No.297303

鳳凰一双舞い上がるまで 第三章 4話(中編)

TAPEtさん

真・恋姫無双の雛里√です。
雛里ちゃんが嫌いな方及び韓国人のダサい文章を見ることが我慢ならないという方は戻るを押してください。
それでも我慢して読んで頂けるなら嬉しいです。
コメントは外史の作り手たちの心の安らぎ場です。

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2011-09-10 19:28:40 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3380   閲覧ユーザー数:2691

蓮華SIDE

 

「姫さん、あまり船の端に行くと危ないですぜ」

「私だって孫呉の将よ。船の上なんて子供の時の揺籃のように乗っているわ」

 

思春の部下、凌操が言う言葉を軽く流した私が、明命と一刀たちが向かった滝の方を見ていた。

一刀の無茶苦茶の言葉を聞いた上に、明命に彼らを助けるようにと送り出して半刻ぐらいが過ぎた。

東に半分だけ顔を見せていたお月も、今はどんどん上に向かって進んでいる。

 

「部下たちのことが心配ですか」

「心配…でないと言ったら嘘になるでしょうね。でも、明命はともかく、他は私の部下じゃないわ。あの港で会ったばかりよ」

「そんな連中のために、どうしてここまでするんすか」

「……さぁね」

 

大体、一刀に会っていなければここまで来ることもなかっただろう。私があの場で江賊相手に、明命が来るまで無事だったとは思えない。その点にしては、一刀は私の恩人だった。

だけど、それよりも大きな理由は、彼が言っていた言葉からだった。

 

彼は、姉さまのことを仇だと言っていた。なのに、そう言いながらも、その妹である私に何の怒りや嫌悪感を持たずに私に姉さまとのことをいってくれた。

片方の人の言葉だけを聞いて判断することが得策でないことはわかっているけれど、彼のことだけを聞くと、姉さまに対しての一刀や倉の怒りはとてつもなく大きなもの。

私とて、我ら孫呉の民たちが、何の罪もなく皆殺しにされるとしたら、そんな蛮行をした相手は愚か、その者が所属する氏族、村ごと焼き払っているかもしれない。

なのにその代わり、彼は私に助けを求めた。仇の妹である私に…

 

そんな彼の姿が、私は不思議で仕方がなかった。その上、彼は江賊たちも含めて誰も殺させないとまで言った。

誤解を承知して言わせてもらうと、彼に興味が湧く。

姉さまや他の孫呉の将たちに真面目で頑固だとよく言われていた私だったけど、一刀には私を越える真面目さと友のために仇を許すほどの寛大を同時に持っていた。

 

もし、一刀のような将が孫呉に居たら私はもっと早く自分の性格の悪い点を見つけていたかもしれない。

そして、一刀のような人が私の側に居てくれたら……

 

「………!」

 

だけど、幾ら何でも彼の理想は叶えるはずもなかった。

大体、どうやって江賊たちを許せるはずがない。人たちを殺し、苦しめ、彼らのほんの僅か残った生きるためのお金さえも奪い取って、自分たちの欲を満たす彼らを……

 

 

 

一刀SIDE

 

忘れることもできない、裴元紹たちの死。

その黒幕に、今僕の目の前にこいつが居たことを知った時には、奴は既に消えてしまった後だった。

会った最初から最後まで、あくまでも自分自身の欲のため人を傷つけ、友を裏切った外道。

人を獣と見下すのであれば、コイツは比喩される獣にとっても失礼なやつだ。

 

だけど、

それを全部踏まえて………

 

まだ間にあうのだったら……

 

「て、てめぇ、何者だ!」

「一刀さん!あの人が『白鮫』です!『氷龍』も持ってます!」

「何!?」

 

奴の手に握られている刀を見たら、本当に『氷龍』だった。一瞬ぞっとした。

消えたはずの氷龍がなぜあいつの手に……

 

「何故お前がその刀を持っている!」

「…てめぇがあの時の男だと?」

 

奴は…白鮫は姿を変えた僕のことをやっと僕だと解って、信じられない表情で見ていたが……

 

「ふん、まぁ、どっちでもいい。ここまでやってくれたからには、覚悟はできているのだろうな」

「……お前をここで見た百年目…勝負!」

 

と、言いたい所だが……

 

「真理ちゃん、雛里ちゃんを連れて外へ…」

「はい」

「待ってください、一刀さん!」

「逃がすかー!」

 

雛里ちゃんたちに向かって氷龍を振るおうとする白鮫に木刀で相手をした。

 

ガチン!

