No.456419

DRACU-RIOT! ~a heretic story~ 第2話

GO-DA主義さん

第二話投稿です。
乱文乱筆な駄文ですが、楽しんでいただけたら幸いです

2012-07-20 22:30:58 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1677   閲覧ユーザー数:1647

夕方に目を覚まし、身支度を済ませ荷物を纏める

ショッピングモールを少し冷やかした後本土へと戻る予定だ・・・昨日別れ際に蒔いた種(つぶやいたこと)が芽吹けばまた話は別だけれども

 

そうしている間に荷造りも終わり部屋を後にした

 

 

エレベーターを降りフロントでチェックアウトを済ませ自動ドアの手前まできたところで横の待合いスペースから声をかけられた

 

 

「まて、永鳥 庵」

 

振り向くとそこにはやはり彼女の、「荒神 小夜」の姿があった

 

「こんにちは。否、もうそろそろこんばんわですかね?

またお会いするとは思いませんでした。昨日とは口調が違うようですが・・・」

 

「はっ!戯れ言を!昨日のおぬしの去り際の科白、忘れたとは言わせんぞ?何故かはわからんがおぬしはワシが何者か知っておる・・・ならば幼女の真似など必要ないじゃろう」

 

 

「おお!きちんと聞こえましたか!いやぁ良かった、いや悪かったのかな?

それで、今日はどんなご用向きで?」

 

「おぬしのことを調べさせてもらった

特に不審な点も、吸血鬼(われわれ)とのつながりもみえんかった。ましてやワシの姿を知っているものなどごく少数・・・おぬしは何者じゃ?何を企んでおる?

ワシにはおぬしの目的が見えぬ。しかし他の者ではおぬしの異質さに気づけぬ・・・

故にこうして出向いた」

 

「ふむ・・・まぁ腹を割って話すのは吝かではないけれど、こんなところで話すことじゃない

何処か別の場所を用意できますか?二人きりで、他の誰にも声を聞かれない所・・・」

 

場所の移動を提案すると何故か驚きつつ睨んできた

 

「おぬし、まさかーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

貴様、やはり“ろりこん”だったのか!二人きりの密室でワシに何をする気じゃ!

ケダモノめっ!」

 

「なっ!ばっ---!ちげぇよ!!誤解だっつーの!

皆さん!違いますからね?コイツが勝手に言ってるだけですから!

ちょっ・・・!通報しないで・・・!

って何笑ってやがるテメェ!俺を社会的に殺す気か!」

 

「はっはっは!

余裕ぶっておったおぬしがこんなにも取り乱すとはのう・・・

クククッ・・・なかなか面白い奴ではないか小童

 

 

まぁ、ワシとしても通報されるとちと面倒じゃしな、仕方あるまい・・・ごほん

 

 

 

みなさん、おさわがせしてごめんなさい

いじわるなおにいちゃんをこらしめようとしたの・・・

おにいちゃんはまだへんたいさんじゃないからゆるしてあげて?」

 

 

幼女を装ったロリババアの科白でどうにか場の空気が緩んだ。しかし仲良し兄妹を見るような視線やダメな兄を見るような視線が実に腹立たしい

「クソ・・・テメェ・・・覚えてろよ」

 

悪態をついてみるがニマニマと笑われただけだった

 

「はて、最近物忘れが多くてのぉ・・・何の事じゃったか?

ふふん。それよりも小童、おぬしにはさっきまでの胡散臭い敬語よりも今の口調のほうが似合っておるよ

なかなかどうして・・・得体のしれぬ輩かと思えば、精一杯虚勢を張った小童であったとは・・・

 

 

さて閑話休題、場所を移すとするかの。

役所の応接室でよいな?」

 

 

 

「ああ。かまわない」

 

提案に了承するとなぜか拍子抜けしたような、呆れたような顔をされた

 

 

・・・?

 

 

「おぬし・・・ワシが言うのもなんじゃが・・・もう少し警戒してもよいのではないか?

ワシの、相手の本拠地に行くのじゃぞ?罠にかけられるとは考えんのか?」

 

ああ、なるほどそういうことか。

ならば問題ない。だって・・・

 

「心配したって無駄だからな。

俺に親戚と呼べるものはもういないし、どこぞの組織や会社にコネがあるわけでもない。今の俺は天涯孤独。後ろ盾もなければしがらみもなし。賭けられるモノはこの身だけ

罠にかかって死ぬのなら、所詮それまでの命だったってことだろうさ。」

 

 

「おぬし・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

滅茶苦茶足が震えておるぞ?まるで生まれたての仔鹿のようじゃ。」

 

 

「しかたないだろ!覚悟しても、諦めても、怖いもんは怖い。

でも、それでも、俺は[今]を変えてみたい。俺がこの世界に関われるかを試したいんだ。」

 

 

「ふむ・・・

よくわからんが、何やら執念を持っているらしいことはわかった。詳しくは向うで訊こうついて来い。」

 

そう言って歩き出した市長の背中に俺はついて行くのだった。


 
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