No.356046

仮面ライダー×真・恋姫†無双  featそらのおとしもの+  SS大戦MEGAMAX  SS大戦MEGAMAX編

BLACKさん

新年あけましておめでとうございます。


この作品は劇場版「仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&OOOMOVIE大戦MEGAMAX」を参考に作られたものです。
そのため作品のネタバレになる部分が一部一部あります。ネタバレが嫌な方はご閲覧しないほうがいいことを勧めます。

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2012-01-01 06:38:08 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:3517   閲覧ユーザー数:3430

 

 

イカロスが次元の裂け目から出てきた場所はある町工場の空であった。

 

「ここは一体……!」

 

イカロスは空を飛んでいると下である人物がバイクを走らせているのを目撃する。

イカロスはその人物の前に降り立つ。

 

「!?」

 

その人物は急いでバイクを止める。

 

「あの、すみません」

「なんだお前は?」

 

バイクに乗っていた男はバイクから降りる。

男はすぐに変身ポーズを取り、体からベルトを出す。

 

「待ってください! 北郷一刀さん!」

「俺のことを……なんで知ってる?」

「私を知らない?」

「俺はお前を見るのは初めてだ」

 

この北郷一刀はメテイヤーを追って次元の狭間に飛び込んでいった魏にいた北郷一刀であった。

 

「………でしたらあなたは知っていますか? 仮面ライダーディケイドと言うものに変身できる自分を…」

「…知ってる。そうか、お前、そのディケイドに変身できる俺の知り合いなんだな」

 

一刀は警戒を解く。

 

「少し聞きたいことがある。それ以外の俺を知っているのか?」

「はい、蜀の王として主に仮面ライダー電王として存在している北郷一刀、軍隊に所属して仮面ライダーアクセルとして戦う北郷一刀を知っています」

「どっちも一度会ったことがあるな。随分別の世界の俺と知り合いなんだな」

「はい……」

「それでお前はこの世界の住人なのか?」

「いいえ、私はある者を追ってこの世界に来ました」

「ある者?」

「はい、名前をサテュロスと言って、見た目は私とよく似ています」

「俺も実はこの世界にいたんじゃなくてな、よく分からない岩でできた怪人を追って来たんだ」

「岩でできた怪人ですか?」

「ああ、知ってるか?」

「いえ…」

「そいつなら、なんとなく心当たりがあるぞ」

 

二人の元に現れた男、その男はイカロス達の世界に来ていた人防正司であった。

 

「お前は?」

「俺か? ひとまず人防正司と名乗っている」

「ひとまずってことは本名じゃないんだな」

「俺には名前なんて必要ないからな」

「まあ、今はそんな事どうでもいいな。それで心当たりっていうのは?」

「そいつは多分、俺が元の世界で戦ってる宇宙犯罪組織『ゲリュート』に所属している宇宙人だな」

「宇宙犯罪組織…」

「『ゲリュート』…世界にはそんな組織もあるんだな」

「俺とは別にできた次元の狭間からこの世界にやって来たんだろうな」

「あなたが私の世界にいたのは……」

「ああ、俺一度この世界に飛ばされた後、よく分からん連中に襲われたから一気に倒したら、また次元の狭間に飲み込まれてお前達の世界にいた。

そんであの時のお前によく似た人類抹殺とほざいていたあいつを追ってこの世界に戻って来たってことだ」

「つまりお前もこの世界の人間じゃないのか」

「俺はそもそも人間じゃない。地球から人間を抹殺する使命を与えられた存在だ」

「おいおい、人間抹殺目的の怪人かよ」

「怪人か……、あながち間違ってないな。だがそいつらは俺よりも先に『地球人類抹殺』を宣言しやがったんだ。

『地球人類抹殺』は俺の役目だ。他の誰でもない、ましてや異星人にやってもらうことじゃないからな」

「…………」

「まあそれはお前の世界だけでとどめてくれ」

「無論そのつもりだ。『人類抹殺』をほざく奴がいたら俺が叩き潰すだけだ」

「頼もしいのかそうでないのやら……」

「それでその宇宙人は……」

「お前達と会う前、この世界に戻って来た時にあの白衣の連中を数人見つけてな。そいつらに吐かせてやった。

そしたらそいつはこう言ったんだ。

『あの宇宙人と手を組んでこの世界を我らの組織のものにする』ってな。

そう言えばこんなことも言ってたな。『あの隕石の力を持った人造人間を捕まえた』………しまった!」

 

