No.398750

蒼の異世界旅行記 ZEXAL 鮫と作者とデュエルと

青二 葵さん

勢いでやってしまった。

こっちの投稿はかなり不定期になります。

基本的にOCGで、一部はアニメ効果です。

2012-03-27 17:23:56 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1547   閲覧ユーザー数:1473

 

ここは遊戯王ZEXALの世界。

そんな中に外史を旅する男、岡崎 (あおい)はいた。

彼はなんてことはない現実では普通の学生である。

ただ、常日頃から物語の世界に行ってみたいと妄想していた。しかし、現実では突然異世界に飛ばされるという展開はないかもしれない。

言い切れないのは宇宙は広いと言うことで、SF映画のような、もしくはアニメのような世界がどこかにあるのかもしれない。

この世に絶対はないと、誰かが言い彼はそれをどこかで聞いた気がする。

だが、可能性としては低いし、素人の自分が覚悟もなく危険な世界に行くのは御免である。

そして、物語の世界に行きたければ精神だけ行けばいいじゃないかと言う結論に達した。

つまりはそう言う物語を作ればいい、小説家が小説を書くように想像ならいくらでも出来る。

(ま、物語の世界に逃げ込むじゃないけど)

自分には現実での自分の物語がある。

そこらへんの分別はしなければならない。

彼はそうして心に決めながら学校へと歩み始めるのだった。

 

ここは遊馬たちが通う学校。

ちなみに蒼の学年は中学の三年。

本来なら受験勉強にいそしんでいる事だが、この学校、どうやらデュエルアカデミアと一緒で中高一貫校らしくエスカレーター式なのだ。

だからといって、勉強には手を抜かないが。

(さて、授業も終わりと……)

いざ、授業も終わり教科書をまとめて帰ろうとするが一人の少年が立ちふさがる。

「今日も決闘(デュエル)ですか?」

「ああ。今日こそはお前に勝つ」

そう強気な口調で蒼の前現れたのは濃い紫の髪型の少年、シャークこと神代 凌牙である。

もう、二年ほど前である。彼はここらへんの地区大会に出場し、蒼と当たりそして負けた。

それからと言うものたびたび大会で会い、シャークは彼をライバルであり超えるべき壁と定めた。自分よりも強者は居るので、蒼は自分ではと謙遜していた。

しかし、彼は勝手に決めてそれからプライベートでも戦うことになった。

正直言うと現実では誰かに尊敬されるとか目標にされるとかなかった蒼は内心舞い上がっていたが、自分よりも強い人物との対戦を思い出し、その心を落ち着かせた。

調子に乗りすぎては足元をすくわれる。いついかなる時も冷静に、と言うのが蒼の理想の性格である。

だが、それから事件が起きた。凌牙の大会での違反による事件である。

この時に凌牙は少し、荒れ始めた。まるで力を求めるように。

そんな時に彼を負かした蒼に白羽の矢が立ったのである。

「勝利に貪欲になるのはいいんですが、色々と溺れない様に」

「分かっている」

蒼がそう忠告すると彼は素っ気無く返す。

一応、原作のようにアンティルールなどでデッキを取り上げることなどなかったが、不良であることは変わらず。

そのまま二人は学生の多くがデュエルに利用している校庭へと向かう。

そんな二人を見て周りの生徒が騒ぎ始める。

「おい、またシャークと蒼さんがデュエルを始めるぞ!」

「見に行こうぜ。あの二人のデュエルは参考になる」

と、口々に開き観客が集まる。

「少し、人気のないところにすればよかったですかね」

「別に構わない。今日こそ、大衆に敗北を見せてやる」

蒼が呟くが、凌牙は上等とばかりにさっそく準備をする。

「強気で結構。いつも通り、本気で行きましょう。じゃないと貴方に失礼ですからね」

対する蒼も青いD・パッドと眼鏡に付属されているD・ゲイザーを起動する。

周りの観客もD・ゲイザーを装着する。

『ARビジョン、リンクカンリョウ』

機械音声が流れると、二人はデュエルディスクを構え、声を上げる。

「「デュエル!!」」

どうやら、先攻は蒼のようだ。

「では、私のターン。ドロー」

それから自分の手札を見る。

(ふむ、手札はレッド・ガジェット二枚に強欲な瓶、マシンナーズ・カノンにサイクロンと貪欲な壺か)

