No.459709

とある異能力違い 3-1

茶渋さん

三沢塾編だーー

八月の上旬に投稿を再開します

(茶одо)оΟ(ミンゴスかわいいよミンゴス)

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2012-07-26 14:17:54 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1112   閲覧ユーザー数:1087

《花と十字架》

 

 

~病院入口~

 

「あの医者、本当に二日で治しやがった」

 

病院の入口で腕をやたらと動かしている少年がいた。

 

「偶然だったな、お前もあの医者に用事があったなんて」

 

隣を髪がツンツンしている少年が続く。

 

「誰かさんのせいで、治りかけをもう一回折ったせいで治るまで時間がかかったんだけどな~」

「すまん、と言いたいけど覚えてないんですよ」

 

上条が項垂れる。

 

「そんぐらいは分かってるって。

それより他の奴等には教えなくていいのか?記憶喪失を隠しながらの生活は大変だぞ」

 

上条は先日のインデックスの件で記憶を失っている。

インデックスがお見舞いに来たときは何とか誤魔化せたみたいだが、夏休みが終わり学校が始まれば大変なことになるのは目に見えている。

取り合えず元が基本的な事と、学校の事、魔術の事を教えたので一先ずは安心だが・・・・

 

「それじゃあ上条さんは先に家に帰るんで、色々とありがとうな」

「ああ、お礼は飯で」

 

そう言って元は信号が変わる前に走っていった。

 

「ちょっそれは!」

 

(何時もならここで、不幸だーーーって叫んでたけどやっぱまだ本調子じゃねえな)

 

上条の記憶がどこまであるのか確認半分、自分の欲望半分で言ったことだったが結果は、まだまだと言ったところである。

 

「やっべ、あいつの天敵?のこと教えんの忘れてた・・・・まいっか右手あるし」

 

 

 

 

その頃の上条くん。

 

「まちなさい!私と勝負をしろーー!」

「助けてーーー!不幸だーーーー!!!」

 

結局、何時もと変わらぬ日常だったとさ。

 

~公園~

 

昼下がり、太陽の光が強くなってきた頃、ある異様な光景があった。

 

「どっちに行けばいいのよ~(泣)」

 

魔術師ノエル・ヴァーミリオンは公園の自販機前をぐるぐると回っていた。

本来は昼前にある人物に会う予定だったが、「一回行ったから大丈夫!」と地図も持たずに着たまではよかったのだが、野良猫に釣られてあっちへふらふら、こっちへふらふらと気付いたら見事な迷子である。

 

「何あれ?コンパニオン?」

 

佐天はCDショップの帰り道、飲み物を買おうと公園によってみたら、自販機の前でうろうろしているレイヤー?を発見し対処法を考えていた。

 

「どうかしましたか?」

 

取り合えず声をかけてみる。

 

「助けてください(泣)!」

「大丈夫ですから大丈夫ですから泣かないで」

 

声をかけると、涙目で助けてと捕まれてしまった。

話を聞くと、どうやら道に迷ってしまったと言うわけである。

どうやら目的地が帰り道とほぼ一緒なので途中まで案内することにした。

 

~案内中~

 

「ノエルさんは何でコスプレしてるんですか?」

「これが一番しっくりくるんです!術もしやすいですし」

「術?」

 

噛み合わない・・・・

 

~マンション~

 

「本当に有り難うございました」

「いいですよ、通り道でしたし。また会えたらもっとお話しましょうね」

 

この短時間でノエルと佐天は、知り合いレベルから親友手前まで仲が良くなった。

これも佐天の社交性の高さとノエルの天然のお陰である。

 

「それではお礼と、再会の印にこれを」

 

ノエルはポケットから一つのネックレスを取り出す。

ネックレスには十字架と十字架に絡むようにつたと、小さな花がついていて、全体が銀で出来ている。

 

「こんな凄いもの貰えないですよ!」

 

佐天は慌てて返す。

 

「いいんですよ、せっかく助けてもらったのに何もお返しが出来ないのは嫌ですし、これは私が趣味で作ったものですから」

 

どうぞどうぞと押し返され、佐天はネックレスを受けとる。

 

「有り難うございます、こんな凄いもの」

「いいえ、こちらこそ。それでは私はここで」

 

そう言ってノエルはマンションの方へ歩いて行った。

 

「ノエルさん面白い人だったな♪」

 

佐天も帰り道に戻る。

 

~元の部屋前~

 

元の部屋前に付いたノエルはインターフォンを押す。

 

「・・・・」

 

反応が無いのでもう一回。

 

「・・・・」

 

それでも反応が無い。

 

「あっれー?外出中でしたかねー」

「おいなにやってんだ魔術師」

「キャァ!後ろにいたんですか、驚かせないで下さいよぉ」

「で、何の用事だ。なるべくお前らとは関わりたくないのだが」

「そうでした、一つお願いがあって」

 

驚いてへたりこんでいた格好から立ち上がり、姿勢を正す。

 

「重大そうだけど、はぁ~まず部屋の中に入れ。

人目につくのはいけないだろ」

 

 


 
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