No.415543

超次元ゲイムネプテューヌmk2 希望と絶望のウロボロス

さん

超久しぶりの更新!
……さて、なんでこんな理由になったといいますと正直な話、情熱が冷めていたんですよ(ぶっちゃけ
けど、昨日買った雷撃で新キャラを見た瞬間、冷めていたはずの炎が燃え上がり頑張ろうと思います!
この駄作をいったいどれだけの人が楽しみにしてくれた人がいるのか自分には分かりませんがこれからは心を入れかえ完結目指して頑張ります!
応援よろしくお願いします!!

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2012-04-29 00:25:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1150   閲覧ユーザー数:1109

自分はいったい何をしているだと思う

今までやってきたことそれが嫌に頭を駆け巡って気持ちが悪い

 

「…………」

 

ふと、隠すように包帯でぐるぐる巻きにされている右手が目に入った中には異体の腕、人ならずの禍々しい魔の手、力を込めれば紅い妖気が吹き出していき透明感のある幻のような剣を生み出していく

 

「……俺は……!」

 

周辺に設置させた幻影剣を近くの木に発射する諸ともせず切り裂き落ちていき木々を見ながら俺は脚を抱きしめるように座る

 

「俺は強い、そう思っていたのに……」

 

そこらのモンスターを殲滅できる自信がある

女神たちを一気に相手にしても相手に出来る力がある

守れる、救うだけの力が自分にはあると信じていた……けど、負けた

 

「傲慢……か」

 

俺の行動はレイスから見ればそんなことになるのか。

俺は間違っているのか俺が出来ることなんて敵を倒すぐらいのただの暴力でしかないのにその他には普通の人間が出来そうな些細なことしか出来ない。

それじゃ、ダメなんだ。平凡に生きることなんて今の俺には無理なんだ。

 

右手に巻いた包帯を取る姿を見せたのは血色の鱗形が複雑に絡み合った籠手のようになっており人の手では考えれないほど尖った指先、さながらそれは悪魔の如き禍々しさを表している。

 

思わず外まで飛び出してしまったので肌寒い気温が肌を刺すが今は戻ることはできない。

あいつ等なら心配するだけだろうだけど、それが俺にとって苦痛なんだ。

俺は強くならないといけないあいつ等を支えてやらないといけない

 

「………っ」

なのに四女神は捉えられ、皆には迷惑かけて、強敵相手に負けてばっかで、今はこの有様だ。

 

ちくしょう……、ちくしょう……、自分が今までしてきたことはいったい何だった?

 

「その腕……」

 

後ろから聞こえた幼き声に俺の意識は一気に現実に戻った

 

「ロム、ちゃん……ラム、ちゃん……」

 

自分でも声が、身体が、震え消えそうな声になっている。

彼女たちの視線はまっすぐ狂う事なく俺の右手(・・・・)に向いていた。

 

いつも一緒の二人が繋いでいる手が強くなっていくのが嫌でも分ってしまった。

……怖がられるだろう、これは女神の敵であるモンスターの腕なのだから

その持ち手でもある俺も……きっと、

 

「かっこいい……」

「そうだろう。こんな右手、いっそ切り落として……はっ?」

 

幻聴だろうか少なくても目の前の二人は目をキラキラさせて恐怖とかそんな負の感情をさせることなくまるで面白いものを見つけた子供のように

 

「ゴツゴツしてる……」

「かたーい、ねぇねぇ!お兄ちゃんこれもしゅぎょーの成果なの!?」

 

俺の一番の汚点とも言える右手を興味深々で触られる。

しばらく俺は言葉を失った。

この腕は化物(モンスター)だ。

女神を敵の存在、その手を持つ俺はモンスターと同類となる。

 

「これは……罰かな」

 

空の言いつけを破ってまで無理をした結果、こうなった

ネプギアたちに心配をかけた……そうこれは罪

自分の愚かさが生んだ傷の痕

 

「お兄ちゃん……悪いことしたの?」

 

あぁ、自分の力量を見間違った結果から生じた罰

 

「……なら、反省しないとね!」

 

ここで懺悔と後悔をしていても何も変わらない。

むしろ、今この瞬間もゲイムギョウ界はマジュコンヌに恐れている。

 

