No.492938

魔法世界に降り立つ聖剣の主 (改訂版)

駿亮さん

連続投稿です

2012-10-06 19:44:22 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2594   閲覧ユーザー数:2481

7:隠し通路は男のロマン

 

 

 

 

 

ども、転生者のシオンです。(^-^)/

今思い出しただけでもなんて痛い発言をしてしまったんだと後悔せざるを得ない決意表明をしてから一ヶ月、ここの所は修行に没頭していた。

まぁ厨二発言しちゃったことは激しく後悔してるけど騎士の道を目指そうとは思っているのはガチなんだ。

 

だからあの地獄の拷問(特訓)だって進んで受けている。(決してMに目覚めた訳ではないので悪しからず)

その結果自分でもはっきりと認識出来る程の変化があった。

 

身体能力、剣術、格闘術の向上はももちろんのこと、今まではどうても完全にOFFに出来なかった魔力によるブーストを完全に御し切ることが出来るようになった。

これにより魔力循環効率が円滑になり、使用時の魔力消費を大きく削減出来るようになった上に少量の魔力だけで身体能力を数倍に跳ね上げられるようになったのだ。

 

アン婆もこの変化にはかなり驚いており、曰く「今までは使いこなそうと思ってすらいなかったから本来のスペックを引き出せていなかったのでは?」とのことだった。

 

確かに今まではただ単にお師匠様方に軽くギャフンと言わせてやる程度にしか思ってなかったからメンタル的な問題で術の扱いが雑になっていたのかもしれない。

 

精神状態一つでここまで性能に差が出るのか?って言われると答え用が無いけど、スポーツ選手だって精神的にまいってたらいつものパフォーマンスが出来ないことだってあるし、魔法にしたって同じようなモンだろう…多分。

 

あともう一つ。俺の持ち味である以上はこっちの方がデカイ変化かもしれない。

俺のレアスキル魔力変換“光”も同様に使用精度が跳ね上がり、光速移動の使用可能時間が6秒にまで延びた。

 

たかが6秒と侮ってはいけない。短時間とは言え光の速度で移動出来、同様に光の速度で攻撃出来る。

そげなぶっ飛んだ速度ならば拳骨一発でもミサイル級の破壊力を叩き出せる。

どっかの学園都市にもそんな用量でコインに砲弾並みの破壊力を与えるバトルジャンキーガールがいるしな。要はあれの格闘術版だ。

 

一応言っとくけどこれは大袈裟でも何でもない。この前訓練場に使われてる荒地で試しに軽トラくらいのサイズの岩を思いっきりぶん殴ってみたら……

 

 

ものの見事に木っ端微塵になった

 

 

いやいやいや、何ぞコレ?(・_・;

ただその一言に尽きたよガチで。だって木っ端微塵だよ?ヒビが入ったとかじゃなくて冗談抜きで砂利の山になったんだよ?

 

どうやら本格的に人外の仲間入りを果たしてしまったらしい。

まぁ親父みたいな騎士になるんだからこの程度出来て当然じゃないとならないんだけどやっぱりなんだが複雑だ。

 

とまぁそんな具合に強化された俺の持ち味、名付けて“フラッシュムーブ”厨二乙!なんだが、コイツには前々から致命的な欠点があった。

それは、一度発動したら使った時間の倍は間を置かねばならず、尚且つ一分間に三回の使用を心掛けないと身体が高負荷に耐えられなくなるということ。

しかも何かに身体が激しく接触する、ダメージを受けると、全身に流動する魔力が乱れてそこで強制解除されてしまうのだ。

早い話、光速移動中に攻撃する何かにぶつかるなどすればその時点で通常の速度に戻ってしまう。

 

そう言うなら武器を使えば身体は接触せずに済むのでは?と思ったが駄目だった。

俺の身体はともかく、そんじょそこらの武器じゃ移動してる内に空気抵抗でバラバラになってしまう。

魔力弾は撃てば間違いなく魔力の流れに変動を及ぼすからこれも一発発射すればそこまで。

 

