No.498865

超次元ゲイム ネプテューヌmk2 ~Blue Wind~(~revive of slaughter~)

こたさん

ソニックはいつものようにエッグマンの計画を阻止しようとしていた。だがそれはエッグマンの罠だったのだ。カオスエメラルドの力で別世界へと飛ばされてしまったソニック。そこはゲイムギョウ界と呼ばれた異世界だった。そしてその世界でネプギアと言う名の少女に出会い―――……ネプギアは姉を助け出すことは出来るのか?ソニックは元の世界へ帰れるのか?これは、ネプテューヌmk2にソニックが居たら――のもしもの物語である。―――

2012-10-21 23:08:25 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1424   閲覧ユーザー数:1400

 

(――――う………ん………)

 

薬の匂いがする。

「ここ………は………?」

ネプギアは目を開く。

目に入ったのは白い天井。

「あ、ギアちゃん気がついたですか?」

ネプギアの視界にコンパが入ってくる。

「……コンパさん?」

ネプギアが今にも掻き消えそうな弱弱しい声でその名を呼ぶ。

何故か酷く体が重く熱かった。

「ギアちゃん、寒いのに無理してたから風邪引いちゃったみたいですぅ。」

そっとコンパがネプギアの額に手を置く。

コンパの手はとても冷たく気持ちが良かった。

「でも、大分熱は下がったみたいですね。最初は四十℃以上あったんですよ?」

「コンパさん……ここは……?」

「ルウィーの病院ですぅ。」

「……アイエフさん達はどうしたんですか……?」

「どうやらゲイムキャラの居場所が分かったらしいので現場に向かってるですぅ。」

「…………!」

ネプギアが無理に体を起こすがコンパが制止する。

「ぎ、ギアちゃん!今は駄目ですぅ!今はギアちゃんの風邪を治すことが第一ですぅ!」

「け、けど……私が行かないと……!」

だが、無理して体を起こしたせいか目眩が生じネプギアの体の力が抜ける。

「あいちゃん達ならきっと大丈夫です。」

とりあえずネプギアを落ち着かせるため、コンパはテーブルのペットボトルを取り出し蓋を開けるとそっとネプギアの口につけ水を飲まし始めた。

 

 

場所は一転し『世界中の迷宮第一階層』

 

 

 

「ここか?」

「ええ、間違いないわ。」

 

一方、ソニック達は何だか何とも不思議なダンジョンへ来ていた。

まるで、ファ●コンのようなレトロゲーの中が具現化したような鮮やかな色彩に包まれた空間だった。様々な色の四角い大きなブロックが積み重なり、トンネルのようになっていたり城みたいなものもできていた。

どうやらアイエフが言うには、ソニックがネプギアとロムを捜索している間に下っ端が誰かと無線で連絡を取り合っている間に『世界中の迷宮第一階層』が云々かんぬんらしくネプギアをコンパに託し自分達が行こう云々らしい。

「何だか、凄く綺麗だねー!」

日本一のテンションは相変わらず変わらない。

「はぁ……アンタ新しいステージに来るたびのそのテンション何なの?」

もう何度溜息をついたか分からないがアイエフが再び溜息をつく。

それと同時にダンジョン内の捜索を開始した。

 

「――――毎度のことだけど、中々見つからないわね。」

 

うむ、やはりルウィーでもゲイムキャラを見つけるのは困難のようじゃ。

「それにしても、俺達よくこの面子で行動するよな。」

「そうかしら?あまり意識したことはないわね。」

「まぁ、楽しいし良いんじゃないかな?」

「Hmm………そういや日本一?」

「何?」

「ずっと気になってたんだけど、お前の背中のリュックには何が入ってるんだ?」

そっとソニックが日本一の背中のペンギンのリュックを指さす。

「あ、そういえば気になるわね?」

「あぁ、これのことだね!」

日本一がリュックを下ろすとジーッ!と音をたててペンギンの口のジッパーを開ける。

 

「「………………!!」」

 

リュックの中を覗いた二人の表情に稲妻奔る!

