No.461729

おや?五周目の一刀君の様子が……7

ふぉんさん

一刀のセリフが安っぽくなってしまうのはご愛嬌ということで。

2012-07-29 11:17:06 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:13277   閲覧ユーザー数:10774

「確かに私は負けた。貴様の言う事は聞いてやる」

 

汜水関での戦から敗走し、虎牢関への帰還中。

辺りも暗くなり、目立たないよう森へ紛れ天幕を作った。

今俺の居る天幕の中には意識が戻った華雄のみ。兵達にはこの天幕付近には立ち寄らぬ様人払いは済ませておいた。

 

「私の様な無骨者に目合いを求めるなど、貴様も物好きだな」

 

自虐的な笑みを浮かべ華雄は軽く体を掻き抱く。

その言葉に俺は怒りを覚え、華雄の顎をとり顔を向き合わせ強く睨みつける。

 

「言う事を聞くといったな。ならお前はもう俺の女だ。俺が選んだ女が無骨者だと?馬鹿にするなよ」

 

十数センチ先の華雄の瞳に、俺の剣幕が映っている。

 

「お前は俺が認めた良い女だ。その事をこれから存分に叩き込んでやる」

 

そう言うと同時に華雄の体を抱いた。

あっ。と華雄から熱っぽい声が漏れ、それが俺の欲望を更に掻き立てる。

首筋に唇を落としながら、華雄の下腹部へと手を伸ばした。

 

 

「……本当に初めてか?随分と感じやすいんだな」

 

「くっ……何を……あぅ」

 

「俺に抱かれる事を最初から期待してたんじゃないのか?」

 

「なっ!そんなわけ……あぁっ!」

 

「安心しろよ。期待を超える快感を味合わせてやる」

 

「はぁ……もう…だめだ……早くっ!早くぅ!」

 

「急かすなよ。まだ夜は始まったばかりだ」

 

「ああぁぁ……はあぁっ!う、ん……あっ、やぁ……」

翌日、俺達は無事虎牢関へと辿り着いた。

城壁上で待ち構えていた軍と連絡を取り、城門を潜る。

 

「やっぱりあんたやったか。銀華を助けた正体不明の男って奴は」

 

連絡を聞いたのだろう。張遼が駆け寄ってきた。

 

「軍を代表して礼を言わせてもらうで」

 

「礼なんていらん。俺は俺の女を守っただけだからねぇ」

 

後ろにいる銀華に目配せすると、顔を赤くし俯いた。

それを見ていた張遼が呆然としている。

 

「あらまぁ……兄さん、本当に銀華を落としたんか」

 

「当然だ。で、俺の処遇はどうなるんだ?」

 

「当然て……まぁええ。今は少しでも戦力が欲しいねん。すぐに他の将と顔合わせするから着いてき」

 

張遼は呆れた顔でこちらを一瞥した後、歩き始めた。

既に仲間扱いか。少しは疑いを持つべきだとは思うが、そうも言ってられない状況なのだろう。

ちょうどいい。張遼をはじめ董卓軍の美女共も狙ってみるか。

「ほぅ……」

 

軍の天幕に通されると、二人の将を紹介された。

名は呂布と陳宮。

陳宮の容姿は幼く、可愛らしい子供だった。些か呂布に懐きすぎだとは思うが。

呂布は何というか……予想を斜め上に越された。

まさか天然不思議系とはなぁ。

しかし纏う空気から武に関しては凄まじいものだとわかる。

 

「…………」

 

「ん?」

 

ふと視線を感じ顔を向けると、呂布とばっちり眼が合った。

呂布は何故か眼を見開き硬直している。

 

「恋殿。どうなされたのですか?」

 

異変に気付いた陳宮が袖を引くが、反応が無い。

 

「……ご主人様?」

 

「は?」

 

小さな呟き。

が、すぐに呂布は首を横に振り天幕を後にした。

そういや呂布って星の話だと蜀にいたんだっけか。

しかしキスもしてないのに記憶が蘇ったってのか?

うーむ。よく分からんが、今は気にしなくてもいいか。

 

「一刀には銀華の副将を務めてもらうで。銀華の手綱、しっかり握ってや」

 

真剣な顔で俺に頼む張遼。汜水関の失態を繰り返すなという事だろう。

まぁその点については問題無いな。

 

「あいよ」

 

軽い返事に張遼は顔を顰めるが、何も言わずに持ち場に戻っていった。

さて、かなり飛ばして虎牢関まで来たが、そろそろ連合軍が追いつく頃だろう。

少し痛い目を見てもらうぞ、『麗羽』。

一刀に変化が……?


 
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