No.332352

真病姫無双 呉を見守るは最凶の忍 5

護衛さん

許可もらえたので組み込んでみました
ありがとうございます
相変わらずグレちゃんのキャラは無許可で使ってますが

2011-11-10 05:04:35 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:4635   閲覧ユーザー数:3702

わらわは死ぬのか?

美羽からの問に俺は冷酷に告げるしかない

「ああ、死ぬな」

モチロンこのままの状態で行けばの話しだがな

「死にたくないだろ?」

「もちろんじゃ」

「なら、俺に考えがある・・・聞いてくれるか?」

「うむ」

考えというものでもないな・・・事情を知らぬものからすればただの暴挙

それでも美羽が望むなら俺は悪魔にでもなってあげるよ?かわいいこの少女を助けるためなら

「それで・・・わらわは何をすればいいのかや?」

首をかしげて見上げる美羽を一撫でしてただひと言

「俺に全決定権をゆだねればいい・・・簡単だろ?」

言葉にすれば簡単だ、だが実行するとなると問題が多々ある

「そんなことでいいのか?」

深く考えもせずに美羽が返事をする

「ああ、そんなことでいいんだ」

俺の返答は悪魔のささやき・・・になるのかな?

「ならば、一刀に任せるのじゃ」

既に美羽からは絶対的な信頼を得てるようだった

美羽とのあの会話から数週間

各地で頻発する賊討伐のために孫策たちが奮闘してる中

袁術軍の将軍、文官、武官が一同に集まり美羽から通達を待つ

「忙しいところわるかったな」

美羽が王座の裏から俺と共にでていく

「お嬢様、一体何をお話になさるんですか?」

七乃が首をかしげて美羽に問う

「皆に言っておく、袁術軍の全指揮権は一刀にゆだねると」

「あの・・・お嬢様?」

どよめきが広がるのがわかる

当然だろうな、客将になって間もない男が全軍の指揮を執るなど

「皆おちつけ」

落ちつかせるために声をかけるも効果はあまりないようだ

特に文官たちのあわてぶりは異常なほど

「静まれ!」

多少の怒気と共に大声で静止を言い渡す

「美羽より全指揮権を俺に移ったことに対して俺は零陵に本拠地を移すことを決定す」

どよめく一同の中で七乃がおずおずと手をあげている

「何か質問でもあるのか?」

「あの・・・私の記憶違いじゃなければ、荊州は劉表さんが治めてるのでは?」

「ああそうだ、劉表が太守だが・・・どうかしたのか?」

「どうかしたじゃないですよ。私たちが零陵にいったら劉表さん怒りますよ??」

「それは問題ない」

「はい?」

「今頃は賊だらけになってるはずだからな」

「えええええ!?」

「賊だらけってどう有意味ですか!?」

「そのままの意味だ、劉表は自領の隅々まで手が回らないらしいからな」

「はぁ・・・でもなぜ零陵へ?」

「特に意味はないが・・・美羽が暖かいところがいいと言うのでな」

「今伝えることは以上だ!各自身の回りの整理はしておけよ」

「解散なのじゃ」

ぞろぞろと皆がでていくなか俺は七乃、彩、亜季を呼び止めた

「三人とも待ってくれ」

「はい?」

「なんですか?」

「ん?」

「ごめんね突然」

先ほどのことを謝っておく

「びっくりしましたよ~・・・あれ、本気なんですか?」

「ああ、本気だよ・・・反対する?」

「いえ、反対はしませんけど・・・大丈夫なんでしょうか?」

「そうですね、既に荊州太守がいるのに私たちがいってもし何かあったら・・・」

「そこは・・・・俺が何とかするよ。美羽」

「なんじゃ?一刀」

「美羽には生まれた地を捨てることになるけど・・・そのことはいい?」

「問題ないのじゃ!それに七乃、彩、亜季、一刀がいるからさびしくないのじゃ」

「「「お嬢様!」」」