この手札を見て早速彼はメインフェイズに入り行動に出る。

「私は手札からレッド・ガジェットを召喚し効果を発動。召喚・特殊召喚に成功したときにデッキから『イエロー・ガジェット』を1枚手札に加える」

レベル4 レッド・ガジェット 地属性 機械族 ATK1300/DEF1500

デッキから引き抜いたモンスターを相手に見せ、蒼は手札に加える。

そして、D・パッドが自動的にデッキをシャッフルする。

「さらにカードを2枚伏せて、ターンエンド」

終了を宣言するとターンが交代する。

「俺のターン、ドロー!」

凌牙は勢いよくカードを引き抜き、早速行動に出る。

「手札から魔法発動!『テラ・フォーミング』これにより俺はデッキからフィールド魔法を1枚手札に加える。俺が加えるのは『海』だ。そして手札に居る『ビック・ジョーズ』の効果を発動!自分が通常魔法を使用したターンに手札から特殊召喚できる!」

彼がそう言うと地面が割れ巨大な鮫が出てくる。

レベル3 ビック・ジョーズ 水属性 魚族 ATK1800/DEF300

「さらに、先程手札に加えたフィールド魔法『海』を発動する!」

凌牙がカードをD・パッドに置くと景色が大海原へと変化する。

(フィールド上に表側表示で存在する魚族・海竜族・雷族・水族モンスターの攻撃力・守備力は200ポイントアップする。フィールド上に表側表示で存在する機械族・炎族モンスターの攻撃力・守備力は200ポイントダウンする。でしたっけ?)

その時に蒼は『海』の効果を頭に思い浮かべる。

と言うことはステータスが当然変化する。

ビック・ジョーズ ATK2000/DEF500

レッド・ガジェット ATK1100/DEF1300

「しかし、そうは問屋がおろしません。伏せていた速攻魔法発動、『サイクロン』!フィールド上の魔法・罠カードを1枚破壊します。私が選択するのは当然、『海』です」

ここでフィールド魔法の恩恵を受けたモンスターに攻撃を受けて大ダメージを食らう訳には行かない。竜巻が現れ、海に降り注ぎ破壊される。そして、景色とモンスターのステータスが戻る。

問題はまだ、相手は召喚権を使ってはいない。

「ならば、俺はシャクトパスを召喚する」

レベル4 シャクトパス 水属性 魚族 ATK1600/DEF800

蛸の足を持ったノコギリザメと形容すればいいのか、そんなモンスターが現れる。

そのままバトルへと移行する。

「俺はビック・ジョーズでレッド・ガジェットに攻撃!ビックマウス!」

「くっ!」

モンスターが噛み砕かれ、そしてダメージを受ける。

「さらに、シャクトパスでダイレクトアタックだ!」

蒼LP4000→1900

機械音が鳴り響きライフポイント(LP)が削られる。

「カードを1枚伏せてターンエンド」

凌牙の手札は2枚までに減ったが、安心は出来ない。

(LP4000ルールじゃきついなあ)

蒼は一人、心の中でごちる。

負ける気はないが。

 

 

「私のターン、ドロー!」

「カードをドローした瞬間に(トラップ)カード発動!『フィッシャーチャージ』魚族モンスターを1体リリースし相手フィールド上のカードを1枚破壊しデッキからカードを1枚ドローする!俺は、ビック・ジョーズをリリースしお前の残りの伏せカードを破壊する」

