No.458131

リリカルなのは~君と響きあう物語~

一話です。
にじファンの時より多少修正を加えています。

2012-07-23 17:28:01 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4409   閲覧ユーザー数:4334

突如、異界の扉に吸い込まれたロイド。

その扉に吸い込まれた後、暗い空間の中を漂っていた。

異界の扉を使った経験はロイドにはあった。

この場所は世界の境界線でもあったのでかつて『シルヴァラント』と『テセアラ』という2つの世界を自由に行き来することができたためだ。

しかし異界の扉が開くのはどう考えてもおかしい。

何故なら『シルヴァラント』も『テセアラ』もすでに元の統一世界に戻っているのだ。

2つの世界が1つになったということはこの『異界の扉』という門が開くこともなくなったという事。

そもそも『異界の扉』を経由した2つの世界の移動は一瞬の出来事でありこのような暗い空間など今まで一度も足を踏み入れた事などない。

 

「ここは…一体どこなんだ!?」

 

それにしても暗い空間だ。

一面闇に包まれている。

だが決して広い空間というわけでもないようだ。

暗い空間に目が慣れていないうちにフラフラと歩き回ったら目の前の何かに思いっきりぶつかってしまったのだ。

同じように後退したら今度は後頭部をぶつけてしまった。

痛い思いをして頭を摩っているとふと思い出したものがあった。

ロイドの手にはめられたソーサラーリング。

このリングを使えば小さな明かりを灯すことが可能のはずだ。

 

「よーし」

 

早速ソーサラーリングを灯し辺りを照らすことができた。

どうやら壁……のようなものらしい。

古いレンガを並べて作ったような壁。よく見ると足元も同じようなもので出来ている。

出来てからかなりの長い月日が経過していると思う。

きっと此処に遺跡マニアの恩師がいたら何かわかったかもしれないが……いや暴走してより面倒なことになりそうか?とロイドは考え苦笑を漏らす。

この場所をはどうやら通路のようだ。ロイドの左右に暗い道が繋がっている。

きっと右か左か進めば元の場所に戻れるかもしれない。

しかしどちらに行けばいいのか?

この壁をソーサラーリングの明かりを灯し調べてみたら気になるものがあった。

 

『あっち →』

 

白い紙でご親切にも蛍光塗料のついたインクで赤く書かれた文字。

どう見ても最近此処に張られたもののようだ。

なんというか……あやしい。

ロイドはジト目で紙を見つめる。

 

「……なんだ?これ?」

 

帰りの道順を教えているのだろうか?

あっち? 矢印の示す方向を見るロイド。

このまま此処にいても仕方ない。とりあえずこの矢印の示す方へと進んでみることにしよう。

なんとなく矢印の示す逆の方へ行ってみたい気はしたのだが今回は紙の指示に従うことにしてみようと思う。

『ドワーフの誓い 第十八番 だますよりだまされろ』

養父の教えにある言葉である。

ロイドはソーサラーリングの明かりをランタン代わりにして暗い道を進んでいく。

あれから何度か分かれ道があったがその度に紙が貼られており道を教えてくれた。

2,3回道を間違えてたがその度に「道を間違えている。戻れ」と書かれた紙が不思議なことに貼られているのだ。

どこかで自分を監視しているとしか思えないのだからロイドは自然と警戒態勢を取る。

この紙の案内する先にあるのは一体なんなのか?

幸い今までこの場所でモンスターに出くわすことはなかったがついた先に強力なモンスターがいないとも限らない。

ロイドはいつでも抜刀できるよう両腰に備えた愛刀に手をかける。

暫くジッと辺りの気配を伺うが人の気配も獣の気配もない。

コレットのような聴力やしいなのように隠密の技術を持っていないロイドだが実戦の中で鍛えあげた戦いの勘がある。その勘が言っている。此処に敵はいない、と。

剣から手を離し再び暗い道歩んでいくとまた例の紙が壁に貼られていた。

しかし今度は矢印ではなく。

 

『GOAL!!』

 

とカラフルに書かれた紙だ。

これはつまり目的地に着いたという事なのだろうか?

前を見るとただの壁で行き止まりにしかみえないのだが。

だが壁の所に小さな木の箱が置いておった。

中を見るとロイド・アーヴィングの戸籍や写真が貼られた手帳みたいな物。

ガルドではなく見たことも無い紙幣の入った財布。

アップルグミやライフボトルの入ったアイテム袋。

どう見ても旅の道具一式という奴だ。

それを箱から持ち上げてみる。

案外かなりの大荷物だと思う。

 

「な、なんだコレ?」

 

ロイドが疑問符を頭の上に浮かべていると頭の上にまた紙がひらひらと落ちてきた。

 

『いってらっしゃい』

 

