No.422641

超次元ゲイム ネプテューヌmk2 snow wind -episode9-

なんだか物語の進行が遅い気がする…

2012-05-14 02:15:55 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:642   閲覧ユーザー数:598

「そうですか…キラーマシンが…」

 

ルウィー 教会。

私とネプギア達はそこで教祖にブロックダンジョンで起こった出来事を報告していた。

 

「それで逃げてきたってわけ? なっさけないわねー!」

「…逃げたのは私の判断」

「ではラムちゃん。あなたは自分がボス敵がほぼ無限に出てくるようなエリアに居たらどうします?」

「う…それは、まぁ…。っていうかアンタ誰よ!」

「えー、それはですね…かくかくじかじかと言うもので…」

 

横で騒いでいる子供三人(他人の事言えないが)を無視して話を進める。

 

「で、あのキラーマシンってのは何なの?」

「遥か昔、犯罪神が造り出したとされる殺戮兵器です。戦闘力も高く、その上ルウィーには数十体…或いは数百体のキラーマシンが封じられていると云われています」

「そういえばそんな事言ってたわね。ともあれ冗談にしても笑えないわ」

 

流石に私も、一気に来られたら無理。

 

「…過去の女神がキラーマシンを封じるために、ゲイムキャラをあそこに配置して封印していた。けど、今回破壊された事によって封印が解かれ、現状に至る」

「そうなんですか…」

「…妙に詳しいわね、アンタ」

 

アイエフが探るような目で見てくるが無視。

 

「あのさ、他にもゲイムキャラっていないんですか?」

 

教祖にそう尋ねる日本一。

確かに、それができたら苦労はしない。

 

「…残念ですが、現在ルウィーに存在するゲイムキャラは封印を役目を担っていた者…今回破壊された者しかいないのです」

「そ、そうなんですか…むむむ…」

「で、では一体どうすれば…」

「何か、いい案があればいいんですが…」

 

その場で考え込む一同(私と子供三人除き)。

ふん、私だって考え無しに撤退したわけではない。

 

「…この状況を打開する方法、一つだけある」

「え?」

「それは本当ですか!?」

 

ネプギア達も反応したが、一番食いついたのは教祖だった。

…怪しいとか、思わないのか。

 

「(コクリ)…私の知り合いに頼めば、もしかしたらこのゲイムキャラを修復することができるかもしれない」

「げ、ゲイムキャラを…」

「修復…ですか?」

 

信じられないといった顔をする一同。

まぁ、普通の技術なら修復なんてできない。

…普通ならね。

 

「信じられないと思うけれど、賭ける価値はある」

「そうね…頼む価値はあるかもしれないわ」

「では、お願いできますか? あまり他国の方に頼みたくは無いのですが、事情が事情ですので…」

「大変な事になってしまったのに見過ごすなんてできませんから、気にしないでください」

 

教祖の立場からしたらあまり他国に貸しを作りたくないんだろう。

犯罪神の驚異が去ったとしても、また戦争が起こらないとは限らないのだし。

 

「…それじゃ、私は行ってくる」

 

話も終わったようなので、早速修復の為彼女の所へ向かうことにする。

 

「あ、わ、私達も行きますっ!」

「…来るの?」

「ダメ、かな…?」

 

ダメって事は無いけど。

 

「別に、勝手にすれば良い」

 

それだけ言ってまた歩き出す。

さて、錬金術で上手くいくか…念の為ダメだった場合の事も考えておこう。

あれから結局ネプギア達もついてくることになり、ロムラムアリスの三人もついてくる事になった。

ちなみに面倒だったからネプギア達には私の事を少し話した。

 

「ねぇ、ちょっと」

「…………」

 

目的の場所まで歩いて向かう途中、アイエフが声を掛けてくる。

どうせ私の事でも聞きたいんだろう。

 

「ちょっと! 聞いてるの!?」

「……何」

 

面倒だったので無視しようとしたが、アイエフが私の肩を掴んで呼び止めてきたので断念。

面倒だが相手をするしかない。

 

「何、じゃないわよ! いい加減アンタの事を教えなさい! アンタは何者よ!」

 

本当に、面倒だ…

 