 

「くっ!」

 

痺れる……!

 

「早く!」

「雛里お姉さん、早く行きましょう」

「でも、一刀さんが……」

「僕もすぐに行くよ。早く…!」

 

僕が二人を促すと白鮫が陰険に笑いながら言った。

 

「外に出たところでどうする。外は俺の部下たちが集まってるぜ。女一人なんざそのうちまた捕まる」

「………一応聞く。賊をやめて普通の民に戻る気はあるか?」

「あぁん?何ふざけてんだ、てめぇ、もう死ぬしかねーんじゃねえか?」

 

ガキン!

 

ちっ、相手がこいつだともうこれ以上言うまでもないか!

 

「雛里ちゃん!今日ここで誰一人死なせない!どういう意味か分かってるよね!」

「……!」

 

雛里ちゃんは僕の話を聞いてしばらく呆気ない顔をしたが、すぐに頷いて立ち上がった。

 

「真理ちゃん、行こう」

「てわわ、はい」

 

二人が出ていくのを確認しながら僕はささっと目を白鮫の方に向けた。

 

「悪縁だな。今までどこに居た」

「もう死ぬ奴が聞いてどうする」

「その剣はどこで手に入れた」

「俺は江賊だ。奪ったものの内に入ってたに決まってるだろ」

「嘘だな」

「何?」

「その刀は元々僕が持っていたものだ。失くしたと思ったらお前はどこでそれを手にした?それは普通の人間が握って正気で居られる品物じゃない」

 

僕が最初に手にした時でも、そして孫策が持った時でも、両方ともその刀から出てくる殺気に圧されて自分の意志と関係なく人を殺そうとしていた。

あの刀は呪われたものだ。なのに何故あいつはそれを平然と握っているんだ?しかも力は以前の雑魚よりちょっとマシだったぐらいの時よりも遙かに増してる。

 

「ふん!そうだ。てめぇの言う通り広いものだ。貴様らから逃げきって何もない荒地を歩いてる時、この剣が岩の間に嵌っているのを見つけた。これを見つけた時から俺の人生に華が咲いた。おかげ今じゃ江賊のお頭だ」

 

山賊だった奴らどうして江賊にジョブチェンジしたのかについて疑問に思うところもあるが、それどころじゃないか。

 

「貴様のせいであの苦労をしたことを思い出せば今でも眠れんわ!」

「………倉がここに居る」

「…何?」

「裴元紹が娘のように育てていた娘だ。今僕と一緒に旅をしている。……貴様を見たらきっと喜ぶだろうな。おじさんの敵とな」

「ああ、あの小娘か。捕まえたら貴様のあの女の一緒に貴様の前で嬲り殺してやろう」

「白鮫……!」

 

ガチン!!

 

 

雛里SIDE

 

「分かれ道で、倉たちと待ち合わせするって決めてましたから、もしも居なかったらそっちの方に行けば良いです」

「…………」

 

真理ちゃんが話していることが、私は耳に入りませんでした。

 

左慈さんが言った通り、一刀さんは私を助けに来てくれました(しかもかなりギリギリで)

だけど、最後に一刀さんが私に言った言葉……

 

『今日ここで誰一人殺させない!』

 

私を攫った相手が誰なのか確認した上で、あの人はそう言いました。

解ってます。以前の一刀さんは戦の中で、たくさん人たちの死を見た中で命を落としました。

だから、一刀さんが人の死を嫌うのは当たり前だと思います。

だけど、白鮫、あの人は場合が違います。

以前の一刀さんなら、即行キレて斬りにかかったでしょう。

でも、代わりにあの人は、私に誰も死なないようにすると言ってました。それはきっと白鮫を含めてここにいる江賊たち全員もです。

 

何を……一刀さんは私に何をして欲しかったのでしょうか。

 

「!倉ちゃん!」

 