どうやら、憂いを絶ちにきたようだ。

しかし、

「ならば私もそれにチェーンして罠カード発動!『強欲な瓶』これにより私はデッキからカードを1枚ドロー!」

「ちっ、ならば俺も『フィッシャーチャージ』の効果によりカードを1枚ドローする」

瓶の破壊と同時に凌牙も1枚手札に加える。

「ふむ、来たか。マシンナーズ・ギアフレームを召喚し効果発動!召喚に成功したときにこのカード以外の『マシンナーズ』と名のついたモンスターを手札に加える。私は『マシンナーズ・フォートレス』を手札に加える。さらにマシンナーズ・フォートレスの効果により手札からレベルの合計が8以上になるよう機械族モンスターを捨てることでこのモンスターを手札・墓地から特殊召喚できる!イエロー・ガジェットとマシンナーズ・フォートレスを捨てて墓地からマシンナーズ・フォートレスを特殊召喚!」

オレンジ色のフレームをした人型の機械モンスターと手と顔のついた戦車のようなモンスターが現れる。

レベル4 マシンナーズ・ギアフレーム 地属性 機械族・ユニオン ATK1800/DEF0

レベル7 マシンナーズ・フォートレス 地属性 機械族 ATK2500/DEF1600

「バトル!ギアフレームでシャクトパスに攻撃!」

「しかし、シャクトパスの効果発動!戦闘によって破壊され墓地に送られたとき、このカードはその戦闘を行ったモンスターの装備カードとなり攻撃力を0にしさらに表示形式を変更できない」

ギアフレームがシャクトパスの蛸の足に絡められ攻撃力が下がる。

マシンナーズ・ギアフレーム ATK0/DEF0

「まだ攻撃は続きますよ。マシンナーズ・フォートレスで攻撃!」

「ちっ!」

凌牙LP4000→1300

「シャクトパスの効果で表示形式は変更できなくても効果は発動できます。メインフェイズ2に移行し、ギアフレームの効果発動。フィールド上の機械族モンスターにこのカードを装備することが出来ます。マシンナーズ・フォートレスに装備することによってシャクトパスの装備が外れます」

「だからギアフレームから先に攻撃したのか!?」

「ええ、その通りです。私はカードを1枚伏せてターンエンド」

エンドの宣言を聞き、凌牙のターンが回ってくる。

「俺のターン、ドロー!手札から魔法『強欲なウツボ』を発動する!自分の手札から水属性モンスター2体をデッキに戻し、3枚ドローする。俺は手札にいる『ジョーズマン』と『シャクトパス』をデッキに戻し3枚ドロー!」

勢いよく引いたカードを見て凌牙は獰猛な笑みを浮かべる。

「再び俺は『テラ・フォーミング』を発動。今度手札に加えるのは『伝説の都 アトランティス』だ」

正直、レベル操作系は彼のデッキには使いにくいから入れていないだろうと思っていたが、不意を突かれた。

しかし、そこからどうするというのか。

蒼は考える。

「そして、伝説の都 アトランティスを発動!これにより、フィールドと手札の水属性モンスターのレベルが1つ下がる。さらに魔法発動『浮上』これにより自分の墓地に存在するレベル3以下の魚族・海竜族・水族モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する!俺が選ぶのは『ビック・ジョーズ』だ」

海底の都に景色が変わり、再び巨大な鮫がフィールドに現れる。

そこでようやく蒼は理解する。

(まさか)