「…どうして、貴女に教えなきゃならない?」

「どうしてって…」

「私はレーレと名乗り、フウとは別の人格と説明した。それ以上は教える気も無い」

 

なにかとしつこいアイエフにそう言い放ち、何事もなかったかのように再び歩き始める。

教会から向かうと結構離れてるのね、あの店。

…と、ここで一度足を止める。

 

「フウちゃん? 着いたの?」

「…喉…渇いた」

 

声を掛けてきたネプギアの言葉に答えるようにボソリ、と呟く。

そして方向を少し変えて自販機へと向かう。

 

「…大丈夫なのかしら、あの子…」

「大丈夫じゃないかな? それになんか着いていったら面白そうなものが見れる気がする…アタシの正義レーダーがそう囁いてるわ!」

「そ、そうなんですか?」

 

…………よし、コーラにしよう。

ピッ。

ゴトン。

 

「………!!」

 

自販機から選んだ飲み物を取り出して、硬直。

 

「ん? フウちゃんどうかしました? なんか震えてますが」

「……押すボタン、まちがえた…」

 

そう、私が飲みたかったのは普通のコーラ。

しかし出てきたのはコーラZERO。…どうやら少し余所見したからかコーラの隣のボタンを押してしまったようだ。

 

「あー…」

「元気、出して…?」

「…気落ちなんて、してない…問題無い…」

 

励まそうとするラムとロムの二人にそう言って立ち上がり、歩き出す。

そう、所詮赤いか黒いかの些細な違い…大丈夫、問題無い…

 

「…妙な所で子供っぽいわね」

「あはは…」

 

…後ろが煩くても無視。

そんなこんなで、目的の場所に到着した。

 

「…ここ」

「…ただの店ね」

 

第一感想がそれ…? まぁいいけど。

 

「えぇっと………す、すごいクセのある字のせいでアトリエしか読めません…」

「がすとのアトリエ。この街に滞在してる錬金術士の店」

「あ! それ知ってる! 確かアイテムとアイテムを調合して新しい物を作るんでしょ!」

「…前に本で読んだ」

 

店の名前を言うとラムとロムの二人が反応してそう言う。

この二人は普段から本を読んでいるのだろうか。

 

「とにかく、入るよ」

 

そう言って店のドアを開く。

カランコロン、とドアに付いた鈴が音色を奏でる。

 

「いらっしゃーいですの…って、なんだ。フウですの?」

「…仮にも客に、なんだとは何?」

「あぁ、今日はレーレの方でしたの」

 

扉を潜ると、特徴的な白い帽子を被り、杖で釜をかき混ぜている小さい少女が私に声を掛けてくる。

この少女こそこの店…がすとのアトリエの店主である、ルウィーの錬金術士がすと。

私とがすとが出会ったのはまだ守護女神達が健在の時期で、その時は依頼者と請負人だった。

その後暫く旅に出てこの街の錬金術士ではなかったが、暫くしてからまた戻ってきてこの街にアトリエを開いて生活している。

それからは私が色々やってもらう代わりに素材集めやらクエストやらを手伝ったりする関係だ。

 

「…今日はやけにお客様が多いですの?」

「少し、事情があってね」

 

 

 

――説明中――

 

 

 

「ふむ…ゲイムキャラの修復…」

「…難しい?」

「…ゲイムキャラの欠片は回収してきたですの?」

「勿論。…ほら」

 

袋に入れておいたゲイムキャラの欠片をがすとに渡す。

がすとはそれを受け取って欠片の一つを取り出し、何やら考え始めた。

 

「なにここー! 面白そうなものがいっぱい!」

「…気になる」

「無暗に触らない方が良い。…溶けたり爆発したくなければ」

 

アトリエ内の物を物色していたラムとロムにそう忠告すると、二人はピタリと動きを止めたかと思うとさささっと扉の前まで退避していった。

命を大事に。

 

「…………」

「…直せる?」

「…これなら直せそうですの」

「「「「本当(ですか)(なの)!?」」」」

 

四人同時に叫ばれると流石に煩いんだけど…

 

「落ち着け、ですの。確かに直せるとは言ったけど今はまだ無理ですの」

「どうしてよ!?」

「落ち着いてと言ってる、貴女は少し黙ってて」

 

