No.389114

スーパーヒーロー大集合! グミの大冒険! #8 スーパーボーカロイドファイターX(前編)

enarinさん

○ボーカロイド小説シリーズ第6作目の”スーパーヒーロー大集合! グミの大冒険!“シリーズの第8話です。
☆ちょっと変わった、RPG風冒険小説です!
○今回はGUMIを筆頭とした“ボカロ達”が、色々なヒーローに変身して戦います。
○ゲームをプレイしている感じで、お読みいただけると有り難いです。
○今回は、ゲームをプレイしているみたい、というか、”ゲームをプレイ”そのものなんですけどね♪

2012-03-09 13:16:18 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:507   閲覧ユーザー数:507

 ナスに割り箸が4本、足のように刺さっている足こぎ型の変な小型艇、翼付きロードローラー1台、足こぎ動力伝達型プロペラ機の3台が、宿の駐車場に駐車していた。1台目はルカから連絡を受けて、病院から早朝飛び立ったJIMとGAKU、2台目はやはりルカから連絡を受けたKNC本社から駆けつけたRINとLEN、最後はレオンから連絡を受けて、早朝、秘密基地を飛び立って昼にこの街に到着した、プリマ博士の乗り物だった。この3人は首を傾げながらも、集合場所の宿の談話室に向かった。

 

(旅の宿『玉石混淆』内・談話室・昼)

 

GUMI達、戦隊フジヤマニッポン、KNC社の二人、JIM、GAKU、プリマ博士の全員が談話室に集まっていた。

 

MEIKO、アン、ローラ:う~、昨日は語りすぎて、飲み過ぎた~

ハク:皆さん大丈夫ですか?

MEIKO:ハクさん、さすが、お酒強いねー・・・・・

ハク:秘密基地の自室に常備してある、泡盛とかウォッカに比べれば、アレくらいなんともないです

アン:ジャパニーズ ウワバミでありんす・・・

ローラ:ヤマタノオロチ、デース!

 

GUMI:皆さん大丈夫でしょうか?

ミク:ミク達は、沢山食べただけだったミク

ネル:おいおい、これから予定じゃ対決だぞ? 二日酔いで棄権ってアリか?

アル:二日酔いに効く飲み物でも持ってこようか?

MEIKO:い、いや、このスポーツ飲料だけでいいよ。お気遣いありがとう

アル:ノニジュース飲んだら、一発で治るけど?・・・♪

ローラ:あれは勘弁デース!

 

テト:ヾ(・ω・`;)ノ

 

海斗:ミリアムさん、どうしておつきあいダメなんでしょうか? やっぱり形式上、敵同士だからですか? 愛はそんな壁、越えられます!

ミリアム:・・・・・・どうしてもだめなの・・・・・ごめんなさい。たぶん、お友達としてすら・・・ダメになると思う・・・・

海斗:アイス談義できる人、あなたしかいないんですよ。どうしてですか・・・

ミリアム:それは・・・・後でわかってしまうの・・・・今は言えないの・・・・

海斗:そうですか・・・・しつこかったですね。ごめん。あなたにこれ以上の無理は言えないね

ミリアム:ありがとう

 

RIN:こ・・・これって・・・・・

LEN:どうなっちゃったんだ?

 

プリマ博士:全く、こいつらどうなっているんだ! 敵同士が、酒仲間、食仲間、恋愛途中関係、相談仲間・・・・

GAKU:同感だ・・・私不在の間になにがあったんだ?

JIM:What is happening?.

 

ルカ:えーーーーーーーっと、そろそろ今日の事を連絡していいかしら?

レオン:ルカさん、あの外人さんには貴方から英語で、後で説明しておいてください。外人の私が言うのもなんですが、日本語で説明します

ルカ:了解

 

レオン:まず、今日行う決闘ですが、ルカさんの同意も貰いました。一言で言うと、“血の流れない、今の状態でも険悪にならない方法”を取らせていただくことにしました。なので、この街にある砕石場とかの、いかにもな所での“実戦”は行いません

ルカ:考えてみたんだけど、ここで説明しても巧く伝わらないと思ったから。ここでは集合だけで、細かい説明は“現場”に行って行う事にしました

GUMI:現場って?

