No.400849

司馬日記外伝 コメントで仲達様に悪戯する3

hujisaiさん

拙作「司馬日記」の外伝で、仲達さんの弟子の士季(鍾会)ちゃんが悪戯をします。

2012-04-01 00:38:05 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:17626   閲覧ユーザー数:11439

→4.一刀+仲良し数人でイカサマ王様ゲーム

 

「…なんか私の出番が少ないですよ?」

何が悪いって、一刀様と私の接点が少なすぎて直接仕掛けにくいんですよね。

とっとと閨房に御呼び頂ければ良いんですけど…

というわけで今回も子丹様に御献策で、いじりやすい方と、その人をいじってくれる方を集めて頂きました。

いやぁ仕事が忙しくて、だいぶ間が開いてしまいましたがそれでは皆様、退庁時刻後をお楽しみにー!

 

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子丹御嬢様のお呼びにより、業務終了時刻後に急いで一刀様の御部屋へ伺うと既に数名の方々が一刀と車座になって座っており、子丹御嬢様がこれで全員揃ったわねと仰った。

どうやら私が一番最後だったようだ、急いで来た筈だが他の皆はどうやってきたのだろうか?

見てみれば凪も居り、目が合ったので会釈をして子丹御嬢様の御指示に従って車座に腰を降ろすと、おもむろに子丹御嬢様から切りだされた。

「さて皆様あらためましてお集まり頂き有難う御座います。本日お集まり頂きましたのは先に一刀様がお話になった『王様げーむ』というものを一度実際に試してみまして、その概要を各国首脳の方々にお話して次回の三国懇親会の余興に実施頂くかの御判断頂く為です」

初耳だ。

しかし一刀様も特にお変わりがないのでおそらく子丹御嬢様のお話の通りなのだろう。

集められているのは一刀様、子丹御嬢様、孫策様、周瑜殿、馬超殿、馬岱殿、李典殿、そして凪。呉だけ格が違う方々なのに少し違和感を覚える。

とりわけ呉の御二方は業務御繁多の中厚くお礼申し上げます、と子丹御嬢様が挨拶をされるとそれにあわせて孫策様が会釈をされた。直接お話したことは無く伝え聞いた風評ではもっと奔放な方とされていたが、にこやかでありながら英雄の風のある姿だ。

伝聞等当てにならぬもの、己の耳目で直接確かめることが肝要であるとあらためて思う。

しかし隣に座られた周瑜殿は『忙しいのに…』と孫策殿を軽く睨まれていた。

 

それでは一刀様より方法を御紹介頂きます、と子丹御嬢様の御案内を受けて一刀様が『王様げーむ』の方法の御説明をして下さった。

・各々他の者に見られぬようにくじを引く。

・『王様』のくじを引いたものが番号の者に向かって命令を下し、該当の番号の者はその命令を絶対に実施する。但し王様も他の者のくじの番号は分からない。

言ってしまえばこれだけの簡易なものだ。

注意事項としてその場で短時間でできる事にし、また金銭に関わったりケガをするような命令は禁止との事だ。

 

「それでは皆様御理解は宜しいでしょうか、異議無ければ真名にかけて10回ほど、命令を受けた者は忠実に御実施下さるものとみなさせて頂きます」

「…、ぁ…」

「一点いいかしら」

「どうぞ孫策様」

「実際の宴会を想定して1回毎に全員お猪口を一杯空けるという事を加えてはどうかしら」

「左様で御座いますねこちらに酒と猪口を御用意しておりますのでそのように」

「流石飲兵衛やなぁ孫策はんは」

「ほほほほほそれでは始めましょう」

 

子丹御嬢様と孫策様と李典殿の妙に流れるようなやりとりの中に一部重大な内容が含まれていたような気がしたが、孫策殿が籤の木札を伏せ始めたのでなんとなく言い出しそびれてしまった。どうやら周瑜殿も何か言いたげに見える。

 

さて札を引く。3番だ。

全員が札を持っており、馬岱殿が『王様だーれだっ?』というと、一刀様が

「あ、いきなり俺だった」

とお答えになった。流石は一刀様、王の下へ王の札は来るのだろう。

「さて命令ねぇ…いかん、いきなりは考えてなかったけど…じゃあ、3番が7番にお酌」

私の札が3だ。その旨を申告すると、孫策様がにこにことして7番の札をお見せになった。つまり私が孫策様にお酌をすれば良いという事だ。

「孫策様、お注ぎ致します」

「悪いわねぇ…私も私の真名、そして前呉王の名にかけて命令に従うわね♪…んく、御馳走様。ねえ一刀、もう一回王様引いて同じ命令やってよ?」

「そんな上手く引けるか!でも皆、大体こういう感じ。分かった?」

 