と。

するとロイドの足元の地面がガラガラと崩壊していくではないか。

慌てて逃げようとするが崩れるスピードの方がロイドより更に早い。

やがて必死に逃げるロイドをも飲み込んでしまった。

 

「な、なんだってんだよ!?」

 

暗い奈落の底に落ちながらロイドは大きな声で疑問を紙の主に問いかけるが。

 

『おしえてあげないよ』

 

と書かれた紙が顔の前に一枚落ちてきただけだった。

腹が立つ。

更に腹が立ったのはこの紙の裏だ。

この紙は実はディザイアンが書いたロイドの手配書の裏に書かれた物だったのだ。

腹が立つ。ロイドの手配人相に落書きが描かれているし。

 

「この紙の奴!! 覚えてろ~~!! 絶対にいつかぶん殴ってやるからな!!」

 

そしてロイドは地の底へ落ちながらだんだんと意識を失っていったのだった。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

ロイドは目を覚ますと先ほどの暗い道ではなく明るい日の光に包まれた場所で寝転がった態勢だった。

また知らない場所に飛ばされたという事なのか。

とりあえずムクリと起き上がり自分の身を確かめるが何処も怪我をしていないし武器も持ち物も全部揃っている。

一先ず安心の溜息をついてから此処が何処か確かめようとしたロイドだったが。

目が点になった。

なぜなら

目の前に巨大な都市が広がっていたからだ。

最初にいた場所『異界の扉』のあたりには村も街もなかった。

そこから飛ばされた先ほどの場所は薄暗いトンネルのような場所だったし人の気配などなかった。つまり両方とも人里から遠い場所にあった場所のはずなのだ。

それが今いる場所は大都会……。

頭の上に疑問符を浮かべまくるロイドだったが街を遠くから見てさらに気づいたことがあった。

それは世界再生の旅を続け『シルヴァラント』と『テセアラ』の二つの世界の隅から隅まで探検し尽した彼でもこのような都市を見たことなどない。

というか両方の文明の域を更に凌駕したレベルの高度な技術力の街だとわかる。

『魔科学』が発達しているのだろうか、見たことのない乗り物や建物で満ちているではないか。

少なくとも此処は自分の知っている場所とは違う場所のようだということは分かった。

 

「……此処にいてもしょうがねえし、なにか帰るための手掛かりでも見つけられるかもしれねえ。よし!行ってみるか」

 

ロイドは街へと駆けて行った。

此処から始まる新たな冒険も、出会いもまだ彼は何も知らない。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

街の中に入ってから改めて周りを見渡すとこの街の中は想像以上の物だった。

ロイドの知っている街で一番大きな街はテセアラの王都『メルトキオ』だが賑わう人の数はソレをも上回る。

街に使われている技術力はもしかしたらクルジスの基地並みかもしれない。

とにかく見るものすべてがロイドの目には新鮮に映ったのだ。

新しい物が好きなロイドは大はしゃぎだ。

 

「うひょーーー!! 何だ?アレ、すっげー、うわっ!! コレなんだ?」

 

元来彼は新しい物などを見ると夢中になってしまうという子供っぽい一面がある。

街にあるものを片っ端から興味津々で覗いたり触れたりするのだ。

ロイドの服装は真っ赤な目立つもの。

更にそんな事をしていれば嫌でも周りの目を引いてしまう。

だからロイドを見て周りに人間はクスクスと笑っているのだが当の本人はそんなことに気付いてさえいない。

 

「すげえ、コレットとジーニアスにも見せてやりたいぜ。

お!! アッチの方が人だかりが多いな。行ってみるか」

 

半ば観光気分になっているような感じもするが彼は街の探索を続ける。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

金髪の長髪をたなびかせながら街を歩く一人の女性。

男女問わずに道で通り過ぎる人は皆思わず振り返って見てしまうほどの美貌。

それは次元世界でも有名な魔導師。

フェイト・T・ハラオウンだった。

彼女は六課ができて新しく引越しをしたばかりなのでこの街に買い物にきていたのだ。

彼女は管理局の執務官をやっている。

執務官は各次元世界を慌ただしく移動する職務なのでこういう買い物をするのはかなり久々な事でもある。

生憎時間をうまく取れたのは彼女だけだったので仲の良いなのはやはやてとは一緒に来ることはできなかったが仕方ないだろう。

 

「うん、これで必要なものは全部そろったかな」

 

『買い物リストに載っている物は全部揃いました』

 

バルディッシュが前もって登録していた買い物のメモと今の荷物を照合して全ての買い物を終えたことをマスターに告げる。

 

「ありがとうバルディッシュ。

バルディッシュがセールをやっている店をピックアップしてくれたから助かったよ」

 

