うか?

 

 ってなわけで、本幕始まってしょっぱなからリィナ無双が始まるわけですww

 

 今までシルフィア姉妹はサブ的な位置ではありましたが、本幕からは目立つ予定です。特にリィナ。

 

 っていうかもしかしたら、一番歪んでいるキャラなのかもしれない……なのはよりも。

 

 理由については言いません。いつか文章内で言うとは思いますので。

 

 それではどうぞ!!

 そしてフィルノが予告した翌日。ミッドチルダ内は慌ただしくなっていた。

 巻き込まれたくない一般人や管理局員は昨日中にミッドチルダから出ており、ミッドチルダ内に居る者は尚も管理局の方が正しいと思う一般人や管理局に従うと誓った管理局員、ごく数人にフィルノの宣言が嘘だと信じていたりする者もいた。

 残った管理局員でとりあえず編成を組み、ツュッヒティゲンに対抗するように準備をしていた。

 それとは別に、特務六課の面々ははやてが一時期設立した起動六課にて使用していた建物を一時的に借り、そこで最終確認を行っていた。

 

「一応、これと言って昨日言った作戦とはあまり変わらへんが、状況に応じて戦闘を行ってくれな。何が起こるかなんて正確には分からへんからし、状況がまずければ離脱も考えてええ。今回に限ってはこちらの思い通りな動きが出来るとは思わへんから、なるべく気を付けてくれな」

『了解っ!!』

 

 はやての言葉に誰一人文句なく、全員はやての命令通りに従うのだった。

 そしてその最終確認が終わったのを待っていたかのように、警告音が建物の内に流れてきた。

 それはミッドチルダ内にツュッヒティゲンが侵入してきたという知らせでもあった。

 

「それぞれ、自分の持ち場に向けて出撃や!!」

 

 そのはやての言葉を皮切りに、特務六課の面々は建物から一斉に出て行き、自分の役目へと向かって行った――

 

 

----

 

 

「始まるわね……」

「そうだね、お姉ちゃん」

 

 ミッドチルダ上空にツュッヒティゲンの二人、デュナ・シルフィアとリィナ・シルフィアの二人がミッドチルダの町中を上空から見下していた。

 その見下していた中にはシルフィア姉妹の二人を見かけた管理局員がデバイスを構えており、いつでもシルフィア姉妹に攻撃が出来るように準備してあった。

 

「それで、どうするこの状況?」

「私がやるよ」

「良いの? 前も普通に使っていたけども、その魔法は実験によって魔力が増えた産物でしょ? 突然何か異変が起こってもおかしくないのよ?」

「使えるものは使わなければ意味ないでしょ? それに、ここで本気を出さずに力を溜めていて、もし管理局側に捕まりもしたらそれこそ意味ないし」

「確かにそうだけど……」

 

 正直なことを言えば、デュナはリィナが魔法を使うのはあまり好ましく思っていなかった。違法研究の実験の結果によって魔力総量が増えている為、突然何か異変が起こったりすることもあり得ない事ではなく、そのためなるべくリィナには魔法を使ってほしくなかった。

 しかし、リィナの言った通りそれが原因で使ったってしまったら意味がない。特に今回に限っては管理局に捕まれば一生刑務所で過ごす事になるだろうと思うだろうし、そんな事にならない為にリィナが言ったような事はその通りだとも思えた。

 

「とりあえず、この状況は私に任せても良い? 早くしないと向こうから仕掛けてきそうだし」

「……リィナがそこまでいうのなら分かったわよ。そのかわり思う存分にやっちゃいなさい!!」

「分かってるよ。それじゃあ始めよっか」

 

 それからデュナとリィナの足元に翠色でベルカ式の魔法陣が発生し、その中心にはリィナが立っていた。

 その様子を視ていた管理局員は向こうの思い通りにはさせないようにと一斉にシルフィア姉妹に向けて魔法を使用する。しかし、それを見ていた二人は驚きも怖気づくことはなく、表情を一つ変えずに唯眺めていた。

 

「……悪いけど、そんな攻撃私たちには当たらないよ」

 

 リィナが言ったその直後、管理局員たちが放った魔法が二人が居た場所へと通り過ぎ、煙が舞う。

 その様子を下から見ていた管理局員たちは直撃したかと思い、リィナが言った言葉は唯のハッタリだと思い込んでしまった。それが、リィナの思惑通りだというのに――

 舞っていた煙の付近が肉眼でも確認できるようになると、管理局員たちは驚いていた。デュナとリィナの姿が消えており、全員非殺傷設定で攻撃をしていたために体ごと吹き飛ぶなんて言う事はあり得ない事だった。