そう思いながら走っていたら、向こうから人の影たちが見えてきました。

近づいてみると、一人は倉ちゃんで、また一人は他のところに行った左慈さん、もう一人は知らない顔です。

 

「…雛里ちゃん」

「あわわ、倉ちゃん!」

 

走ってきた倉ちゃんは、速度を落とすこともなくそのまま反対側から走ってきている私を抱きあげました。

この娘に抱き上がられるところ、今拉致されてる後の再開した嬉しさがあるからまだしも、ちょっと悲しいです。私の方がお姉ちゃんなのに……

 

「この方が一刀様が探していた人ですか?」

「はい」

「……誰ですか?」

 

私は倉の後ろに居た人に向かって言いました。

 

「あ、お初お目にかかります。私は周泰、孫権さまの護衛武将で、今一刀様と一緒にあなたを助けるためにここまで来ました」

「孫権の……!」

 

孫権って、確か孫策の妹の……

 

「鳳統ちゃん、気持ちは分かりますが、今はそれよりも早くここから逃げ出さなければなりません」

「左慈さん……大丈夫だったんですか?」

 

左慈さんの方を見て、私はちょっと不安になって聞きました。

あのまま、あの人たちに何かされたわけじゃ……

 

「私のことなら心配するに足らず……言ったでしょ?あんな早○たちが私を汚すなんてとんでもないです」

「わーっ!わーっ!」

「……周泰ちゃん、どうしてあたしの耳を塞いで叫ぶの?」

「まったくですよ。入り口の江賊に聞こえたらどうするつもりですか?」

「左慈さんが卑猥なことを言うのがいけないのです!!」

 

○漏って何?

 

「てわわ/////」

「あわ?真理ちゃん、早○が何が知ってる?」

「てわわ!雛里お姉さん、もしもでも一刀さんの前でそんなこと言っちゃだめです!絶対だめですから!」

「あわわ?」

 

真理ちゃんがお顔を真っ赤にして必死に言いましたので、忠告を聞くことにします。

 

「それにしても、一刀様はどうして一緒じゃないんですか?」

「今頭の白鮫と戦ってます。私たちは先に逃げて来たんです」

「……一刀、危ない」

「だめですよ、倉」

 

倉ちゃんが私たちが来た方向へ行こうとするのを、左慈さんが止めました。

 

「…でも…!」

「一刀さんはあなたを信じて鳳統ちゃんたちをここまで逃げさせたのです。あなたはこの人たちを無事に帰らせなければなりません」

「…………」

「あの、失礼ですが、ここに捕まっていた方でしょうか」

 

左慈さんのことを知らない真理ちゃんが左慈さんが倉ちゃんに馴れ馴れしいのを見てそう聞きました。

 

「あ、初めまして、私は左慈って言います。『さっちゃん』って呼んでくださっても構いません」

「さっちゃん……え?でもさっちゃんって」

「それよりも…!」

 

この話題は後ほどにしましょう。

 

「周泰…さんでしたっけ。ここまではどうやって来たんですか」

「はい、蓮華さまの頼みで甘寧さん…という他の義賊団の方の船に乗って、あなた様が居た部屋から見つけたカラクリを見てここまで追いついてきました」

「あわ?」

「あ、それはわたしが落として来たものですわ」

 

良くわかりませんが、左慈さんが一刀さんたちが間にあって来れるように何か仕組んでいたようです。

 

「で、つまり今外には他の江賊団の船団があるってわけですね」

「はい、今私たちが攫われた人たちを助けてくるまで待機しています」

 

私たちが外に安全に出たら、きっと甘寧という人はここを討つ。

そしたらまた戦が始まります。

 

……あ

 

「だから、一刀さんはあそこに残ったんです」

「てわ?」

「……どういうこと?」

「時間稼ぎです。その甘寧さんたちがここを攻撃したら、私たちが危険になります。逆に言うと、私たちがここに居る限りは戦は起きない。一刀さんは戦を止めるために、態とあそこに残ったんです」

「で、でもそんなの危険です!大体、それは時間稼ぎにもなるかならないか……」

 

確かに、こんな方法じゃどうにもなりません。

何か別の方法を見つけなければなりません。

戦を始めることさえできないようにするためには………

一刀さんは私を信じてそんなことを言ったんです。私ならこの戦を止められる策を考えられるって。

 

………あ、知ってます、これって丸投げですよね。

 

「私あの人嫌いです<<ボソッ>>」

「………雛里ちゃん?」

「てゎ、じゃあ私がもらっていいですか?(小声)」

 

わかってます、考えてます。考えてますって……

 

「鳳統さん、こんなところでのんびりしている場合ではありません。早く船に戻らなければ………」

「船……?」

「はい、甘寧さんと蓮華さま洞窟の手前の船で待って…」

「あわわ、それです」

 

船を使えなくしちゃえばいいんです!