「ビック・ジョーズをリリースし、現れろ!超古深海王 シーラカンス!!」

まさしくでかいシーラカンスが凌牙のフィールドに現れる。

いきなり出てきた上級モンスターに観客が沸き立つ。

レベル7 超古深海王 シーラカンス 水属性 魚族 ATK2800/DEF2200

「超古深海王 シーラカンスはレベル7だが『伝説の都 アトランティス』によりレベルが1下がり、モンスター1体でアドバンス召喚が可能になった」

「知ってますよ」

何より、超古深海王 シーラカンスを薦めたは蒼だ。

ハリマンボウやキラー・ラブカなどを使う凌牙にはぴったりだと思い、教えたのだ。

さらにアトランティスの効果により、水属性モンスターの攻守も200ポイントアップする。

超古深海王 シーラカンス レベル7→6 ATK3000/DEF2400

「ならば、こいつの効果も知っているだろう。超古深海王 シーラカンスの効果発動!手札を1枚捨てることによりデッキからレベル4以下の魚族モンスターを可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する事ができる!これにより、俺はデッキから2体の『シャクトパス』と2体の『ハンマー・シャーク』を特殊召喚する!」

超古深海王 シーラカンスの効果により特殊召喚されたモンスターは攻撃宣言をすることが出来ず。また、効果も無効化されると言うデメリットがあるがそれも関係ないだろう。

しかも特殊召喚されたモンスターはどれもレベル4、だが伝説の都 アトランティスによって全てがレベル3になる。

「俺は、シャクトパス2体とハンマー・シャーク2体を別々にオーバーレイネットワークを構築!」

二つの渦ができ、片方にシャクトパス2体が、もう片方にハンマー・シャーク2体が光となって螺旋を描きながら吸い込まれて行く。

そして、爆発すると新たなモンスターが現れる。

「現れろ!潜航母艦エアロ・シャーク!ブラック・レイ・ランサー!」

ランク3 潜航母艦エアロ・シャーク 水属性 魚族・エクシーズ ATK1900/DEF1000

ランク3 ブラック・レイ・ランサー 闇属性 獣戦士族・エクシーズ ATK2100/DEF600

2体もエクシーズモンスターが現れた瞬間に観客が沸き立つ。

また、アトランティスの効果を受けている潜航母艦エアロ・シャークのステータスは、

潜航母艦エアロ・シャーク ATK2100/DEF1200

となる。

「すげー!」

「さすが全国大会に行く程の実力をもつシャークさんだ」

周りの歓声とは別にこれは少々、不利だと蒼は冷や汗を掻く。

相手が手札を使い切ったことが幸いと言うべきか。

「行け超古深海王 シーラカンス!マシンナーズ・フォートレスに攻撃!」

凌牙が叫ぶとその巨体をくねらせながら巨大な魚が差し迫ってくる。

そして、そのままマシンナーズ・フォートレスへと激突した。ダメージが蒼へと届く。

蒼LP1900→1400

しかし、マシンナーズ・フォートレスは破壊されずにとどまっている。

「くうう!ギアフレームの効果により、装備しているモンスターの代わりにこのモンスターを破壊することでマシンナーズ・フォートレスは場に残ります」

「だが、戦闘ダメージは当然受けてもらう。手札がないので俺はこれでターンエンドだ」

今のところ凌牙のフィールドにはフォートレスの攻撃力を超えるモンスターがシーラカンスしか居ないため、バトルフェイズを終了する。

ターンが交代し蒼の番となる。

「私のターン、ドロー!」

引いたカードはグリーン・ガジェット。

安定はしているが、このままだと押し切られそうである。

(伏せカードは『神秘の中華なべ』。上手く行けば持ちこたえられそうだが)