「それならよかった・・・後は孫策に伝えるだけだな」

「何を伝えるのかや?」

「土地を返してあげるってこと」

「もしかして他の地に行くのは其れが目的ですか?」

「それもあるし、ほかの事もあるよ・・・孫策には美羽の名で賊討伐後、褒美をやるって書いて渡せばいいかな」

「その時は俺と美羽だけで大丈夫だから、七乃たちには先に零陵にいって賊討伐及び準備をお願いしたいんだけど・・・いいかな?」

「わかりました~・・・それと一刀さん」

「ん?」

「私たちの指揮官なんですからもっと堂々としてくださいね」

「ああ、わかったよ・・・おいおいね」

「まぁ一刀らしくていいんじゃないか・・・なぁ亜季」

「そうですね」

その日の内に美羽には孫策への書状を書いてもらい、たまたま城に来ていた周泰に持たせて運んでもらった

「では、お嬢様。行って参ります」

「うむ、頼んだぞ。七乃、彩、亜季」

「「「御意!」」」

七乃たち袁術軍3万がこの城から零陵へ向け出発して約一ヶ月が経った

その間に袁紹から賊本拠地の発見及び討伐に参加要請が着たが

『わらわは怖いのじゃ~、いきたくないのじゃ~』と嘘を書かせ賊討伐には参加しなかった

モチロンその間も七乃たちと連絡を可能な限り取りつつ現領内で準備を進めていた

そういえば先日周泰から数日の内に孫策が来ると文をもらった

巷じゃ麒麟児とか言われてるらしいな・・・たいそうな名だこと

現在俺は美羽の手を引き、街に遊びに来ている。

この街とも孫策が来ればこれなくなる、ダカラ今の内に美羽にはいろんな経験をさせてやりたいかな

「一刀~アレがみたいのじゃ~」

「こらこら、あんまりはしゃぐと『ズテッ』ほらな」

「いたいのじゃ~」

はしゃいで足元をよく見てなかったんだろう、美羽が豪快にこけた

「ドコも怪我ないな・・・ほら立てるか?」

埃を払い、立てるか?と言いながら手を出すと、小さい手でしがみつきながら「大丈夫じゃ」と笑顔で答える

俺は美羽を肩車し、美羽が行きたい、見たい場所にいく

頭の上で美羽がはしゃぐ

(まったく、いつまでも子供だな)

その様子がほほえましい。

「一刀・・・おなかがすいたのじゃ」

「はいはい・・・何が食いたい?」

「う~んと・・・」

悩む姿もかわいいな・・・見た目は幼いのにxx歳なんだもんな

「うー・・・一刀のアレが食べたいのじゃ」

「あー・・・あれか・・・今日はないんだよ」

「あう・・・がっかりなのじゃ」

美羽の言うあれとは俺がたまに作るオニギリだ

この時代には飯といえば麺か点心ぐらいしかないものらしいからな(七乃情報)

幸いこの街に南方からの商人がそれなりのものを持ってくるので海苔などを買い付けたまに作ってる

まぁ美羽に見つかり、作ってくれとせがまれたりするんだけどな

「ないものはしかたがないだろ・・・あの店でいいか?」

「いいのじゃ~・・・どうした?一刀」

見知った顔がその店で飯を食っている・・・なぜここにいるんだ?

「はやくいくのじゃ~」

「はいはい」

「おやじ!ラーメン二つとお勧めの点心」

「はいよ!」

知り合い?の後ろの席に座り、美羽を落ちつかせていると

「あー、居た!」

大声を上げながら知らぬ顔の少女がどかどかと入ってきた

「なぁたのむよ!この通り!」

いきなり頭を下げ、何かを頼んでる・・・何があったんだ?トウモ

「いくら頭を下げられてもあっしは作りませんぜ・・・文醜さん」

「そこを何とか!」

「いいかげん!しつこいでやんす!」

ガタンと席を立ち立ち去ろうとするトウモに俺は声をかける

「どうしたんだ?トウモ」

「・・・この声は・・・北郷様!?」

「ああ、俺だが・・・どうした?」

「ほっ本物だ・・・北郷様~!」

声をかけたらトウモのやつ泣き出しやがった・・・一体何があったって言うんだ?