割りと制約が激しい気もするが、元々物理法則を思いっきり馬鹿にしたようなガチチート技なんだからこの辺の短所は当然…寧ろ少ないくらいだ。

 

こんなチート能力なら魔力の消費が馬鹿にならないのが普通なのに、必要なのは全身の魔力変換に使うほんの少しの量だけ。

しかも、武器は壊れるのに何故だか俺の身体は空気抵抗で切り裂かれる事は無く、どういう訳か服にも損傷はないのだ。

 

アン婆に聞いたけど「心当たりはありますがそれは私めの口からは言えませぬ」とか言って教えてくれなかった。

どういうことだ?自分で気付けって意味かな?

 

自分なりに解釈して思考を巡らせた結果、全身から微弱なタキオン粒子が放出されて不可視のバリアみたいになって叩きつけられる大気の壁を防いでいるのかもしれないっていう結論に至った。

まぁ高々零れ落ちた程度の粒子で合金製の武器でも鉄屑に変える様な空気摩擦を防げるのか疑問だが、取り敢えずそう言うことにしておこう。

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで俺の成長ぶりを一通り伝えた所で今現在何をしているかというと……

 

 

親父に呼び出し喰らいました。何でさ!?( ̄◇ ̄;)

 

 

俺何かやらかしたっけ?

うわ~……経験した事無いから分からないけど放送で職員室まで呼び出される学生ってこんな気持ちなのかな~。

あぁ…行きたくないな~。帰りたいな~ってここが家か。

何てことを考えている内にもどんどん目的地との距離は詰まって行き、とうとう親父の書斎の前に来てしまった。

どうしよ?入んなきゃ駄目だよな~やっぱり。はぁ…ガチでなえるわ……

 

コンコンコン

 

「親父~…呼ばれたから来たんだけど……」

 

ノックをした後、恐る恐る尋ねる。ちなみにさっき三回ノックしたんだけど、ノックって二回がトイレの時に使う奴で、三回がこういう目上の人の部屋とかに入る時にする奴らしい。

 

 

「む?もう来たのか?随分と早かったではないか。まぁ良い、入れ。」

 

ありゃ?声色が随分となだらかな感じだな。いや、油断するなよ俺!

こんな具合に怒ってないと思いきや部屋に入れば鬼の形相がお迎えしてくれたなんてシチュエーションは何度もあったんだ!この場で安心してガサツな態度を取れば地獄を見せられるハメになる。

 

警戒を解かずに扉をゆっくりと開ける。そして扉の隙間から親父の様子を見ると、机越しにいつもの威厳の篭った目でこちらを見つめていた。

 

色々と張り詰めていたせいか背筋に尋常じゃない程の悪寒が走る。

ほ、本当に大丈夫かな?怒られたりしないかな?((((;゚Д゚)))))))

 

ガクガクしながら入室すると、親父は側に来るように目で合図する。俺は黙って質素な作りのテーブルの前に立ち

 

 

「ごめんなさい。」

 

とりあえず謝っといた。すると、親父は鳩が豆鉄砲喰らったような顔をする。

って、これかなりレアな場面だよね?写メって良いよね?あ、携帯無かったかそういえば。

 

 

「突然何だ?よもや何かしでかしたか?」

 

「いえいえいえ!滅相もございません!(゚д゚lll)」

 

やべぇ墓穴掘っちゃったよどうすんだよ!自分でピンチ呼び寄せてどうするんだよ、もう!俺のバカバカ!!(´Д` )

 

 

「全く、一体何を言っておるのだお前は……」

 

「べ、別に何でもございませんであります!」

 

「………」

 

いやいやいや!ございませんでありますって何ぞ?思いっきり動揺してること丸分かりじゃん!