まずは脅威を排除するのが先決だろう。

「バトル!マシンナーズ・フォートレスでブラック・レイ・ランサーを攻撃!」

「やはりそちらを狙ってきたか」

伏せカードも手札もないシャークは成す術もなく破壊される。

凌牙LP1300→900

「どうやら、そう簡単には焦ってくれない様だな」

「ええ、ちゃんと手札から捨てたのは『キラー・ラブカ』だと確認していますよ」

それに凌牙はちゃんと捨てるときに見せていた。これで見落としていたらこちらの落ち度である。

もし、蒼がシーラカンスやエアロ・シャークに攻撃した場合は『キラー・ラブカ』により攻撃を無効にされた上に500ポイント攻撃力をダウンさせられていた。

相手ターンになればブラック・レイ・ランサーの効果によりフォートレスの効果を無効化され、シーラカンスの攻撃とエアロシャークの効果でジャストキルである。

そうなれば手札にあるモンスターを伏せて、神秘の中華なべで回復しても終わりである。

ブッラク・レイ・ランサーは獣戦士族な上に闇属性。キラー・ラブカの効果は適用されない。

「私はモンスターを1体セットし、これでターンエンド」

「俺のターン、ドロー!そして潜航母艦エアロ・シャークの効果を発動!オーバーレイユニットを1つ取り除くことで自分の手札の数×400ポイントのダメージを相手のライフに与える!エアー・トルピード!!」

エアロ・シャークから魚雷が発射され、蒼に直撃する。

いくら立体映像とはいえ、心臓に悪い。

蒼LP1400→1000

「バトルだ!エアロ・シャークでセットモンスターに攻撃!ビック・イーター!」

セットしたモンスターはレッド・ガジェット。守備力が1500のためエアロ・シャークに難なく破壊される。

「シーラカンスでマシンナーズ・フォートレスに攻撃!」

再び巨体をうねらせながらやってくるシーラカンス。

さすがにここは伏せカードを使うわけにも行かないので黙って破壊される。

「しかし、ここでマシンナーズ・フォートレスの効果発動!戦闘によって破壊されたこのカードが墓地に送られたとき、相手フィールド上のカードを1枚選択して破壊することが出来ます。私は超古深海王 シーラカンスを選択しますが……」

「超古深海王 シーラカンスの効果を発動する。表側表示のこのカードが魔法・罠・効果モンスターの対象になった時、自分フィールド上の魚族モンスターをリリースすることでそれを無効にし破壊する。俺はエアロ・シャークを選択する」

道連れにしようとフォートレスが砲撃を放つが、エアロ・シャークに阻まれ爆発する。

そして、煙が晴れると超古深海王 シーラカンスは悠々とフィールドに残っている。

「バトルフェイズを終了し、手札から『貪欲な壺』を発動!墓地に居るモンスター5体をデッキに戻し、2枚ドローする。俺は『潜航母艦エアロ・シャーク』『ハンマー・シャーク』2体と『シャクトパス』2体をデッキに戻し2枚ドロー!」

『潜航母艦エアロ・シャーク』はエクストラデッキに戻るのだから、実質としては4枚戻して2枚ドローしている。

それから凌牙は手札を見る。

「……俺はこれでターンエンドだ」

どうやら、罠や速攻魔法の類はないようだ。

周りはどう見ても不利な状況にいる蒼に敗北を囁き始める。

もし、ここで仕留めることが出来なければ超古深海王 シーラカンスの効果を発動されて大量展開し、エアロ・シャーク2体を出されて終了だろう。

 

 

そんなことは気にせずに蒼は自分の手札を確認する。

(『貪欲な壺』『グリーン・ガジェット』、『マシンナーズ・カノン』。相手の墓地には『キラー・ラブカ』ここから逆転するには)

「私のターン、ドロー!」

そして、引いたカードを見る。

(スクラップ・リサイクラー。賭けてみますか)

「私はスクラップ・リサイクラーを召喚!そして、効果を発動。このカードが召喚・特殊召喚に成功したときにデッキから機械族モンスター1体を墓地に送ることができます。これにより、私は『マシンナーズ・フォートレス』をデッキから墓地に送ります。そして、手札の『マシンナーズ・カノン』を捨てて墓地からマシンナーズ・フォートレスを攻撃表示で蘇生!」

レベル3 スクラップ・リサイクラー 地属性 機械族 ATK900/DEF1200

マシンナーズ・カノンはレベル8なためにそれが可能。いざと言うときには壁にもなるので重宝する。トレード・インにも対応しているため腐りにくい。

「さらに、私は手札から『貪欲な壺』の効果を発動!墓地にいる『レッド・ガジェット』2体と『イエロー・ガジェット』、『マシンナーズ・ギアフレーム』に『マシンナーズ・カノン』をデッキに戻し2枚ドロー」