「おちついたか?」

「へい」

「それで何があったんだ?」

トウモいわく

俺と別れた数週間後に俺そっくりの格好をした少女が流れ着いたと

その少女と共に劉備、関羽、張飛と名乗る少女たちもいたこと

その少女たちが村に着てから頻繁に賊に襲われるようになったこと

賊だった者が流れ着くようになったこと

そして彼が用事で他の地へ行ってる間に村は全滅したこと

家にあったはずの一刀(いっとう)がなくなっていたとのこと

「それからあっしはここまでながれてきやした」

「そうか・・・」

言葉が見当たらない、安易にかける言葉など在りはしない

「つらいのは・・・村がなくなったことじゃありやせん」

「北郷様が置いていってくださった一刀がなくなっていたことです」

何かを耐えるようにトウモは下を向き、静かに震えていた

トウモの言っていた一刀とは日本刀のことでその時最高の出来だった、トウモが興味のある目をしていたので

選別代わりに預け置いていった

「まぁ、刀はまた作ればいいし」

「ですが!・・・あっしは・・・」

「それより・・・・村が全滅ってことは賊でも襲ってきたのかな・・・」

「それが・・・おかしいです」

「おかしい?」

「へい、あっしもすこしは賊に詳しいですが・・・殺され方がおかしいんです」

「何度も斬られた後があるとか?」

「逆です、すべて一度だけ斬られ絶命してる死体ばかりでした」

「一度だけ!?賊にそんなつわものがいるのか・・・用心しないとな」

「あっしは・・・あいつらがやったとおもってやす」

「その劉備たち?」

「へい!あいつらが着てからおかしなことばかり・・・」

「おかしなこと?」

「夜中に村を出て行く人影を見たとか・・・・火の手のないところから火がでたとか」

「うーん」

「一刀?」

美羽が食べ終わったのか手を広げて俺を呼ぶ

「どうしたんだ?」

「難しい話はよくわからんが前に七乃が言っておったぞ」

何を?

「劉備とか言う義勇軍に天の御使いが舞い降りたとかなんとか」

天の・・・・御使い?

「ほかには何か言ってなかった?」

「その時はそれしかきいておらんな・・・どうしたのじゃ?」

「いや・・・トウモ、行くあてがないなら一緒にくるか?」

「へい!お供しやす!」

「君はどうするんだ?」

いつの間にか点心をかぶりついてる子に聞いてみる

「あたいは・・・コレを直してほしくてさ」

そのこが見せるのは真ん中より折られてる大剣

「これは酷いな」

「あっしにも直すのは難しいです」

「そこを何とか!」

「とりあえず城に戻ろう・・・今日明日にも孫策は来るだろうな」

「わかったのじゃ~」

「へい!」

「へっ!?城?」

一人驚いているけど・・・まぁいい

天の御使い・・・か

聞いてみる価値はあるかもな

おまけ

「あ、一刀さん」

「七乃?どうしたの?」

「あのですね・・・一刀さんって天の御使いですか?」

「何ソレ」

「えっと街では結構噂飛び交ってますよ・・・北郷一刀は天の御使いじゃないかって」

「そんなたいそうなものじゃないよ・・・それよりその噂信用してるの?」

「噂は信じてませんよ~一刀さんが否定するならそれでいいですけどね~」

「民は救世主を求めるか・・・」

「?」

「なんでもないよ・・・・零陵のこと頼むね」

「はい!まかせてください」

おまけ2

「天の御使い?それは実在するのかしら?」

「わかりません・・・ですので現在草を放って調べて降ります」

「そう・・・天の御使いもそうだけど・・・おにいちゃんのこともよろしくね」

「御意」

おまけ3

「久しぶりだな!桃香」

「白蓮ちゃんも元気そうだね!」

「ああ、ところでそっちのやつらは?」

「私の義妹の「関羽です」「張飛なのだ」だよ」

「もう一人いるが・・・義妹ではないのか?」

「うん、私たちの主の・・・」

「宮川天音です」

「宮川・・・天音・・・?」

「すっごいんだよ!私たちのことや知らない道具を一杯しってて・・・」

「ほぉ・・・噂の天の御使いですか」

「趙雲!知ってるのか?」

「少しばかりは・・・ふむ、いい目をお持ちのようだ」

「ありがとう」

「まぁ今日はゆっくり休んでくれ・・・部屋に案内してあげろ」

「はっ!」

あとがき?

今回は(も?)一刀は天の御使いではありませんが主人公です

今回出てきたもう一人の天の御使いは流浪人さんの奪われた御使いを見ていただければおよそわかります

黒パイレンを出したいためだけにやっちゃった・・・

ではまた次回


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
38
2

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択