正司は大声を出す。

 

「人造人間?」

「私の追っているサテュロスです。正確には『エンジェロイド』と言います」

「お前の羽も『エンジェロイド』って奴だからか」

「はい」

「けど、なんでそいつを捕まえたんだ?」

「そこまでは知らん。けど捕まえたことで計画が進むってんなら止めてやるさ」

「まあ仮面ライダーはそんな奴らから人間を守るのが使命だ。それでお前はどうするんだ?」

 

一刀と正司がイカロスの方を見て尋ねる。

 

「私は………」

 

イカロスは考えようにも既に答えは決めていた。

 

「私も止めに行きます」

「決まりだ」

「人間と組むのは癪だが仕方ない。奴らのいる場所ならすぐに分かる」

「なんでだ?」

「ここが別の世界の地球であろうとな、俺には地球外のものはすぐに探知できる。

この先だ」

「行くぜ」

 

一刀はブルースペイダーに乗り込み、走る。イカロスも一刀の後を追って、飛ぶ。

そして正司は走りながら一刀達を先導していった。

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダー×真・恋姫†無双  featそらのおとしもの+  SS大戦MEGAMAX

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある組織の秘密アジト。

そこには鎖に手足と羽を縛られ、捕まっているサテュロスがいた。

 

「貴様ら……」

「随分と威勢のいい人形女だな」

 

そこに現れたのはメガネをかけた白衣の男とメテイヤーであった。

 

「貴様らは一体……」

「これから死ぬお前に言う必要などない」

 

メテイヤーはサテュロスの体に自身の手を突っ込ませる。

 

「がはっ!」

「ふん!」

 

メテイヤーはサテュロスの体から手を引き抜く。メテイヤーの手には一つの隕石があった。

 

「やはりこれをコアとして動いていたようだな」

「お……の………れ………人………間……………」

 

サテュロスは機能停止した。

 

「人間の方がお前達ロボットよりも遥かに優秀なのだよ」

「おい、これでいいのだろ」

「ああ」

 

メガネをかけた白衣の男がメテイヤーから隕石をもらい、それを祭壇のようなものに置かれているベルトの開いている穴に挿入する。

ベルトには仮面ライダーイービルの石とサテュロスの石が挿入された状態になった。

するとベルトに挿入されていた隕石のかけらが青く光り出す。

 

「おお!」

「これがこの隕石に含まれているエナジーパワー!」

 

二人は喜ぶ。

 

「メテイヤー」

「うむ、これで我が首領も大喜びだ。

そしてそちらも……」

「ああ、これでこの世界は我々『スプリューム』、いや、私、セイジ・マツキのものだ!」

「そしてこの力は我が首領の元届ければ、我らの世界に存在する地球も我が『ゲリュート』のもの!」

「「ははははははははは!!!」」

 

二人が大いに笑っていると警報機が鳴り響き始める。

 

「何事だ!?」

「大変です!」

 

白衣の男が入って来る。

 

「ここに二人の男と一人の女が正面から侵入してきます!」

「来たか…我らが憎むべき敵、『ハーメラス』、いや『レアガーラ』!」

「だが残りの男と女が分からんな、奴には仲間がいないのだろ?」

「ああ、そのはずだ。だがまあいいさ」

 

メテイヤーが隕石の入ったベルトに触れる。

すると青いエネルギーがメテイヤーの体の中に入っていく。

 

「うおおおおおおおおおお!!!」

 

メテイヤーの体の色が茶色から青色へと変化していった。

 