デッキがシャッフルされた後に蒼は勢いよくカードを引き抜く。

「さらに私は手札の『グリーン・ガジェット』と『レッド・ガジェット』を捨てて墓地にいる『マシンナーズ・フォートレス』を攻撃表示で蘇生!」

蒼のすさまじいドローと2体の上級モンスターの蘇生に会場は沸きあがる。

「まだですよ。スクラップ・リサイクラーの効果発動!1ターンに1度、自分の墓地に存在する機械族・地属性・レベル4モンスター2体をデッキに戻す事で、自分のデッキからカードを1枚ドローします。墓地に居るのは、『グリーン・ガジェット』と『レッド・ガジェット』。この2体は条件を満たすため、デッキに戻すことができます。そして、私は1枚ドロー!」

墓地のグリーン・ガジェットとレッド・ガジェットを戻し、蒼は1枚ドローする。

そして凌牙はその瞬間に敗北を悟った。

(また、俺の負けか……だが、最後まで足掻かせてもらう!)

「バトル!マシンナーズ・フォートレスで超古深海王 シーラカンスに攻撃!」

「だが、墓地にいる『キラー・ラブカ』の効果発動!魚族・海竜族・水族モンスターが攻撃対象に選択された時、墓地に存在するこのカードをゲームから除外し、発動する!攻撃モンスター1体の攻撃を無効にし、その攻撃力を次の自分のエンドフェイズ時まで500ポイントダウンさせる!!」

マシンナーズ・フォートレスの攻撃が阻止され、そして蒼のフィールドに戻る。

マシンナーズ・フォートレス ATK2000/DEF1600

「マシンナーズ・フォートレスはもう1体います!マシンナーズ・フォートレスで超古深海王 シーラカンスに攻撃!」

当然攻撃力は向こうのほうが上であり、マシンナーズ・フォートレスが返り討ちにされるが蒼には関係ない。

蒼LP1000→500

「ぐうううう!そして、戦闘で破壊され墓地に送られたたマシンナーズ・フォートレスの効果発動!超古深海王 シーラカンスを破壊します」

道連れとばかりに再びフォートレスが砲撃を放つ。

今度は魚族モンスターがいない為に効果を無効化出来ず、『超古深海王 シーラカンス』は貫かれ破壊される。

「お前の勝ちか……」

凌牙は目を瞑り、悔しさを感じるが不思議と悪い感じはしない。

「ええ……」

蒼は攻撃を宣言する。

 

凌牙LP900→0

 

 

そして、蒼の勝利のブザーがなった時に一気に歓声が沸く。

「すげええええええ!」

「相変わらず、熱いデュエルだったぞ!!二人とも!!」

歓声を受けながら、蒼はD・ゲイザーを切りゆっくりと凌牙へと近づく。

荒れ果てた海底の都の立体映像であった景色が元の景色へと戻っていく。

「今回は、なかなかに危なかったですよ。このデッキの手の内も大体読まれてきましたね」

そう声を掛けるが凌牙は、黙ったまま仰向けに倒れている。

それからしばらくして、彼は口を開く。

「まだ、お前を超えられないらしいな……」

「しかし、大分近づいてますけどね。もう、背中ぐらい見えてるでしょう」

「ああ……。俺が倒すまで誰かに敗北するんじゃねえぞ」

「それは、責任重大ですね。なら、あなたも私以外に敗北しないようにしてもらいますよ」

「いいだろう」

凌牙が起き上がり、お互いの言葉にそれぞれが乗る。

そんな時だった。

「うおおおお!かっとビングだ!オレーー!」

大衆の中から元気の良い声が聞こえ、そちらに凌牙と共に目を向ける。

すると、一人の奇抜な髪の少年が人ごみの中から現れる。

周りの観客であった生徒もそちらに注目する。

「岡崎 蒼~~~!俺とデュエルしろーーーー!」

指をビシッ!といった感じに蒼を指しながら名前を叫ぶ。

当然、彼については蒼も知っていた。

この少年こそ、主人公である九十九 遊馬である。

(遊馬……空気を読め)

