No.473704

恋姫外史アナザー・とりあえず一刀祭り編その三

アキナスさん

祭りだ祭りだ!
そんな訳で祭りss、投稿させて頂きます。
えっと、他作品の作者さんの紹介ですが、ありむらさんの「落日を討て・最後の外史」が面白いと思います。
今回のssは怪談か微妙なssですが、よろしければ読んでみてください。
ではでは・・・・・・

2012-08-22 07:41:52 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:6524   閲覧ユーザー数:5171

ねえねえ知ってる?

 

町外れの森の噂?

 

うん、森の中に古井戸があるんだけどさあ、その中に恐ろしい化け物がいるって話。

 

面白そうじゃん、行ってみようよ。

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

「と、言う噂が城下で広まってるんだとさ」

 

執務室で仕事中の一刀と白蓮。

 

その途中で、白蓮がふと切り出したのがこの話だった。

 

「それなら俺も聞いたことがある。でも、ただの噂だろ?」

 

「いや、それがそうでもないんだ」

 

「何?」

 

「実はちょっと調べてみたんだけど、その噂を確かめに街の人が何人か森に行ってるんだよ」

 

「・・・・・・で?まさか帰ってこなかったとか、死体で発見されたとか、そういうオチじゃないだろうな?」

 

「いや、一応帰ってきてはいる。ただ、森に入った人たちは全員物凄く怯えていて、森の中の事は一切話そうとしないんだ」

 

「ふうん・・・・・・」

 

「森の中で何が起こったか分からない。これがまた街の人たちの不安を煽ってるみたいでさ、どうしたものかとちょっと悩んでるんだ・・・・・・」

 

ふう、とため息をつく白蓮。

 

「そうか・・・・・・」

 

一刀はそういうと席から立ち上がり、扉のほうへと向かった。

 

「お、おい一刀。どこへ行くんだ?」

 

「行ってくる」

 

「行ってくるって、どこへ?」

 

白蓮の質問に一刀は・・・・・・

 

「その噂放っておけないだろ?だから俺が調べに行くんだよ・・・・・・」

 

そう言って、一刀は部屋を出て行った。

 

残された白蓮は、

 

「・・・・・・これで、一刀の仕事の残りは私がやる事になるんだな・・・・・・」

 

またため息をついて、大量の仕事を片付け始めるのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

その日の夜

 

「ヘエヘエヘエ、ヘエヘエヘエ、ヘエヘエヘエ~~♪お~化けの世界はナ~♪」

 

町外れの森の中を、歌を歌いながら進んでいく。

 

「それで、その井戸とやらは何処にあるか分かっているの?」

 

「おう。このまま行くと道が左右二つに分かれてる所があるから、どっちの道にも行かないでそのまままっすぐ行けばいいって話だ」

 

華琳と一緒に。

 

何故華琳が一緒にいるかと言うと、準備のために部屋に戻る途中出くわして、

 

「何処へ行くの?」

 

「街で広まってる噂、知ってるか?」

 

「ああ、幽霊がどうとか言うあれの事?」

 

「そう、それだ。このまま放っておくと街の人が不安になるらしくてな、俺が調べに行こうと思って準備を・・・・・・」

 

「・・・・・・面白そうね。私も行ってもいいかしら?」

 

「おう」

 

そんなやりとりが行われ、二人で行く事になったのだ。

 

「あいつらは連れて来なくてよかったのか?」

 

春蘭、桂花のことだ。

 

「あの娘たちを連れてきたら騒がしくて仕方がないわ。お化けも出てこないんじゃない?」

 

「・・・・・・いや、もっともだ」

 

そうこう言っている間に、Y字型の分かれ道へと差し掛かる二人。

 

「ここをまっすぐだな」

 

そう言って、一刀は道のない真ん中を、草を掻き分けて進み始めた。

 

華琳もその後ろについていく。

 

そして・・・・・・

 

 

 

 

 

一刀たちは目的の場所へ到着した。

 

「ここが、その井戸か・・・・・・」

 

一刀たちの前には、木製の蓋がされた、一つの古びた井戸がある。

 

井戸の所々に植物のツタが絡んでおり、カビ臭い匂いがたちこめている。

 

「それで、これからどうするの?」

 

「・・・・・・とりあえず、蓋どかしてみるか・・・・・・」

 

「あら?もしかして怖がってるの?」

 

華琳はおかしそうにそう言うが、一刀は何も言葉を返さなかった。

 

一刀はふと思い出したのだ。

 

井戸に落とされ、恐ろしい呪いによって次々と人を呪い殺していった一人の女の事を。

 

(ここは中国だし、年代もまるで違う。いるわけない)

 

そう思いながらも、思い出してしまったからには嫌な想像を止める事が出来ない。

 

しかし、後戻りもできないだろう。

 

一刀は神妙な顔をして、ゆっくりと井戸に近付いていった。

 

華琳もそれに続く。

 

そして二人は、蓋に手をかけた。

 

「・・・・・・それじゃあ、どかすぞ?」

 

「いつでもいいわよ」

 

「それじゃ・・・・・・せーので行くぞ」

 

「「・・・・・・せーの!!」」

 

掛け声と共に二人は蓋を持ち上げた。

 

蓋を井戸の横に立てかけると、二人は井戸の中を覗き込んだ。

 

中は深く、暗さもあいまって底が見えなかった。

 

「・・・・・・何も見えないわね」

 

華琳がそう言ったとき、

 

「・・・・・・だ・・じ・・・」

 

井戸の底から声が聞こえてきた。

 

「「!?」」

 

それを聞くなり、一刀と華琳は後ろへ大きく飛んだ。

 

何か居る!

 

井戸の中の何かが、ゆっくりとあがってくる。

 

そしてそれはゆっくりと井戸のふちに手をかけて・・・・・・

 

 

 

 

 

「誰じゃ?」

 

「ひいっ!」

 

華琳が小さく悲鳴を上げる。

 

井戸から出てきたのは、人間では無かった。

 

ぼろい布を身に纏い、目の大きさ自体は普通なのに、目の周辺はすり鉢状に大きくへこんでいる老人。

 

そう、それは・・・・・・

 

「って井戸仙人かよ!?」

 

〇太郎に出てくる中国出身の妖怪、井戸仙人だった。

 

「はて?何でわしの名前を知っとるんじゃ?」

 

「んな事はどうでもいい!おどかしやがって、うらあ!!」

 

そう言って一刀はとび蹴りを放った。

 

「げはあっ!?」

 

井戸仙人はとび蹴りを顔面に喰らい、再び井戸の底へと落ちていった。

 

ドボーン!

 

「ったく、びびって損した!あれなら危険も何にもねえわ!会ったやつらもせいぜい顔に驚いただけだろうよ!行くぞ華琳!!」

 

「え、ええ・・・・・・」

 

一刀の行動に目を丸くした華琳だったが、ズンズンと不機嫌そうに帰って行く一刀に置いていかれないよう駆け足でついていく・・・・・・

 

 

 

 

そして、城に戻った一刀がやった事は・・・・・・

 

 

 

 

(妖怪が住む井戸。心臓の弱い方は絶対近付かないように!)

 

 

 

 

このような立て札が井戸の近辺に配置されただけであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

祭りに参加したくて早々に書き上げた作品ですが・・・・・・

 

あれ?

 

怪談にする筈が、何でギャグオチになってるんだ?

 

やっぱり自分に本格的なホラーは無理のようです(汗)

 

そういう訳で、次回に・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「落合流首位打者剣!!」

 

 

 

 

 

 

 


 
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