 

 

 

ガキッ!

 

「ちっ!」

 

木刀が折れた。切れたんじゃなくて折れた。

 

「そのバカ力はどこから出てくるんだ!」

「この剣を握ってると力が滾って来る……もうこれでお終いだ!」

「っ!!」

 

何か…何かないか!

 

ガチン!

 

「うわっ!」

 

持っていた木刀の柄も捨てて後ろへ回りこむ。

白鮫のやつが持っていた武器とかがあったが使えそうな剣がない。全部装飾用だ。こんな脆いものであの氷龍に当たっても一合で砕ける。

 

「使えねーな、ったく」

「暢気言ってる場合じゃねーだ!」

 

スッ!

 

「うっ!」

 

あの剣で掠り傷一つでもできたら死ぬ!

こうなったら……

 

「寄せ、白鮫!ここで僕を殺してももう後がないんだ」

「ああん?」

「僕が単身でここに来てると思ってるのか……今外に誰が居るか分かるか」

「何だ?官軍でも連れだしてきたのか?そんな連中船十隻で来ても俺の敵じゃね?」

「…鈴の音だ」

「!!<<ビクッ>>」

 

鈴の音、甘寧はここ数ヶ月白鮫の江賊団を追っていたと言った。

が、船の質の差故、連中をみかけてもやつらの巣を知ることができなかった。

でも今回、僕たちが持っていたレーダのおかげでここが分かった。

甘寧の強さをわかっているからこそ、白鮫も全面戦を避けていままで江賊をやっていたはず。

さすればこれで、時間稼ぎが出来るかも知れない。

 

「てめぇ……どこまで俺様の邪魔をするつもりだ!!」

「邪魔?僕が今までお前を許してあげた数も何回目か分からない!街を襲っただけじゃなく、裴元紹の群れから逃げ出して街の長老たちをたぶらかし孫策を利用して仲間だった裴元紹たちを皆殺しにした貴様だ!一体何のためにここまで来た!お前は一体何のためにここまで来たんだ!」

「ちっ!貴様に何が分かる!俺は見たんだ。あの豚のような官匪どもが自分たちの腹を満たすために村を襲って、家具を壊し、家の中の家族たちが一日食べるにも足りない最後の米までも奪っていく姿を…!!」

「………!」

「この世にはやる側とやられる二組しかいねえ。だから俺は思った。やられる側にはなりたくないと、あんな豚どもが上に立って自分の欲の赴くままに過ごすために下の人たちの命さえもほったらかしにできるのであれば、俺にもできないはずがない」

 

この国の乱世、いつから始まろうとしていたんだろう。

つづく凶作、腐りに腐った膿のような官吏たちの姿、無能な帝に自分の身の野望にだけ満ちた宦官ら……

民主主義が何かも知らないこの時代、上の人間が悪ければ、下の人たちはそれに反抗することもできずにやられるしかなかった。

その中、幾つかの人々が集まって、偶然にも自分たちの生を恨みながら上を目指す。

下に踏みにじられるばかりだった民たちの中に現れた異型なミュータント。

そんな人類が集まって、世界を変える革命を起こしたり、その革命を導く英雄となったりもする。

 

でも、この時期、漢王朝で起きた民たちの蜂起は『乱』として終わる。

「乱」は国を乱す逆賊の暴れを指す。

 

何故だ。

悪いのは上の連中だったのに、

彼らはただ彼らの生きるために戦っただけなのに、

何故僕たちばかりに非があるという。

 