ルカ:ここの闘技場に作った特設会場です。街の人が突貫工事でやってくれました

GAKU:やっぱり“闘技場でのバトル”じゃないか!

プリマ博士:まぁ決着を付けるのなら、そういう所の方がいいと思いますけどね

レオン:とりあえず皆さんそういうわけなので、一緒に闘技場に行きましょう

 

 そこの全員が宿の精算をして、このサイセキジョウの街の中央にある、中型の多目的闘技場に向かった。

 

***

 

(キノコネット・サイセキジョウの街内・多目的闘技場・昼)

 

 ピコーン!、バシュ!、ガガン!、シュバ!

 

GUMI:・・・・・・・・あのルカさん、場所間違えてませんか?

ネル:ここ、どう見ても、

ハク:ゲームセンターですね

テト:((((o゚▽゚)o)))

GAKU:それにしては、観客、画面を映した大型スクリーン、髭のリングアナウンサーまでいるな

 

ルカ:百聞は一見にしかず。そう、これが今回私たちが決着を付ける方法、“対戦格闘ゲーム”です!!!

レオン:まぁ、自分のキャラは“ハンドルタグ”を読み込むことにより作られる、“変身後の各人のヒーローヒロイン”だけどね

 

GAKU:な・・・・・なんちゅう・・・・

プリマ博士:こんなんでいいのか!? こら!レオン! 仮にも私たちは、

レオン:今のこっちとあっちの関係は微妙になってしまったんですよ! これなら負けて倒されるのはゲームキャラ。角は立ちませんよね

プリマ博士:しかし・・・・

GAKU:・・・・いや、これはある意味、いいかもしれん。全員ネットをやっていたってことは、少なくても少しはTVゲームに触れていると思う。確かに無血戦争だ

プリマ博士:まぁ、談合で決着を決めるよりはいいかもな

RIN:しかしルカさん、よくこの方法を承諾したわね・・・

LEN:基本的にゲーマーなのかも・・・・

 

ルカ:もう後には引けないんだけど、一応全員の承諾を取るわ。いいですね!

 

全員:オーケー!

 

ルカ:ありがとう。で、こっちと向こうの人数の関係もあるから、ネルハクテトのトリオは戦隊側に付いてね

ネル:まぁ仕方ないな、古巣に戻るか

 

ルカ:ではメンバーを決めます。KNC側は、GUMIさん、ミクさん、GAKUさん、MEIKOさん、RINさん、LENさん、JIMさん、私、海斗社長の9人。戦隊側は、ネルさん、ハクさん、テトさん、ローラさん、アンさん、アルさん、ミリアムさん、レオンさん、プリマさんの9人です

 

レオン:試合形式は1:1で勝ち数が多い方が優勝です。チームバトルじゃないからね。それと公平を期すため、シャッフル機能で、対戦カードを決めます。時間逃げをさせないために、時間は∞。システム的に両者KOはしないようにプログラムされています。あと、この手のゲームに多い“攻撃待ちプレイ”をさせないために、ある程度の時間“防御”ばかりしていると、HPが強制で減らされるから、積極的でアグレッシブな戦いしか出来ませんので気を付けてください

 

ルカ:それと各自分のキャラの強さはハンドルタグから読みとった物をCOMPで反映させた物だから文句言わないでね。じゃあ、シャッフル、シャッフル~♪

 

 ピピピピピ・・・・・・・・ピコ!

 

ルカ:こんなん出ました~♪(古) 対戦カードです!

 

ROUND 1:ミク×テト!

ROUND 2:GAKU×アル!

ROUND 3:MEIKO×ハク!

ROUND 4:RIN×アン!

ROUND 5:LEN×ネル!

ROUND 6:JIM×ローラ!

ROUND 7:ルカ×レオン!

ROUND 8:海斗×ミリアム!

最終ROUND:GUMI×プリマ!

 

GAKU:おおおおおお!!!! なんか道産子ゲーマーの魂に火がついたぞ!

