No.323020

真恋姫無双 未来から来た子達 董卓√ 山編

戦国さん

・・・・もう忘れられたなこの作品

そんな気持ちで投稿します

今回は光が高順と出会う話です

2011-10-23 22:37:18 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1565   閲覧ユーザー数:1485

 

これは反董卓連合の戦いが始まる前の話であった

 

城の広場で数百人の兵たちが集められていた。そしてその兵士たちの前に立っているのは二人の男女。一人は兵士全員が知っているあの呂布である。今にも眠りそうな顔をしているが、彼女の強さは誰もが知っている。戦場に出た彼女の戦いぶりには多くの兵士が敵味方問わず息をのむ。しかしもう一人は知らない。いや知っているはずがない。なぜなら

彼は先日この城にやってきたばかりだからだ。

 

「・・・今日は皆に光を紹介する」

「初めまして、今日からこの城でお世話になる、未来光と言います」

 

「光は恋の部隊の副隊長を務めることになった」

 

「「「え?」」」

 

その言葉は兵士だけでなく光も漏らした

 

「あの、恋さんそれどういう『・・光、危ない』・・え?」

 

光が尋ねると恋は声を出し、光が気が付いたころには矢が光目の前に向かっていた

 

「あ、あぶな!」

 

だがかろうじて避けることができたがバランスが取れずそのまましりもちをついてしまった

 

その光景に兵士の笑い声が漏れた

 

「・・唯・・」

 

恋はそのまま矢が飛んできた方向に向いたが誰もいない

 

「光殿ご無事ですか?」

「ああ、大丈夫だけど今のは」

「・・・おそらく高順だと思います」

 

「・・・高順」

 

その名前は光も耳にしたことがある、確か呂布の軍の中でもかなり活躍した武将。しかし三国志にあまり詳しくない光は名前ぐらいしか知らない。もともと三国志に詳しい北郷一刀の話から得た知識のため三国志という話自体、光はあまり知らない。

 

「高順!出てくるのです!」

 

ねねが叫ぶと遠くの塀の上に一人の少女が立っていた。少女はそのまま華麗に飛び降り兵士たちの前まで歩いてきた

 

セーラー服のような衣装を着、ショートの銀髪と大きな瞳は可愛いというよりは華麗だった。

 

遠くからはよく見えなかったが、見た目は光と同じくらいだ。高順は巨大な弓を抱えながら光を見た。

 

「まったく、呂布隊長。なんでこんな弱そうな男を副官にしたのですか?」

 

「・・・(ピキ)」

 

弱い、それは光にとって侮辱する言葉しか聞こえなかった。だが初日から暴れるのはまずいと思い怒りをこらえた

 

「…唯、そんなことを言わない…光は強い」

 

「ふーん…あの呂布隊長が強いと言いますか…じゃあ、証明して」

 

「え?」

 

「私に勝ったらあなたを認める」

「いや、あの」

 

光は動揺した、いきなり現れた少女に勝負しろと言われて『はい、わかりました』とは答えられない

 

「・・・あの、恋さん」

「光・・・唯と勝負する」

 

 

「・・・・・・わかりました」

 

少し悩んだが決心がついたのか光もやる気になった

 

 

広場

 

広場では恋の部隊の兵たちの他に別の兵士たちも集まっていた

 

「・・・ずいぶんギャラリーが増えましたね」

「ぎゃらりー?」

「あ、気にしないでください独り言なので」

「そう・・・それより君、そんな武器でいいの?」

 

唯は専用の弓を構えていたが光が持っているのは一般兵が持っているような槍だった

 

「あ、まあ自分の武器は今、手入れ中なので手元にないのですよ。元々こんなことになるとは思っていなかったので」

「・・・それで負けたとしても、言い訳にしないでよね」

「しませんよ」

 

二人は中央で向かい合って武器を構えて

 

「それでは、これより未来光対高順の一騎打ちを始めます」

 

ねねが旗を揚げた瞬間、高順は素早く弓を放った

 

「うお!早!」

 

それを難なくかわす光だが何かを感じた

 

「…これ!まさか!」

「…バーカ!」

 

光は飛び跳ねた瞬間、高順の方を向いた。すでに彼女は第二射の構えに入っていた

 

「空中じゃ避けられないでしょ!」

 

彼女のはそのまま三本の弓を光に放った

 

「・・・分かっていますって!」

 