一刀様の御言葉に、皆が一様に頷く。子丹御嬢様が、では第2回を始めましょうと言った。

 

札を引く。今度は2番だ。一刀様が王様だーれだ、というと今度は孫策様が高々と王様と書かれた札を掲げた。そして前呉王の艶やかな唇から紡がれた言葉は。

 

「4番が8番の前で30秒間逆立ち。8番は目を逸らしちゃだめ」

 

「…8番、俺。っていうかいきなりレート上がり過ぎなんだけど?」

「!?な、何考えてんのっ!雪蓮っ!!!」

「あっら~♪冥琳だったのぉ、4番が。でも王様の命令は『真名にかけて絶対』ですもんねぇ、呉の丞相がまさか一刀や他国の方の前で真名にかけた約束を破るなんて事は、そんな恥っ晒しな事をするはずが、無いわよね?」

「なぁっ………!」

 

ようやく気がついた、逆立ち等ここにいる者なら誰でも簡単だろうと思ったが周瑜殿の服では、逆立ちするとその、裾が凄い事になってしまう。

「あ、あの冥琳?やっぱ無理しなく」

「一刀っ!よ、よく見ておけっ!」

顔を真っ赤にしたまま暫く俯いて震えていた周瑜殿に一刀様が話しかけられたのを制して、周瑜殿は一刀様の前で後ろ向きに立ち、一刀様を蹴り上げんばかりにその長い足を片足づつ振り上げた。

 

「……くっ…」

綺麗に伸ばされた、長くしなやかな褐色の両脚。その付け根を覆う真紅の絹様の下着、そして腰のくびれまでもが露わになる。

めくれ返った服はそのたわわに実った胸乳に引っかかることでそれ以上落ちる事が抑えられている。

にーじゅさんにーじゅしっ、と嬉しげに数える孫策様を除いて全員がその肢体に息を呑む。

呉の丞相は才色兼備の呼び声の通り我等女性でさえため息が漏れてしまう程に魅力的なその体だ、況や男性たる一刀様をも魅了して当然だろう。

孫策様の三十の呼び声とともに周瑜殿の足が降ろされ、頬を染めたままこれで満足かっ次行くぞ次!

と叫ぶと、まんぞくーと孫策様が返された。しかしどうもその御表情は士季が言っていた『どや顔』というもののように思える。

 

 

薄々自分はかなりまずい事に巻き込まれかかっているのではと思えてきた。今回は…7番だ。

「次はうちが王様や!2番が窓から外に向かって『愛してるー!』って叫ぶ」

「ええーっ!?」

2番は凪だったようだ。しかしこの命令はまだましなのではないか?

「そ、その…隊長…、宜しいでしょうか…?」

「いや、うん、叫ぶだけだから、なんつーか気にしないでやっちゃえばいいんじゃ…?」

凪が一刀様を慕う事一通りでないことは私も知っている、その相手を目の前にして叫ぶというのはその赤い顔が示すとおり照れがあるのだろう。

 

「は、はい!…それでは…『隊長ーっ!!愛してますーーーーっ!!!』」

「誰をとは言えって言われてないだろ!」

「あっ!?そ、そうでした!」

愛する相手が一刀様しか思いつかず思わず出てしまったのだろう、凪らしい。

しかし一拍の間のあと外から、そんなん知っとるわーー!という返事と笑い声が聞こえて凪の顔が更に赤くなった。あの声は張遼殿だろう。

「ほな正しく言われへんかったからもう一回な」

と李典殿に言われてやり直し、再び外から二度言わんでええねーん!と遠くから張遼殿に笑われていた。

 

 

一回毎の杯を空けながら考える。…この遊戯…いやむしろ誇りをかけた戦いは、とどのつまり自分が王様を引いてしまえばとんでもない事をさせられる事は無い。

願わくば王の札を。それが駄目ならばおそらくは無理を言わないであろう一刀様。もしくは子丹様。

 