ネル:面白いじゃない、やってやる・・・・・・・・・え? LENさんとなの・・・・・・

ミリアム:私・・・・海斗さんと勝負なのね・・・

プリマ博士:面白いじゃないの、理系の炎で焼いてやるわ!

GUMI:最近ゲーセン行ってなかったんだけど、やれるだけやってやろうじゃない!

 

ルカ:では司会進行を、髭のリングアナウンサーに渡しますね

髭のリングアナウンサー:りょーーーーーーーかい! 任せてください!

 

 こうして、勝負の火蓋が斬っておろされたのだった!

(多目的闘技場・TVゲーム『スーパーボーカロイドファイターX』)

 

 ゲーム筐体は一般的な向かい合ってプレイする物で、1レバー+4ボタン形式だった。レバーで操作し、ボタンはそれぞれ弱攻撃、中攻撃、強攻撃、スペシャル攻撃発動で割り振られていた。タイプは2D対戦格闘ゲームで、HP、スペシャル攻撃ゲージの2つのゲージが用意されており、オーソドックスなタイプだった。

 

 ただ違うのは、横にあるはずのコイン投入口が、ハンドルタグを差す部分になっており、ここにハンドルタグをIDカードのように差して、ゲームキャラを作り、それから開始するようになっていた。

 

 またゲーム画面は、闘技場内の前面の大型液晶スクリーンにも映し出されていた。

 

髭のリングアナウンサー:では、第1試合を始めます! 1プレイヤーはミクさん!! 2プレイヤーはテトさん!!

 

 ミクとテトはそれぞれ椅子に座り、横の挿入口にハンドルタグを差した。1分後に、各キャラが作成され、画面の左に片手に長ネギをもってデフォルメされたぐるぐるほっぺの“はちゅねミク”がミクの分身として、右に本人そっくりの“重音テト”がテトの分身として表示された。

 

女性観客:はちゅねミク可愛い~!

男性観客:無口のねーちゃんもガンバレー!

 

髭のリングアナウンサー:それでは始めます! ラウンド1、レディーーーーーーーファイト!

 

 Round 1が始まった。

 

ミク:TVゲームなんてほとんどやったことないミク~。ええい! ビギナーズラックを狙うミク! 強攻撃連打ミクッ!!!!

 

 はちゅねミクがネギを上から振り下ろして、テトを殴っていた。

 

テト:(`・ω・´)

 

 テトがレバーを特定操作し、ボタンを押すと、重音テトは縦ロールの髪の毛を2つ外して、それをブーメランのように投げつける“必殺技”を繰り出したのだった!

 

 ガガガン!

 

ミク:ミク!

 

 縦ロールはミクを数回ヒットして、重音テトの手元に戻ってきた。その後、すぐ、当たったはちゅねミク、攻撃した重音テトの体が両方光ったのだった。

 

ミク:ミク~。でもなんかチャンスミク! 4つ目のボタンが光っているし、これを押すみたいミク! えい!

 

 ミクが4つ目のボタンを押すと、はちゅねミクの分身が大量に画面左から駆けつけてきて、重音テトに向かっていった。いわゆる、ヒットすると抜け出せずに多段ヒットする“乱舞系”の技らしい。しかし・・・・

 

テト:( ̄ー ̄)

 

 重音テトはその攻撃を2段ジャンプで回避してしまった。

 

ミク:やばいミク!

 

 テトは重音テトが着地した瞬間に、複雑なレバー+ボタン操作をした。すると、体が光っていた重音テトは、体を硬直させて、ミクに残像を残しながら平行移動していき、ミクに触れた瞬間に画面が黒色に塗りつぶされ、攻撃がもの凄い数で当たっている音とエフェクトだけが表示され、そして2秒後、元の画面に戻ったが、ミクは倒れていて、勝負は決まっていた。

 

髭のリングアナウンサー:出たぁぁぁぁ! 超必殺“瞬○殺”!!!! これだけで決まってしまった! 勝者! 2プレイヤーのテトさん!!