「そうだな、あぁ―――そのとおりだ」

 

ギョウカイ墓場に捕まっているネプテューヌ達を助けるためにも立ち止まるわけにはいかないんだよな。

今日から未来につなぐことは出来ても、今日から過去につなぐことは出来ない、無慈悲に流れる時間は止まることを知らない。

だったら、進むしかないその先にもし、俺の『死』があってもそれは未来への糧になるだろう。

 

「……ありがとう、元気が出たよ。ロムちゃん、ラムちゃん」

 

その為にも俺はいまの自分を変えなければいけないそんな思いが溢れた。

こんな((右手|・・))を優しく握ってくれたロムちゃんのためにも

こんな俺を励ましてくれたラムちゃんのためにも

 

 

「やってやるさ。絶対に」

 

決意を改め俺は二人の幼き手に引かれ協会の中へと導かれていった。

 

 

 

――――――――○●○――――――――

 

 

あっという前に明日が訪れた。

結局、昨日はロムちゃんとラムちゃんの相手をしていたのでネプギア達に会うことは無かった。

既にミナさんからがすとが錬金術が完成したということを教えてもらっている。

そして俺は協会の屋上で静かに闘気を高めていた。

 

「…………」

 

よくよく考えれば俺の出来ることなんて小さいことかもしれない。

俺の力の根源は人々の憎しみ、悲しみ、怒り等の所謂『負』の想いだ。

それを扱い俺が救う、守るなんて矛盾しているこの役目はネプテューヌ達、女神なんだ。

 

それじゃ、俺という存在意義はなんなのか……結論から言えば俺は人々を恐怖させ、絶望の淵に落とす悪の化身、モンスターを操作、統合する魔の王、地獄に君臨する冥暗の神……うん、挙げれば挙げるほど俺、ゲームでいうラスボスぴったりだな。

そんな俺がみんなを救う、守るなんてことはもしかしたら戯言なのかもそれしれない。

事実上、俺がそんな存在になったのは過去の零崎 紅夜の特性が原因とか空は言っていた気がするが俺は過去の零崎 紅夜をほとんど知らない。

 

「はぁ、見つけた」

「お兄ちゃん、こんなところにいえたんですか?」

 

思考に没頭していると屋上に繋がっているドアが開きそこから出てきたのは空とネプギアだった。

 

「お前ら、外は寒いぞ?これから激しい戦いがあるんだから中で温まってろよ」

「朝からここで冥想しているお兄ちゃんに言われたくないよ」

 

ばれていたのかミナさんが流したのかそれとも空が感知したのか

まぁ、どちらでもいいか

 

「俺はいいんだよ。慣れているから」

「でも……」

 

心配そうな様子のネプギアに相変わらず優しい

その優しさは時に最大の剣と同時に脆い剣にもなる。

 

「かわいい妹が心配しているのにそんな態度?」

 

空が珍しくネプギアをフォローしたのに少し驚いた。

過去、空が見てきたゲイムギョウ界の結末の中でネプギアはとんでもない選択をしたことがあるらしくそれが空にとって抉られるような怒りを出したことがあるらしい。

 

「お兄ちゃん……」

「……分かった」

 

小さい口を動かし願うように俺を見るネプギアに俺は遂に折れ立ち上がる。

空も「そうしとけ」とした表情を送ると外の風景を眺め始めた。

 

「ほら、そんな泣きそうな顔をするな」

「……お兄ちゃん、今にでも消えそうだったから……」

 

ネプギアの言葉に思わず苦笑してしまう。

確かに先ほどから自分の存在価値があるのかとかなり真面目に考えていた。

その結果はあまりいいものじゃない少なくてもネプギア達女神と冥獄神である俺は互いに敵同士である形の方がぴったりだ。

この世には正義と悪が必要だ。

女神達のすることは全て正義、モンスターを討伐し人々を照らす太陽の様な存在

俺は逆、言うならば必要の悪、モンスターを生み出し人々を恐怖させる魔の存在

 

 

 

 

――――けど

 

「大丈夫だ俺はどこにもいかない」

 

俺が女神を助けてはいけない等という((法則|ルール))はない

 

