No.297418

真・恋姫無双「新たなる地と血」第22話

汜水関の戦いも膠着していた。

ただ時だけが過ぎて行く…

今回ちょっと短いです。

2011-09-10 22:20:55 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4955   閲覧ユーザー数:3825

この作品は恋姫無双の2次創作です。

 

作者の勝手な解釈もある為、若干キャラの性格等のズレが生じる場合が御座いますが

そこらへんはご容赦のほどを。

 

~劉備陣営~

 

天幕に帰った桃香は愛紗、鈴々、星、朱里、雛里に囲まれてた。そして友を心配して幽州の太守・公孫賛こと白蓮も此処に様子を見に来ていた。

 

「ねえ、朱里ちゃん。私間違った事言ったのかな?」

 

「桃香様の考えをすばらしいと思います。でも、この場合間違っているというより、今言うべきではありませんでした。早過ぎたのです。」

 

「それは先ほど曹操さんが仰られたように既に我々は連合軍に参加し武力介入しているからです。今の状態でこちらから和平を持って行った場合、それは連合の事実上の降伏なのですから。さっきも言ったように相手と同等の席に着かせるには、相手の損害が無い事と向こうの士気が高い事から相手は了承しません。向こう側からの停戦の申し入れでないと我々の勝利とは言えず、逆に連合側の負けになり漢王朝への反逆者となってしまいます。」

 

朱里と雛里は交互に説明をする。

 

「それとなにせ曹操さんの知り合いという事ですから…、その方が信用出来るとは限りません。」

 

曹操は油断出来ない、と言うのが大方の諸侯の意見である。

 

だが朱里は「一刀」という名前を聞いた時から言いようの無い懐かしさを感じていた。そしてそれは朱里だけではない、愛紗や鈴々、星もである。

 

だが愛紗や鈴々、星などは武人として興味を持っているものだとしか思っていなかった。

 

連合軍の総大将麗羽率いる袁紹軍と、その従姉妹美羽の袁術軍が董卓軍によって痛手を受けてから一週間が過ぎたが、董卓軍は相変わらず関に籠もっていた。

 

偶に出て来て一当てすると直ぐに関に戻るという事を繰り返すぐらいで両者の損害は少ない。

 

そして先日の桃香の発言によって劉備軍は後方待機を言い渡されていた。当然愛紗などは憤っていたが、朱里と雛里による説得によってなんとか今のところは納まっている。

 

汚名返上は功績を上げる事で、と意気込んでいたが言い渡されたのは後方待機。これによって劉備軍は士気を更に低下する事となった。

 

そんな小競り合いも三日が四日、四日が五日、五日が六日と段々間を置く様になっていた。そして一ヶ月が経った頃、汜水関より大量の煙が上がった。

 

それを見た連合は炊き出しの為のものだろうと思い、攻めてくる事を予想、自分達も糧食の炊き出しを始め食事後、戦の準備を行なった。

 

だがその後董卓軍は一向に出てくる気配は無く、煙だけは未だ上がっていた。関の前で前曲を任された曹操軍が何時出て来ても良い様、迎撃の準備をし警戒を解けずに神経をすり減らし待っていた。

 

やがて汜水関の扉が開き董卓軍が出て来るかと思いきや、開いた扉からは誰も出て来ず空っぽであった。

 

前曲にいた春蘭が隊率い警戒しながらその内側へ行ったが、誰も居ない事を告げられると曹操軍は汜水関一番乗りを上げた。

 

汜水関の調査を行なった所、大量の廃材の燃えカスと扉の内側の閂には綱が繋がれており、その綱は地面の杭に括り付けられていた。そして綱の途中には火の付いた蝋燭があり、時間が経てば綱が切れる仕組みになっていた。その間に董卓軍は虎牢関まで撤退したのだ。

 

それを聞いた麗羽は「この私に恐れをなして逃げ出したのですわ。」などと言って皆を呆れさせていた。

 

尚、美羽もそれに乗っかっていたのは言うまでも無い。

 

そんな袁家を尻目に華琳や雪蓮などは『(してやられた…)』と内心舌打ちをしていたが。

 

~董卓軍・虎牢関~

 

汜水関から撤退した一刀達は虎牢関で待機していた恋達と合流していた。

 

「お待たせ~」

 

「…お帰りなさい、ご主人様」

 

「遅い!何をやっていたんですか。恋殿を待たせるなんて良い根性しているです。」

 

虎牢関には恋達が既に着いて一刀達を待ち構えていた。

 

「何を言っているんだ音々。作戦通りではないか。我慢が足りん奴だ。」

 

「なっ?!音々は子供なんかじゃないですぞ!」

 

お子様だなぁと言う風に華雄はからかう。そんなやり取りを尻目に霞達は兵に休息を言い渡した。

 

いつものやり取りを終えるのを待った後、音々に汜水関での戦況説明をする。一応、伝令を使って定期的に報告をしていたが漏れが無いかの確認も兼ねてである。

 

「あの馬鹿共に一泡吹かせたことを聞いたときは大笑いしましたぞ。ざまあ見ろであります。恋殿達に挑むからそんな目に会うのです。」

 

各諸侯に袁家に被害を与えれたことに満足していた。

 

「さて後は連合を此処で足止めするぐらいだな。音々、何か聞いてるかい?」

 

「まだなにも連絡が無いです。」

 

「そうか。こればかりは気長に待つしかないな。こちらが焦っても仕方が無い。」

 

そう言って、ある方向に視線を向けるのであった。

 

あとがき

 

ちょっと今回短いですね。

 

汜水関から虎牢関への移動話でしたから。

 

さていよいよ虎牢関での戦いですが、ですが!

 

次回はちょっと汜水関の戦いが始まる前の董卓軍を書こうかと思っています。

 

そこでちょっと注目のカードが…

 

それはお楽しみに!

 

ではまた次回~

 

後私事ですが某ゲームの為、間が開くかもしれません。

 

実はまだ起動していないのはここだけの話w


 
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