 

テト:『天』

 

観客:ワーーーーーー!!!!

 

 両名はハンドルタグを抜き取り、ミクは半べそをかいてGUMI達の所に戻ってきた。

 

ミク:ごめんミク、負けちゃったミク・・・・

GAKU:仕方ないよ、ほとんどやったことないんじゃ。大丈夫! ゲーマーの俺が次は絶対勝つ!(最近負けが込んできたからね)

ミク:お願いミク

髭のリングアナウンサー:続いて第2試合を始めます! 1プレイヤーはGAKUさん!! 2プレイヤーはアルさん!!

 

 GAKUとアルはそれぞれ椅子に跨り、挿入口にハンドルタグを差した。しばらくすると各キャラが作成され、画面の左に日本刀を持った紫の侍“剣神ガクポ”がGAKUの分身として、右に包丁を持った本人そっくりの“アル・イエロー”がアルの分身として表示された。

 

男性観客:ナス侍いけー!

女性観客:アルさん!、包丁で9999ダメージよ!

 

髭のリングアナウンサー:それでは始めます! ラウンド2、レディーーーーーーーファイト!

 

 Round 2が始まった。

 

 アル・イエローの体は何故か最初から光っていた。どうやら持っている“包丁”が1回だけ撃てる勝敗を決められる必殺技らしい。

 

アル:速攻勝負! いけ! 我が愛する文化包丁『正宗』!!!!!

 

 アルがボタンを押すと、アル・イエローが包丁を剣神ガクポに投げつけてきた! GAKUは不意を付かれた感じだったが、ゲーマーの感で、“剣防御”した。

 

 ガリガリガリガリガリ!!!!!!!!

 

 剣神ガクポは日本刀で防御したのだが、ガードしているため、HPがどんどん削られていった。そして包丁攻撃が消え、包丁が無くなった時には、HPは1だった。

 

アル:やったぜ! これで隙のない弱攻撃1回当てれば俺の勝ちだ!

GAKU:・・・・それはどうかな?

 

 バシュ!!!! 最終変身! “超剣神ガクポ”!!!!!

 

アル:な!!!!なんだって!!!!

 

 なんと、崖っぷちのHPになることで、GAKUの変身姿である“剣神ガクポ”は、最終変身“超剣神ガクポ”になるのだった!! そしてあれだけHPを削られたため、スペシャル攻撃ゲージの貯まり具合は、ゲーム中最大の状態になっていた!

 

 GAKUは複雑なレバー+ボタン操作をすることで、どうやら“最終超必殺技”の準備をしたようだった。

 

GAKU:超剣神ガクポ、最終技、“超無双乱舞”!!!!!

アル:うわ!!!! ガ、ガードだ!

GAKU:ガード不可だ!

 

 GAKUが4つ目のボタンを離した瞬間に、阿修羅の姿をした超剣神ガクポは、6つの手に持った剣をブン廻しながらアルに突っ込んでいった!。そして・・・・

 

 スパスパ・・・・スパスパスパスパ・・・・・・・スパパパパパパパパパパパパパパ!!!!!!!!

 

 キャラが重なった瞬間に、6つの腕の剣がアル・イエローの全身を切り刻んでいった!!!! そしてアル・イエローの姿は木っ端みじんに吹き飛んでしまった!!!

 

髭のリングアナウンサー:・・・・・あ、すみません。華麗に決まったぁ!!! 勝者! 1プレイヤーのGAKUさん!!

 

GAKU:ふっ、やっとこいいところ見せられたな(TVゲームだけどね。でもあれ、僕自身も出来るのかも)

 

観客:コワーーーーーー!!!!

 

 両名はハンドルタグを抜き取り、アルは青ざめて帰っていった。

 

アル:実戦でなくて良かった・・・・

 

 GAKUは腕をグルグル回しながらGUMI達の所に戻ってきた。

 

GAKU:勝ったよ!

ミク:やったミク! さすがゲーマーミク!