 ってなると答えは一つとなり、攻撃が直撃する寸前に逃げたという事だ。すぐにその事に気づき、敵からの攻撃に備えることにした――そんな事、もう遅い事だというのに――

 

「そんなんじゃ、私たちの姿なんて見つけられないよ?」

「どこにいるっ!?」

「それを教えるわけないでしょ。それじゃあ、全員さようなら――」

 

 刹那、管理局員の一人が突然何者かに腹から二等分させるかように半分に切られた。

 余りにも一瞬だった。その管理局員は何も言葉を発せずに体を半分に切断させられ、そのまま死んでいったのだから――

 それを見ていた管理局員たちは驚愕し、動揺が走っていた。さらに、リィナの姿は現れていないという事もあり、どこから攻撃してくるか分からないという恐怖が体の中を襲っていた。

 そして、次の人を殺めようとリィナは動き出していた。

 

「もう一人っと♪」

 

 何が起こっているのかが分からない。リィナの姿が見えないというのに、またしても体を半分に切断された管理局員がその場で倒れた。

 この周辺にリィナが居るという事は管理局員でもわかる。だけどどうやって管理局員の前まで近づき、殺しているというトリックがどうしても分からなかった。

 

「ひぃぃ、助け――」

「誰も逃がすつもりは無いよ」

 

 遂に恐怖が強くなってしまい、命令を無視して早くここから逃げようと思ってしまう管理局員も現れるが、リィナはそれすら見逃すことはしなかった。

 それを見ていた残りの管理局員たちはリィナが誰一人逃がすつもりは無く、全員ここで殺すつもりなんだと察した。昨日、敵対するつもりが無ければ生き残れただろうと誰もが思っていた。もはやこれは魔導師ランクが高ければ勝てるようなレベルではない、高かろうとも相手が見えなければ魔法なんて使いようもないのだから――

 

「さて、残りはあんた一人ね」

 

 一人、また一人とリィナはこの場にいる管理局員を殺していき、遂には残り一人となった。

 残り一人となったところでリィナはその管理局員から見える位置に姿を現す。それを見た管理局員はリィナに対して話し始める。何とか逃げる方法を探すために。

 

「ど、どうしてこうも簡単に人を殺せるんだ!! こんな、罪もない人を!!」

「……罪? 管理局と共に私たちと敵対している時点で罪だよ。もしかして、単に管理局が正義だと思ってあなた達は私たちと敵対している訳?」

「そ、そうだ。それの何が悪い!!」

 

 その管理局員の言葉に、リィナは呆れ返るくらいだった。

 そんな死ぬ気のない人間がこのような戦場に居るとは思っていなかったくらいだったからだ。

 そのために前日あのような放送を流し、間接的に戦うものがないものは今すぐ居なくなれと言ったのだから。

 偽装ではあるが物的証拠みたいなものを放送中で載せ、管理局がこのような事をしているのだと公にしたのと同じでもあった。

 それだというのに、管理局員として敵対するという事は、死ぬ気で戦いに来ているものだと思っていた。

 だから、リィナは逆に目の前の人間に怒りを感じた。

 

「……そう。なら死ぬ前に一つだけ言っておくよ」

「な、なにを――」

「死ぬ覚悟もない者が、こんなところでのこのこと戦ってるんじゃないわよ」

 

 リィナが目の前にいる管理局員にそう話した直後、何かがその管理局員に幾つも突き刺さり、そのまま後ろに倒れていった。

 結局、リィナがどのような魔法を使ったのかというのは誰もが分からなかった。デバイスがどういうのかというのも姿を出さず、もし誰かが遠くで見ていたとしてもどんな魔法を使用してうるのかが把握できないレベルでもあったため、リィナの戦い方は敵に自分の魔法を知らさないという観点だけで見れば上出来過ぎた。

 ちなみに、どうしてリィナが簡単に人を殺めることが出来るのかと言えば簡単な事だ。このまま管理局が続けば自分と同じように、人体実験をされる人間が現れるだろうと思っていたからだ。リィナは奇跡的に成功しただけであるため、これ以上自分たちのような犠牲者を出さない為にも邪魔する者は容赦なく殺す覚悟はデュナ以上にできていた。

 

「さて、とりあえずお姉ちゃんと合流しなければ」

 

 リィナは自分が作ったこの死体の数から背を向け、デュナと待ち合わせした場所へと向かうのだった――


 
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