…無念、1番だ。

「っ、ぷはー。さぁて王様、だーれやっ?」

「私です、では命令を。5番は1番を抱っこして髪を手櫛で30回梳いて下さい」

子丹御嬢様の声に手元の札を今一度見る。1と書いてある。顔を上げてみる。一刀様が「ひょっとして、お前ら…」と言いながら「5」と書かれた札を振っている。

 

落ち着いて考えよう。5番の一刀様は1番の私を抱っこして私の髪を梳く。いや、梳いて下さる。

いや待てその前に抱っこをして下さって何だって?そう言えば黄忠殿の娘さんが一刀様に抱っこされているのを見て生まれてくる時代が違ったらと羨ましく思ったことがあると亞莎達に話したことがあった。

彼女も将来は母御に似て美人になるだろう。しかしその時には彼女もおそらくいるであろう一刀様のお子様が抱っこされているのを見て羨ましく思ったりもするのだろうか。

 

「……達?仲達、聞いてるの?」

「…あっ、はい」

「一刀様に抱っこしてもらいなさい」

「はい!?」

現実だった!一刀様を見ると困ったように笑いながら、おいでと仰っている。一刀様がお呼びならば、行かなくては。

ふらふらと一刀様の方へ歩いていくと、不意に膝の裏と背中に優しく暖かい手が廻されてかくんと背中から倒れてしまう。

小さく悲鳴を上げてしまって落ちたその先は、愛しい御方の胡坐の上。

「それじゃ、いい?……えっと、髪なんだけど」

「あ、は、はい、御願い致します」

一瞬何の事かわからずに居たが私の髪を梳いて下さるのだ、その手で。

胸の前で手を組んで目を閉じる。すると、額に触れる暖かい指。

「いーち」

私の額から頭を、そして耳の後ろへと流れる優しい感触。思わず口からあぁ、と声が漏れてしまう。

知らなかった、髪を梳いてもらう事がこんなに心地良いなんて。一刀様。貴方の腕に抱かれてこうしていると、天上に居るようです。

璃々嬢が羨ましい等とんでもない。この身に過ぎた幸せに、一刀様に、感謝してもし足りない。

この感動は、この感動はあの夜初めて御情けを賜った時に決して劣らない。

ああ。一刀様。仲達は、貴方様の為に生きます。

 

「にーじゅに……にーじゅさ、って仲達さん!泣かないで!泣くほど!?」

「は…はい、…も、申し訳…」

一刀様にお詫び申し上げるが、この閉じた瞳を押し上げて流れる涙は止まらない。

しかし一刀様の御料衣を濡らす訳にはいかない、手持ちの布で目元を拭っているとその間に命令の30回が終わって我ながらふわふわした足取りで自席に戻った。

 

まだぼうっとしながら杯を空けるが、なんだか場が妙な雰囲気になっている。

「初め見たときは冥琳そっくりって思ったけど、すごい落差ね」

「あー…あたしは稟ぽいと思ってたけど」

孫策様と馬超殿の言葉に、こ眼鏡は有りませんがこれが売りですからと胸を張って答えた子丹御嬢様は一体誰のお話をされているのだろうか。

 

「ふーん。…そう来るなら、蒲公英そろそろ本気見せちゃうよ?」

「空気読んで止めないけど、ほどほどにな…」

4杯目の杯を空けながら馬岱殿が呟くのに一刀様が御返しになり、第五回が始まった。

 

 

「んー…では。『王様はどちらにいらっしゃいますか?』」

『ここにいるぞ!』

「お前ら露骨過ぎだろ!」

子丹御嬢様の呼びかけに、王様の札を掲げて応えたのは馬岱殿だった。その後の一刀様の御言葉はどういう意味なのだろう?

 

「じゃ、命令。おね…3番は髪留めを外して6番に座位で中出し固め1分間。服は着たままでいいよ?」

「いきなりえげつねぇ!?」

「※○×△■!?」

私は馬岱殿の命令の意味が分からなかったが一刀様は叫び声を上げ、馬超殿が真っ赤になって頭から湯気を噴いている。おそらくは御二方のどちらかが3番と6番なのだろう。

そのまわりでは孫策様と李典殿がおお、とかそう来たか、等と感心した様子だが、凪は頬を染めている。

反応はまちまちだが、皆意図は理解しているようだ。隣席の子丹御嬢様に中出し固めとはなんでしょうかと小声で聞くとこれこれ斯様と教えて下さったが、聞くだけでも羞恥で頭の螺子がはずれるかと思った。

