No.445915

魔法少女リリカルなのは~原作介入する気は無かったのに~ プロローグ1

神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。

2012-07-04 22:23:11 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:155385   閲覧ユーザー数:140316

 

 ジリリリリリリリリリリリリリリリリッ

 

 「…ん…う~ん……」

 

 目覚ましの音が鳴る。

 

 「もう…朝か……」

 

 俺は少しずつ目を開き体を起こしながら意識を覚醒させて行く。そしておぼつかない足取りで窓に近づき、カーテンを左右にどかし窓を開け

 

 「ん~~~~~っ」

 

 朝の空気を吸い込みながら体を思い切り伸ばし完全に意識を覚醒させた。

 窓から空を見上げ

 

 「今日もいい天気だな」

 

 そう呟き2~3分程空を眺めた後で窓を閉め、自分の部屋を出るのだった。

 

 

 

 洗面所で顔を洗い、朝食を作ろうと思いキッチンへ来ると一人の少女がエプロンを付け朝食を作ろうとしている所だった。俺はその少女に近付き

 

 「おはよう、ディアーチェ」

 

 声を掛けた。

 ディアーチェと呼ばれた少女はこちらを向き

 

 「おはよう。相変わらず早起きだなお前は」

 

 と、挨拶し再び朝食作りに取り掛かろうとこちらに背を向け準備をし始めた。

 時計を見ると時間は6時41分、確かに早起きかもしれないが…

 

 「俺より早く起きて朝食作ろうとしてる奴に言われたく無いんだが?」

 

 苦笑しながらディアーチェに言い返した。するとディアーチェは

 

 「いつもより早起きしたのでたまには我が作ろうと思っただけだ。お前はいつも6時半頃に起きておるだろうが?」

 

 背を向けたまま言い返し、朝食を作り始めた。

 

 「まあ、小さい頃から早起きだったから今では完全に習慣化してるしな。で、今日の朝メシは何を作るんだ?」

 

 調理しているディアーチェに尋ねると

 

 「和食だな。焼き鮭に玉子焼き、漬物に味噌汁だ」

 

 と、朝食の献立を教えてくれた。こちらの質問に答えながらも手を止めず玉子焼きを焼いているディアーチェ。その手際は見事なものであっという間に美味しそうな玉子焼きが一つ出来上がった。

 

 「そっか、何なら手伝おうか?二人で作ればすぐに出来るし」

 

 「いや、我一人で充分だ。いつもはお前が朝食を作ってくれているのだから今日ぐらいはリビングで朝食が出来るのを待っておれば良い」

 

 「そうか?じゃあお言葉に甘えて今日は朝メシが出来るまでゆっくりさせてもらうよ」

 

 ディアーチェの言葉に頷きキッチンを後にして俺はリビングに向かった。

 

 

 

 それからTVを付け朝のニュースや天気予報を観ているとリビングに二人の女の子がやってきたので俺はその二人の方に顔を向け

 

 「おはようシュテル、ユーリ」

 

 挨拶をした。二人は俺の方に近付いてきて

 

 「「おはようございますユウキ」」

 

 挨拶を返してくれた。

 

 「二人も今日は早起きなんだな。いつもはもう少し起きてくるのが遅いのに」

 

 と、聞いてみた。この二人も今日は早起きだ 。キッチンにいるディアーチェと今リビングに来たシュテル、ユーリはいつもなら7時過ぎに起きてくる。それが今日に限っては珍しく三人共、7時前なのにもう起きているのだ。今日は何かあったっけ?と思っていると

 

 「ええ、早く目が覚めたのですが二度寝するのもどうかと思いまして」

 

 「私もです。しかしユウキが朝食を作らずにこの時間帯にリビングにいるのも珍しいですね」

 

 そう答えながら二人はテーブルを挟んで俺の対面側に座る。どうやら早起きしたのはホントにたまたまだったようだ。

 

 「今日はディアーチェが俺より早起きしたみたいだからな。手伝おうと言ったんだが「たまには朝メシ出来るまで待っとけ」って言われたんだよ。ま、たまには朝メシを待つ立場になるのも悪くないさ」

 

 二人と会話をし俺は再びTVの方に顔を向ける。シュテルとユーリも俺と同じようにTVのニュースに意識を向けたようでそれから朝食が出来るまで静かに時間は流れていった…。

 

 それから約10分、7時を過ぎた頃に朝食を作り終えたディアーチェがリビングに顔を出した。

 

 「朝食が出来たぞ…とシュテルにユーリ、お前達も起きていたのか。おはよう」

 

 「おはようございます。朝食を運ぶのを手伝いますよディアーチェ」

 

 「おはようございますディアーチェ。私もお手伝いします」

 

 「そうか?なら頼む」

 