「これがエナジーパワーか……、力がみなぎる」

「メテイヤー」

「侵入者は俺が排除する。だが、マツキ、万が一の為にお前はそのベルトを持ってシャトルに行け。

そのベルトに更なるエナジーパワーを送るのだ」

「了解した」

 

メテイヤーは侵入者たちを排除するため、外に出ていく。

 

「では私も行くとしよう」

 

マツキはベルトを持って、シャトルの方に向かっていった。

 

 

この世界に存在する悪の組織『スプリューム』の本拠地に一刀、イカロス、正司はやって来た。

 

「ここか」

「ああ」

「誰か来ます!」

 

三人の前に現れたのはメテイヤーであった。

 

「貴様……『ゲリュート』だな」

「その通りだ、レアガーラ」

「レアガーラ?」

「ふん!」

 

メテイヤーが青い焔を纏った岩石を三人に向かって発射する。

三人はその攻撃を避ける。

 

「あぶねえ……」

「…!」

 

正司があらぬ方向を見る。

 

「あそこに地球外の物……隕石があるぞ!」

「何!? それってやっぱり…」

 

一刀は隕石と聞いて仮面ライダーイービルのことを思い出す。

 

「あの女の反応……消えてるな」

「そう…ですか……」

 

イカロスは頭をがっくりと落とす。

 

「あいつは『ゲリュート』となると放っておいたら、俺の世界に影響が出る。

だがあの隕石も放ってはおけないな…。仕方ない、お前達!」

 

正司が一刀とイカロスに声をかける。

 

「「?」」

「こいつは俺が相手しやるから、お前達はさっさと隕石の方に行け」

「いいのか?」

「仕方ないだろ、さっさといけ。地力転身!」

 

正司が叫ぶと正司の体は変化し始め、正司の体は土のような鎧が現れ、頭にも同じようなものが現れ、顔を覆う。

体は改造人間のようなたくましい体になり、頭も鎧騎士の被るようなものが出てきた。

 

「地球の戦士、ハーメラス!」

「仮面ライダーとは全く別の変身か」

「早く行け!」

「ああ」

 

一刀はブルースペイダーを走らせ、イカロスと共にシャトルの方へと向かう。

 

「させるか!」

 

メテイヤーが阻もうとする。

 

「地風衝!」

 

ハーメラスがメテイヤーが発射した青い焔の岩石を風を起こして粉砕した。

 

「貴様…」

「別の世界とはいえ『ゲリュート』の存在を俺は許さん!」

 

ハーメラスとメテイヤーの戦いが始まろうとする。

 

 

マツキはシャトルの中に入っていた。

 

「ふん、シャトルを発射だ」

「させるか!」

 

マツキの所に一刀とイカロスがやって来る。

 

「奴の懸念した通り来たか、その女の方はあの女によく似ているが、貴様は誰だ?」

 

マツキはイカロスの方はまだ分かるが、一刀の方はまったく分かっていない。

 

「俺は……『仮面ライダー』だ」

「『仮面ライダー』?」

 

一刀の元にカブトゼクターが飛んでき、一刀はそれを手に持つ。

一刀の腰にはカブトのライダーベルトが巻かれていた。

 

「ふん、貴様も同じようなものを持っているようだな」

 

マツキは持っていたベルトを腰につける。

 

「変身」

「Henshin」

 

一刀はライダーベルトにカブトゼクターをつけ、一気にキャストオフさせる。

 

「Change Beetle」

 

一刀は仮面ライダーカブトライダーフォームに変身した。

イカロスもウラヌス・クイーンモードになる。

 

「一気に決めてやる」

「Clock up」

 

一刀はスラップスイッチを押して決着をつけようとするが……。

 

「変身」

 

マツキのその言葉により、マツキの姿は変わり、黒いマントに黒い星のような形をした頭になる。

 

「なっ!?」

 

一刀はクロックアップ中に変身されたのに驚いたが、それ以上に驚いたことが一つある。

それは自分が攻撃しようとしたら、変身したマツキの姿がなかった。

そしていつの間にか自分とイカロスが攻撃を受けていたことに気づいた。

 

