No.450190

ハイスクールD×D 喧嘩番長の新たな喧嘩 第10話

白の牙さん

折れぬ心

2012-07-10 00:43:22 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:6463   閲覧ユーザー数:6145

 

 

 

 

 

  修行を開始してから一週間が過ぎた。イッセーの修行は『赤龍帝の籠手ブーステッド・ギア』が目覚めたことにより、いっそう厳しくなり毎日悲鳴を上げていた

 

 「・・・喉が渇いたな。水でも飲みに行くか」

 

 真夜中に目覚めた大は喉が渇き、キッチンに行き水を一杯飲んでいると

 

 「あら?目が覚めたのマサル?」

 

 「こんな時間に何してるんだ?部長?」

 

 大が聞くと

 

 「ちょっとね」

 

 大はテーブルに近づき広げられている地図とノートを見た

 

 「作戦を考えていたのか?」

 

 「ええ。・・・でも、これを読んでいても気休めにしかならないのよね」

 

 リアスはため息交じりに言った

 

 「相手がフェニックスだからか?」

 

 大が聞くと。リアスは頷き、一冊の本を持ってきあるページを大に見せフェイニックスについて説明した

 

 「フェニックスを倒す方法はふたつ。圧倒的な力で押し通すか、起き上がるたびに何度も何度も倒して精神を潰すか。前者は神クラスの力が必要。後者はライザーの精神が尽きるまでこちらのスタミナを保つこと」

 

 「前者だったら俺とイッセーで出来るが決め手がないので無理」

 

 大がそう言うと、リアスは顔を附せ頷いた

 

 「(まぁ、アレを使えば簡単なんだけどな)」

 

 大は気になっていたことがあったのでリアスに聞いた

 

 「一つ聞いていいか?何で縁談を拒否してるんだ?」

 

 大が聞くと、リアスは話し出した。自分はグレモリーの人間で、どこまでいってもその名が付き纏うことを。そして、人間界での充実した生活のことを

 

 「私はグレモリーを抜きとして、私を、リアスを愛してくれるヒトと一緒になりたいの。それが私の小さな夢。・・・・残念だけれど、ライザーは私のことをグレモリーのリアスとして見ているわ。そして、グレモリーのリアスとして愛してくれている。それが嫌なの。それでもグレモリーとしての誇りは大切なものよ。矛盾した想いだけれど、それでも私はこの小さな夢を持っていたいわ」

 

 「・・・・俺はそういう家柄の事とかよく解んねぇけど。俺はお前の事、ただの女の子として見てるぜ。リアス・グレモリーとしてではなく、リアスとして好きだぜ」

 

 「え?」

 

 大の言葉を聞き、リアスは少し顔を赤くしてしまった

 

 「それと、一ついいことを教えてやる。例え相手がどんなに強く、自分がボロボロになっても、心が折れなきゃ負けじゃない」

 

 「心が折れなきゃ負けじゃない」

 

 「そうだ。喧嘩でも戦いでも、最後まで諦めない奴が勝つんだ。覚えておいて損は無いと思うぜ、部長」

 

 大が笑って言うと

 

 「・・・リアス」

 

 「はい?」

 

 「これからはリアスって呼んで頂戴」

 

 「何でまた?」

 

 「いいから!」

 

 「はいはい、リアス。これでいいんだな?」

 

 「よろしい」

 

 リアスは笑って言った

 

 そして、翌日。イッセー対祐斗の軽い模擬戦をしたとき、イッセーは自分の力が上がっていたことに驚いたのは新鮮だった


 
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