「お前が自分が恨み人種と同じことをしているからだろ」

「あぁ?」

「……白鮫、今でも遅くない。この江賊団を解散させ、僕たちと一緒に行こう。お前が上の者どもに不満を持っている、それは当然のことだ。お前はそして行動した。それは素晴らしいことだ。でもお前は自分の上として皿に下にある連中をいじめることしか考えない。それはお前が不満を持っていた人種と同じ真似をしているだけだろ。それではお前が恨んだ連中がいつか滅びるように、お前もまた滅ぶだけだ」

「俺は負けない!誰が俺を止められるってんだ!外にあるあの女江賊がか!ふざけるな!」

「頼む、白鮫。ここで止められるんだ。ここで止めたらまだ間にあう」

「間にあう?何にだ。虫けらのように土を這いながら生きる人生にか!……もう二度とあんな生活には戻らねー。俺は上に立つ!頂点に立つんだ!誰も俺のことを上からの目線で見ないように、俺は誰よりもこの力で上になる!」

 

サァァー――

 

「!!」

 

いきなり寒気がしてきた。

 

「……動けない?」

 

足が動かなかった。

全身をはしる寒気に、まるで体が凍ったかのように動こうとしなかった。

 

「じっとしてろ、てめぇとの悪縁を思って、一気に片付けてやる」

「何をした……?」

「どうせ死ぬだろうから教えてやろう。この剣はただの剣じゃねー。『欲』を叶える剣だ」

「……!」

 

欲を……

 

「しゃああーーーーーーーー!!!」

 

っ!!!

 

 

 

 

 

 

ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!

 

 

 

 

その時、遠くから爆発音が聞こえてきた。

轟音が、洞窟の中に響く。

 

「うぅっ!」

「!」

 

寒気が溶けた。

今だ!

 

「おらぁーーー!!」

「うぐぅっ!」

 

轟音に一瞬止まっていた白鮫の顎に向かって蹴り上げた足は、正確に奴の顎の下に当たった。

 

ガラン

 

「うっ!」

「氷龍!」

 

白鮫が『氷龍』を落とした。

あれさえ奪えば此奴も………

 

「させねーー!!」

 

ブチッ!

 

「うっ!!」

 

地面の氷龍に手を伸ばした僕だったが、白鮫が隠していた匕首がそのまま腕に刺さって手を止めた。

 

「せー……せー……こいつは誰にも渡さねー…渡すものか……俺の剣だ……俺の欲を叶えてくれる剣なんだ……」

「おい、やめろ!」

 

こいつ完全に目がいってる。

いや、顎に当たったせいか?顎に食らったせいだと言ってくれ。

あの剣に取り憑かれているとかだったら本当に洒落にならない!

 

「白鮫!その剣を捨てて僕と一緒に行こう!今ならまだ戻せるんだ!」

「戻す?冗談じゃねー」

 

白鮫は氷龍を手にしながら言った。

 

「この剣を握っていると力が滾ってくる。何もかも俺の思うがままにできるんだ。この剣の力で、いつか誰よりも強い人間になってみせる。誰も俺のことを見下せないように、誰もが俺の名前を聞いただけでも怯えるようにするんだ」

「それが……お前の欲か?」

「そうだ!」

「………そう……すまん、白鮫……」

 

もう、僕に出来ることはない。

 

 

ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!

 

 

二つ目の爆音が聞こえると同時に、僕は外に向かって走り出した。

 

 

 

 

 

あとがき

 

修正中に間違ってロストしちゃったので書きなおしてます。

 

ええ、実は自分、韓国で公認会計士の勉強をしています。

で、最近この外史を書く時間に、自分があまりにも時間を割っているということに気付きました。

これじゃあ落ちるために勉強しているのも同然だと気付きましたので、これからは投稿の速度を遅らせながら勉強に専念したいと思います。

これからも書き続けはしますし、更新速度は分量でなんとかカバーしますから、ご了承ください。

 

尚、今回の話が終わると、水鏡塾に残っている孔明たちの話と、思春&牙莎の話をちょっとしようかと思っています。

あくまで思ってるだけですので、本当にどうなるかはわかりませんが、期待しておいてください。

主に奏ちゃんが……

 

では、

 

ここまで読んでくださった皆さん、これからも自分の外史に時間を割愛してくだされば、まことにありがたくそんじます

 

 

ノシノシ


 
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