「ぐはっ!」

「!!」

 

二人は床に倒れる。

 

「ハイパークロックアップ? いや、それ以上……ってことは時間停止かよ」

「その通りだ。よく気づいたな」

 

一刀はもう一つ気づく。いつのまにかシャトルが動いていたことに……。

 

「動いてるだと?」

「時間停止中にエンジンの起動だけはしておいた。こいつは特別性で、発射してからの速度がかなりのものなんだよ。

そしてこのベルトとこの『ギャラガー』の力さえあればこの世界のすべては私のものだ!」

「そんなことは……」

「!」

 

マツキが変身したギャラガーがイカロスの首元を掴む。

 

「イカロス!」

「貴様は邪魔だ」

 

ギャラガーは時間停止をし、イカロスの腹部に強力な衝撃波を放つ。

そして時間停止を解くと、イカロスは気付かない間に大ダメージを受けていた。

 

「……」

「ふん」

 

ギャラガーはシャトルの外にイカロスを放り投げる。

 

「イカロス!」

「飛ぶ力も出ないか」

 

イカロスはそのまま速度を上げて落ちていく。

そこに……。

 

「とああっ!」

 

地面に落ちるイカロスを助ける者がいた。

秋山総司郎であった。

 

「秋山さん」

「随分ひどい傷だが、お前なら治せ………そうにないほどのダメージだな」

 

秋山は少し焦りを見せるが、ある方法を考えた。

 

「仕方ない。別の世界のお前の力を先取る形でお前に力を与えてやる。ただその力も完全じゃなくて身体能力しか上がらない。

Artemisとかの武器の威力は変わらないからな。それとその力はこの戦いが終わったらなくなる。そのことは頭に入れておけよ」

 

秋山がイカロスの体に手をかざす。

するとイカロスの傷は治っていくだけでなく、イカロスの戦闘服にも変化が見られ始めていた。

 

 

一刀とギャラガーは戦うも時間停止の前にはハイパーフォームになったカブトも手も足も出なかった。

 

「くそ……」

 

床に這いつくばる一刀。一刀は床であるものを見つける。

 

「なんだこれ?」

 

それはスーパーボールくらいの大きさのボールだった。

 

「なんでこんなのあるんだ?」

「よそ見をしている場合か!」

 

ギャラガーが時間停止をしようとする瞬間、一刀は思った。

 

(ブレイドとアギトの力も使えれば時間停止に対抗できるんだけどな……)

 

そんな時、一刀の拾ったボールが光り出す。

 

「なんだ?」

「この光は一体……」

 

ボールの光が一刀を包む。

 

「目くらましか! だがその程度で!?」

 

ギャラガーは突然後方に吹き飛ばされる。

 

「な、なんだ?」

 

ギャラガーは起き上がる。

光の中から現れた一刀は先ほどと姿が完全に変わっていた。

 

「なんだ? その姿は?」

 

ギャラガーも驚いた。

そこにいた一刀は顔はアギトシャイニングフォームで頭にはカブトハイパーフォームの角が一本、頭の中心にあり、ブレイドキングフォームの角も横に二本。

さらにそのブレイドの角に合わせる形でアギトのシャイニングフォームのクロスホーンが展開していた。

体はブレイドキングフォームの物に背中がカブトハイパーフォーム、足がアギトシャイニングフォームの物であった。

そしてベルトはカブトゼクターにドラゴンネイルが付き、ドラゴンネイルの真ん中にはスペードのマークが付いていた。

 

「俺も驚いてる、まさか三つの姿と力を使えるようになるなんてな」

「だが私の時間停止には勝てまい!」

 

ギャラガーは時間停止して一刀に襲い掛かろうと手を振りおろす!