海斗:これでイーブン。次はMEIKOさんか

MEIKO:酒も抜けたし、楽勝よ! 対戦格闘、結構やったんだよねー

髭のリングアナウンサー:次に第3試合を始めます! 1プレイヤーはMEIKOさん!! 2プレイヤーはハクさん!!

 

 MEIKOとハクは両名共に椅子に腰掛け、同じく挿入口にハンドルタグを差した。しばらくすると各キャラが作成され、画面の左にあの人形の姿をし、右手に酒瓶を持った“め~こ人形”がMEIKOの分身として、右に同じくどぶろくの瓶を持った本人そっくりの“弱音ハク”がハクの分身として表示された。

 

女性観客:ハク姉さんステキ~!

男性観客:め~こ人形さん! やっちゃってください!

 

髭のリングアナウンサー:それでは始めます! ラウンド3、レディーーーーーーーファイト!

 

 Round 3が始まった。

 

MEIKO:ふーん、どうやらこのゲームでは、ハクさんも私も酔拳の達人なのね。じゃあ、最初はこんな感じで

ハク:じゃあ、手始めにこんな所で

 

 MEIKOとハクが同時に同じようなレバーとボタン操作をすると、ゲーム画面のめ~こ人形と弱音ハクが同じ技を叫んだ!

 

め~こ人形、弱音ハク:酔練撃!!

 

 め~こ人形は酔っぱらったモーションから、酒瓶を持った腕を首の後ろに振り上げ、そのまま思いっきり振り下ろした!。弱音ハクは逆にしゃがみ込み、酒瓶を持った腕を足の後ろにスライドさせ、思いっきり足下を狙って振り回した。

 

 バシ! バシ!

 

 め~こ人形は足下に攻撃を喰らい、弱音ハクは頭部に攻撃を喰らった。

 

 め~こ人形のHP80/100、弱音ハクのHP75/100

 

MEIKO:よし! アドバンテージを取ったわ!

ハク:くっ! なるほど同時ヒットでも“攻撃力補正”がかかって、同じ技でもダメージが違うのか・・・

MEIKO:さぁ一気に畳みかけるわ! これでどう!

ハク:負けないわ!

 

め~こ人形:酔掌波!

弱音ハク:酔龍昇!

 

 め~こ人形は横に飛ぶ飛び道具を手から発射し、弱音ハクはめ~こ人形に向かって円弧状にジャンプして飛びかかる技を繰り出した!弱音ハクは飛び道具を飛び越し、頭上からめ~こ人形に酒瓶を振り下ろした。当然、ノーガードのMEIKOはもろに攻撃を喰らった

 

 バシ!!

 

 め~こ人形のHP60/100、弱音ハクのHP75/100

 

ハク:これでこちらが有利になったわ!

MEIKO:くっっ! 油断した!

 

 しかし、この攻撃で両名ともに体が光っていた!

 

ハク:これで最後よ! スペシャル攻撃!

MEIKO:こちらもスペシャル攻撃!

 

弱音ハク:酔虎無双!

 

 弱音ハクは酒瓶を振り回しながらめ~こ人形に突っ込んでいった。しかし・・・

 

め~こ人形:酔龍昇!

 

ハク:なに! “スペシャル攻撃発言”はフェイク!

 

 め~こ人形は上に円弧状にハクを飛び越し、反対側に着地して酒瓶を1回振り下ろして立ちポーズに戻った!。弱音ハクは空振りの攻撃モーションがまだ続いていた!

 

ハク:まずい! 早くモーション止まって!

MEIKO:さぁ~本当に行くわよ!

 

め~こ人形:酔虎無双!

 

 今度はモーションが続いている弱音ハクの背後に向かって、め~こ人形が弱音ハクがやっていたモーションをしながら突っ込んでいった! そして、見事に弱音ハクに乱舞攻撃がヒットした!

 

 ガスガスガス! ガススススススススス!!!!!

 

 め~こ人形のHP60/100、弱音ハクのHP0/100

 

 弱音ハクはへなへなになって、地面に倒れてしまった。

 

髭のリングアナウンサー:おーっと! 戦術の勝利!!! 勝者! 1プレイヤーのMEIKOさん!!