馬超殿は当然に寵姫の一人なのでこの場合ある意味問題無いが、女同士でそんな事をする事になったらどうするつもりだったのか。

 

「ひ、人前で出来るかよそんな事!!!!」

「へぇ?出来ないって言うんだ?」

吼える馬超殿に間髪入れずに答えたのは孫策様だった。

 

「呉の前王のあたしが従って、現丞相の冥琳がぱんつ丸見えにしてまで守った約束だけど蜀の一武将の翠が守れないんだってさ、曹真さんどう思う?」

「まぁそうなんですか、仮にも魏の事務局の長を務める仲達が泣きながら従った約束ですが蜀の一武将の馬超さんが守れないんですか、これはちょっと曹操様に御相談しなくてはいけませんね孫策様」

「そうねぇ、ちょっと桃香に蜀の配分減らしてもらうように申し入れしないとねぇ?」

「そうですね孫策様。あ、仲達、次の三国会議の議題に『人材交流における誠実な対応を蜀に求める』というのを加えておいてね。呉と共同で」

「は、はい…」

「ちょ、ちょっとマジかよ!?」

矢継ぎ早の孫策様と子丹お嬢様の御言葉に馬超殿が慌てているが、言葉は穏やかだが長年の付き合いで子丹御嬢様が本気だと言う事がわかってしまう私も少なからず動揺した。こんな議題は事務方で綿密な打ち合わせをしておき、予め各王に了解を取らなくては会議が紛糾してしまうが事務方の意見調整だけでもかなりの労力が必要になってしまう。

また問題なの?と苦虫を噛み潰したような徐庶の顔が思い浮かび、無意識に眉根が寄ってしまう。

 

「お前らみんな、身内いじるのも程々に…」

「どうしようお姉様、蒲公英たち首になっちゃうよ?それどころか蜀の皆に怒られて今後ご主人様の夜の順番が無しにされちゃうよ!」

「く…、わ、わかったよっ!」

一刀様が何か言いさしたが、馬岱殿が深刻げな表情で馬超殿を説得すると馬超殿も漸く折れて立ち上がり、一刀様の方へと向かった。

 

これが閨房で二人きりでだったら羨ましいかも知れないが、この様な場では恥ずかしいというよりも羨ましい格好で馬超殿は一分間一刀様に抱きついた。その最中も馬岱殿から『お姉さま、ちゃんと両足を腰に回して。ご主人様もしっかり抱きしめてね!』

等と煽られながらではちっとも羨ましい。

比較的上背のある馬超殿であのような感じなのだから私でも可能かもしれないなどと考えていたら、

子丹御嬢様が本来は女性が仰向けに寝ているので身長は余り気にする必要はないわよと仰った。

私が何を考えていたかお分かりだったかのようだ、子丹御嬢様は方士の修行でもなさったのだろうか?

 

その後いくつか恥ずかしい命令を受け、周瑜殿が『判らない、一体どうやって…、絶対間違いないのに…』と何度も呻いていたり、孫策様と子丹御嬢様が『なかなかやるわね』『そちらこそ』等と握手したりしてようやくこの余興らしきものは終わった。

しかし本日一刀様に梳いて頂いた髪の感触と、別の命令で指につけた酒を一刀様に舐めて頂いた事は

偶然とは言え今後暫く激務に耐えられるほどの役得ではあった、思い返して何度も指を舐めてしまう。

 

後日、この『王様げーむ』は王や重臣の極親しい方々と一刀様で閨房にてなさり、徐々に命令を過激化させて最終的には行き着くところに行き着いた命令にするのが流行りになったと聞いた。

 

食事中に伯達姉様に『うち(の姉妹)なら「げーむ」が成り立つだけの人数がいるわね…』と言われ思わず箸を取り落としたのはさらにその後日の事である。

 

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お戻りになった子丹様から凡そ伺った限りではまずまず成功ですかね、ただ下手すると生殺しになっちゃうのがちょっとかわいそうではありますが。でも未だお呼ばれしない私の方がよっぽどかわいそうですよね!

 

さぁて次は何をしましょうかね?

 

1.『今の仲達じゃ一刀の好みに合わない』と騙してキャラを変える練習をさせる

2.エロトークさせる

3.一刀と密室or山中二人きりサバイバル

4.その他(具体案戴けると有難いです)


 
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