まず、そんなことを最初に思った。

遊馬の突然のデュエル宣言に周りは笑い始める。

それから引き続き遊馬の隣に観月 小鳥と武田 鉄男が現れて、遊馬を諫める。

「ちょっと、遊馬!恥ずかしいからやめなさいって」

「おい、遊馬!!さすがに先輩に挑むのは不味いって!大体、シャークを倒すような人がお前に勝てる訳がないだろう」

「んなもん、やってみないと分からねえじゃねえか!」

すかさず、鉄男の言葉に反論する遊馬。

その言葉に鉄男は呆れる様に頭を掻く。

「大体、俺に一勝も出来ない奴が先輩に勝てる訳ないだろ……。それに、岡崎先輩は地区大会にも出て何度も優勝や準優勝を重ねてるんだぞ」

(すまん、欲しいカードがあって割とガチデッキで行ってるんだ。子供を相手にする時とか若干悪いと思うけど)

鉄男の言葉に若干、罪悪感を覚えながら蒼はそんなことを思っていた。

地区大会と言えども、賞金や報酬のカードはこの世界だとなかなか馬鹿にならない。

最初こそなかなかカードが揃わなくて、プレイングで補ってもパワー負けすることが多かった。

今となってはいい思い出である。

正直、連続でするのは疲れて面倒なのだが、断る理由もない。

「別に構いませんよ」

その言葉に遊馬は飛び上がる。

「マジで!?やったー!!」

遊馬が騒いでいる内に凌牙は立ち上がり、去ろうとする。

そこに蒼は待ったを掛ける。

「観ていかないんですか?」

その問いに彼は何も言わずに観客のほうに向かっていき、こちらを振り返って留まった。

どうやら、観ていくようだ。

おそらく、同時に蒼の弱点などを見抜こうとしているのだろう。

本当に勝利に対する熱意が伝わってくる。

「よし、早速デュエルだ!!」

いつの間にか遊馬がこちらに向かって対峙し、準備する。

小鳥と鉄男はどうなっても知らない、といった感じに諦めた。

蒼は眼鏡を軽く拭き、再び準備をする。

「ああ、ちょっと待って下さい。デッキを変えますから」

「おう、どんなデッキでも掛かって来い!」

遊馬は威勢よく声を上げる。

元気の良いことである。割と立ち直りも早いようだし。

「それにしても何事にも挑戦するのは、すばらしい精神ですね」

「へ?いきなり何だよ……」

突然の蒼の褒め言葉に、遊馬は目を点にする。

「ですが、時には考えること、自分の力量や限界を自覚することも重要ですよ」

諭すように蒼は言うが、遊馬は頭にハテナを浮かべる。

「よく、分からねえ……リキリョウって何だ?」

その言葉に蒼の肩の力が抜ける。

「まあ、いいです」

気を取り直して、蒼が構えると遊馬も同じように身構える。

「「デュエル!!」」

二戦目が始まった。

 

 

~あとがき~

 

やあ (´・ω・`)

 

ようこそ、ZEXALの世界へ。

 

このゴキボールはファンサービスだから、これをデッキに入れて落ち着いて欲しい。

 

うん、「また」なんだ。済まない。

 

マリクの顔芸もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

 

でも、このタイトルを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「顔芸」を思い出してくれたと思う。

 

殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しいそう思って、この物語を作ったんだ。

 

じゃあ、注文を聞こうか。

 

 

ネタに走ってすみません。

 

アニメが面白くてついやってしまった……。

 

私のメインデッキは『代償マシンガジェ』です。

 

 
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