 シュテルとユーリはディアーチェの手伝いをするらしい。なら俺は…

 

 「じゃあ俺はレヴィの様子を見てくるよ。多分寝てるだろうけど…いつもより早いんだしもう少し寝かせてあげた方がいいかな?」

 

 「いや、寝てるなら起こしてくれ。あやつ一人で朝食をとらせるのも何だし自分で起きてくるのを待っていたら朝食が冷めてしまうからな」

 

 「了解~」

 

 そして俺は最後の一人を起こすためにリビングを後にした…。

 

 

 

 階段を上り二階にある一つのドアの前に立ち、俺はドアをノックしてから

 

 「レヴィ、起きてるか~?」

 

 部屋の中にいるであろう人物に声を掛けてみる。しかし返事は無く…

 

 「(やっぱまだ寝てるな)」

 

 そう思いながら何度かノックを繰り返し声を掛けた後に

 

 「レヴィ、部屋に入るからな」

 

 ドアノブを回しドアを開けて部屋の中に足を踏み入れた。

 部屋の中にあるベッドに目を向けると目的の人物をすぐに発見した…が、当の本人は布団を蹴飛ばしスヤスヤと幸せそうな顔で寝息を立てている。

 

 「いくら最近は暖かくなってきたからといっても風を引かない保証なんて無いだろうに」

 

 俺はそう声に出しながらも寝ている女の子を起こそうと

 

 「レヴィ、朝メシ出来たぞ~。いつもより早いが起きてくれ~」

 

 体を軽く揺すりながら声を掛ける。すると

 

 「…ん~……あと5分~………」

 

 と、お約束的な返事を返してきた。気持ち良さげな顔で寝ているので起こすのは正直気が引けるがリビングではシュテル、ディアーチェ、ユーリの三人が朝食の準備を終え待っているだろう。だから

 

 「じゃあ、レヴィの朝メシは俺が食べるぞ。レヴィは昼の給食まで何も食べれないけどいいのか~?」

 

 と、言い返してみた。すると

 

 「…ん…それはやだ~……わかった起きる~………」

 

 と少しずつ目を開いてレヴィと呼ばれた女の子は体を起こした。そして大きな欠伸をしながらもゆっくりと立ち上がるが、まだ意識は完全に目覚めておらず目を半分程開いたままゆらゆらと揺れている。

 

 「早起きさせて悪いんだが他の三人がお前を待ってるから朝メシ食べるためにリビングに行くぞ」

 

 「…ふぇ~い……」

 

 そう返事しながらもまた目が閉じ始める。このまま二度寝されるのもあれなので俺は

 

 「今すぐ目を覚まして起きるなら学校が終わった後にお菓子を買ってやるぞ?」

 

 お菓子の購入を今すぐ目を覚ます条件に出してみた。すると

 

 「ホント!?起きる!今すぐ起きるよ!!」

 

 一瞬で意識を覚醒させ、目もパッチリと開いていた。

 

 「約束は守るよ。だから早く顔を洗ってリビングに行こうな?」

 

 「うん!わかった」

 

 と、元気に返事をし勢いよく部屋を飛び出していった。そんなレヴィを見て俺は苦笑しながら部屋を出てリビングに向かって歩き出した…。

 

 それからリビングに戻り少しすると顔を洗い終えたレヴィが

 

 「おはよう!シュテるん、ディアーチェ、ユーリ。あ、ユウにもまだ挨拶してなかったよね?おはよう!」

 

 リビングに来るなり元気良く俺達に挨拶をしてきた。

 

 「おはようございますレヴィ」

 

 「珍しくすぐに起きたな、おはよう」

 

 「おはようございます」

 

 「そういえばさっき挨拶してなかったな。おはよう」

 

 俺を含め四人がレヴィに挨拶を返した。そしてレヴィが俺の隣に座り全員が揃ったところで

 

 「「「「「いただきます」」」」」

 

 朝食を食べ始めた。

 

 

 それから全員食事を終え食後の後片付けを済ませると時計は7時40分になったところだった。

 皆まだ学校の制服を着ていなかったので制服に着替えるため自分の部屋に戻った。俺も自分の部屋に戻り素早く着替えを済ませリビングに戻ったが、まだ誰もいなかったので皆が来るまでスーパーのチラシを手に取り夕食は何にしようか考えながら待っていた。それからしばらくすると

 

 「お待たせしましたユウキ」

 

 シュテルが声を掛けてきた。レヴィ、ディアーチェ、ユーリもいる。どうやら着替え終わったようだ。

 

 「皆着替えたか。んじゃ、いつもより早いけど行くか」

 

 俺は立ち上がり皆と学校へ登校する事にした。

 今日もまた平穏な一日が始まろうとしていた…。

 

 

 
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