一々騒がれてたら話が進まない。

 

「ゲイムキャラの残骸が殆ど回収できていたのが幸いしたですの。ただ、今ここにある材料だけじゃまだ足りないですの」

「その足りない材料っていうのは、何ですか?」

「ちょっと待つですの。…えっと、このタイプだと…後足りないのはレアメタルとデータニウムという素材が必要ですの」

「分かりました。それで、それはどこにあるんですか?」

「…片方は確か、世界中の迷宮のこの前行った所と別の道を進んだ先に居たモンスターが持っていたはず…もう片方は忘れたけど」

「ルウィー国際展示場ですの。…というか、いつもクエストでダンジョンに行ってるレーレなら持ってるんじゃないんですの?」

「…素材アイテムならいつも貴女に売ってるじゃない。だから無い」

 

私には不要だし、持ってても邪魔なだけだから。

 

「そういえばそうでしたの。という事でその二つを持ってきてくれればすぐに直してあげられるですの」

「…? がすと、熱でもある?」

「…失礼ですの」

「いや、だって…いつもだったらここら辺りでクレジットを要求するでしょ」

 

お金大好きのがすとの事だから、またいつものように「それと○○クレジットで手を打つですの」とか言うのに。

 

「がすとだって空気ぐらいは読むですの。それで、取りに行くですの?」

 

私の心を読んだかのようにそう言ってから、ネプギア達に聞くがすと。

…まぁいいけど。

 

「もちろん、取りに行きます!」

「ちょ、ちょっとネプギア! 初対面のヤツをいきなり信用するの!?」

「…失礼、がすとの錬金術の腕は信用できる。私が保障する」

「レーレが言うんなら大丈夫ね!」

「(こくこく)」

「ほら、三人もこういってますし」

「…はぁ…まぁ、何もできないよりはマシね…」

 

ネプギアの言葉に頭を抱えるアイエフ。

信用されてないか、私も信用してないとか言ったんだから仕方ないけど。

 

「…一つ提案。素材の場所が場所だから二手に分かれたら良いと思う」

「そうですね~、距離的に考えたら女神のギアちゃんは迷宮の方に行った方がいいでしょうか?」

「ラムちゃんとロムちゃんもそっちに回ってくれれば楽になりますね」

 

ネプギア・ラム・ロムは女神化の飛行能力を生かして離れた位置にある世界中の迷宮か。

 

「…迷宮のチームが少し不安」

「何言ってるのレーレ! この程度、コイツなんかがいなくてもわたしとロムちゃんだけでもらくしょーよ!」

「威勢の良い子供ね…」

「強い弱いの意味で不安なんじゃない。…二人はこの素材を落とすモンスターがどこに湧くか知ってる?」

「…そういえば、知らない…」

 

私の不安というのは素材を落とすモンスターの位置を知らずに行って大丈夫なのか、という事。

国際展示場の方は最奥に行けば見つかるだろうから問題ないが、迷宮の方の場合その名の通りのダンジョンなので知らないメンバーで行ったら余程運が良かったりしなければ無駄な時間を浪費する事になる。

で、この中で場所を知ってるのは私とがすとだけ。

さて…どうしようか。

…………

 

「…そういえばがすと、アレの調整は終わってる?」

「あぁ、アレですの? 丁度今朝終わった所ですの。今持ってくるから少し待つですの」

 

そう言ってがすとは店の奥へと消えていった。

ん…それなら私も迷宮チームに回れるかな?

 

「アレ…? レーレちゃん、あれって何の事?」

 

アレという言葉が気になったのか、ネプギアが私に聞いてくる。

 

「説明するよりも見た方が分かる」

「あ、うん」

「…一つ言うとしたら、魔法とは真逆の物」

「科学的な物って事かしら?」

「(こくり)」

「持ってきたですのー」

 

と、そんな会話をしているうちにがすとがそれを持って出てくる。

 

「ボードと…棒?」

「杖と言ってヒーローさん。さて…試運転をしたい、庭を借りる」

「どうぞですの。…あ、もし試運転終わった後すぐにダンジョンに向かうんだったらついでに適当な素材も拾ってきてくれると助かるですの」

「…分かった」

 