 

「―――『ZO!ZO!松●修ZO!!』………?」

 

アイエフが頬に汗を伝らせる。

「な……なんだこれ……?」

日本一のリュックの中に入っていたのはあの人の雑誌だった。

「何って……松岡修●の写真集だよ?」

「あ、アンタなんでこんなの持ってるのよ……」

「こう見えてもアタシ、●岡修造のファンなんだ!正義のヒーローになったのもあの人がきっかけだよ!」

「……Huh……?」

ソニックが何だか複雑そうな表情で首を傾げる。

「アタシの夢にあの人が出てきて『今日からお前は!富士山だ!』って言ってくれたのがきっかけだったな~!」

「何でそれだけでヒーロー目指したのよ!?ていうか松岡●造ネタ古くない!?」

「……正直俺も思ったぜ……つかこの小説のネタ大抵のが古くないか?」

「ふ、古くはないよ!?だって今ブームじゃん!CMにもよく出てるし!ほら、あの『もっと気持ちを込めて!!』ってやつとか!」

日本一がそのまま修●について熱く語りだす。

ソニックとアイエフは顔を見合わせた。

 

だが、日本一の言葉は途中で遮られた。

 

バリーンッ!!

 

「「「ッ!!?」」」

 

突如奥からガラスが割れるような音が響き三人は顔を合わせる。

 

―――嫌な予感しかしなかった。

 

ギュンッ!!

 

一足先にソニックが青い光となり奥へと走り去っていく。

「私達も急ぐわよ!」

「うん!」

 

ギュンッ!!

 

日本一はアイエフを抱え、ソニック同様青い光となりその姿を消す。

 

「へへへ……いっちょあがり!」

 

ブン、とリンダは鉄パイプを振り上げる。

 

ギュンッ!

 

「!?」

突如感じた気配にリンダは振り返る。

「よおリンダ。」

正体―――ソニックが口の端を吊り上げる。

それと同時にソニックの隣にアイエフと日本一の姿が立ち現れる。

「ほぉ……今更登場か。遅かったなてめぇら。」

「?」

何故か、いつも以上にリンダが強気だった。

「あれ?今日は逃げないの?」

そんなリンダの様子が気になったのか日本一が尋ねる。

「そんな毎回逃げてられっかよ。それより、今日こそてめえらの最期さ。これを見な!」

リンダが言うと、自分の斜め後ろ辺りを指差す。

 

「「「!!!!」」」

 

リンダの指差した場所を見るや否や三人の目がカッ!と開く。

三人の目に入ったのは粉々に砕け散ったゲイムキャラのディスク。

 

ギュンッ!

 

パパパパパパパッ!

 

これ以上粉々にされまいとソニックは青い光となり瞬時にディスクの欠片を掻き集めアイエフ達の隣に戻った。

「おっと……こりゃあちょっとまずいかもな……」

自分の両手の中で粉々に砕け散ったディスクを見つめ、苦笑を浮かべたソニックが呟く。

「アンタ……よくも!」

アイエフが憤然としてカタールを構える。

「おっと!俺の相手をしている場合か?ルウィーのゲイムキャラが破壊されたってことは………奴が来るぜ?」

「奴?」

日本一が聞き返す。

「ま……まさか!?」

「あ、アイエフ?」

突如血相を変えたアイエフにソニックが尋ねる。

 

だが、それどころではなくなった。

 

ボコォッ!!

 

「!!?」

鈍い音と共にリンダの隣辺りの地面からまるでゾンビの如く巨大な化け物が姿を現す。

「―――前にどこかで聞いた事があるわ。」

「Huh?」

そんな化け物を見つめつつも口を開くアイエフにソニックが顔を向ける。

「――古代ルウィーに突如現れた殺戮兵器……キラーマシンはゲイムキャラによって封じ込められた……って。今分かったわ。」

 

ボコォッ!

 

化け物の顔が見え出す。

 

「―――ルウィーの教祖が言っていたゲイムキャラの使命ってのはキラーマシンの封印だったのね!」

 

アイエフが叫ぶ。

それと同時に三人の前に現れたのは――――

 

 

 

 

 

「こいつが……キラーマシン!」

 

日本一が構える。

三人の前に現れたのは体長およそ5mの殺戮兵器。

髑髏の様な顔をした兵器で胴体の至る場所に剣や銃器のような武器がくっついていた。

「ほぉ……随分と面白そうなのが出てきたじゃないか!」

ソニックもブルーウィンドソウルを構える。

「へへへ、いいねぇいいねぇキラーマシン!復活ついでにそいつらの息の根を止めろ!」

 

ギンッ!