買ってきた荷物を愛車の後部座席に乗せながらデバイスと他愛ない会話を続ける。

バルディッシュに時間を尋ねると意外と時間が経っていなかった。

思いのほかスムーズに買い物ができたのがよかったらしい。

今日一日は自由にしてきていいと部隊長のはやてからは言われているが六課が立ち上がったばかりの忙しい時期というのはある。

今から隊舎に行って少しでも仕事をするべきかと思い自動車に乗り込んで帰ろうかと思ったフェイト。

その時ふと赤い服の少年が目に入った。

何故か気になり目で彼を追いかける。

歳は六課の新人のスバルやティアナに近そうだ。

彼は自動車やヘリなど見てやけにオーバーなリアクションをとっているのだがそんなに珍しい物でもないだろうに。

彼の腰にあるのは剣だと思うが2本あるというのは二刀流の使い手なのだろう。

剣の使い手は知っているフェイトだが実剣の二刀流の使い手というのは此処ミッドチルダでは珍しい存在だ。

更にじーっと彼を見ていると彼の左手に付いた青い宝石が気になった。

なんだろう?

デバイスのコア……とは違うみたいだな。

……どうやら彼は道で歩く人に色々と話を聞いているらしい。

ジェスチャーを交えてアレコレ言ったりしているところを見ると道でも聞いているのだろうか?

道で話しかけられた人間の中に彼の求める物を知っている人間はいないらしい。

段々彼の肩がガックリと沈んで行っている。

元々、困った人間を放っておけない性格のフェイトはその赤いに服の少年に話を聞いてみることにした。

幸い時間はあるし良ければ彼が道に迷っているというなら目的地にまで連れて行ってあげられるかもと思ったからだ。

車のキーをロックしてその少年のいる反対通りへと向かおうとしたところで

大きな爆発音と衝撃が彼女を襲った。

すぐさまその原因を確かめると通りの曲がりかねにある銀行から大きな衝撃音が響き渡り中から煙が立ち込めているのがわかった。

銀行で大きな爆発というと理由は一つだろう。

 

「ガハハハ!どけ!マグニス様のおでましだ!!」

 

中から数人の男と、

赤毛のドレッドヘアーの男が斧型のデバイスを振り回しながら出てきた。

あのドレッドヘアーの男は知っている。

マグニスと言う名のAAA級犯罪者。

目的のためなら手段を選ばず、子供だろうが容赦なく手にかける危険人物だ。

最近50人以上の人間をまとめて吹き飛ばし殺した大事件を起こしたりしている。

地上部隊から此処に駆けつけるにはまだ時間が掛かる筈。

この時間帯は人ごみの多くなる頃だ。

もし奴が大暴れして人に危害を加えたらどうなるか用意に想像できるだろう。

 

「うわあああ、凶悪犯罪者のマグニスだ。逃げろーー!!」

 

「キャーーーー!!!!」

 

多くの人間が一目散にその場から逃げようとパニックを起こしてしまっている。

マグニスは額に血管を浮き上がらせ逃げ惑う人の中から一人の少女の首を掴んで持ち上げる。

 

「マグニス様だ。豚が!!」

 

少女は苦しいのだろう。足をバタバタとしながら必死にその首を掴む手を解こうと抗っている。

マグニスは下種な笑みを浮かべてその少女を地面に叩きつけ巨大な斧でもって上段から勢いよく斬りつけてきた。

この斧のデバイスは非殺傷設定などされていない文字通りの凶器だ。

斬られればどうなるか。

少女は涙を浮かべた目をギュッと閉じ、自分を抉ろうとする瞬間を耐えようとする。

だが少女の身体に斧が深く刻まれることはなかった。

バリアジャケットを装着したフェイトが迫る斧から少女を救ったからだ。

フェイトの能力の一番特出したものはその凄まじいスピードだ。

その驚異的なスピードで少女を救い出すことに成功できたのだ。

 

「怖かったね。もう大丈夫だから」

 

少女はフェイトの顔を見て安心したのだろう。

先ほどまで悲鳴さえ上げずに必死に恐怖に耐えていたが静かに気を失った。

フェイトは少女をこの戦闘に巻き込まれない場所にあるベンチにまで一瞬で運んでからまたマグニスの正面にまで戻った。

 

「フェイト・T・ハラオウン執務官です。強盗及び暴行の現行犯であなたを逮捕します」

 

手に持っていたバルディッシュをマグニスに向け宣言する。

フェイトの名を聞いて周りの人々は

「おぉ!! あの有名な執務官の!!」

 

「よかった……彼女ならマグニスを倒してくれる!!」

 

フェイトを応援する声で湧き上がる。

だがマグニスは地面に向かってその巨大な斧の一撃をぶちかました。

その威力は並みの物ではなくコンクリートでできた道路に10メートル以上の巨大な断層を作り出した。

その一撃で周りの人たちはガタガタと体を震わす。今度何か言ったら容赦なくあの斧が自分の首を跳ね飛ばすのではないかと言う恐怖を植え付けられたのだ。

 

「煩いぞ。黙ってろ!! 豚どもが」

 

マグニスは声援を無理やり力づくで押さえつけると

マグニスはフェイトを見て大笑いを上げる。

 

「グハハハハ!!!! ほう、お前が例の【金色の死神】か。ガハハハ!