しかし一刀は振り下ろされようとする手を掴む。

 

「何!?」

 

ギャラガーは大いに驚いた。

一刀は時間停止に完全に対応できていた。

 

「な、何故だ?」

「ブレイドの力には時間停止能力がある。とは言ってもこちらから攻撃は出来なかったけどな。

だけど今のこの姿なら攻撃も出来るみたいだ」

 

一刀は思いっきりギャラガーを蹴り飛ばした。

その時、ギャラガーは時間停止の中でゆっくりと動いていた。

その中を一刀が高速移動で動き、ギャラガーを殴り蹴る。

 

「ぐはっ!」

 

ギャラガーは大いに吹き飛ぶ。

 

「バカな……、時間停止の中を高速移動だと……」

「今の俺には時間停止の中でクロックアップ、いやハイパークロックアップが出来る。

今の俺は時間停止を超越している」

「そんなことが………」

 

ギャラガーは立ち上がる。

そこにシャトルの壁を砕いてやって来たイカロスと秋山、そして赤い鎧のような姿をした存在。

 

「貴様ら……」

「怒りの戦士、レアガーラ!」

「イカロス、その姿は?」

 

イカロスの格好はいつもの戦闘服ではなく、ローブなものに変化しており、翼も色々変っていた。

 

「これがイカロスバージョン2だ。まあ別の世界のものを無理矢理体に定着させてるから本来パワーアップしてる武装はパワーアップしてない。

見た目だけだ。っても身体能力は上がっているけどな」

「一刀さんのその姿は?」

「お前、さっきボール拾って光らせただろ?」

「なんでそれ知ってるんだ?」

「あれの名前は『ホープボール』。俺がイカロスの誕生日にあげたものだ。

かなり無茶苦茶じゃない限り、ホープボールは時間制限つきでそいつの願ったことを叶えてくれるものだ」

「だから俺はこんな姿なのか。それでそいつは?」

「お前があった正司だ」

「二段変身、カブトみたいだな。それであの岩みたいな宇宙人は?」

「倒してやった」

 

 

レアガーラがイカロス達とシャトルに突撃する前である。

 

「ふゃあ!」

 

メテイヤーの攻撃は激しく、ハーメラスも押され始めていた。

 

「どうした? その程度の力か?」

「…………」

 

ハーメラスは黙っていた。

 

「お前は忘れたのか? 俺が静かに怒るタイプだってことをな、怒力転身!!」

 

ハーメラスが叫ぶ。

ハーメラスの体は強く赤く輝きだし、輝きが消えるとそこには赤い鎧に身を包んだ存在がいた。

 

「怒りの戦士! 『レアガーラ』!!」

 

レアガーラと自称したその姿は先ほどの鎧をさらに強化させたかのように分厚くなり、見た目からしても強さを感じる。

 

「おのれ、レアガーラ!」

 

メテイヤーは多くの青い焔の岩石を飛ばす。

しかしレアガーラはその岩石を拳一つの衝撃波ですべて打ち砕く。

それだけでなく砕いた岩石をすべてメテイヤーに返す。その威力はメテイヤーの放った力の倍であった。

 

「ぐはっ! がはっ!」

 

メテイヤーは思いっきり後ずさりする。

メテイヤーが後ずさりする中でレアガーラはジャンプする。

 

「怒堕脚(どだきゃく)!」

 

レアガーラはメテイヤーを踏みつぶそうとし、レアガーラの足がメテイヤーに命中するとメテイヤーは爆発を起こす。

 

「ふん」

 

レアガーラはあるところに歩き出す。

そこにはバージョン2になったイカロスと秋山がいた。

 

「あなたは……」

「人防正司だろ」

「よく分かったな」

「闇の魂は魂を感じられるんでな」

「そんなことより、あのシャトルに行くぞ」

「ああ」

 

そしてレアガーラ、イカロス、秋山はまだ大気圏内にあったシャトルまで飛んで行った。

 

 

「と言うわけだ」

 

秋山は一刀に経緯を話した。

 

「そこのイカロスって奴はまだ分かるけど、あんた達、滅茶苦茶だな」

「俺は地球そのものが生み出した存在だ。それくらい出来なくてどうする」

「俺は『邪悪なる闇の魂』っていう異世界の闇の神の魂があるからな。人間であってももう普通じゃない」

「貴様ら、雑談はもういいか?」

 