「ずっと、傍にいる」

 

だから、今は手を伸ばそう。

 

――――――――○●○――――――――

 

 

「全く、何があったかは知りませんがいきなり飛び出すなんてどうかしてますの」

「はい、すいません」

 

ただ今絶賛、俺より遥かに背が低い幼女に俺は正座されて説教されています。

部屋に戻れば安心したようなけど呆れたように溜息するアイエフ、涙目で「よかったです」と抱きついてきたコンパ、手を挙げいつも通りの日本一が迎えてくれた。

 

「聞いていますのですの?紅夜は本当に休むことを知らないですのがすとが会うたびにやっかいごとをもちかけてきますのですの」

「はい、すいません」

 

確かに度々がすとに会うたびに相談に乗ってくれる気がする。

特に女性関係面ではがすとが居なかったら本当にやばかった特にデートのプランとか責任の取り方とか

 

「まぁ、こちらも合う分の報酬は貰っている立場なので腰が低いですががすとも人間ですの。疲れるのですの。分かっているですの?」

「まことに申し訳ありません」

 

本当にケイブ先輩同様、頭が上がらないそれにしても合った時から思ったんだが特徴的な口癖だな。うんうん

 

 

「ねぇねぇ、空」

「ん?」

「紅夜とあの人の関係って?」

「相談役かな、因みに旗は立ってない。あくまでがすとは特別なお客様として見ているから」

 

ちらりと横目にずらせばアイエフ達が空と話している少なくてもアイエフとコンパとネプギアは安心している表情だった。

 

「そういえばがすと、あれは治ったのか?」

「当たり前ですの」

 

がすとに、わざわざここに来てもらった理由、それは砕かれたゲイムキャラの修復

がすとの手には青白輝くディスクが確かに握られていた。

 

『はじめましてブラッディハード、私はルウィーのゲイムキャラです』

 

……少し驚いたが直ぐに表情を戻す。

まさかそっちの名前を知られているとはしかし、よくよく考えれば彼女は秩序と循環を司る存在、混沌や絶望の属性である俺のこと知っていても別におかしくはない

 

「頼む。あの解き放たれた兵器を再度封印してくれないか?」

『分りました。しかし……』

「なにか問題があるんですか?」

 

そこから説明されたのは自身がマジュコンヌ側が解き放った兵器の封印の仕方それは至急、シンプルで簡単だったしかしとてつもなく危険だった。

その内容はゲイムキャラが封印されていた場所に戻すこと

 

「どうする?」

 

おそらくあちらはルウィーを攻める準備をしている奇襲という形なら、有利に見えるが数でカバーされる。

それにゲイムキャラが封印されていたのはダンジョンの最深部とても敵を振り切っていけるような場所ではない。

 

「う~ん。理想的なのは僕と紅夜が敵を引き付けてネプギア達が一気に進出するのがベストだね」

「けど、それだと空さんが危ないです」

 

心配そうなコンパだが普通にこのパーティーで最も高い戦力の俺達を使いのは理にかなっている敵がどれだけの戦力かは知らないがそれしか方法はない。

いくら殲滅戦が得意の空が居ても街に被害が及ぶ可能性は極めて高いのでこの作戦は一番、安全だと思う

 

「それで行こう」

 

悔しいがいままでボッコボッコにされてきたが止めはされていない、おかげで体力はそこまで疲労してないし十全に動ける。

 

「日本一、ネプギアを頼むぞ」

「任せてよこの日本一!友から託されたこの想いを拳に込め悪党を撃退してやる!」

 

託されたって……俺死んでないんだが、それにネプギアもそれなりに強いからなんとかなるだろう。

重要なのは俺達引き付け役、ネプギアの警戒を薄くさせ敵の注意をこちらに向かせるためにはならべく派手にいかないといけない

 

「あ、あの!」

 

突如として扉が開くそこには大粒の汗を流すミナさんの姿

 

「どうしたのですか?」

 

直ぐに尋常ではない事態が発生したのか、もしかして先手を打たれたのか?

 

「ロムちゃんとラムちゃんがいないんです!!!」

 

ミナさんの訴えに俺たちの顔は凍った。

 


 
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