 

MEIKO:まだまだ甘いわね! 対戦格闘ゲームじゃ、フェイクも戦術なのよ

 

観客:さすが姐さん!!!

 

 両名はハンドルタグを抜き取り、ハクはめそめそしながら帰っていった。

 

ハク:やっぱり私でも年の功には勝てなかったわ・・・・

 

 MEIKOはVサインをしてGUMI達の所に戻ってきた。

 

MEIKO:楽勝楽勝!

ミク:さすがミク! 年のk

MEIKO:なんか言った?

ミク:いやいや何でもないミク

海斗:これでこちらが2勝か。いい感じだな。次はRIN君か

RIN:ふふふ。あの巨乳外人なんかに負けないわよ!

髭のリングアナウンサー:では第4試合を始めます! 1プレイヤーはRINさん!! 2プレイヤーはアンさん!!

 

 RINとアンは両名共に椅子にどっしりと座り、同じく挿入口にハンドルタグを差した。1分後に各キャラが作成され、画面の左に工事現場のおじさんみたいな姿の、あの“プレシオン・ライト”がRINの分身として、右には本人そっくりの“アン・ピンク”がアンの分身として表示された。

 

女性観客:アンさん! 小娘なんてやっつけちゃって!

男性観客:リンちゃん、いいぞ! 舗装舗装!

 

髭のリングアナウンサー:それでは始めます! ラウンド4、レディーーーーーーーファイト!

 

 Round 4が始まった。

 

アン:あーりーんーすー!!!! うぉぉぉぉ!!!!!

RIN:ちょ!

 

 アンの凄まじいレバーとボタン操作から繰り広げられる攻撃に、RINはリアルにしりごみしてしまった!

 

 バシバシガスガスバシバシ!

 

 プレシオン・ライトのHP10/100、アン・ピンクのHP100/100

 

 RIN絶体絶命! しかし、攻撃を喰らった関係で、プレシオン・ライトのスペシャル攻撃ゲージはMAXになっていた!

 

RIN:ふふふ! GAKUと同じパターンよ! MAXスペシャル攻撃でも喰らえ!

 

プレシオン・ライト:ロードローラーだ!

 

 プレシオン・ライトはロードローラーに乗った状態で、アン・ピンクの斜め上から突撃していった! ガードしても瀕死確実である!しかし・・・、

 

アン:甘いでありんす アンワープ!

 

 アン・ピンクはなんとその場から瞬時にプレシオン・ライトの後ろにワープしてしまった。その代わりスペシャル攻撃ゲージは0になった

 

RIN:な!

アン:これで終わりでありんす

 

 プレシオン・ライトのロードローラー攻撃は着地と同時に解除されてしまった。そして、アン・ピンクがその背後に立っていて、弱攻撃でパシと後ろからひっぱたいてしまった。

 

 プレシオン・ライトのHP0/100、アン・ピンクのHP100/100

 

髭のリングアナウンサー:おーっと! これは屈辱の敗北!! 勝ったのはノーダメージ勝利をもぎ取った、2プレイヤーのアンさん!!

 

アン:まだまだ修行が足りないでありんす

 

観客:すげー!!!

 

 両名はハンドルタグを抜き取り、RINは大泣きして帰って来た。

 

RIN:わーん!(/□\*)、あの巨乳魔人、めちゃくちゃ強かったよぉ!

ミク:あの人、ノーダメージで勝っちゃうなんて、恐ろしいミク・・・・

海斗:これでまたイーブンか。次はLEN君か

LEN:僕の相手はネルさんか。とにかく頑張ります

 

ハク:ネル、大丈夫? “本当に”戦える?

ネル:・・・・・う、うん・・・・・

髭のリングアナウンサー:では第5試合を始めます! 1プレイヤーはLENさん!! 2プレイヤーはネルさん!!

 

 LENとネルは二人とも椅子に座り、前と同じ事をして各キャラを作り、画面の左に工事現場のお兄さんみたいな格好いい姿の、あの“プレシオン・レフト”がLENの分身として、右には本人そっくりの“亞北ネル”がネルの分身として表示された。しかし、どうもネルの様子がおかしいのだった。なんか戦意がないというか・・・。

 

女性観客:LEN君! 頑張ってー!!