ギャラガーが一刀達に話しかける。

 

「もう少し待ちな。イカロス、俺は手は出さんからな」

「分かりました」

「お前達もそれでいいな」

「手伝わないのか?」

「俺が手、出したら世界崩壊する相手みたいだからな。これ以上の援護は無理だと思え」

「それなら仕方ないな」

「別にいい、元々俺一人で奴らを倒すつもりだったからな」

「よし、それじゃあな」

 

秋山は瞬間移動したのか、その場から姿を消した。

 

「あの男は逃げたか。まあいい、もうすぐこのシャトルは成層圏に入り、すぐにでも宇宙空間に出る」

「その前に貴様を倒してやる。はあっ!」

 

レアガーラが気合を入れるとレアガーラ達の居たシャトルのコンテナは破壊され、4人はシャトルの艦橋に出ていく。

 

「くぅ……」

 

地球からいざと言う時に宇宙に出て行っても環境適応できるように体を構成されていたレアガーラはなんともなく、イカロスも宇宙に普通に出てこれるために二人は成層圏でも普通に動けたが、一刀は普通に動けなかった。

 

「ハイパークロックアップ」

「Hyper Colck up」

 

一刀はハイパークロックアップを使用し、普通以上に動けるようにした。

そしてギャラガーは二つの隕石の力で成層圏だけでなく宇宙空間も普通に動ける。

 

「本当の最終決戦だ!」

「うおおおおおおおおお!!」

 

まずは一刀からギャラガーに突撃していき、その一刀の攻撃を避けると同時にレアガーラも突撃をしていく。

 

「怒連瓦(どれんが)!!」

 

レアガーラは強力な連続パンチをギャラガーに向かって繰り出そうとすると、ギャラガーは自分の後ろからケーブルのようなものを複数だし、レアガーラを襲おうとする。

しかしそれらは……。

 

「Artemis、フルファイヤ」

 

イカロスのArtemisのミサイルでそのケーブルをすべて撃ち落されてしまい、レアガーラの怒連瓦をまともに受ける。

 

「ぐおあっ!」

「てやっ!」

 

一刀は怯んだ隙をついてギャラガーを蹴リ飛ばす。

 

「ぐお!」

 

ギャラガーは後ろに飛ばされるも踏みとどまる。

 

「ふふふふふ」

 

ギャラガーは笑う。

一刀達は周りを見てみると既に宇宙空間であった。

 

「私の勝ちだな!」

「宇宙空間なのに声が聞こえる」

「この宇宙には空気とは違いますが、音を伝える物質が存在するみたいです」

「これでようやくこのベルトの隕石の真の力が……」

「怒滅拳(どめつけん)!!!」

 

レアガーラは拳から全長10メートルくらいの巨大な拳の闘気を繰り出す。

 

「ぐおおおおああああああああああああ!!」

 

ギャラガーを巨大な拳に乗せて、シャトルから離して吹き飛ばす。

それでもまだギャラガーは倒れない。

 

「はああああああああああああ」

 

一刀は足に力を溜めながら、ハイパーゼクターのホーンを倒して戻す。

 

「Maximum Rider Power」

 

そしてカブトゼクターのボタンをゆっくりと押す。

ゼクターのボタンは3つから5つになっていた。

 

「スペード10………ジャック………クイーン………キング………エース」

「ライダー…………キック」

 

一刀は静かにカブトゼクターのゼクターホーンを倒す。

 

「Hyper Royal Straight Shining Rider Kick(ハイパーロイヤルストレートシャイニングライダーキック)」

 

三つのライダーの最強技の名前をゼクターが音声で答える。

イカロスも既にAPOLOONを取り出しており、イカロスはAPOLOONの矢を放つ!