あ~…終わったなこれは/(^o^)

 

 

「やれやれ、来て早々何をやっているのだ…これから重要な話をしようという時に……」

 

あり?何だろう?今日は親父がえらくテンション低めだな。しかも大事な話?

心当たりを探してみるが一向に見つからない。俺は首を傾げるばかりだった。

 

 

「シオン。これから伝えることは他言無用だ。これはインサラウムを継ぐ者の義務でもあることだ。」

 

「え……( ̄◇ ̄;)」

 

おいおいおい、何かいきなりシリアスムード?ガチで?ガチなのこれ?

内心盛大にテンパりながらも無言で頷いた。

 

すると、親父は突然立ち上がり、背後に置かれていた本棚と向き合う。

そして棚の段の一つを指でなぞり、半歩程下がった。

次の瞬間、本棚が自動扉みたいに横へスライドし、その先に通路が現れる。

 

って……いやいやいや!何この仕掛けは!?Σ(゚д゚lll)

こんなもんあったの!?忍者屋敷じゃあるまいに!

 

 

「何をしている。早く着いて来い。」

 

「え…わ、分かった。」

 

オロオロしながらも隠し通路に歩みを進める親父の後を追いかける。

 

 

 

 

 

 

通路の先は螺旋階段になっており、魔法による灯りが所々にはあるがそれでも薄暗く足元が見え辛くてちょっと怖い。

 

 

「シオン。これから見せるのは我がインサラウム家に代々伝わりし秘密だ。重ねて言うが、この先で見たこと、聞いたことを外部に漏らしてはならんぞ。」

 

「だったら何でまだガキの俺にそんなこと教えんのさ?そう言うのはもっと俺がデカくなった時とかに言えばいいんじゃないの?」

 

「確かに普通ならばそうするだろう。だが生憎と私の息子は普通とは違うのでな。」

 

癪に障る言い方だなぁオイ。でもこれって遠回しに褒めてるんじゃ……いやいやいや、無いよなそれは。

 

 

「お前が真に騎士を志すのならば、此度の行為には大きな意味がある筈だ。」

 

ていうか一体何を見せようってんだ?そんなにヤバイ代物なのか?

そりゃぁインサラウムは元々聖王の直接的な血縁があるのに家臣の枠に収まってる何がどうしてそうなった?って家柄だけどそこまでぶっ飛んだ秘密があるのか?

 

そう考えたら無性におっかなくなって来た。この世界って何でもありだからな~。もしかしたらこの階段降り切るとデッカい地下室があって宇宙戦艦でも格納されてたりして……無いか、流石にそれは。

 

 

「着いたぞ。」

 

何時の間にか結構降りてたらしく、目の前で親父が立ち止まった。

 

周りを見渡すが、前後左右灯り一つ点いてなくて完全に真っ暗だ。何も見えやしない。

だけど親父の隣に歩み出た瞬間に気が付いた。どうやらここは鉄製の床が張ってあり、且つ音の響き様からしてかなりのスペースがある空間らしい。

 

 

「早速予感が当たっちまったか。」

 

まぁ地下室があったのは良しとしよう。そのぐらいなら許容範囲だ。問題はこんなバカみたいにデカいスペースに何を詰め込んであるのかって話だ……ヤバイ代物じゃありませんように。

 

そんな具合にお祈りしていると、何の前触れも無く地下室の所々に明かりが灯った。

いきなり眩しくなったもんだから思わず目を瞑る。

 

暫くして目が慣れた俺はゆっくりと目を開ける。その直後、俺は言葉を失った。

 

俺の視界に映っていたモノ、それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

今回はシオンの成長どのくらい?及び何かの伏線回でした。

師匠が目立ってるせいで分かりづらいんですけどシオン君も既にチートの域に達しています。

そして色々とはっきりしないこととか分かる人には分かるようなフラグを立てたりした回でした。

次回はインサラウムの秘密が明らかになるん回?です。

後アンケートの答えも待ってます。でわでわ

 

 

 


 
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