光は槍を地面に突き付け、片腕だけで逆さまの体を支える形で矢をかわした

 

「…へえ、やるね。でもこれならどう!」

 

彼女が手にしたのは黒い矢だった。そしてそのまま矢を放った瞬間光は何かを感じた

 

「鉄の矢?」

「ご名答」

 

高順が手にしていたのは鉄製の矢だった。ふつうの矢の先端以外は木製、それは軽さの速さを活かすため。鉄製の矢なら破壊力はあるもの、重さがあるため速さは出ない

 

「いけ!!!」

 

しかし彼女が放った矢は普通の矢と大差無いほどの速さだった

 

「・・・・・」

 

光は槍をそのまま突き刺すような形で構えた

 

「え?」

 

矢は光を避けるかのように逸れて後ろの木に突き刺さった。

 

「恋殿!今光は何をしたのですか?!」

「・・・光が槍で矢の軌道をずらした」

「そんなことが可能なのですか?」

「・・弱い奴なら絶対に無理」

 

 

「・・・・本気で行く」

 

光の目が変わり、眠たげな眼になるが高順は恐怖を感じた

 

「(・・え?・・・何これ?・・・・呂布・・・隊長?)」

 

高順は知っている。あの目は呂布と同じ目だった・・・いや、どこかが違う、呂布以上の何かを感じた

 

「・・・・狩る」

 

一瞬だった。高順が気が付いたころには光は間合いに入っており、圧倒的な威力の攻撃で吹き飛ばされた

 

「きゃ!」

 

高順は受け身が出来ないまま倒された

 

「勝者!未来光!」

 

審判であるねねが言うと兵たちの歓声が上がった

 

「だ、大丈夫ですか!」

「・だいじょ・・いつ!」

 

光は急いで高順のいる場所へ向かうと、高順の体には所々に擦り傷が出来ていた

 

「す、すみません!やりすぎました!」

「平気・・ってちょ!」

 

光は負傷した高順をそのまま持ち上げ救護室まで運んだ。ぶっちゃけお姫様だっこです

 

 

その光景に唖然とする兵たちはただ見守るかのように光の後姿を見ていた

 

 

救護室

 

救護室には光と高順、そして一人の少女がいた。彼女の名前は過去 空。光の幼馴染でありこの救護室を担当している

 

そして彼女はとても不機嫌だった。理由はもちろん光が女の子をお姫様抱っこして連れてきたことだった。こんな大胆な事を平然としている幼馴染を見ていると彼女が恥ずかしくなってしまうのだ。

 

「・・・・っで?試合をした後に怪我をした高順さんを『お姫様だっこ』そてここまで来たわけね」

「・・・はい」

 

空の背後には何か恐ろしいオーラみたいなのをだしており、光はただ何も言い返すことなく正座させられていた

 

「まったく、なんで怪我をするようなことをするのかな」

「いや・・・高順さんが強かったからつい」

「ついじゃない!」

 

空の怒号で光は再び顔を下に向けた。本当、さっきまで高順を圧倒した者とは思えない姿だった

 

「・・・反省しています」

「・・・はぁ・・まあ、光もある程度手加減したみたいだし、高順さんの怪我も大したことないみたいだから・・・でも、次に無益な戦いをしような事を考えたら、分かっているよね」

 

空の顔は仏のようで黒いオーラを出していた。戦いや怪我をすることを嫌う空にとって、ただ認めさせる戦いはあまりにもバカな行為だと思っている。光もそのことを知っているから初めはあまり戦いたくなかったのだ

 

「それじゃ、私は御茶を取ってくるね」

 

そのまま医務室に残された二人。これがもし、ギャルゲーやエロゲーなら明らかにイチャイチャな展開になっているでしょう

 

「・・さて、それじゃ俺は恋さんの所に行ってくるね」

 

「あ・・・あの!」

 

そのまま、光引き留める高順

 

「ん?」

「あなたを、認めます。・・・今度から私の事は唯と呼んでください」

 

「・・唯か・・・良い名前だね」

 

光はそのままニッコリ笑い部屋から出て行った

 

 

「・・・・・(ボン!)」

 

次の瞬間、高順の顔は真っ赤になり湯気みたいなのが出ていた

 

 

「・・・光・・・・・・様//////」

 

その後、光は恋の副隊長として認められるはずが光専用の小隊を結成されるまで決定した。当然、この事を知った高順は進んでこの小隊に入った。

 


 
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