 

「そいつ使わせてもらうぞ」

「え?」

 

一刀は走りながらAPOLOONの矢の爆発しない部分を掴む。

そして背中にあるカブトハイパーフォームのカブテクターを展開させ、APOLLONを持ったままギャラガー目がけて飛んで行く。

 

「おのれ……」

 

ギャラガーは巨大な拳の闘気に押されながらも反撃を考えていた。

しかしその余裕は来なかった。

 

「たあっ!」

 

一刀は持っていたAPOLLONの矢をギャラガー目がけて、イカロスが放とうとした以上のスピードで矢を飛ばす。

ギャラガーは防御も出来ないままAPOLLONの直撃を受ける。しかしそれでもまだ死んでいなかった。

だがそれも時間の問題だった。

 

「たああああああああああああああ!!」

 

ギャラガーが気づくと既に一刀は自分の目の前に現れていたアギト、ブレイド、カブトの3つのライダーの紋章が複合したライダーの紋章の壁を5つ突破していた。

その紋章の壁を突破した一刀のキックはレアガーラの巨大な拳の闘気の中心から姿を現し、ギャラガーのベルトに命中し、ギャラガーは拳の闘気と共に速度を増して遥か後方に飛んで行く。

ギャラガーの後ろには太陽があり、ギャラガーは太陽の引力に引かれて飲み込まれていた。

 

「ぐおおおおおおおおおおああああああああ!!」

「おまけだ!」

 

レアガーラが巨大シャトルを持ち上げて、それをギャラガーのいる太陽に投げ飛ばす。

そして太陽についたと同時にシャトルは爆発を起こした。

 

「この私が……世界の支配者となるこの私が……死ぬなんて!!!!!」

 

ギャラガーも爆発を起こす。

しかし太陽には何も影響がなかった。

そして地球付近の宇宙空間には一刀、レアガーラ、イカロスしかいなくなった。

 

「終わったな」

「ああ」

「帰りましょう」

 

三人はひとまず地球に降りて行った。

 

 

「それでは私はこれで…」

 

イカロスは秋山から一時的にもらった別の世界の自分の力が切れ、元の状態に戻っていた。

そしてイカロスは秋山と共に元の世界に帰ろうとしていた。

 

「俺達も自分の世界に帰らないとな」

「それなら心配いりませんよ」

 

そこに一刀のいる外史の管理者の管輅が現れる。

 

「管輅」

「この北郷一刀さんは私が責任を持ってお返しします」

「言っておくけど、正史じゃなくて俺の知ってる華琳達の待つ外史だぞ」

「分かってますよ」

 

そんな時、正司の後ろに次元の裂け目が現れる。

 

「この裂け目……、俺の元居た世界に繋がってるな」

「分かるのですか?」

「裂け目から流れる世界…いや、地球の感じは俺が生まれた地球のものだ」

「これであなたも帰れますね」

「頑張って犯罪組織、倒して来いよ」

「言われるまでもない」

 

正司は裂け目を通って自分の世界に帰っていき、裂け目は正司を入れたと同時に消滅していった。

 

「俺達も戻るか」

「はい」

 

秋山はイカロスを連れて異世界移動して戻っていった。

 

「私達も…」

「ああ、華琳が待ってる」

 

一刀も管輅に連れられて、自分のいた外史に戻っていった。

 

 

正司は自分のお世話になっている人防家の家に戻って来た。

 

「あ、正司兄ちゃんおかえり」

「ああ」

「おかえりなさい、正司」

「正司」

 

家の家長であり人防家の父親で、国際秘密組織「TLE」の最高責任者であり、長官が声をかけてくる。

ちなみに「TLE」の正式名称「Tutelary in the last earth」。日本語の直訳で「最後の地球の守護者」である。

 

「長官さん」

「何があったんだ? 一時、お前いたとされる場所に次元の歪みを観測されたんだが……」

「ああ、少しばかり別の世界に行っていた」

「別の世界だと? 理論的にはあるとされるが……」

「別にいいだろ」

 

正司は再び家から出て行こうとする。

 

「どこへ行くんだ?」

「少し顔を見せただけだ」

 