がすとから杖とボードを受け取って、裏口から外に出る。

何も言わずに外に出てきたけど、ネプギア達もしっかりついてきた。

 

「えっと、それでその二つはなんなんですか?」

「一言で言うと、武器と乗り物」

「…スノーボードとか言わないわよね?」

「違う。まぁできなくもないけど」

 

話しながらボードの確認をする。

…ん、流石はがすと。いつも調整を頼んでるだけあって不具合は見当たらない。

と、調整中にある事を思い出す。

 

「…そもそもこれ、オリジナルは何年か前にプラネテューヌ辺りで販売されてたと思うんだけど」

「え? そうなんですか?」

「うーん………あぁ、そういえばあったような気がするわ」

「あ、もしかして制作されたけど作る材料が貴重なせいで制作中止になったあれでしょうか?」

 

ネプギアが頭に?マークを浮かべたままだけど、どうやらアイエフとコンパには思い当たる物があるようだ。

 

「多分、それ。これはがすとが色々弄ってるから大分性能が違うと思うけど。…さて、少し起動してみる」

 

調整を終え、ボードに乗って起動させる。

するとボードは地面から少し浮き、私を乗せたまま空中にふわふわと浮かび上がった。

そしてそのまま軽く飛び回ってみる。

 

「うわ、うわーっ!! すっごい! カッコいいーっ!!!」

「へぇ、凄いですね。近代的な感じがします」

「レーレーっ! 次わたしにも乗せてよー!」

「わたしも乗ってみたい…」

 

日本一やアリス達がそんな事を言う中飛び回り、少ししてから皆の所に降りる。

 

「…こんな感じ。これなら二手に分かれてもそこまで時間は浪費しないと思う」

「あ、レーレちゃんは世界中の迷宮のどこに目的のモンスターがいるか知ってるんだね」

「勿論。迷宮の方は結構入り組んでるから場所分からないと時間が掛かる。でも国際展示場なら奥に行けば見つかる」

「成程ね、それならアンタがネプギア達の方についていけばスムーズに事が進むって訳?」

「(こくり)」

 

アイエフの言葉に頷きながらボードをデータ化して小さくし、指輪にして指に着ける。

科学の力って、凄いね。

 

「なら、善は急げです! さっそく材料を集めに行きましょう!」

「ですねー。さっさとしないとキラーマシンが攻め込んできちゃうかもしれませんし」

「…二人も手伝ってくれる?」

「もっちろんよ! ね、ロムちゃん」

「(こくこく)」

「それじゃあ早速、二手に分かれて素材アイテムを取りに行きましょう!(どうせなら私がレーレちゃんを抱っこして行きたかったけど…)」

「おーっ!」

 

そんな感じで、私達は二手に分かれてゲイムキャラ修復の為の素材アイテムを入手する為にダンジョンへ向かった。

☆status☆

レーレ・シェルツ

☆状態:通常

☆装備情報

└使い慣れたセプター⇒DSロッド

└ホワイトリング

└デザートイーグル

└Wコート&マント

└なし

☆その他アイテム

└エアボード

☆メモ

・キラーマシンが復活した事をルウィー教会に報告。

・ゲイムキャラ修復の為、がすとのアトリエに移動。

・修復に必要な素材を入手すべく、二手に分かれてダンジョンへ。レーレはネプギア・ラム・ロムと共に再び世界中の迷宮へ。

 

アイテムメモ

○DSロッド

└フウ(レーレ)ががすとに調整してもらっていた短い杖。見た目は短い棒の先端が台形のような形になっている杖だが、他にも何か仕掛けがあるらしい。

○エアボード

└フウ(レーレ)ががすとに調整してもらっていた空を飛べるボード。元々は動力に風の魔力石を使用しその魔力で空を飛べる道具だががすとの改良で動力が特殊な魔力石に変えられており、魔法を扱える持つ者がこれに魔力を注ぐと充電できるようになっている。この魔力石を応用してボードに魔力を纏わせて攻撃といった荒業なんかもできたりする。ちなみにオリジナルは数年前にプラネテューヌで販売されていたが、その時はまだそこまでルウィーとの関係が良くなかった為制作に必要な風の魔力石が入手困難、制作中止になり今ではレア物。


 
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