 

リンダの声を聞くとキラーマシンの眼光が赤く光る。

どうやらリンダの言うことは聞くらしい。

「来るよッ!」

日本一が叫ぶ。

 

ジャキッ!

 

ギューンッ!!

 

キラーマシンの胴体にくっついていた剣が一斉に日本一に襲い掛かる。

「ハッ!」

日本一が大きく跳躍し剣をかわす。

 

ギュンッ!

 

「ジャスティス・キィーック!!」

日本一はそのまま蹴りの体勢に入り、急降下を始める。

「いっけぇぇーーー!!」

 

ガキーーンッ!!

 

日本一の体に振動奔る。

 

ババッ!

 

日本一はすぐさまキラーマシンから離れる。

「いったー!こいつ硬いよ!」

「まぁ、見た目からして硬そうだしね。」

痛そうに片目を閉じ右足を押さえる日本一にアイエフが冷静に突っ込む。

「けど、普通に攻撃してもダメージを与えられない……どうすれば……!?」

 

カッ!

 

キラーマシンの眼光が再び強く光る。

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!

 

キラーマシンの胴体・足・腕からガトリングの如く弾丸が放たれる。

「走るんだッ!」

ソニックの言葉を合図に三人は別々の方向へと走り出す。

「はっはっはー!いい気味だなぁ!!」

そんな三人の様子にリンダは高笑いをあげる。

「………」

ソニックは走り続け弾丸をかわしつつもブルーウィンドソウルを見つめる。

(―――ラステイションの電波塔さえ切り落とすこいつならあいつを……やれるか!?)

「ヘッ!やってみるしかないな!」

 

キキッ!

 

ドンッ!

 

ソニックは突如急ブレーキをかけると弾丸をかわしつつキラーマシンめがけて走り出す。

「ソニック!何する気!?」

アイエフが走り続けながら叫ぶ。

「ヘヘッ!いくらお前が硬くても、こいつの威力に耐えられるかなぁッ!?」

 

ジャキッ!

 

ダンッ!

 

ソニックはブルーウィンドソウルを逆手に持ち変えると地を強く蹴り、跳躍する。

「はあぁッ!!」

 

ザンッ!

 

ソニックはそのままキラーマシンを切りつけるとその場を離れる。

「はっはっは!そんな程度の攻撃でキラーマシンが―――」

 

ドッ!

 

「なっ!?」

リンダは目を見開く。

キラーマシンが膝をつき崩れ落ちたのだ。

 

ボシュオオォォォォォォォ…………!

 

そして、その姿を消す。

「俺のブルーウィンドソウルをあまり舐めないで欲しいねぇ。」

余裕そうにブルーウィンドソウルをかつぎ笑みを浮かべるソニックの隣にアイエフと日本一が並ぶ。

「覚悟はできてるでしょうね?今日と言う今日は許さないわ。」

アイエフがカタールをリンダに突きつける。

 

「――ククク……!」

 

だが、リンダは焦るどころか笑いをこぼす。

「あれ、追い詰められて気が動転したのかな?」

リンダの様子に疑問を感じたのか日本一が尋ねる。

「……てめぇら、何を勝った気で居るんだ?」

「実際勝ってるじゃない。キラーマシンも倒されちゃったし。」

「倒されただぁ……?あれを見な!」

リンダの指差した方へと三人は顔を向ける。

 

「「「…………!!」」」

 

目にした光景に三人は思わず目を疑った。

 

ボコォッ!ボコォッ!!

 

地面からキラーマシンが2体、3体と地の中から這い出て来るのだ。

「へへ、ゲイムキャラが破壊されたことによってキラーマシンは永久に出現し続ける!こんだけの大数を相手にしてれば流石のてめぇらもただじゃ済まねぇはず!覚悟しやがれ!」

 

ババッ!

 

三人は背中合わせでそれぞれ武器を構えた。

「アンタ達、まだやれるわよね?」

「Of course!無限に出てくるってんなら切って切って切りまくればいいだけさ!」

「来るよ!」

 

ブァッ!

 

キラーマシンが複数の群れを成して三人に襲い掛かった。

 


 
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