そして正司はまた外に出ていく。

 

「正司兄ちゃん、まだ人間が嫌いみたいだね」

「人間を滅ぼすためって言ってたからね~」

「だが私達がこうして触れ合っていけば、人間を理解してくれるはずだ」

 

 

 

 

 

イカロスと秋山はイカロスがいた世界に戻っており、サテュロス達の事件は何事もなかったようにいつもの日常に戻っていた。

 

「おはようございます、マスター」

「おはよう、イカロス」

 

いつものように起きる智樹。

 

「ニンフもカオスもおはよう」

「「おはよう」」

「智ちゃーん」

 

家の外からそはらの声が聞こえてくる。

 

「そはらね」

「すぐ行く!」

 

智樹は準備してイカロス達と一緒に家を出る。

 

「いってらっしゃ~い」

 

カオスは家で留守番。

智樹達はいつも通り学校に行く。

 

「あ、桜井君に見月さんにイカロスさん達…」

 

いつも通り畑の手伝いをしていた日和。

 

「風音」

「昨日は色々あったみたいですね。ごめんなさい、私、力になれなくて…」

「別に日和ちゃんが気にすることじゃないよ」

「そうそう、あれは言うなれば私とアルファーとデルタの問題よ」

「ですけど…」

「まあそう気になさんな。いざと言う時、お前を守りきれないかもしれないからな」

 

そこに秋山もやって来る。

 

「秋山先生」

「それくらい昨日のは激しかったからな。

それとイカロス、体の調子はどうだ?」

「私も診たけど問題なかったわよ」

「そうか」

「けれどあんたがアルファーに渡した力からって別の世界のアルファーのよね?

つまりここにアルファーも……」

「さあな。そこまでのことは俺も知らないぞ。先に学校行ってるからな」

 

そうして秋山は先に行ってしまった。

 

 

 

 

一刀は自分のいた外史に戻って来ていた。

 

「今日は冷えるわね」

「体に障るぞ」

 

既に夜になっており、外は雪が降っているのにもかかわらず、華琳が外で一刀を待っていた。

 

「おかえりなさい、一刀」

「ただいま」

 

二人は笑顔でそれぞれを迎えるの。

 

「早かったのね」

「そうか? 俺としては少し遅くなった思う方だけど…」

「あなたが私の前から消えた時と比べると……ね……」

「もうあれは勘弁してくれよ」

 

一刀は苦笑いする。

 

「ところで一刀」

「何?」

「私達の間の子供が生まれたら、名前はどうするの?」

「どうするって?」

「あなたの前に現れたあの男、結局本当の名前は聞けずじまいだったわ。

あなたは覚えがあるんじゃないの?」

「言っちゃダメじゃなかったのか?」

「ええ、ダメよ。だから名前の付け方をどうするかを聞きたいのよ。あなたのいた世界、天の国ではどんな風に名前を付けるのかしら?」

「あんまりはっきりは知らないけど、確か籍を入れた家の方の名字…、性のことな。

その性の下に名をつけるんだ。まあ最近は夫婦別姓のままで子供はどちらかの性を名乗るってのもあるとか聞いたことあるな…」

「そう……。それじゃあ決めたわ」

「どうするの?」

「あなたの性を名乗らせるわ」

「いいのか? 俺は高々警備隊の隊長だけど、華琳の子供となると華琳の後を継ぐ。だったら華琳の曹の性の方が……」

「いいのよ、もう私は王とかにあまりこだわってないの。それに……」

 

華琳が一刀にゆっくり近づく。

 

「天の御遣いの子だって分からせるにはいいじゃない」

「ははははは」

 

一刀はまた苦笑いする。

 

「それで名はあなたが決めていいわよ」

「そうか……。それで真名はどうするんだ?」

「あなたの国では名がそのまま真名になるのでしょ? だったらそれでいいわ」

「そっか……。真剣に決めてやらないとな………」

 

一刀は雪が降る空を眺めながら、真剣に名前を考えようとするのであった。


 
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