男性観客:ネルちゃん、どうしたんだー!?

 

髭のリングアナウンサー:それでは始めます! ラウンド5、レディーーーーーーーファイト!

 

 Round 5が始まった。

 

LEN:えっと、じゃあ、最初はこれで

 

 LENはどうも格闘は苦手らしい。たどたどしいレバーとボタン操作で技を繰り出した

 

プレシオン・レフト:圧殺ローラー!

 

 野球などのコートをならすローラーを引きながら、ネルに向かっていった。しかしネルはガードしたままだった。

 

 ガシ!

 

 プレシオン・レフトのHP100/100、亞北ネルのHP90/100

 

LEN:うーん、相手も様子見なのかな? ずっとガードしている・・・。ガードしてスペシャル攻撃ゲージを貯めているのかな?

 

ハク:ちょっとネル! ここのルールじゃ、ガードしっぱなしだと、ダメージペナルティを喰らうのよ! 戦って!

ネル:・・・・・・・できない・・・・・好きな人となんて・・・・戦えない・・・・

ハク:え!?

 

 これ以降も亞北ネルはずっとガードしていた。1回も攻撃していない。そしてスペシャル攻撃ゲージがMAXになっても、攻撃しなかった。なので、ガードペナルティ一により、HPはどんどん減っていった。一方、そんなネルの心中を知らないLENは攻撃を繰り返していた。勿論、貯まったスペシャル攻撃ゲージによるスペシャル攻撃も繰り出していた。そして1分後・・・。

 

 プレシオン・レフトのHP100/100、亞北ネルのHP0/100

 

髭のリングアナウンサー:あれぇ? ネルさん、苦手だったのか? 勝ったのはノーダメージ勝利になった、1プレイヤーのLENさん!!

 

LEN:なんか、不思議な感じだなぁ????

 

観客:鈍いぞ! レン君!!!!

 

 両名はハンドルタグを抜き取り、ネルはしょんぼりして帰って来た。

 

ハク:・・・・やっぱりダメだったの・・・・・

ネル:・・・・・ごめん、LEN君とは・・・やっぱり戦えなかった・・・・・

 

LEN:うーん、なんか違和感あるんだけど、とりあえず勝っちゃいました。格闘ゲーム苦手なんだけど

ミク:なんて鈍い人ミク・・・・・・

海斗:これで3勝目か。うーん、後半戦としては有利な展開だな。次はJIMさんか

 

JIM:A bad workman quarrels with his tools.

GUMI:“弘法は筆を選ばす”、ね

ルカ:そうね、JIM、TVゲームなんて初めてだもんね。でも“どれでも勝てる”って言っちゃって、本当に大丈夫?

JIM:No Problem!.

 

 こうして、初めてのプレイとなるJIMの戦いが始まったのだった!

 

***

 

ナレーター(妖精ミク):ごめんなさい! 今回は文章の長さの関係で、ここまでミク。次回をお楽しみに!

 

(続く)

 

CAST

 

GUMI(勇気めぐみ) & メグロイドX:GUMI

GAKU(神威学歩) & 剣神ガクポ:神威がくぽ

妖精ミク & ナレーター:初音ミク

MEIKO(咲音メイコ) & ぷりちーどーる・め~こ(め~こ人形):MEIKO

 

RIN:鏡音リン

LEN:鏡音レン

 

LUKA(巡音ルカ):巡音ルカ

JIM(巡音JIM):巡音JIM

 

ネル:亞北ネル

ハク:弱音ハク

テト:重音テト

 

社長(工藤海斗):KAITO

 

プリマ博士:Prima

 

レオン・レッド:LEON

ローラ・ブルー:LOLA

アン・ピンク:Sweet・Ann

アル・イエロー:BIG・AL

ミリアム・ブラック:MIRIAM

 

髭のリングアナウンサー、街の人、観客:エキストラの皆さん


 
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