こいつはいい、ここで俺の名もさらに上がるという物だ。

あんなガキを救うところを見ると噂通りの甘ちゃんのようだな?

その圧倒的なスピードが自慢のようだがクッククク。

果たして此処にいる奴らを全員救うことができるかな?

おまえら、その辺の豚どもに攻撃しろ!」

 

マグニスの指示で手下の男共が周りの人間に向かって牙を剥いてきた。

当然、周りの人間は更なるパニックに陥ってしまった。

 

「そんな、無関係の人に攻撃なんて。

やめて!!」

 

フェイトはマグニスに手下を止めるよう命令するがマグニスは耳を穿って聞こえないふりをする。

 

「はっ魔法も使えない劣悪種の豚どもがどうなろうと知ったことか、やめてほしければ止めてみるんだな、執務官様よ!」

 

マグニスはニヤニヤと下種な笑みを更に深めてフェイトを挑発してくる始末。

ここでフェイトが他の男達に向かっていけば確実にその隙を狙ってマグナスは攻撃してくるだろう。

しかし、だからといって皆を助けないわけにはいかない。

罠に向かっていこうとしたその時――

 

「魔神剣!!」

 

真空の斬撃が2発放たれた。

 

「ぐわし!」

 

「ヒデブ!」

 

突如、剣戟が放たれソレに当たった男達は吹っ飛んだ。

斬撃の威力はかなりの物だ。

たったの一撃ずつで男たちの意識を刈ることの成功できるほどだった。

 

「何だと!?」

 

「!!!!」

 

マグニスとフェイトは突然起こったことに驚きを隠せない。

剣戟が飛んできた方を見るとあの赤い服の少年が2本の剣を構えていた。

剣の構え方でわかる。

あの少年のレベルの高さを。

 

「野郎!! みんなやっちまえ!!!!」

 

手下の一人が大きな声で仲間にロイドへの集団での暴行を訴えた。

それに答えた手下の男総勢10名以上がロイドに得物を持って襲いかかる。

しかしロイドの前には手下が束になろうが関係なかった。

ロイドは腰を軽く落とすと真っ直ぐ迫ってくる男達に向かって真正面から突っ込んだ。

10対1。それも策無しの全面からのぶつかり合い。

当然ボロ雑巾にされるであろうロイドを想像してマグニスは唇の端を吊り上げた。

しかし吹っ飛ばされたのはロイドではなかった。

赤い閃光が走ったと思った一瞬の間にまず4人が倒された。

4人の身体には剣の峰打ちで出来た跡が無数に付いていたのであの僅かな間に剣撃を目に見えない速度で怒涛に打ち込まれたのだということがわかる。

それに怯んだ6人の隙を見逃すほどロイドは甘くない。

手に持っていた武器を突きで吹き飛ばし斬撃で斬り壊し

完全に無防備な状態にすると纏めて「獅子戦吼」で吹き飛ばす。

ロイドのパワーは並みの人間で耐えられるレベルではない。

強風に飛ばされるかのごとく場外にまで飛ばされた男たちは完全に気を失ってしまっていた。きっと今何が起きたのかさえわからなかったであろう。

10人を相手にしても全くの無傷で余裕な態度を見せるロイドは右手の剣の切っ先をマグニスに向けた。

次はお前の番だと言わんばかりに。

 

「ドワーフの誓い、第二番【困っている人を見かけたら必ず力を貸そう】だ。

助太刀するぜ!アンタ」

 

ロイドはそう言いながらフェイトの横にまで歩んでいく。

この新たな参戦者に気を悪くしたのはマグニスだ。

ギリッと歯ぎしりをかましてロイドをにらみ殺さんばかりに睨み付ける。

 

「…何者だ。お前は?」

 

「人の名前を訊くときはまずは自分からだぜ。」

 

ロイドは常識だろ?というような顔でマグニスに言い返す。

この状況でそんな言葉が言えるのだ。

ロイドの胆力の大きさは驚嘆に値する。

 

「ふん。オレ様の名前は【五聖刃】の一人マグニス様だ。

 お前の名はなんだ?」

 

【五聖刃】といい、マグニスと言う名といい、この外見に口調……悉くアイツを思い出すがまさか同一人物じゃないだろうかとロイドは思ったがまさかなとそんな考えを頭からすっぽりと消し去った。

 

「オレの名前はロイド。ロイド・アーヴィングだ」

 

フェイトは彼の名前を小さく呟く。

 

「……ロイド」

 

これがロイド・アーヴィングとフェイト・T・ハラオウンとの出会いである。

 


 
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